夢主だけど、ここどこよ？

始まりはいつも命の終わりから……

 ──トラックが走る、走る。
あたしのいる方へ猛突進しようとするトラックはその勢いを緩める気配すら見せない。
 トラックは止まらない。
頭の中に白い火花が散ったあと、焼けるような痛みがのしかかる。
 これで八回目だ。軽トラックからレッカー車までありとあらゆる車両と激突して、死亡した。
“車縛り”をしないならば通算二十七回死んだ。
 落とし穴、階段から転落…… ああ『神様のうっかりミス☆』なんてのもあったけ……

 でもだいじょうぶ、大丈夫！次もあたしのハッピーライフは確定！

……だってあたしは！千人中千人が振り返る、体重三十キロ台（設定）、身長百六十センチメートル超え（設定）。

 バリハイスペック、夢主ちゃんだからね！