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第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
52 監禁⑦ 弱気
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マルグリットは衝撃の事実を知って見るからに狼狽えている。
私はマルグリットを精神的にリース男爵夫妻から引き離すチャンスだと思い、更に言葉を重ねようと口を開いた。
その瞬間、外からこの物置部屋の扉を乱雑にドンドンと叩かれて、私とマルグリットは二人して肩をビクリと震わせて扉の方に顔を向けた。
二人して話に夢中になっていて、物置部屋の外の様子を気にしていなかったから扉を叩かれるまで全く人の気配に気付けなかった。
「時間だ。出ろ」
外から扉越しに掛けられたあまり大きくはない声だが、はっきりと男の不機嫌でぶっきらぼうな口調の命令が狭くて静かな物置部屋の端にまで届いた。
マルグリットはその声が聞こえると、現実に引き戻されたかのように冷静さを取り戻して、やるべきことをやるために動き出した。
私の方を見ること無く、籠に私の治療に使った用具や私から回収したドレスなどを詰めて大急ぎで片付けていく。
そして、外から鍵が解錠されて扉が開けられると、マルグリットは籠と明かりを抱えて、私と目を合わせずに「失礼します」と小さな声で挨拶して小走りに慌てて扉から出て行った。
あっという間の出来事に私は啞然とマルグリットを見送ることしかできなかった。
扉が閉められて鍵が掛けられる音が響いて、足音が遠ざかっていき、物置部屋には再び暗闇と静寂が戻ってきた。
鍵の管理は使用人ではなく用心棒か護衛の男にさせているようだ。
物置部屋の扉の開閉役として物置部屋の出入りには鍵を持つ男に頼む必要がある。
仲間がすぐに物置部屋から出るなら鍵を開けたまま男を外に待たせておけばいいが、物置部屋の中での作業に時間がかかる場合は一旦私と共に仲間を閉じ込めておき、用事が終わるくらいの時間が経ったら開閉役の男が戻ってきて扉を開けて仲間だけを外へ出す。
マルグリットが一人で鍵を開けて物置部屋に入ってくるだけなら、私はマルグリットから鍵を奪ってマルグリットをこの物置部屋に閉じ込めて逃げ出すことが出来るが、これでは簡単には逃げ出せそうにない。
私が物置部屋から逃げるためには開閉役の男を倒さなければならない。
私を拐った犯人は簡単には私を外へ出す気は無さそうだ。
まだ細かいことは分からないから脱出計画を練ることはできない。
食事を持ってくる時、片付ける時などにも扉は開閉されるはずだ。
もう少し様子を見て監視体制などを把握する必要がありそうだ。
想像していたよりも簡単には脱出できないだろうが、悲観はしていない。
理術を使えばいくつかの方法は思いつける。
私は脱出計画を考えることは一旦止めて、ベッドに仰向けに倒れ込んだ。
マルグリットが治療してくれた頬を優しく撫でて、私はマルグリットのことに想いを馳せる。
マルグリットは私とは違う。
リース男爵夫妻の価値観に染められている。
私のように前世の他人の記憶があるわけでも、孤児院や村や学園などの家以外の場所や家族以外の人間との関わりが無い。
リース男爵夫妻の価値観しか知らず、教えられず、与えられなかった。
リース男爵夫妻の「子どもは親の役に立つためにだけ存在する」という価値観に疑問も反発も反抗もしていない。それを当然のものとして受け入れて黙って従っている。
リース男爵夫妻は子どもを自分たちの道具としてしか見ていない。
血の繋がりがある子どもは大道具、血の繋がりのない子どもは小道具くらいに考えていて、小道具でしかない血の繋がりのない子どもは自分たちが目的とする用途を終えたら我が子ではなく使用人として再利用している。
どうしてリース男爵夫妻はそんな歪んだ価値観になってしまったのだろう?
彼等の親も子どもをそのように扱っていたのだろうか?
