259 / 261
第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
98 因縁
しおりを挟む
お父さんは感情を交えずに事実だけを淡々と話し始めた。
「まず、北部辺境伯だが、北部辺境伯は今回の事件の責任を取って爵位を返上して東部の田舎に隠居することが決定した。それに伴い、現在の北部辺境伯の直系の一族は貴族から平民となる。彼等は東部へと移住して今後は平民として慎ましく暮らしていくことになるので、今後其方と会うことは二度と無いだろう」
私は想像以上の処罰内容に息を呑み込み何も言えなかった。
私を誘拐しただけにしてはほぼ無関係の北部辺境伯の処罰内容があまりにも重すぎる。
お父さんはそんな私の様子に構うことなく淡々と話を続けていく。
「新しく北部辺境伯の爵位を継承するのは一応現北部辺境伯家の血族ではあるがかなり遠縁の人間だ。だから、これまでの北部辺境伯と繋がっていた教団とは完全に縁が切れることになる。
そして、その天涯教団だが、今回の誘拐事件にも関与している可能性があることから北部辺境伯に協力してもらい中央が内部へ調査に入った。その調査の過程で補助金の横領や寄付金の着服や脱税などの犯罪行為も発覚した。
それだけでなく、教団による詐欺行為や信者への無理な教義の強要による暴行や監禁や拷問など、被害者が大勢存在していることも判明した。教義の押し付けによる栄養失調や餓死や転落死などによる婉曲的な殺人まであったそうだ。
結果として教団は犯罪組織として国から処罰対象とされて教団の幹部達は全員捕まり、教団は組織としては解体されてほぼ消滅した。だから、教団の人間に会うことも二度と無いだろう」
「…………えっ?」
私は驚きのあまり何か言おうとして何も言えずにそのまま開いた口が塞がらなくなってしまった。
私の空を飛ぶ理術を狙う怪しげな教団という認識しかなかったのに、そんなに危険な犯罪集団だったなんて思ってもいなかった。
驚きが通り過ぎると安心感が拡がっていく。
そんな集団に捕まって利用されることがなくて本当に良かった。
お父さんはそんな私の様子を伺って私の気持ちが落ち着くまでバームを飲んで待っていてくれた。
「勿論、ルリエラが誘拐されたという理由だけでここまでの処罰が実施されたわけではない。それは単なるきっかけであり、表向きの理由でしかない。我々は以前からずっと北部辺境伯を探っていた。ある程度の情報はすでに掴めていたのだが、それをどのように使うか方法と時期を見計らっていた状況だった」
お父さんからの話を聞くと、口には出さないが私が誘拐されたタイミングはとてもいいタイミングだったようだ。
すでに天涯教団が北部を越えて影響力を及ぼす事態に国の中央の人間は天涯教団を危険視するようになっていた。その結果、天涯教団を消滅させるか弱体化させることを国が決定し、天涯教団の影響力が強い今の北部辺境伯とその家族を排除して、代わりに天涯教団との繋がりが無い現北部辺境伯の弟を北部辺境伯にしてその支援を南部辺境伯がすることが決まっていた。
その事前準備で長年の調査によって北部辺境伯と教団との癒着と不正の証拠は揃っていた。
北部辺境伯は孤児院の運営などを教団へ下請けに出し、その運営費として教団へ渡していた資金を教団が横領していた。それだけではなく、その運営費を北部辺境伯へキックバックして北部辺境伯はそのお金を懐へ納めていた。
それは領内だけの犯罪行為では収まらない。領地運営の経費を過剰に計上し、領地の収益を過少申告して中央への納税金額を減らしていた。
中央への脱税行為は国家反逆罪に当たる。爵位と領地没収の上に一族は取り潰されて、北部辺境伯は処刑が妥当なほどの重罪だ。
それから逃れるために北部辺境伯と取引が行われた。
中央としても貴族の不祥事を大々的に公にして処分することには国の力が弱まるなどの悪影響があることからなるべく隠密に事態を納めたかった。
だから、少々無理はあるが自分の子が南部辺境伯家の令嬢を誘拐監禁したことに加担した罪に対する責任ということで自分から爵位の返上を申し出て許可されたという体裁で落ち着いた。
