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第14章『新たな敵』
6話
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夕暮れ前、一行は漸く次の町に辿り着いた。
道中、あれ以来誰も口を開こうとはしなかった。
まるで子供の喧嘩のようにタクヤとカイは互いに顔を見ようともしなかった。
そんなふたりを心配そうに見ていたリョウ。
難しい顔をしたままのイズミ。
『関係ない』
カイはそう言っていたが、結局4人はアオイによって再び心がすれ違い始めていた。
☆☆☆
「お前は本当にガキだよな」
宿屋の部屋で夕食を取りながらイズミがぼそりと話した。
結局4人で食事をする気にはなれず、それぞれの部屋で夕食を取っていたのだった。
「なっ、何がだよっ!」
イズミの言葉にムッとして、口に入れかけたパンを皿に戻すと、タクヤは顔を赤くしながら反論する。
「いつまで怒ってる気だ? 信じるんだろ? あの男のこと」
ふぅっとひとつ溜め息をつくと、イズミはナイフとフォークを皿に置き、じっとタクヤを見つめる。
「……そう、だけど……でもっ」
分かってはいる。自分が子供じみた真似をしていることも。
しかし、まるで自分たちを信用していないような態度のカイに、腹が立って仕方がないのだ。
一緒に旅をしようとしている仲間なのに……。
むすっとしてタクヤは口を尖らせ俯いた。
「でも、なんだよ? あいつらはあいつらだ。俺たちは自分のやるべきことをやるだけだろう? 邪魔をするなら阻止するだけだ。別に俺たちは、仲間じゃないんだ」
そう言ってイズミは再びナイフとフォークを持ち、食事を始める。
「なっ!? なんだよ、それっ。俺たちって……俺のこともっ?」
思わずぎょっとして席を立った。
そんな風にイズミが考えていたことがショックだった。
「あぁ、そうだ。それぞれの目的で一緒にいるだけだ。俺は……お前を好きだが、仲間だとは思っていない」
手を止め、イズミは立っているタクヤをじっと睨み付けるかのようにして見上げている。
「…………」
言葉が出てこない。イズミの言葉に唖然とする。
今までのは一体なんだったのか?
自分は一体イズミにとってなんだったのか?
頭の中をたくさんの疑問がぐるぐると回っている。
心が痛む。思わずぎゅっと上着の胸元を掴んだ。
そして、すとんと椅子に座る。
上着を掴んだまま俯く。
「俺は……イズミの……何?」
俯いたまま、ぼそりと呟くようにしてイズミに尋ねる。
「なんて言って欲しいんだ?」
「そうじゃなくてっ! イズミのっ、イズミの気持ちが知りたい……」
無表情に問い返すイズミに思わず怒鳴ってしまう。
口を開くのと同時に顔を上げたタクヤは、縋るような瞳でじっとイズミを見つめる。
自分が欲しい言葉はそんなものじゃない。
ただ、本当の気持ちが知りたい、それだけだった。
「お前のことは好きだ。さっき言っただろ? 俺たちのことをわざわざ単語で表現する必要なんてあるのか?」
少し首を傾げるようにしてイズミはじっとタクヤを見つめ返す。
「…………」
思わずハッとする。
『恋人』『友達』『仲間』『敵』……そんな言葉が本当に必要なのだろうか?
