ゲームのシナリオライターは悪役令嬢になりましたので、シナリオを書き換えようと思います

暖夢 由

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妖精のお披露目

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「……ルイス、もっと順序だてて喋るようにしなさい。
とりあえず、隣国へ向かいたいことはわかったが、向かうのならば仕事を片づけてから行きなさい。

それからなんだ?シルヴィア嬢が妖精が見えるとは」

「申し訳ございません。仕事に関してはあらかた片付けておきましたので問題はないかと思います。ですが、後でまた仕事の進捗に関してはご報告いたします。

それから妖精に関してですが、本日農園にてシルヴィアが妖精を発見しております。今もきっとシルヴィアの近くにいます。私は残念ながら見ることはできなかったのですが、シルヴィアと手をつなぐことによって見ることができました。

その時の話しですと、妖精が見える人間も少なくなっているようですが、妖精自体の力も弱くなっているようです。そのためシルヴィアに栄養のつくものを探してほしいと依頼しているようです」

大変簡潔に必要事項をお話頂きました。

「今ここにいる?妖精が?

それをシルヴィア嬢と手をつなぐと見ることができるのか?」

その言葉を聞いた途端隣に座っているお母様とエドが手を出してきます。

……まぁそうなりますよね……

私は黙ってその手を握ります。

「まぁ、なんて可愛らしいの……これが妖精なの?本当に存在したのね」

「うわっ!」

「お前たちだけずるいぞ!シルヴィア、私とも手を繋いでくれ!」

お父様、私には2本しか手がついておりません。
お母様の手を離しお父様と手を繋ぎます。

「おおっ!これは……すごいな……飛ぶのか?」

お父様の後ろには順番というようにアン、ハリー様、グレース様が並んでいます。

これからこうやってみんなと手を繋ぐなど私は嫌です……

でも今日だけは仕方ありません。

お父様とお母様と手を離し、右手側にグレース様とアンが来ます。なぜ二人できたのか不思議に思っていると私の手を2本ずつ二人が持っているような状態。

「わぁぁ!!なんて可愛らしいの!耳があるわ!羽もある!目もくりくりとしているわ!!あぁぁ!生きていて妖精を見れるなんて思わなかったわ………おいで……

きゃー!!!!見てみてみて!!!私の手の上にいるわぁぁぁ!!毛がふわふわでとても気持ちいわ」

グレース様が妖精を見て大興奮しています。
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