今の北部辺境伯の影響力が残ることを懸念して、引退による爵位の譲渡は認められなかった。
北部辺境伯は表向きは一族の監督不行き届きによる爵位返上と病気による療養のための社交界からの引退。
何も知らなければ、田舎へ隠居してのスローライフを満喫するように見えるが、実質は中央からの監視の元での軟禁生活だ。
教団を処分する証拠は不足していたが、処刑と取り潰しの免除をダシにして北部辺境伯を脅せば教団を快く売り渡してくれたそうだ。
今回の誘拐事件の関与に対する調査ということで内部に踏み込んで大々的に調査を行うことで証拠を押収することができ、教団を解散にまで追い込むことができた。
自分が知らないところでいろいろあったのだと驚いていると、説明を全て終えたお父さんが深い息を吐いた。
「これでやっと全てが終わった──」
お父さんは感慨深げにそう呟いた。
私が想像していた以上に北部辺境伯家に対する事前準備とその後の対応が万端で容赦がなかった。
執念すら感じさせるほどに徹底的に追い詰めて追い落としている。
「……あの、北部辺境伯家との間で何かあったのですか?」
以前のジュリアーナから教えられた南部辺境伯領の利益や国への貢献や貴族としての義務だけとは思えない。南部と北部のただの不仲では片付けられない程の確執や遺恨や憎悪を感じる。
「……あちらとはいろいろあった。しかし、すでに終わったことだ。もう其方は気にしなくてもいい」
お父さんは疲れを隠して私を安心させるような優しい笑顔を浮かべてそう言い切った。
私に何も説明する気は無いということだけは理解できる。
私は細かい事情を説明してもらえないことが少し不満で、でも口に出しては何も言わないで我慢した。
そんな不満気な私を隣のジュリアーナが気遣わし気に見て、これまで黙ってバームを飲んでいたジュリアーナが口を挟んだ。
「北部辺境伯家との因縁はルリエラが生まれる前、いえ、もっと前、わたくしが生まれるよりも前からなのよ。その因縁をやっと断ち切ることができたの。だから、ルリエラはもう何も気にしなくて大丈夫よ」
「──ジュリアーナ!」
お父さんがジュリアーナを止めるように呼び掛けたが、ジュリアーナは「分かっている」とでも言うかのように一度頷いてお父さんと同じ笑顔で私を見つめた。
どんな因縁があるのか、いやあったのかとても気になるが終わったことと片付けられてしまっている以上これ以上は蒸し返せない。
想像だけど、ジュリアーナの婚約破棄にもこの因縁が関わっていたに違いない。
自分にだけその因縁を教えてもらえないことに疎外感を覚えながらも、二人の「教えたくない、知ってほしくない、巻き込みたくない」という気持ちが痛いほどに伝わってくる。
きっとかなりドロドロとした因縁なのだろう。
下手に探ったりして掘り返して掘り起こしてしまったらとても危険そうだ。
藪をつついて蛇を出したくはない。触らぬ神に祟りなし。
私はそう自分に言い聞かせ、2人の気持ちを尊重して言いたい言葉と知りたい好奇心をバームと共に呑み込んだ。
「まず、北部辺境伯だが、北部辺境伯は今回の事件の責任を取って爵位を返上して東部の田舎に隠居することが決定した。それに伴い、現在の北部辺境伯の直系の一族は貴族から平民となる。彼等は東部へと移住して今後は平民として慎ましく暮らしていくことになるので、今後其方と会うことは二度と無いだろう」
私は想像以上の処罰内容に息を呑み込み何も言えなかった。
私を誘拐しただけにしてはほぼ無関係の北部辺境伯の処罰内容があまりにも重すぎる。
お父さんはそんな私の様子に構うことなく淡々と話を続けていく。
「新しく北部辺境伯の爵位を継承するのは一応現北部辺境伯家の血族ではあるがかなり遠縁の人間だ。だから、これまでの北部辺境伯と繋がっていた教団とは完全に縁が切れることになる。
そして、その天涯教団だが、今回の誘拐事件にも関与している可能性があることから北部辺境伯に協力してもらい中央が内部へ調査に入った。その調査の過程で補助金の横領や寄付金の着服や脱税などの犯罪行為も発覚した。
それだけでなく、教団による詐欺行為や信者への無理な教義の強要による暴行や監禁や拷問など、被害者が大勢存在していることも判明した。教義の押し付けによる栄養失調や餓死や転落死などによる婉曲的な殺人まであったそうだ。
