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第9章『300年前の真実』
6話
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「おいカオル。そういえば、買い物リストに書いておいた、『ブロッコリー』がなかったぞ?」
食事をしながらイズミが思い出したようにカオルに話し掛けた。
「ん? そうだったか? あんなもんは食いもんじゃねぇし、別になくてもいいだろ」
口に入っていたジャガイモをごくんと飲み込むと、カオルは素知らぬ顔で答える。
「ちゃんと彩りとかも考えてんだよ。今度はちゃんと買ってこいよ?」
持っていたナイフをカオルに向け、イズミは不服そうに文句を言う。
「忘れなかったらな」
「……お前、ブロッコリー嫌いなんじゃねぇの?」
しれっとして答えるカオルを見て、イズミは訝しげにじっと見つめる。
「そ、そんなことはないぞ? 俺様に限って嫌いなものなんて存在しないっ」
「怪しい」
「カオルさん、ブロッコリー嫌いなの?」
珍しく目が泳いでいるカオルをますます疑う目付きでじっと見つめるイズミ。
そんなふたりのやり取りを見ていたアスカが首を傾げながらカオルに尋ねた。
「そんなことはない」
「じゃあ、今度買ってこいよ?」
「うぅっ…………あぁ、分かったよ……」
自信たっぷりに答えるカオルにイズミはにんまりとしながら口を挟む。
カオルはぐっと言葉を詰まらせ、顔を引き攣らせる。そして、仕方なさそうに溜め息を付きながら承諾したのだった。
イズミが作った料理とカオルが買ってきたケーキを全て綺麗に平らげたアスカは、「ごちそうさまでした」と手を合わせる。
そして目を輝かせながら話し始めた。
「イズミって料理上手だねっ。すっごく美味しかったよっ! こうやって食べると、イズミが作ったケーキって、ほんと美味しいと思うっ。このケーキも凄く美味しかったけど、いつも出してくれるイズミのケーキのがずっとずっと美味しいよっ。イズミが作ったケーキが僕の中では1番だよっ」
そして机に頬杖を付きながら、後片付けをし始めたイズミをにこにこと見つめている。
「そうそう。イズミちゃんの腕はプロ級だっ。将来いい嫁さんになれるぞっ」
「はぁ? なんで嫁なんだよっ」
アスカの言葉で思わず照れ臭そうにしていたイズミだったが、カオルの言葉に顔を赤くしながら睨み付けた。
「はぁ……いつかイズミちゃんを嫁に出すのかと思うと、お父さんは悲しいっ」
「だからっ、なんで嫁なんだっ! っていうか、カオルは俺の親じゃないだろっ」
深く溜め息を付き、泣く真似をしているカオルをイズミは声を上げながら睨み付ける。
「あははっ。イズミは綺麗だから、きっとすっごい綺麗なお嫁さんになるねっ」
ふたりのやり取りをアスカが楽しそうに笑う。
「もうっ、アスカまでっ。俺はっ……」
「『俺は』なんだよ? じゃあ、イズミは嫁さん貰うのか?」
顔を真っ赤にしながら声を上げたものの、なんと言えばいいのか分からず止まってしまったイズミにカオルが意地悪そうな顔で問い掛ける。
「……俺は……俺は、結婚しない」
しかし、イズミは口を尖らせ呟くように答えるとそのまま俯く。片付けをしていた手も止まってしまった。
「ええっ!? どうして? イズミ結婚しないの?」
その答えにアスカが驚いて目を丸くさせる。
「……どうせ、森から出られねぇし。それに、俺は……」
俯いたままぼそぼそと答える。そして何かを言いかけたまま黙り込んでしまった。
「別に気にするこたぁねぇだろ? 婿なら俺がいいのを探してきてやるし、子供ができないのは仕方ねぇだろ」
「えっ? どういうこと? 子供ができないって……」
さらりと話すカオルの言葉にアスカは心配そうに眉を顰める。
「あぁ……アスカには話してなかったな。こいつには性というものがないんだ。でも俺は、イズミはいい女だと思うぞ?」
ふぅっと息を吐くと、カオルはじっとアスカを見つめながら説明する。そして俯いたままのイズミを見ながら笑みを見せた。
「えっ? イズミって男じゃなかったの? 僕、ずっと男の子だと思ってた……」
カオルの説明にアスカは更に目を丸くさせる。しかし、性がないこと自体は特に気にしている様子はなかった。
「……俺は、どっちでもねぇよ」
