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第2章
あなたたちだけでずるい!!
しおりを挟むでもその時間で終わったというわけではなく、移動の為にひと段落つけたのだ。なぜなら陛下たちはイヴァンカ国へ入国していない。明日突如姿を現したらどうやって入国したのかと問題になる。そのため一度ショーン様とイヴァンカ国へ行き、カシクロン家に協力してもらい、イヴァンカ国の西のズゴット国から入国する。ズゴット国の王とは親しい仲なので、後で説明するから大丈夫との事だった。
そこで一度ショーン様と一度イヴァンカ国に戻ることになった。それに向けて準備をしているとどこで聞きつけてきたのか王妃とシャルネ様が部屋に入ってきた。驚いていると「あなたたちだけでずるい!!」と怒られてしまった。
どうやらフレッドが戻ってきているとメイドが報告したらしく、話が終わるのを待っていたらしいが、待てど呼びにも来ないので痺れを切らして乗り込んできたらしい。
そして自分たちも一緒に行くと、いろいろと簡単に準備をしてから来てくれた。
急に決まったことなのに、まさかこんなに大所帯になるだなんて。でも事情もわからない王妃様たちが、「サリーちゃんに危険があるのなら行くわよ!義娘の一大事よ!みんなで守るわよ!」と言ってくれたのはとても嬉しかった。私も家族の一員だと言ってくれた時には涙が溢れてしまった。あー……婚約破棄して、フレッド様と出会えてほんとうに良かった。
それからはバタバタとあっという間に時間は過ぎて行った。その中で話を詰めていき、男性陣に関しては殆ど眠らずに翌日を迎えた。
のちにフレッドにどうしてジョージ様はあんな様子だったのか聞いたところ、「兄上はあそこの第3王子が嫌いなんだよ。魔法が使えることでどこの国よりも自分たちが偉いと思い上がってる嫌なやつで、姉上にも俺のところに来るから妾くらいにはしてやるなんて言いやがったんだ。しかも兄上がいない時を狙って。
だから兄上は何かあるときは容赦なく引きずり下ろしてやるって決めてるんだじゃないとあんなのが王族にでもいたらそれこそ大変なことになりかねない。だからチャンスがあるときには逃したくないんだよ。
そんなことを笑いしながらフレッドは話してくれたけどその顔は明らかに引き攣っていた。きっとフレッドも侮辱されるようなことを言われたことがあるのだろう。でも確かにそんな他国の王族を馬鹿にするような人、国際問題に今までならなかった方がおかしい。
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