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しおりを挟む「……そういうわけで、ラピュートナリアムでは、シェフテリィーという……」
「ふーん……。それでこんなみょうちくりんな国習ができたのか。それで?」
「そ、それで……。シェフテリィーがどれだけいるのかということですが……」
「ああ」
「シェフテリィーとして目覚めるのは大体十五歳くらいで、セイクリッドという賢者たちがシェフテリィーとして認めると、そこから教育に入ります」
「セイクリッドだと?」
ラピュートナリアム王国におけるセイクリッドすなわち賢者集団とは、王家や国政に提言ができるほどの力を持つ独立組織である。そもそもの発祥はラーチェの生まれた家であるとか、流浪の賢者であるとかいわれは様々だが、このセイクリッドがシェフテリィーの風習を広めたとされている。今現在ではシェフテリィやイーサンシュラーを経験した者や天地や天体を研究するものなどが集い、ひっそりと浮世の業とは切り離された集団生活を送っている。シェフテリィーとして目覚めた者は、このセイクリッドたちの保護に置かれ、その役割を教え諭されるのだ。
「ふん……、そこで頭でっかちの老人どもから夜の手練手管を仕込まれるのか」
「ちっ、違います……!」
僕がセイクリッドの暮らす山の神殿にいったのは十三歳のころだった。でもサイード様が思うようなことは一度もなかった。シェフテリィーの受けるべき教育とは、もっと精神的なものに重きを置かれている。なぜ人は人を求めるのか、富が人の心を縛り、孤独が人の心をむしばむのはなぜか。そういうことを学び、イーサンシュラーと一緒になったときには、心と心をつなぐために、どうあるべきかを学ぶのだ。これを言葉で伝えるには難しい。どうすればサイード様にわかってもらえるだろう。
「お前は子どもだったからわからなかっただけであろう。欲どおしい老人どもに……」
「いいえ、そうではないのです……! セイクリッドはみな優しくて心の清い人の集まりで……」
「ふん、このような体にされておいてなにを言うか」
「あっ……!」
突然サイード様が僕にのしかかってきた。その手で僕の竿を掴むと、ぎゅっと力をこめた。
「サ、サイード様……!」
「賢者だろうが聖者だろうが、人間のやることはいつも同じだ」
「あんっ、ちがっ……はあっ、や、あっ……!」
まるで蛇のように素早くサイード様の手が僕の着物の中に入ってきて、乱暴に竿をぐいぐいと摩擦する。逃れようとしても、いつの間にか腰を引き付けられて、ベッドの際まで追いやられていた。
「聖人面したじじいどもがお前になにを教えたか、俺が暴いてやる」
「そ、そんな……あうっ!」
ベッドに押し倒されると、あっという間に着物をはぎ取られた。昨日とおなじ獣のようなキスが降り注ぐ。
「あっ、あふ、んあっ、ああっ」
「ちゅっ、ちゅっ、んちゅ、くちゅ」
押し付け、奪いからめとるような唇と舌。肌の上を熱い手と指とともに蛇のように執拗にはい回る。
「あっ、やっ、だ、だめ……っ!」
僕の声なんか全然聞こえてないみたいな乱暴な愛撫が僕の下半身を集中攻撃し始める。
「あっ、あうん……っ!」
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