ただ、繋ぐ為の言葉。自分たちの存在を確認する為の言葉。
イズミはきっと、そんな言葉に縛られたくないのだろう。それで縛りたくはないのだろう。
「分かった……ごめん、変なこと訊いた……。明日、ちゃんとカイと仲直りする。リョウも心配してるし……イズミも、ごめん」
座ったままゆっくり頭を下げる。そしてぼそぼそと話し続けた。
「ばぁか。俺は別に心配なんてしてねぇよ。さっさと食わねぇと俺が食っちまうぞ?」
「えっ?」
イズミの言葉に思わず顔を上げる。
目の前のイズミは、いつものように馬鹿にしたような笑みを口元に浮かべタクヤを見ていた。
「わっ! ダメだよっ! 海老フライは俺のねっ!」
なんだか急に気持ちが軽くなった気がした。
慌てて目の前の海老フライが乗った皿を持ち上げる。
「あっ、お前全部食うなよ。それは俺も食うからな」
イズミも慌ててフォークで海老フライを刺す。
ふたりはお互いにくすっと笑いながら見つめ合っていた。
☆☆☆
翌日。タクヤはカイとリョウの部屋の前に立っていた。
部屋の前で立ったまま既に10分くらい経っている。
勢いよく来たものの、なかなかノックができないでいた。
拳を持ち上げては手前に引いて、ふるふるとさせ下ろしていた。
あと一歩が踏み出せない。
「よしっ」
しかし、いつまでもこうしている訳にもいかず、タクヤは思い切って再びノックをする為、右手を持ち上げる。
そして、タクヤの右手に作った拳がドアに当たろうとした瞬間――。
ドアが突然奥へと開いた。誰かが内側から開けたのだ。
「わわっ……」
思わず前につんのめりそうになって慌てる。
「何をやってるんだ?」
ドアを開けたのはカイであった。呆れた顔でタクヤを眺めている。
「わっ……え、えっと……その……わ、悪かったっ! その、お前のこと……疑ったり、して……」
突然現れたカイに一瞬顔を赤らめたが、すぐにハッとして勢いよく頭を下げた。
昨日イズミとした約束。
「何を言ってるんだ? 元々タクヤは俺のことなんて嫌いなんだろう? そんなの今更だよ」
扉に凭れ掛かり、カイは腕を組みながらいつものようにくすっと笑っている。
「なっ!」
仲直りすると約束をしたはずなのだが……一瞬にしてその言葉がばちんと消える。
やはりこの男は気に入らない。
思わず顔を赤くしながら顔を上げる。怒りで拳が震えてくる。
「あれ? タクヤ?」
部屋の中にいたリョウがひょこっと顔を出した。
「お……お前なんか、やっぱ大っ嫌いだっ! 謝って損したっ! め、飯は1階の食堂だからなっ! 遅れるなよっ!」
もうこのまま仲直りなんて、とカイに怒鳴り付けたが、ふとイズミに言われたことを思い出して慌てて伝言を伝える。
しかし怒りは全く収まらない。
頭にきたタクヤはそのまま勢いよく向きを変えると、廊下を踏み付けるように走り去った。
「何あれ?」
全く状況の分からないリョウはきょとんとした顔で首を傾げる。
「さぁ?」
ふふっと笑いながらカイは去っていくタクヤの後ろ姿を見つめていた。
道中、あれ以来誰も口を開こうとはしなかった。
まるで子供の喧嘩のようにタクヤとカイは互いに顔を見ようともしなかった。
そんなふたりを心配そうに見ていたリョウ。
難しい顔をしたままのイズミ。
『関係ない』
カイはそう言っていたが、結局4人はアオイによって再び心がすれ違い始めていた。
☆☆☆
「お前は本当にガキだよな」
宿屋の部屋で夕食を取りながらイズミがぼそりと話した。
結局4人で食事をする気にはなれず、それぞれの部屋で夕食を取っていたのだった。
「なっ、何がだよっ!」
イズミの言葉にムッとして、口に入れかけたパンを皿に戻すと、タクヤは顔を赤くしながら反論する。
「いつまで怒ってる気だ? 信じるんだろ? あの男のこと」
ふぅっとひとつ溜め息をつくと、イズミはナイフとフォークを皿に置き、じっとタクヤを見つめる。
「……そう、だけど……でもっ」
分かってはいる。自分が子供じみた真似をしていることも。
しかし、まるで自分たちを信用していないような態度のカイに、腹が立って仕方がないのだ。
一緒に旅をしようとしている仲間なのに……。
むすっとしてタクヤは口を尖らせ俯いた。
「でも、なんだよ? あいつらはあいつらだ。俺たちは自分のやるべきことをやるだけだろう? 邪魔をするなら阻止するだけだ。別に俺たちは、仲間じゃないんだ」
そう言ってイズミは再びナイフとフォークを持ち、食事を始める。
「なっ!? なんだよ、それっ。俺たちって……俺のこともっ?」
思わずぎょっとして席を立った。
そんな風にイズミが考えていたことがショックだった。
「あぁ、そうだ。それぞれの目的で一緒にいるだけだ。俺は……お前を好きだが、仲間だとは思っていない」
手を止め、イズミは立っているタクヤをじっと睨み付けるかのようにして見上げている。
「…………」
言葉が出てこない。イズミの言葉に唖然とする。
今までのは一体なんだったのか?
自分は一体イズミにとってなんだったのか?