結果として教団は犯罪組織として国から処罰対象とされて教団の幹部達は全員捕まり、教団は組織としては解体されてほぼ消滅した。だから、教団の人間に会うことも二度と無いだろう」
「…………えっ?」
私は驚きのあまり何か言おうとして何も言えずにそのまま開いた口が塞がらなくなってしまった。
私の空を飛ぶ理術を狙う怪しげな教団という認識しかなかったのに、そんなに危険な犯罪集団だったなんて思ってもいなかった。
驚きが通り過ぎると安心感が拡がっていく。
そんな集団に捕まって利用されることがなくて本当に良かった。
お父さんはそんな私の様子を伺って私の気持ちが落ち着くまでバームを飲んで待っていてくれた。
「勿論、ルリエラが誘拐されたという理由だけでここまでの処罰が実施されたわけではない。それは単なるきっかけであり、表向きの理由でしかない。我々は以前からずっと北部辺境伯を探っていた。ある程度の情報はすでに掴めていたのだが、それをどのように使うか方法と時期を見計らっていた状況だった」
お父さんからの話を聞くと、口には出さないが私が誘拐されたタイミングはとてもいいタイミングだったようだ。
すでに天涯教団が北部を越えて影響力を及ぼす事態に国の中央の人間は天涯教団を危険視するようになっていた。その結果、天涯教団を消滅させるか弱体化させることを国が決定し、天涯教団の影響力が強い今の北部辺境伯とその家族を排除して、代わりに天涯教団との繋がりが無い現北部辺境伯の弟を北部辺境伯にしてその支援を南部辺境伯がすることが決まっていた。
その事前準備で長年の調査によって北部辺境伯と教団との癒着と不正の証拠は揃っていた。
北部辺境伯は孤児院の運営などを教団へ下請けに出し、その運営費として教団へ渡していた資金を教団が横領していた。それだけではなく、その運営費を北部辺境伯へキックバックして北部辺境伯はそのお金を懐へ納めていた。
それは領内だけの犯罪行為では収まらない。領地運営の経費を過剰に計上し、領地の収益を過少申告して中央への納税金額を減らしていた。
中央への脱税行為は国家反逆罪に当たる。爵位と領地没収の上に一族は取り潰されて、北部辺境伯は処刑が妥当なほどの重罪だ。
それから逃れるために北部辺境伯と取引が行われた。
中央としても貴族の不祥事を大々的に公にして処分することには国の力が弱まるなどの悪影響があることからなるべく隠密に事態を納めたかった。
だから、少々無理はあるが自分の子が南部辺境伯家の令嬢を誘拐監禁したことに加担した罪に対する責任ということで自分から爵位の返上を申し出て許可されたという体裁で落ち着いた。
今の北部辺境伯の影響力が残ることを懸念して、引退による爵位の譲渡は認められなかった。
北部辺境伯は表向きは一族の監督不行き届きによる爵位返上と病気による療養のための社交界からの引退。
何も知らなければ、田舎へ隠居してのスローライフを満喫するように見えるが、実質は中央からの監視の元での軟禁生活だ。
教団を処分する証拠は不足していたが、処刑と取り潰しの免除をダシにして北部辺境伯を脅せば教団を快く売り渡してくれたそうだ。
今回の誘拐事件の関与に対する調査ということで内部に踏み込んで大々的に調査を行うことで証拠を押収することができ、教団を解散にまで追い込むことができた。
自分が知らないところでいろいろあったのだと驚いていると、説明を全て終えたお父さんが深い息を吐いた。
「これでやっと全てが終わった──」
お父さんは感慨深げにそう呟いた。
私が想像していた以上に北部辺境伯家に対する事前準備とその後の対応が万端で容赦がなかった。
執念すら感じさせるほどに徹底的に追い詰めて追い落としている。
「……あの、北部辺境伯家との間で何かあったのですか?」
以前のジュリアーナから教えられた南部辺境伯領の利益や国への貢献や貴族としての義務だけとは思えない。南部と北部のただの不仲では片付けられない程の確執や遺恨や憎悪を感じる。
「……あちらとはいろいろあった。しかし、すでに終わったことだ。もう其方は気にしなくてもいい」
お父さんは疲れを隠して私を安心させるような優しい笑顔を浮かべてそう言い切った。
