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第7章『人形』
11話
しおりを挟む イズミはいつの間にかソファーに座ったまま眠ってしまっていた。
日が沈み、辺りが暗くなったことに反応してか、ハッとして目を覚ます。
(……夜か)
電気は点いていない。カーテンも開けっ放しである。一体どれだけ眠ってしまっていたのか。そして、部屋にタクヤの姿はなかった。帰ってきた様子もない。
「ちっ」
軽く舌打ちすると、イズミはソファーから立ち上がり、電気のスイッチを入れる。そしてもう一度ソファーに腰掛けそのままぼんやりとする。時計の針の音だけが聞こえてくる。とても静かであった。
時計に目をやると既に夕方の6時を回っていた。本当に自分は何時間寝ていたのだろうか。昼寝のレベルではなかった。
(飯にでも行くか……)
溜め息をつき、重い腰を上げると、ひとり宿屋の食堂へと向かうのだった。
食堂に入ると中は泊まり客で賑わっていた。先程までの静寂が嘘のようにざわざわと人の声が聞こえてくる。グラスが合わさる音やカチャカチャと食事をしている音も一緒に混ざって聞こえてくる。いつもであればよくある風景なのだが、今日は妙に耳障りに感じてしまっていた。
そして人を避けるように、イズミはカウンターの端へと腰掛けた。
「ビール」
店員に声を掛ける。夕食を食べるつもりで来たのだが、何も食べる気にならない。
「お待たせしました」
無愛想に店員が生ビールをイズミの前へと置いた。そして出されたビールを一気に飲み干す。
「…………」
久しぶりに飲んだビールは、なぜだか美味しくは感じられなかったのだが、喉を潤すにはこの炭酸が丁度良かった。そしてまたビールを注文する。
そして2時間近く経った頃だった。
今まで誰もイズミの隣には来なかったのだが、他の席も空いているというのに、誰かが隣に座ったのが分かった。
「…………」
鬱陶しく思いながらも、イズミはその相手を見ようともしなかった。
「どうしてひとりなの?」
隣に座った相手は聞き覚えのある声だった。顔を見ずとも分かる。
「……またアンタか。……どうでもいいだろ」
話し掛けられても相手を見ることなく、イズミは不機嫌に答える。
「なぁに? もしかしてまだ仲直りしてないの?」
声の主、レナはイズミを覗き込むようにして見ている。
「うるせぇな。お前うぜぇからどっか行け」
「なんか、いつも以上に殺気立ってるわね。何かあったの?」
レナは何を言われても引き下がる気配は全くなかった。驚いた顔をしながらも心配そうにじっとイズミを見つめている。
「…………」
しかし、イズミはレナの問いに答えることはなく、文句を言うわけでもなく、不機嫌な顔のまま黙り込んでしまった。
「どうしたのー?」
黙ってしまったイズミの目の前でレナは手をひらひらと振ってみせる。
「おい」
突然イズミがレナの方を向き、声を掛けた。
「なぁに?」
一瞬驚き目をぱちぱちとさせたレナであったが、すぐに平然と聞き返す。
「俺は静かに飯が食いたいんだ」
イズミは向きを戻すと、じっとカウンターテーブルを見つめながら話し始めた。
「そう」
突然何を言い出すのかと思いきや、レナにはイズミの言いたいことがよく分からなかった為、とりあえず返事をするのだった。
「俺は静かに寝たい」
「そう」
相変わらず何が言いたいのかはよく分からないが、レナは返事をしながらもイズミの様子がおかしいことに気付き始めていた。
「アイツがいると、いつもうるさいんだ。何をするにもひとりでも喋っている。すごくうるさいんだ……。でも、さっきひとりで静かに眠って、ここに来てひとりで静かに酒を飲んだ。俺はこういうのを望んでいた。望んでいた筈なんだ。……でも、なんか変なんだ。こうイライラして、今も気持ち悪くて仕方ない。酒も飲んでも飲んでも旨くならない……」
ぼんやりとしながら、イズミはぼそりぼそりと話している。
「そっか。何だ、イズミ君寂しいのよ。分からない?」
ふぅっと息を吐くと、レナは穏やかな表情で話した。しかし、
「あぁ? 誰が寂しいって? てめぇ、誰に物言ってんだ?」
ぼんやりしていたはずのイズミが突然物凄い形相に変わり、いつも以上に鋭い瞳でレナを睨み付けたのだった。
その反応にレナはびくりと体を震わせると、
「……あのぉ……、イズミ君、酔ってる? 酔ってるよね?」
苦笑いしながら、恐る恐るイズミに話し掛けてみる。普段から怒鳴られることはよくあるが、先程からずっとイズミの様子がおかしかったのだ。
「誰が酔ってるって? 俺か? 俺は全然酔ってねぇぞ。どこに目付けてんだ?」
そしてイズミはまたレナを鋭く睨み付ける。しかし完全に目が据わっている。
