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第7章『人形』
3話
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睨み付けていた顔から一転して、少女は無表情にタクヤを見つめる。
とても不思議な雰囲気の少女であった。
透き通るような白い肌に、肩まで伸びた柔らかそうなプラチナ色の髪。
そして、ガラス玉のような青く大きな瞳。
まるで人形のようなその姿に、タクヤは吸い込まれるように見入っていた。
「あっ! えっと、あの……これ、君の?」
ぼんやりと見つめていたタクヤはハッと自分が手にしているぬいぐるみのことを思い出し、ベッドから下りると少女の方へ両手で掴んで見せた。
「…………」
しかし少女はぴくりとも動かず返答もない。
「おい、お前は何者だ」
イズミはベッドから下りてタクヤの隣に並ぶと、鋭い目付きで少女を見た。
「ちょっとイズミ。女の子に向かってそんな言い方はないだろっ」
突然の少女の出現で狼狽えていたタクヤであったが、ムッとしてイズミを睨み付ける。
「あのな、こいつは只のガキじゃない。お前、そんなことも気付いてないのか?」
睨まれても動じることなく、それどころか呆れた顔でタクヤを見上げる。
「えっ?」
タクヤはイズミに言われて初めて少女が普通でないことに気が付いた。
ドアには鍵がかかっていて普通なら入ってこられるはずはないし、もし入れたとしても、タクヤとイズミの両方が気付かないというのは有り得ない。
(あの子は、一体……?)
タクヤはじっと少女を見つめた。
しかし、少女は一向に口を開く気配がなかった。
「答えろ。お前は一体何なんだ? 何のためにここへ来た?」
イズミは何の反応もない少女に苛立ちを感じ始め、もう一度少女に問う。
すると少女は今までの無表情とは一転して、口元に不気味な笑みを浮かべた。
「そのぬいぐるみを捨てろっ!」
イズミはハッとして声を上げる。
「え、えっ?」
何がなんだか分からず狼狽えるが、ふとぬいぐるみを見ると、突然クマのぬいぐるみの目が動き、じろっとタクヤを見た。
「うわあっ!!」
驚いて思わずぬいぐるみを床に落としてしまう。
しかしその瞬間、イズミがぬいぐるみを拾い上げ、窓を開けると思い切り外へ向かって投げ捨てた。
タクヤは慌てて窓のそばまで行き、覗くようにして下を見る。
『アーハッハッハッハッ。キミタチヲマッテイタヨ。タノシイタノシーイゲームヲシヨウ。モウノガレラレナイヨ。ハハハハハハハハ……』
外に落とされたぬいぐるみは、まるで機械の音声のような高い音を発した。
そして笑い声のような音が響き渡った後、ぬいぐるみの目がピカッと光り、爆発音と共に砕け散った。
「なっ!?」
爆発は大したことはなく、周りに被害はなさそうであったが、タクヤは驚きのあまり言葉を失っていた。
窓の外を見ながら呆然とその場に立ち尽くしていると、後ろでカチャッという音が聞こえ、ハッとして振り返った。
「もう一度聞く。お前は何者だ?」
少女の頭にイズミが拳銃を突き付けていた。
「イズミっ! 何してんだよっ!」
慌ててタクヤは止めに入る。
「うるせぇっ。今まで何見てたんだよっ。こいつの仕業だろうがっ!」
イズミはタクヤの手を払い、思い切り睨み付けた。
「ふふふ、もう遅いわ。もう後戻りは出来ないもの。私を殺しても何の意味もない」
今まで全く口を開かなかった少女が突然喋り出し、そして高らかに笑い出した。
「どういうことだ? 何のことを言っている?」
少女に銃を突き付けたままイズミはじっと睨み付ける。
しかし少女は質問に答えることなく、再びニヤリと口元に不気味な笑みを浮かべると、青いガラス玉のような瞳でじろりとイズミを見上げた。