頭の中をたくさんの疑問がぐるぐると回っている。
心が痛む。思わずぎゅっと上着の胸元を掴んだ。
そして、すとんと椅子に座る。
上着を掴んだまま俯く。
「俺は……イズミの……何?」
俯いたまま、ぼそりと呟くようにしてイズミに尋ねる。
「なんて言って欲しいんだ?」
「そうじゃなくてっ! イズミのっ、イズミの気持ちが知りたい……」
無表情に問い返すイズミに思わず怒鳴ってしまう。
口を開くのと同時に顔を上げたタクヤは、縋るような瞳でじっとイズミを見つめる。
自分が欲しい言葉はそんなものじゃない。
ただ、本当の気持ちが知りたい、それだけだった。
「お前のことは好きだ。さっき言っただろ? 俺たちのことをわざわざ単語で表現する必要なんてあるのか?」
少し首を傾げるようにしてイズミはじっとタクヤを見つめ返す。
「…………」
思わずハッとする。
『恋人』『友達』『仲間』『敵』……そんな言葉が本当に必要なのだろうか?
ただ、繋ぐ為の言葉。自分たちの存在を確認する為の言葉。
イズミはきっと、そんな言葉に縛られたくないのだろう。それで縛りたくはないのだろう。
「分かった……ごめん、変なこと訊いた……。明日、ちゃんとカイと仲直りする。リョウも心配してるし……イズミも、ごめん」
座ったままゆっくり頭を下げる。そしてぼそぼそと話し続けた。
「ばぁか。俺は別に心配なんてしてねぇよ。さっさと食わねぇと俺が食っちまうぞ?」
「えっ?」
イズミの言葉に思わず顔を上げる。
目の前のイズミは、いつものように馬鹿にしたような笑みを口元に浮かべタクヤを見ていた。
「わっ! ダメだよっ! 海老フライは俺のねっ!」
なんだか急に気持ちが軽くなった気がした。
慌てて目の前の海老フライが乗った皿を持ち上げる。
「あっ、お前全部食うなよ。それは俺も食うからな」
イズミも慌ててフォークで海老フライを刺す。
ふたりはお互いにくすっと笑いながら見つめ合っていた。
☆☆☆
翌日。タクヤはカイとリョウの部屋の前に立っていた。
部屋の前で立ったまま既に10分くらい経っている。
勢いよく来たものの、なかなかノックができないでいた。
拳を持ち上げては手前に引いて、ふるふるとさせ下ろしていた。
あと一歩が踏み出せない。
「よしっ」
しかし、いつまでもこうしている訳にもいかず、タクヤは思い切って再びノックをする為、右手を持ち上げる。
そして、タクヤの右手に作った拳がドアに当たろうとした瞬間――。
ドアが突然奥へと開いた。誰かが内側から開けたのだ。
「わわっ……」
思わず前につんのめりそうになって慌てる。
「何をやってるんだ?」
ドアを開けたのはカイであった。呆れた顔でタクヤを眺めている。
「わっ……え、えっと……その……わ、悪かったっ! その、お前のこと……疑ったり、して……」
突然現れたカイに一瞬顔を赤らめたが、すぐにハッとして勢いよく頭を下げた。
昨日イズミとした約束。
「何を言ってるんだ? 元々タクヤは俺のことなんて嫌いなんだろう? そんなの今更だよ」
扉に凭れ掛かり、カイは腕を組みながらいつものようにくすっと笑っている。
「なっ!」
仲直りすると約束をしたはずなのだが……一瞬にしてその言葉がばちんと消える。
やはりこの男は気に入らない。
思わず顔を赤くしながら顔を上げる。怒りで拳が震えてくる。
「あれ? タクヤ?」
部屋の中にいたリョウがひょこっと顔を出した。
「お……お前なんか、やっぱ大っ嫌いだっ! 謝って損したっ! め、飯は1階の食堂だからなっ! 遅れるなよっ!」
もうこのまま仲直りなんて、とカイに怒鳴り付けたが、ふとイズミに言われたことを思い出して慌てて伝言を伝える。
しかし怒りは全く収まらない。
頭にきたタクヤはそのまま勢いよく向きを変えると、廊下を踏み付けるように走り去った。
「何あれ?」
全く状況の分からないリョウはきょとんとした顔で首を傾げる。
「さぁ?」
ふふっと笑いながらカイは去っていくタクヤの後ろ姿を見つめていた。
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