でも、それなら親に逆らって婚約破棄して自分たちの意志で好きな相手と結婚するなんて出来ないはずだ。
マルグリットのことを考えていたのに、思考が脇に逸れてリース男爵夫妻の方へ行ってしまった。
私は溜め息を一つ吐いてリース男爵夫妻のことを考えることを中断する。
もう私は諦めた。
リース男爵夫妻のことを理解しようとすることを。
私は以前はリース男爵夫妻のことを、自分の産みの親のことを知りたいと思っていた。
相手がどんな人か知りたいと思うのは相手に興味関心があるから。相手のことを理解して相手に近付きたいと望んでいるから。相手にも自分に興味を持ってもらいたいから。
相手に自分のことを知ってもらい、相手にも自分のことを理解してもらい、相手と仲良くなれるかもと期待しているから。
私はもうリース男爵夫妻には何も期待していない。もう何の興味関心も無い。仲良くしたいとも関わりたいとも思わない。
もうリース男爵夫妻に私にやってほしいと望むことは何も無い。
反省も謝罪も歩み寄りも望まない。
ただ彼等に必ず自分たちがしたことの報いを受けさせるだけだ。
でも、マルグリットは私とは違う。
私にはリース男爵夫妻に対して何の思い出も執着も情も無い。だから、比較的簡単に彼等を切り捨てる決断ができた。
しかし、マルグリットはリース男爵夫妻に育てられた記憶がある。だから、リース男爵夫妻との思い出があり、リース男爵夫妻に対して自分の親としての愛着や執着を持っている。
マルグリットはリース男爵夫妻に対して情も抱いている。
リース男爵夫妻に騙されていたことを知って激しく動揺して、リース男爵夫妻のことを無意識に「お父様」「お母様」と呼んでいた。
マルグリットからはリース男爵夫妻への深い愛情も執着も感じられた。
信じたい、理解したい、愛されたい、関わりたい、そういう願望を感じた。
マルグリットに対してほぼ初対面の赤の他人にすぎない私一人ではマルグリットを説得出来ないかもしれない。
私が脱出計画を立てて決行する前にマルグリットの価値観を変えてリース男爵夫妻を捨てさせなければならない。
他人の価値観や考えや意思を変えさせることはとても難しい。
人の心は理術では変えられない。
人の心を簡単に変える魔法なんてこの世のどこにも存在しない。
その人の大切なものを捨てさせるなんて私にできるだろうか。
私は一瞬弱気になったが、首を振って自分を奮い立たせる。
それができなければマルグリットの未来は私の脱出が成功しても失敗しても暗いものとなってしまう。
マルグリットがリース男爵夫妻を選べば、私がここからの脱出に成功してリース男爵夫妻の罪を国に訴えた後、マルグリットはリース男爵家の人間で実行犯の一人として裁かれ、罪を償った後は前科者として辛く厳しい人生を歩んでいくことになる。
万が一、私が脱出に失敗して、このままリース男爵夫妻の道具として使われることになっても、マルグリットは今までと変わらずにリース男爵夫妻に使い潰されるまで搾取され続けるだけの人生しかない。
ここで私がマルグリットを説得し、マルグリットに自分の意思でリース男爵夫妻を捨てさせて、私の脱出に協力させなければ、マルグリットの人生はお先真っ暗だ。
私以外に誰かマルグリットを助けてくれる人はいないかと他力本願なことを考えたが、リース男爵家から出たことがなく、他人とほとんど交流の無いマルグリットの存在を認知している人はいそうになく、誰も思い浮かばない。
マルグリットを助けられるのは私しかいない。
私は腹をくくり、自分に気合を入れ直して、次にマルグリットが来た時にどうやって説得するかを考えることにした。
私はマルグリットを精神的にリース男爵夫妻から引き離すチャンスだと思い、更に言葉を重ねようと口を開いた。
その瞬間、外からこの物置部屋の扉を乱雑にドンドンと叩かれて、私とマルグリットは二人して肩をビクリと震わせて扉の方に顔を向けた。
二人して話に夢中になっていて、物置部屋の外の様子を気にしていなかったから扉を叩かれるまで全く人の気配に気付けなかった。
「時間だ。出ろ」
外から扉越しに掛けられたあまり大きくはない声だが、はっきりと男の不機嫌でぶっきらぼうな口調の命令が狭くて静かな物置部屋の端にまで届いた。
マルグリットはその声が聞こえると、現実に引き戻されたかのように冷静さを取り戻して、やるべきことをやるために動き出した。
私の方を見ること無く、籠に私の治療に使った用具や私から回収したドレスなどを詰めて大急ぎで片付けていく。
そして、外から鍵が解錠されて扉が開けられると、マルグリットは籠と明かりを抱えて、私と目を合わせずに「失礼します」と小さな声で挨拶して小走りに慌てて扉から出て行った。
あっという間の出来事に私は啞然とマルグリットを見送ることしかできなかった。
扉が閉められて鍵が掛けられる音が響いて、足音が遠ざかっていき、物置部屋には再び暗闇と静寂が戻ってきた。
鍵の管理は使用人ではなく用心棒か護衛の男にさせているようだ。
物置部屋の扉の開閉役として物置部屋の出入りには鍵を持つ男に頼む必要がある。
仲間がすぐに物置部屋から出るなら鍵を開けたまま男を外に待たせておけばいいが、物置部屋の中での作業に時間がかかる場合は一旦私と共に仲間を閉じ込めておき、用事が終わるくらいの時間が経ったら開閉役の男が戻ってきて扉を開けて仲間だけを外へ出す。
マルグリットが一人で鍵を開けて物置部屋に入ってくるだけなら、私はマルグリットから鍵を奪ってマルグリットをこの物置部屋に閉じ込めて逃げ出すことが出来るが、これでは簡単には逃げ出せそうにない。
私が物置部屋から逃げるためには開閉役の男を倒さなければならない。
私を拐った犯人は簡単には私を外へ出す気は無さそうだ。
まだ細かいことは分からないから脱出計画を練ることはできない。
食事を持ってくる時、片付ける時などにも扉は開閉されるはずだ。
もう少し様子を見て監視体制などを把握する必要がありそうだ。
想像していたよりも簡単には脱出できないだろうが、悲観はしていない。
理術を使えばいくつかの方法は思いつける。
私は脱出計画を考えることは一旦止めて、ベッドに仰向けに倒れ込んだ。
マルグリットが治療してくれた頬を優しく撫でて、私はマルグリットのことに想いを馳せる。
マルグリットは私とは違う。
リース男爵夫妻の価値観に染められている。
私のように前世の他人の記憶があるわけでも、孤児院や村や学園などの家以外の場所や家族以外の人間との関わりが無い。
リース男爵夫妻の価値観しか知らず、教えられず、与えられなかった。
リース男爵夫妻の「子どもは親の役に立つためにだけ存在する」という価値観に疑問も反発も反抗もしていない。それを当然のものとして受け入れて黙って従っている。
リース男爵夫妻は子どもを自分たちの道具としてしか見ていない。
血の繋がりがある子どもは大道具、血の繋がりのない子どもは小道具くらいに考えていて、小道具でしかない血の繋がりのない子どもは自分たちが目的とする用途を終えたら我が子ではなく使用人として再利用している。
どうしてリース男爵夫妻はそんな歪んだ価値観になってしまったのだろう?
