待ち焦がれてラブ・バージン 職なしパテシエールと訳あり御曹司の甘くおかしなプライマリー

（33）

　ジェイダンは花束を差し出しながら、アンナをじっと観察した。薄紫のストライプの入った白いコットンブラウスに細身のジーンズを合わせている。小柄な割に均整の取れた体つき。そしてブラウスを持ち上げる形よく大きな胸のライン。アッシュがかった明るめのセミロングは、丁寧に内巻きにブローされていた。小さな体に備えられた小さな顔は一見童顔に見えたが、ピンクのルージュが薄化粧ながら色香をそえていた。理想通りだ、とジェイダンは思った。理想とはもちろんジェイダンの夢のことだ。