「怖っ。ねぇねぇ、この人、一体どれだけ飲んでたの?」
レナは前で何か作っている店員にこそっと話し掛けた。
「ビールが5杯、お酒が6本、ウイスキーとワインを2杯ずつ。……えっとそれから――」
「もういいわ」
店員が伏せてあった伝票を見ながら答えるが、レナは呆れた顔で溜め息をつくと、呟くように口を挟んだ。
(この子、大人しそうな顔して、一体どんな体してんのかしら……)
レナはぼんやりとイズミを眺める。そして再び溜め息をついていた。
「何だよ……」
レナがじっと見ていることに気が付くと、イズミは嫌そうな顔で睨み付ける。
「そんなに飲むほど何か嫌なことでもあったわけ?」
「別に」
ムスッとした顔をして一言だけ答えると、イズミはそのまま横を向いてしまった。珍しく子供っぽい反応をしている。
「あらあら。拗ねてるし。あの子は? タクヤ君は今どこにいるの?」
「知るか。どっかの女とデートだとよ。朝まで帰んねぇとか言ってたからな。知らねぇよ、あんな奴」
イズミは横を向いたままレナの問いに不機嫌に答える。
「へぇー、タクヤ君もやるねぇー……って、何それ? 何? イズミ君、ほんとに振られちゃったわけぇ?」
何気なく答えたレナであったが、ハッとすると驚いた顔でイズミを見る。
「別に俺はあんな奴、初めっからどうだっていいんだよっ」
正面を向くと、イズミは怒った口調で答える。そしていつになく機嫌が悪かった。
そのことに気が付いていたレナは大きく溜め息をつくと、今度はにっこりと微笑み、イズミを見つめた。
「じゃあさ、イズミ君も可愛い子ちゃんとデートしましょっ!」
「可愛い子ちゃんって誰だよ?」
ふとレナの方を見て、イズミは鬱陶しそうにしながら問い掛ける。
「あたくしっ!」
「死ね」
嬉しそうに手を挙げて答えるレナを冷めた目で見る。
「よぉーっし。んじゃ朝まで付き合うわよぉー。じゃんじゃん飲みましょっ! おにいさーんっ、私もビールねっ」
イズミを全く無視して、レナは嬉しそうにひとりで喋っていた。
「…………」
「ちょっとっ。何シラけた顔してんのよっ。ほら飲むわよーっ。イズミ君も飲んで飲んで。私奢っちゃうから」
何してんだこの女、とでも言いたげな目で見ているイズミに、レナは元気に話し掛ける。
そしてぼそりとイズミが問い掛ける。
「奢りか?」
「奢りよ」
「……そうか。じゃあ、俺もビール」
妙に納得するとイズミも店員にビールを頼んでいたのだった。
日が沈み、辺りが暗くなったことに反応してか、ハッとして目を覚ます。
(……夜か)
電気は点いていない。カーテンも開けっ放しである。一体どれだけ眠ってしまっていたのか。そして、部屋にタクヤの姿はなかった。帰ってきた様子もない。
「ちっ」
軽く舌打ちすると、イズミはソファーから立ち上がり、電気のスイッチを入れる。そしてもう一度ソファーに腰掛けそのままぼんやりとする。時計の針の音だけが聞こえてくる。とても静かであった。
時計に目をやると既に夕方の6時を回っていた。本当に自分は何時間寝ていたのだろうか。昼寝のレベルではなかった。
(飯にでも行くか……)
溜め息をつき、重い腰を上げると、ひとり宿屋の食堂へと向かうのだった。
食堂に入ると中は泊まり客で賑わっていた。先程までの静寂が嘘のようにざわざわと人の声が聞こえてくる。グラスが合わさる音やカチャカチャと食事をしている音も一緒に混ざって聞こえてくる。いつもであればよくある風景なのだが、今日は妙に耳障りに感じてしまっていた。
そして人を避けるように、イズミはカウンターの端へと腰掛けた。
「ビール」
店員に声を掛ける。夕食を食べるつもりで来たのだが、何も食べる気にならない。
「お待たせしました」
無愛想に店員が生ビールをイズミの前へと置いた。そして出されたビールを一気に飲み干す。
「…………」
久しぶりに飲んだビールは、なぜだか美味しくは感じられなかったのだが、喉を潤すにはこの炭酸が丁度良かった。そしてまたビールを注文する。
そして2時間近く経った頃だった。
今まで誰もイズミの隣には来なかったのだが、他の席も空いているというのに、誰かが隣に座ったのが分かった。
「…………」
鬱陶しく思いながらも、イズミはその相手を見ようともしなかった。
「どうしてひとりなの?」
隣に座った相手は聞き覚えのある声だった。顔を見ずとも分かる。
「……またアンタか。……どうでもいいだろ」
話し掛けられても相手を見ることなく、イズミは不機嫌に答える。
「なぁに? もしかしてまだ仲直りしてないの?」
声の主、レナはイズミを覗き込むようにして見ている。
「うるせぇな。お前うぜぇからどっか行け」
「なんか、いつも以上に殺気立ってるわね。何かあったの?」
