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やはり粗悪品
しおりを挟む「陛下、私は一方の話だけを鵜呑みにしたわけではありません。それに営業停止にと言ったのも、警告を出すだけで、その後きちんと手続きを行おうと思っておりました!独断で判断しようとしたわけではないのです」
王子が必死に陛下に説明しようとしておりますが、説明しようとしている内容がすでに間違っているのでなんのフォローにもなっておりません。
「一方の話だけを聞いていないのならばなぜこれが盗作になるのだ。営業停止にする必要があるのだ。営業停止とはその店をつぶしかねない行為。その行為をしようとしたことの重みすら感じられないとは。
見た目だけでも一目でわかる違い。それにこの味の違い。一方は粗悪品であり、一方はどこに提供しても恥ずかしくないほどの一級品。それを判断するのに私たちに持ってこなければ判断することさえ出来ない。教育不足は目に余る。この1か月次第では今後どのようにすべきか私も判断せねばならん」
陛下もやはり粗悪品と判断なさるのですね。
類は友を呼ぶってやつでしょうか。
それにしても、その通りのご説明。ほんとにどうしてこんなお馬鹿王子に育ってしまったのでしょう…
「陛下、王妃様。聞いてください。
私が男爵の娘だからと言って、みんなが意地悪なさるのです。今回も私が男爵家の娘だからと言って、私が作った商品をこんな風に利用されて。私が愛情込めて作った商品を他人に販売されるだなんて私は……私は……考えるだけで胸が苦しくなってしまいます………
ジョンはそんな私の不遇を見かねて助けてくれただけなんです。とても優しい王子様なんです。だからジョンをいじめないで下さい……」
……………わぉ……
もう一回
……………わぉ!!
鋼の心臓の持ち主発見!!
見てみて!!!陛下も宰相様も、普段不快な表情は表に出さない王妃様ですら顔を歪めてる!!
さぁ、誰が最初のつっこみ入れる!?
「……ナターシャ……」
あっ、一番望まない人だった…
王子が感動したのか、うるうるとするヒロインを見つめ、2人で見つめあっています…
もうそのまま2人で退場してしまえばいいのに。。
私のキャラクターはこんなに馬鹿ではない!!!!とは言い切れないのが悲しい…
ゲームの中でも確かに馬鹿だった……
それにしても、王子も男爵も馬車の中で名前に関して注意をしなかったのでしょうか…
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