ふたりの話を聞いてイズミは少しだけ顔を上げるが、不機嫌そうに口を尖らせ横を向く。
「いーや、絶対女の子だっ!」
しかし強い口調でカオルがはっきりと言い切る。
「それはお前の願望じゃねぇの?」
そんなカオルを見てイズミは呆れた顔になる。なんだか落ち込んでいた自分が馬鹿らしく思えてきたのだった。
「じゃあ、俺がイズミのお婿さんになるっ」
すると今度はアスカがそんなことを言い出した。ずっと何かを考えているように黙っていたのだが、思い付いた答えに満面の笑みを浮かべている。
「ええっ!?」
「……それは無理だ」
思わずぎょっとしながらイズミが声を上げる。
しかし、すぐにカオルが真剣な顔で反対したのだった。先程までのふざけた様子は全くない。
「どうして? だって僕、イズミのこと好きだし、子供だってできなくてもいいよ」
「いーや、ダメだ」
「どうしてっ!」
厳しい顔ではっきりと言い切るカオルにアスカは身を乗り出しながら声を上げる。
「……まぁ、全ては俺の責任だしな。このまま隠し通したとしても、きっといつかは知ることになる……か。仕方ない、話してやろう。お前たちには辛いことかもしれないが――」
「俺とアスカが兄弟だから?」
深く溜め息を付き、覚悟を決めたようにカオルが話し始めると、イズミが横から口を挟んだ。あの時の言葉が再び思い出され泣きそうな顔になる。
「やっぱりそうなの? ねぇ、カオルさんっ!」
青い顔をしながらアスカは必死にカオルに詰め寄る。
「あぁ、そうだ……。お前たち、いつから知っていたんだ?」
再び溜め息を付くと、カオルは辛そうな表情でふたりを交互に見た。
「ごめん……。俺、前に一度、森を出て、アスカの家に行ったんだ。その時の、アスカの母親に言われた言葉で、なんとなく……」
暗い表情のままイズミはぼそりとカオルの問いに答える。
「それはいつだ?」
「アスカに会ってすぐの頃」
「そんな前から……」
驚いた表情でカオルは眉を顰めるとじっと考え込む。
そしてゆっくりと話し始めた。
「アスカがここへ来た時に、この日が来るだろうとは思っていたが、もしかしたらお前たちが出会うのは運命だったのかもしれないな……。お前たちは双子なんだよ」
真剣な表情で話すカオルの言葉に、『そうかもしれない』と思っていたとはいえ、ふたりは驚きを隠せなかった。ショックを受けた顔で固まっている。
そしてカオルはふたりを真剣に見つめ、イズミがここへ連れて来られた時の話をしたのだった。
「そんな……酷いよ。だってイズミはっ――」
話を聞き終わると、アスカが涙目になりながら声を上げる。
「あぁそうだな。イズミのせいじゃないし、イズミはちゃんと人間だよ。そして本当は女の子としてちゃんと生まれるはずだった」
「えっ……」
カオルの話を聞きながらずっと俯いたままだったイズミは、驚いた様子で顔を上げる。
先程もそうだが、カオルがいつも自分のことを女の子のように言うのは冗談だと思っていた。性別のことはカオルが買ってくる本でなんとなく理解していた。アスカの村へ行った時にも感じたことだった。
自分は他の人とは違う、ずっとそう思っていた。
「でもまぁ、イズミに自覚ないし、俺はそのまんまでいいと思うぞ? まぁ将来、好きな男でもできたら別かもな?」
呆然としているイズミを見ながら、カオルはにやりと笑って声を掛ける。
「でも僕、男だよ?」
双子と言われたのにと、アスカは合点がいかず首を傾げる。
「そうだな。お前たちは一卵性双生児だが、ごく稀にいるんだよ。性別の違う双子が。イズミの髪と瞳の色が違うことと、性が出なかったことは俺にもよく分からんが、何か外からの影響がありそうだな」
顎に手を当て何かを考えながら、カオルはアスカとイズミを交互に見ながら答える。
「うーん。難しくてよく分かんないけど……。でも、これだけは言えるよっ。これからは僕がイズミを守るよっ」
首を傾げながら手を口に当て一生懸命考えながら呟くが、ふとアスカは真剣な表情になると、イズミをじっと見つめた。
「アスカ……」
眉を下げながら、イズミもまたじっと真剣な表情でアスカを見つめ返す。
「おいおい。そこで好き合ったりしないでくれよ。なんか俺、仲間外れ。寂しいぞ?」
真剣な表情から一転して、再びふざけたようにカオルが間に割って入ってきた。
「お前、邪魔」
「あははははっ」
鬱陶しそうに睨むイズミと楽しそうに笑うアスカを見て、カオルは少しだけ安心した顔になっていた。
食事をしながらイズミが思い出したようにカオルに話し掛けた。
「ん? そうだったか? あんなもんは食いもんじゃねぇし、別になくてもいいだろ」
口に入っていたジャガイモをごくんと飲み込むと、カオルは素知らぬ顔で答える。
「ちゃんと彩りとかも考えてんだよ。今度はちゃんと買ってこいよ?」
持っていたナイフをカオルに向け、イズミは不服そうに文句を言う。
「忘れなかったらな」
「……お前、ブロッコリー嫌いなんじゃねぇの?」
しれっとして答えるカオルを見て、イズミは訝しげにじっと見つめる。
「そ、そんなことはないぞ? 俺様に限って嫌いなものなんて存在しないっ」
「怪しい」
「カオルさん、ブロッコリー嫌いなの?」
珍しく目が泳いでいるカオルをますます疑う目付きでじっと見つめるイズミ。
そんなふたりのやり取りを見ていたアスカが首を傾げながらカオルに尋ねた。
「そんなことはない」
「じゃあ、今度買ってこいよ?」
「うぅっ…………あぁ、分かったよ……」
自信たっぷりに答えるカオルにイズミはにんまりとしながら口を挟む。
カオルはぐっと言葉を詰まらせ、顔を引き攣らせる。そして、仕方なさそうに溜め息を付きながら承諾したのだった。
イズミが作った料理とカオルが買ってきたケーキを全て綺麗に平らげたアスカは、「ごちそうさまでした」と手を合わせる。
そして目を輝かせながら話し始めた。
「イズミって料理上手だねっ。すっごく美味しかったよっ! こうやって食べると、イズミが作ったケーキって、ほんと美味しいと思うっ。このケーキも凄く美味しかったけど、いつも出してくれるイズミのケーキのがずっとずっと美味しいよっ。イズミが作ったケーキが僕の中では1番だよっ」
そして机に頬杖を付きながら、後片付けをし始めたイズミをにこにこと見つめている。
「そうそう。イズミちゃんの腕はプロ級だっ。将来いい嫁さんになれるぞっ」
「はぁ? なんで嫁なんだよっ」
アスカの言葉で思わず照れ臭そうにしていたイズミだったが、カオルの言葉に顔を赤くしながら睨み付けた。
「はぁ……いつかイズミちゃんを嫁に出すのかと思うと、お父さんは悲しいっ」
「だからっ、なんで嫁なんだっ! っていうか、カオルは俺の親じゃないだろっ」
深く溜め息を付き、泣く真似をしているカオルをイズミは声を上げながら睨み付ける。
「あははっ。イズミは綺麗だから、きっとすっごい綺麗なお嫁さんになるねっ」
ふたりのやり取りをアスカが楽しそうに笑う。
「もうっ、アスカまでっ。俺はっ……」
「『俺は』なんだよ? じゃあ、イズミは嫁さん貰うのか?」
顔を真っ赤にしながら声を上げたものの、なんと言えばいいのか分からず止まってしまったイズミにカオルが意地悪そうな顔で問い掛ける。
「……俺は……俺は、結婚しない」
しかし、イズミは口を尖らせ呟くように答えるとそのまま俯く。片付けをしていた手も止まってしまった。
「ええっ!? どうして? イズミ結婚しないの?」
その答えにアスカが驚いて目を丸くさせる。
「……どうせ、森から出られねぇし。それに、俺は……」
俯いたままぼそぼそと答える。そして何かを言いかけたまま黙り込んでしまった。
「別に気にするこたぁねぇだろ? 婿なら俺がいいのを探してきてやるし、子供ができないのは仕方ねぇだろ」
「えっ? どういうこと? 子供ができないって……」
さらりと話すカオルの言葉にアスカは心配そうに眉を顰める。
「あぁ……アスカには話してなかったな。こいつには性というものがないんだ。でも俺は、イズミはいい女だと思うぞ?」
ふぅっと息を吐くと、カオルはじっとアスカを見つめながら説明する。そして俯いたままのイズミを見ながら笑みを見せた。
「えっ? イズミって男じゃなかったの? 僕、ずっと男の子だと思ってた……」
カオルの説明にアスカは更に目を丸くさせる。しかし、性がないこと自体は特に気にしている様子はなかった。
「……俺は、どっちでもねぇよ」
ふたりの話を聞いてイズミは少しだけ顔を上げるが、不機嫌そうに口を尖らせ横を向く。
「いーや、絶対女の子だっ!」
しかし強い口調でカオルがはっきりと言い切る。
「それはお前の願望じゃねぇの?」
