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「そうか。では夫人。ローラス男爵令息が身体の関係を持つ代わりに媚薬効果のある禁止薬物など複数をもらったとあるがこれは虚偽ということで間違いないかな。そして、ハロル男爵令息と、アルバナス子爵令息からは愛人になれば禁止薬物の横流しと金銭の授受を約束すると持ちかけられたと証言があるがこれも虚偽と言うことでよろしいか。他にも身体の関係を持っているという証言は数多に上がっているがここで述べた方がいいかな」

「なっ!!お前はそんなことをしていたのか!!!なんて女だ!!ふざけるな!!!!!」

これには会場中の人が引いている様子でした。だって、ローラス男爵令息って18歳です。自分の息子と変わらない年の子と身体の関係を持ったというだけで衝撃なのに、そんな年代の子に愛人関係を持ちかけるなんて。なんて気持ち悪いのでしょう。みんな綺麗なお顔をしているのが特徴ですが、その中の一人はとても可愛らしいお顔をした13歳の男の子です。まだ13歳です。そんな子をそんな対象として見れることがおぞましい………

「っ……………」

さっきまでの様子とは違い、夫人の顔から血の気が引き、膝から崩れ落ちていきました。
間違いなく事実なのですね。なんとも最低な夫婦です。

「そんな……母上が浮気?それも俺と同じ年代?………な、なんだそれ……」

スティーブ様がぶつぶつと一人で呟いていますが、確かに子どもとしてはかなり衝撃を受ける内容ですね。

「静粛に!!未成人者への禁止薬物の授受の例は今までにないが、これは過去に残る記録。今後このような事が起きないように厳しく処罰することを約束しよう。
これらの罪については一度議論し、判決を言い渡すこととする。

しかし、その際に皆に協力をお願いしたい。未成年の薬物の授受。国内での大規模な禁止薬物の栽培・製造は過去に例がない。そのため、一つの参考として皆の民意を知りたい。これについては大広場に一箇所。そして平民も訪れる市場街に一箇所。投票場所を設置するので相応しいと思う刑を教えてほしい。ただし、民意だけを叶えるものではないと理解してほしい。そして、投票の結果は公表はしないのでそれも理解をお願いする」

異例の裁判官からのお願いにみんな驚いているようです。ただ、どのくらいその意見が反映されるかはもちろんわかりませんが、聞いてもらえると思うだけで少し嬉しいかもしれません。そして、平民も出入りする市場街にも設置するということは、きっと平民も投票ができるのでしょう。そのことで誰であれ、同じことをした場合その刑が執行されると思えば、犯罪の抑制にもつながるかもしれません。

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