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第2章

蜘蛛が!!わーーっ!!!

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でもショーン様はフレッドの言葉を受けてにこにこと穏やかな笑みを浮かべて口を開いた。

「はっ、はっ!チャールズとアンね。宜しく。僕はショーンだ。堅苦しいのは嫌いなんでショーンと呼んでくれ。
そしてこちらが精霊ね!この国では精霊の話がよく上がるからな。それがこの子どもだったなんて、いやー、お会いできて光栄ですね。

っで、そんな冗談はいいから早くしろよ!

—----------なんだよその反応……まさか本気だなんて言わないよな。この国でも蜘蛛の精霊なんて今まで聞いたことないんだぞ!それをどうしてお前が、ぎゃっ!!蜘蛛!!!!」


ショーン様がフレッドに向かって一人で笑ったり怒ったりしていると、いつの間にか女の子との姿が消え、机には1匹の蜘蛛がのっていた。
それを見てショーン様がぎゃっ!っと大きな声をあげている。

「ショーン、こちらがキュミーだ」

うん。よくわかった。
フレッドはただショーン様の様子を見て楽しんでるのね。

「はっ?じゃあさっきのがこの蜘蛛?嘘だ!!
ちょっ!なんでこの蜘蛛どんどんこっち来るんだよ!フレッド!笑ってないで止めろって!!」

ショーン様がじりじりと椅子に座ったまま下がっているのをフレッドは笑ってみている。
本当に仲がいいのね。

「キュミー、悪いんだけどそろそろ下がってやってくれる?ごめんね」

フレッドが笑いながらそういうと、キュミーはその場で止まり、先ほどまで座っていた椅子の方に戻っていった。
キュミーももしかして楽しんでいたのかしら…

「ま、待てよ。なんであの蜘蛛フレッドの言葉が分かるんだよ。
なんでフレッドの言葉で戻っていくんだよ……わっ!!わーーーーーーーー!!!!


まじかよ……」

フレッドの言葉に反応してキュミーが下がったのを見て困惑していたショーン様の目の前で蜘蛛が女の子に姿を変えた。
それを見てショーン様が完全に固まってしまった。
同じように蜘蛛が女の子に姿を変えたのを見てチャールズは目の前の光景に目を輝かせていた。

でもこんな風に精霊様で遊んでいいのかと私は少しはらはらとした気持ちで見ていると、少女の姿になったキュミーはケタケタと笑ったと思えば、次の瞬間には頬をふくらまし、「あーあー、もっと遊びたかった」とすねた顔をしていた。
その様子になんだか安心してしまう。

そんなことをしていると、今度はショーン様が急に立ち上がったかと思えば、テーブルを挟んだキュミーの所にトトトッと走り出し、キュミーの目の前で片膝をつき、右手を左胸の前に置き、忠誠のポーズを取った。
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