そんなカオルを見てイズミは呆れた顔になる。なんだか落ち込んでいた自分が馬鹿らしく思えてきたのだった。
「じゃあ、俺がイズミのお婿さんになるっ」
すると今度はアスカがそんなことを言い出した。ずっと何かを考えているように黙っていたのだが、思い付いた答えに満面の笑みを浮かべている。
「ええっ!?」
「……それは無理だ」
思わずぎょっとしながらイズミが声を上げる。
しかし、すぐにカオルが真剣な顔で反対したのだった。先程までのふざけた様子は全くない。
「どうして? だって僕、イズミのこと好きだし、子供だってできなくてもいいよ」
「いーや、ダメだ」
「どうしてっ!」
厳しい顔ではっきりと言い切るカオルにアスカは身を乗り出しながら声を上げる。
「……まぁ、全ては俺の責任だしな。このまま隠し通したとしても、きっといつかは知ることになる……か。仕方ない、話してやろう。お前たちには辛いことかもしれないが――」
「俺とアスカが兄弟だから?」
深く溜め息を付き、覚悟を決めたようにカオルが話し始めると、イズミが横から口を挟んだ。あの時の言葉が再び思い出され泣きそうな顔になる。
「やっぱりそうなの? ねぇ、カオルさんっ!」
青い顔をしながらアスカは必死にカオルに詰め寄る。
「あぁ、そうだ……。お前たち、いつから知っていたんだ?」
再び溜め息を付くと、カオルは辛そうな表情でふたりを交互に見た。
「ごめん……。俺、前に一度、森を出て、アスカの家に行ったんだ。その時の、アスカの母親に言われた言葉で、なんとなく……」
暗い表情のままイズミはぼそりとカオルの問いに答える。
「それはいつだ?」
「アスカに会ってすぐの頃」
「そんな前から……」
驚いた表情でカオルは眉を顰めるとじっと考え込む。
そしてゆっくりと話し始めた。
「アスカがここへ来た時に、この日が来るだろうとは思っていたが、もしかしたらお前たちが出会うのは運命だったのかもしれないな……。お前たちは双子なんだよ」
真剣な表情で話すカオルの言葉に、『そうかもしれない』と思っていたとはいえ、ふたりは驚きを隠せなかった。ショックを受けた顔で固まっている。
そしてカオルはふたりを真剣に見つめ、イズミがここへ連れて来られた時の話をしたのだった。
「そんな……酷いよ。だってイズミはっ――」
話を聞き終わると、アスカが涙目になりながら声を上げる。
「あぁそうだな。イズミのせいじゃないし、イズミはちゃんと人間だよ。そして本当は女の子としてちゃんと生まれるはずだった」
「えっ……」
カオルの話を聞きながらずっと俯いたままだったイズミは、驚いた様子で顔を上げる。
先程もそうだが、カオルがいつも自分のことを女の子のように言うのは冗談だと思っていた。性別のことはカオルが買ってくる本でなんとなく理解していた。アスカの村へ行った時にも感じたことだった。
自分は他の人とは違う、ずっとそう思っていた。
「でもまぁ、イズミに自覚ないし、俺はそのまんまでいいと思うぞ? まぁ将来、好きな男でもできたら別かもな?」
呆然としているイズミを見ながら、カオルはにやりと笑って声を掛ける。
「でも僕、男だよ?」
双子と言われたのにと、アスカは合点がいかず首を傾げる。
「そうだな。お前たちは一卵性双生児だが、ごく稀にいるんだよ。性別の違う双子が。イズミの髪と瞳の色が違うことと、性が出なかったことは俺にもよく分からんが、何か外からの影響がありそうだな」
顎に手を当て何かを考えながら、カオルはアスカとイズミを交互に見ながら答える。
「うーん。難しくてよく分かんないけど……。でも、これだけは言えるよっ。これからは僕がイズミを守るよっ」
首を傾げながら手を口に当て一生懸命考えながら呟くが、ふとアスカは真剣な表情になると、イズミをじっと見つめた。
「アスカ……」
眉を下げながら、イズミもまたじっと真剣な表情でアスカを見つめ返す。
「おいおい。そこで好き合ったりしないでくれよ。なんか俺、仲間外れ。寂しいぞ?」
真剣な表情から一転して、再びふざけたようにカオルが間に割って入ってきた。
「お前、邪魔」
「あははははっ」
鬱陶しそうに睨むイズミと楽しそうに笑うアスカを見て、カオルは少しだけ安心した顔になっていた。
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