レナは何を言われても引き下がる気配は全くなかった。驚いた顔をしながらも心配そうにじっとイズミを見つめている。
「…………」
しかし、イズミはレナの問いに答えることはなく、文句を言うわけでもなく、不機嫌な顔のまま黙り込んでしまった。
「どうしたのー?」
黙ってしまったイズミの目の前でレナは手をひらひらと振ってみせる。
「おい」
突然イズミがレナの方を向き、声を掛けた。
「なぁに?」
一瞬驚き目をぱちぱちとさせたレナであったが、すぐに平然と聞き返す。
「俺は静かに飯が食いたいんだ」
イズミは向きを戻すと、じっとカウンターテーブルを見つめながら話し始めた。
「そう」
突然何を言い出すのかと思いきや、レナにはイズミの言いたいことがよく分からなかった為、とりあえず返事をするのだった。
「俺は静かに寝たい」
「そう」
相変わらず何が言いたいのかはよく分からないが、レナは返事をしながらもイズミの様子がおかしいことに気付き始めていた。
「アイツがいると、いつもうるさいんだ。何をするにもひとりでも喋っている。すごくうるさいんだ……。でも、さっきひとりで静かに眠って、ここに来てひとりで静かに酒を飲んだ。俺はこういうのを望んでいた。望んでいた筈なんだ。……でも、なんか変なんだ。こうイライラして、今も気持ち悪くて仕方ない。酒も飲んでも飲んでも旨くならない……」
ぼんやりとしながら、イズミはぼそりぼそりと話している。
「そっか。何だ、イズミ君寂しいのよ。分からない?」
ふぅっと息を吐くと、レナは穏やかな表情で話した。しかし、
「あぁ? 誰が寂しいって? てめぇ、誰に物言ってんだ?」
ぼんやりしていたはずのイズミが突然物凄い形相に変わり、いつも以上に鋭い瞳でレナを睨み付けたのだった。
その反応にレナはびくりと体を震わせると、
「……あのぉ……、イズミ君、酔ってる? 酔ってるよね?」
苦笑いしながら、恐る恐るイズミに話し掛けてみる。普段から怒鳴られることはよくあるが、先程からずっとイズミの様子がおかしかったのだ。
「誰が酔ってるって? 俺か? 俺は全然酔ってねぇぞ。どこに目付けてんだ?」
そしてイズミはまたレナを鋭く睨み付ける。しかし完全に目が据わっている。
「怖っ。ねぇねぇ、この人、一体どれだけ飲んでたの?」
レナは前で何か作っている店員にこそっと話し掛けた。
「ビールが5杯、お酒が6本、ウイスキーとワインを2杯ずつ。……えっとそれから――」
「もういいわ」
店員が伏せてあった伝票を見ながら答えるが、レナは呆れた顔で溜め息をつくと、呟くように口を挟んだ。
(この子、大人しそうな顔して、一体どんな体してんのかしら……)
レナはぼんやりとイズミを眺める。そして再び溜め息をついていた。
「何だよ……」
レナがじっと見ていることに気が付くと、イズミは嫌そうな顔で睨み付ける。
「そんなに飲むほど何か嫌なことでもあったわけ?」
「別に」
ムスッとした顔をして一言だけ答えると、イズミはそのまま横を向いてしまった。珍しく子供っぽい反応をしている。
「あらあら。拗ねてるし。あの子は? タクヤ君は今どこにいるの?」
「知るか。どっかの女とデートだとよ。朝まで帰んねぇとか言ってたからな。知らねぇよ、あんな奴」
イズミは横を向いたままレナの問いに不機嫌に答える。
「へぇー、タクヤ君もやるねぇー……って、何それ? 何? イズミ君、ほんとに振られちゃったわけぇ?」
何気なく答えたレナであったが、ハッとすると驚いた顔でイズミを見る。
「別に俺はあんな奴、初めっからどうだっていいんだよっ」
正面を向くと、イズミは怒った口調で答える。そしていつになく機嫌が悪かった。
そのことに気が付いていたレナは大きく溜め息をつくと、今度はにっこりと微笑み、イズミを見つめた。
「じゃあさ、イズミ君も可愛い子ちゃんとデートしましょっ!」
「可愛い子ちゃんって誰だよ?」
ふとレナの方を見て、イズミは鬱陶しそうにしながら問い掛ける。
「あたくしっ!」
「死ね」
嬉しそうに手を挙げて答えるレナを冷めた目で見る。
「よぉーっし。んじゃ朝まで付き合うわよぉー。じゃんじゃん飲みましょっ! おにいさーんっ、私もビールねっ」
イズミを全く無視して、レナは嬉しそうにひとりで喋っていた。
「…………」
「ちょっとっ。何シラけた顔してんのよっ。ほら飲むわよーっ。イズミ君も飲んで飲んで。私奢っちゃうから」
何してんだこの女、とでも言いたげな目で見ているイズミに、レナは元気に話し掛ける。
そしてぼそりとイズミが問い掛ける。
「奢りか?」
「奢りよ」
「……そうか。じゃあ、俺もビール」
妙に納得するとイズミも店員にビールを頼んでいたのだった。
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