彼等の親も子どもをそのように扱っていたのだろうか?
でも、それなら親に逆らって婚約破棄して自分たちの意志で好きな相手と結婚するなんて出来ないはずだ。
マルグリットのことを考えていたのに、思考が脇に逸れてリース男爵夫妻の方へ行ってしまった。
私は溜め息を一つ吐いてリース男爵夫妻のことを考えることを中断する。
もう私は諦めた。
リース男爵夫妻のことを理解しようとすることを。
私は以前はリース男爵夫妻のことを、自分の産みの親のことを知りたいと思っていた。
相手がどんな人か知りたいと思うのは相手に興味関心があるから。相手のことを理解して相手に近付きたいと望んでいるから。相手にも自分に興味を持ってもらいたいから。
相手に自分のことを知ってもらい、相手にも自分のことを理解してもらい、相手と仲良くなれるかもと期待しているから。
私はもうリース男爵夫妻には何も期待していない。もう何の興味関心も無い。仲良くしたいとも関わりたいとも思わない。
もうリース男爵夫妻に私にやってほしいと望むことは何も無い。
反省も謝罪も歩み寄りも望まない。
ただ彼等に必ず自分たちがしたことの報いを受けさせるだけだ。
でも、マルグリットは私とは違う。
私にはリース男爵夫妻に対して何の思い出も執着も情も無い。だから、比較的簡単に彼等を切り捨てる決断ができた。
しかし、マルグリットはリース男爵夫妻に育てられた記憶がある。だから、リース男爵夫妻との思い出があり、リース男爵夫妻に対して自分の親としての愛着や執着を持っている。
マルグリットはリース男爵夫妻に対して情も抱いている。
リース男爵夫妻に騙されていたことを知って激しく動揺して、リース男爵夫妻のことを無意識に「お父様」「お母様」と呼んでいた。
マルグリットからはリース男爵夫妻への深い愛情も執着も感じられた。
信じたい、理解したい、愛されたい、関わりたい、そういう願望を感じた。
マルグリットに対してほぼ初対面の赤の他人にすぎない私一人ではマルグリットを説得出来ないかもしれない。
私が脱出計画を立てて決行する前にマルグリットの価値観を変えてリース男爵夫妻を捨てさせなければならない。
他人の価値観や考えや意思を変えさせることはとても難しい。
人の心は理術では変えられない。
人の心を簡単に変える魔法なんてこの世のどこにも存在しない。
その人の大切なものを捨てさせるなんて私にできるだろうか。
私は一瞬弱気になったが、首を振って自分を奮い立たせる。
それができなければマルグリットの未来は私の脱出が成功しても失敗しても暗いものとなってしまう。
マルグリットがリース男爵夫妻を選べば、私がここからの脱出に成功してリース男爵夫妻の罪を国に訴えた後、マルグリットはリース男爵家の人間で実行犯の一人として裁かれ、罪を償った後は前科者として辛く厳しい人生を歩んでいくことになる。
万が一、私が脱出に失敗して、このままリース男爵夫妻の道具として使われることになっても、マルグリットは今までと変わらずにリース男爵夫妻に使い潰されるまで搾取され続けるだけの人生しかない。
ここで私がマルグリットを説得し、マルグリットに自分の意思でリース男爵夫妻を捨てさせて、私の脱出に協力させなければ、マルグリットの人生はお先真っ暗だ。
私以外に誰かマルグリットを助けてくれる人はいないかと他力本願なことを考えたが、リース男爵家から出たことがなく、他人とほとんど交流の無いマルグリットの存在を認知している人はいそうになく、誰も思い浮かばない。
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