「っ!? まずい……逃げろっ!」
イズミは少女を見て何かを察し、2人分の荷物と、タクヤの腕を掴み部屋を飛び出す。
そして部屋からは少女の高らかな笑い声が聞こえてきた。
「イズミ、どうしたんだよ、一体……」
タクヤは自分の腕を掴み階段を駆け下りるイズミを見つめ、動揺しながら話し掛ける。
しかし次の瞬間、上から爆発音のような音が聞こえた。
「なっ……!?」
タクヤは一瞬何が起こったのか分からなかったが、すぐにあの少女の仕業だということに気が付き、階段の途中で足を止め振り返る。
「…………」
イズミも黙って足を止める。そして複雑な表情をしていた。
「一体……」
「おい、行くぞ」
なぜこのようなことが起こったのか分からず悩むタクヤに、イズミはタクヤの荷物を押し付けそのまま階段を下りていく。
「えっ、行くって……」
自分の荷物を掴むと、タクヤは慌ててイズミを追って自分も階段を下りる。
「ここにいるのはまずい。宿を替える」
イズミが答えるのと同時に他の泊まり客が今の爆発音に驚き部屋から出てきた。
「あ……うん」
タクヤは部屋の方を気にしながらもゆっくりと階段を下りていった。
☆☆☆
「あの宿の人達、大丈夫かなぁ……」
宿をチェックアウトした2人は町を出て、更に西へと向かっていた。
そして、タクヤは町を振り返りながらぼそりと話す。
「恐らく、音からして大した爆発じゃない。あの部屋にいたらまずかったかもしれないが、他の人間には被害はなかったか、あったとしても大したことはないだろ」
タクヤの言葉にイズミは無表情に淡々と答えた。
「ならいいんだけどなぁ。でもさ、あの子は一体何の為にあんなことをしたんだ? あれじゃまるで、俺達狙われてたみたいじゃん」
タクヤは再び前を見ると、今度は先程の少女の話を持ち出した。
「みたいじゃなくてそうなんだろ?」
イズミは相変わらず無表情に答える。
「何それ? どういうことだよ? 俺は狙われるような覚えはないぞ」
「…………」
しかし、タクヤが言った言葉に答えることなく、イズミは複雑な表情をして黙り込んでしまった。
「あ…………」
イズミが考えていることに気が付くと、タクヤはハッとして申し訳ないような顔をする。
「別にお前が気にすることはない。ただ、今の俺は気付かれるようなことはないはずなんだがな……。しかもあのガキ……」
タクヤの様子に気付き、イズミは再び無表情な顔で口を開いた。
そしてあの少女のことを思い出しながら何やら考え込み出した。
「どうかしたのか?」
タクヤは心配そうな顔でイズミを覗き込む。
「……あれは人形だった」
イズミはぼそりと呟いた。
「人形? まさかっ! だってどう見たってちゃんと人間の女の子だったよ? あれが人形だなんて……」
イズミの言葉に驚き声を上げる。
「ああ、そうだな。人間そっくりの人形。人によって作られた、な。しかも誰かによって操作され、あそこで俺達を襲わせ、自爆させて証拠隠滅を図ったんだろう」
「自爆っ!?」
淡々と話すイズミの言葉に、タクヤは信じられないといった表情をし、そして声を上げた。
「ああ、確かだ。あの時、あのガキから何か機械音のようなものがした。恐らく、体のどこかに爆弾を埋め込ませて、いつでも自爆できるよう仕向けてあったんだろう。奴等は主人の命令は絶対だからな」
「そんな……」
タクヤは黙ってイズミの話を聞いていたが、ぼそりと呟くとそのまま言葉を失ってしまった。
「あんな物、作ったヤツの気がしれねぇな」
ちらりとタクヤを見ると、ぼそっと話す。
「本当に人形なのか?」
タクヤは未だ信じられなくて、もう一度イズミに尋ねる。
「ああ。しかも今じゃクローンなんて物も作られているらしいからな」
「クローン!?」
「実際見たことはないが……噂で聞いたことがある。本当かどうかは定かじゃないけどな」
「クローン……そんな物が……」
タクヤはもう一度呟くようにその言葉を繰り返していた。
とても不思議な雰囲気の少女であった。
透き通るような白い肌に、肩まで伸びた柔らかそうなプラチナ色の髪。
そして、ガラス玉のような青く大きな瞳。
まるで人形のようなその姿に、タクヤは吸い込まれるように見入っていた。
「あっ! えっと、あの……これ、君の?」
ぼんやりと見つめていたタクヤはハッと自分が手にしているぬいぐるみのことを思い出し、ベッドから下りると少女の方へ両手で掴んで見せた。
「…………」
しかし少女はぴくりとも動かず返答もない。
「おい、お前は何者だ」
イズミはベッドから下りてタクヤの隣に並ぶと、鋭い目付きで少女を見た。
「ちょっとイズミ。女の子に向かってそんな言い方はないだろっ」
突然の少女の出現で狼狽えていたタクヤであったが、ムッとしてイズミを睨み付ける。
「あのな、こいつは只のガキじゃない。お前、そんなことも気付いてないのか?」
睨まれても動じることなく、それどころか呆れた顔でタクヤを見上げる。
「えっ?」
タクヤはイズミに言われて初めて少女が普通でないことに気が付いた。
ドアには鍵がかかっていて普通なら入ってこられるはずはないし、もし入れたとしても、タクヤとイズミの両方が気付かないというのは有り得ない。
(あの子は、一体……?)
タクヤはじっと少女を見つめた。
しかし、少女は一向に口を開く気配がなかった。
「答えろ。お前は一体何なんだ? 何のためにここへ来た?」
イズミは何の反応もない少女に苛立ちを感じ始め、もう一度少女に問う。
すると少女は今までの無表情とは一転して、口元に不気味な笑みを浮かべた。
「そのぬいぐるみを捨てろっ!」
イズミはハッとして声を上げる。
「え、えっ?」
何がなんだか分からず狼狽えるが、ふとぬいぐるみを見ると、突然クマのぬいぐるみの目が動き、じろっとタクヤを見た。
「うわあっ!!」
驚いて思わずぬいぐるみを床に落としてしまう。
しかしその瞬間、イズミがぬいぐるみを拾い上げ、窓を開けると思い切り外へ向かって投げ捨てた。
タクヤは慌てて窓のそばまで行き、覗くようにして下を見る。
『アーハッハッハッハッ。キミタチヲマッテイタヨ。タノシイタノシーイゲームヲシヨウ。モウノガレラレナイヨ。ハハハハハハハハ……』
外に落とされたぬいぐるみは、まるで機械の音声のような高い音を発した。
そして笑い声のような音が響き渡った後、ぬいぐるみの目がピカッと光り、爆発音と共に砕け散った。
「なっ!?」
爆発は大したことはなく、周りに被害はなさそうであったが、タクヤは驚きのあまり言葉を失っていた。
窓の外を見ながら呆然とその場に立ち尽くしていると、後ろでカチャッという音が聞こえ、ハッとして振り返った。
「もう一度聞く。お前は何者だ?」
少女の頭にイズミが拳銃を突き付けていた。
「イズミっ! 何してんだよっ!」
慌ててタクヤは止めに入る。
「うるせぇっ。今まで何見てたんだよっ。こいつの仕業だろうがっ!」
イズミはタクヤの手を払い、思い切り睨み付けた。
「ふふふ、もう遅いわ。もう後戻りは出来ないもの。私を殺しても何の意味もない」
今まで全く口を開かなかった少女が突然喋り出し、そして高らかに笑い出した。
「どういうことだ? 何のことを言っている?」
少女に銃を突き付けたままイズミはじっと睨み付ける。
しかし少女は質問に答えることなく、再びニヤリと口元に不気味な笑みを浮かべると、青いガラス玉のような瞳でじろりとイズミを見上げた。
「っ!? まずい……逃げろっ!」
イズミは少女を見て何かを察し、2人分の荷物と、タクヤの腕を掴み部屋を飛び出す。
そして部屋からは少女の高らかな笑い声が聞こえてきた。
「イズミ、どうしたんだよ、一体……」
タクヤは自分の腕を掴み階段を駆け下りるイズミを見つめ、動揺しながら話し掛ける。
しかし次の瞬間、上から爆発音のような音が聞こえた。
「なっ……!?」
タクヤは一瞬何が起こったのか分からなかったが、すぐにあの少女の仕業だということに気が付き、階段の途中で足を止め振り返る。
「…………」
イズミも黙って足を止める。そして複雑な表情をしていた。
「一体……」
「おい、行くぞ」
なぜこのようなことが起こったのか分からず悩むタクヤに、イズミはタクヤの荷物を押し付けそのまま階段を下りていく。
「えっ、行くって……」
自分の荷物を掴むと、タクヤは慌ててイズミを追って自分も階段を下りる。
「ここにいるのはまずい。宿を替える」
イズミが答えるのと同時に他の泊まり客が今の爆発音に驚き部屋から出てきた。
「あ……うん」
タクヤは部屋の方を気にしながらもゆっくりと階段を下りていった。
☆☆☆
「あの宿の人達、大丈夫かなぁ……」
宿をチェックアウトした2人は町を出て、更に西へと向かっていた。
そして、タクヤは町を振り返りながらぼそりと話す。
「恐らく、音からして大した爆発じゃない。あの部屋にいたらまずかったかもしれないが、他の人間には被害はなかったか、あったとしても大したことはないだろ」
タクヤの言葉にイズミは無表情に淡々と答えた。
「ならいいんだけどなぁ。でもさ、あの子は一体何の為にあんなことをしたんだ? あれじゃまるで、俺達狙われてたみたいじゃん」
タクヤは再び前を見ると、今度は先程の少女の話を持ち出した。
「みたいじゃなくてそうなんだろ?」
イズミは相変わらず無表情に答える。
「何それ? どういうことだよ? 俺は狙われるような覚えはないぞ」
「…………」
しかし、タクヤが言った言葉に答えることなく、イズミは複雑な表情をして黙り込んでしまった。
「あ…………」
イズミが考えていることに気が付くと、タクヤはハッとして申し訳ないような顔をする。
「別にお前が気にすることはない。ただ、今の俺は気付かれるようなことはないはずなんだがな……。しかもあのガキ……」
タクヤの様子に気付き、イズミは再び無表情な顔で口を開いた。
そしてあの少女のことを思い出しながら何やら考え込み出した。
「どうかしたのか?」
タクヤは心配そうな顔でイズミを覗き込む。
「……あれは人形だった」
イズミはぼそりと呟いた。
「人形? まさかっ! だってどう見たってちゃんと人間の女の子だったよ? あれが人形だなんて……」
イズミの言葉に驚き声を上げる。
「ああ、そうだな。人間そっくりの人形。人によって作られた、な。しかも誰かによって操作され、あそこで俺達を襲わせ、自爆させて証拠隠滅を図ったんだろう」
「自爆っ!?」
淡々と話すイズミの言葉に、タクヤは信じられないといった表情をし、そして声を上げた。
「ああ、確かだ。あの時、あのガキから何か機械音のようなものがした。恐らく、体のどこかに爆弾を埋め込ませて、いつでも自爆できるよう仕向けてあったんだろう。奴等は主人の命令は絶対だからな」
「そんな……」
タクヤは黙ってイズミの話を聞いていたが、ぼそりと呟くとそのまま言葉を失ってしまった。
「あんな物、作ったヤツの気がしれねぇな」
ちらりとタクヤを見ると、ぼそっと話す。
「本当に人形なのか?」
タクヤは未だ信じられなくて、もう一度イズミに尋ねる。
「ああ。しかも今じゃクローンなんて物も作られているらしいからな」
「クローン!?」
「実際見たことはないが……噂で聞いたことがある。本当かどうかは定かじゃないけどな」
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