私に何も説明する気は無いということだけは理解できる。
私は細かい事情を説明してもらえないことが少し不満で、でも口に出しては何も言わないで我慢した。
そんな不満気な私を隣のジュリアーナが気遣わし気に見て、これまで黙ってバームを飲んでいたジュリアーナが口を挟んだ。
「北部辺境伯家との因縁はルリエラが生まれる前、いえ、もっと前、わたくしが生まれるよりも前からなのよ。その因縁をやっと断ち切ることができたの。だから、ルリエラはもう何も気にしなくて大丈夫よ」
「──ジュリアーナ!」
お父さんがジュリアーナを止めるように呼び掛けたが、ジュリアーナは「分かっている」とでも言うかのように一度頷いてお父さんと同じ笑顔で私を見つめた。
どんな因縁があるのか、いやあったのかとても気になるが終わったことと片付けられてしまっている以上これ以上は蒸し返せない。
想像だけど、ジュリアーナの婚約破棄にもこの因縁が関わっていたに違いない。
自分にだけその因縁を教えてもらえないことに疎外感を覚えながらも、二人の「教えたくない、知ってほしくない、巻き込みたくない」という気持ちが痛いほどに伝わってくる。
きっとかなりドロドロとした因縁なのだろう。
下手に探ったりして掘り返して掘り起こしてしまったらとても危険そうだ。
藪をつついて蛇を出したくはない。触らぬ神に祟りなし。
私はそう自分に言い聞かせ、2人の気持ちを尊重して言いたい言葉と知りたい好奇心をバームと共に呑み込んだ。
0
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スキルテスター!本来大当たりなはずの数々のスキルがハズレ扱いされるのは大体コイツのせいである
騎士ランチ
ファンタジー
鑑定やアイテム増資といったスキルがハズレ扱いされるのは何故だろうか?その理由はまだ人類がスキルを持たなかった時代まで遡る。人類にスキルを与える事にした神は、実際にスキルを与える前に極少数の人間にスキルを一時的に貸し付け、その効果を調査する事にした。そして、神によって選ばれた男の中にテスターという冒険者がいた。魔王退治を目指していた彼は、他の誰よりもスキルを必要とし、効果の調査に協力的だった。だが、テスターはアホだった。そして、彼を担当し魔王退治に同行していた天使ヒースもアホだった。これは、声のでかいアホ二人の偏った調査結果によって、有用スキルがハズレと呼ばれていくまでの物語である。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
アストルムクロニカ-箱庭幻想譚-(挿し絵有り)
くまのこ
ファンタジー
これは、此処ではない場所と今ではない時代の御伽話。
滅びゆく世界から逃れてきた放浪者たちと、楽園に住む者たち。
二つの異なる世界が混じり合い新しい世界が生まれた。
そこで起きる、数多の国や文明の興亡と、それを眺める者たちの物語。
「彼」が目覚めたのは見知らぬ村の老夫婦の家だった。
過去の記憶を持たぬ「彼」は「フェリクス」と名付けられた。
優しい老夫婦から息子同然に可愛がられ、彼は村で平穏な生活を送っていた。
しかし、身に覚えのない罪を着せられたことを切っ掛けに村を出たフェリクスを待っていたのは、想像もしていなかった悲しみと、苦難の道だった。
自らが何者かを探るフェリクスが、信頼できる仲間と愛する人を得て、真実に辿り着くまで。
完結済み。ハッピーエンドです。
※7話以降でサブタイトルに「◆」が付いているものは、主人公以外のキャラクター視点のエピソードです※
※詳細なバトル描写などが出てくる可能性がある為、保険としてR-15設定しました※
※昔から脳内で温めていた世界観を形にしてみることにしました※
※あくまで御伽話です※
※固有名詞や人名などは、現代日本でも分かりやすいように翻訳したものもありますので御了承ください※
※この作品は「ノベルアッププラス」様、「カクヨム」様、「小説家になろう」様でも掲載しています※
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる