117 / 261
第5章 私はただ青い色が好きなだけなのに!
18 注文③
しおりを挟む
それから職人との会話はそれなりに落ち着いてスムーズに進んだ。
最初はやはり私に何を訊かれるのかと戦々恐々として、質問に答えられない場合はどうなってしまうのだろうかと不安げでぎこちなかったが、私が注文者として真面目に真剣に訊ねていることを理解してからは、二人も下手に怯えることなく、真剣に答えてくれるようになった。
私の質問が知識的には専門的でありながら、ガラスの技術的な面では素人でしかないことも話をしているうちに分かってくれたのか、自然と他の工房のスパイ疑惑は晴れたようだ。
しかし、どれだけ会話を重ねても私と彼らの間に分厚い壁のようなものが感じられる。
マッシモとモーリスはこちらの機嫌を損ねないように気を配りながら話していて、遠慮の無く忌憚の無い会話をすることはできない。
二人の態度は固くてよそよそしく、二人との心理的な距離が遠く、それを縮めることがどうしてもできない。
そのせいで私も彼らも互いに遠慮しあってしまいなかなか率直で素直な意見を言えないし、聞けないのが非常にもどかしい。
会話の中で私は理術と媒体についてできる限り分かりやすく説明し、媒体としてガラスを使うことも説明した。
「……分かりました。理術師様がお望みなのは理術の媒体という道具としてのガラスなのですね。ガラスを食器や入れ物や装飾品としてそれ自体を使うのではなく、理術を使うための道具として利用されるということですか」
マッシモが少し不機嫌そうな様子でそう溢した。
消耗品のように使い捨てにするための道具を作って欲しいと言っているようなものだから気を悪くされても仕方がないのかもしれない。
彼らが作ったガラスの品物を飾るでも、身に付けるでも、末永く大切に手に持って使用するというのでもない。
道具として消耗すると言っているようなものだ。
獲物を狩るために矢を弓で射るように、理術を使うために媒体としてのガラスが欲しいといのは矢のような消耗品だけをわざわざ職人に特別に作ってほしいと言っているに等しい。
ずっと大切に使う弓の方ではなく、使い捨てになる矢のような消耗品の方を望んまれているということは芸術品のようなガラス細工を作る職人にとっては侮辱のような注文かもしれない。
このままでも注文すれば二人は私が注文する品を作ってくれるだろう。
不満があっても、内心では作りたくなくても、ジュリアーナやアジュール商会の手前断ることは絶対にできない。
でも、私はそんなことは望んでいない。
「ジュリアーナ、お願いがあります」
突然、私がジュリアーナにおねだりをし始めたので、マッシモとモーリスは面食らっている。
私の呼び掛けにジュリアーナは「何かしら」と笑顔でこちらに顔を向けてくれた。
「席を外していただけないのでしょうか。これはアジュール商会の注文ではなく、理術師としての私個人の注文ですから」
ジュリアーナは私の不躾な言葉に不愉快な表情を浮かべることもなく、落ち着いた様子で素直に私のお願いを受け入れてくれた。
「わかりました。では、わたくしは工房の方へ行かせていただきますね。でも、何か困ったことがあれば呼んでください。すぐに戻ってきますから」
ジュリアーナは微妙に二人を脅しながら穏やかにそう言い置いて、護衛のハサンを連れて優雅に部屋から出て行った。
ジュリアーナが出て行くのを呆気に取られながら見送っていたマッシモとモーリスは事態を飲み込めずに呆然としている。
「それでは自己紹介をもう一度させていただきますね」
まずは自分の身分について二人に詳しく説明した。
私がただの平民であることも話した。
自分で自分のことを話すというのは、自慢しているみたいでとても恥ずかしかった。
羞恥心や自己嫌悪に駆られながらも、現在の学園の認定理術師という身分と立場がどのようなものかを説明し終えると、二人からは尊敬するような目で見られた。
それから自分が空を飛ぶ理術を研究開発していることも正直に話した。
理術を見たことも無い二人にとっては夢のような話で簡単に信じられるものではないが、目の前でティーカップを理術で浮かべて見せると信じてもらえた。
そうしてやっと私はジュリアーナを追い出す必要があった本題へと入った。
「あ、あの!私の注文は決してあなた方を軽んじているわけではありません。多くのガラスの中でここの工房のガラスが最も理術の媒体として優れていたからあなた方にお願いしたくてここまで来ました。一点物の特別な芸術品を求めているわけではないのですが、私の望む媒体としてのガラスはあなた方にしか作れません。どうか私に力を貸してください」
私は頭を下げた。
ジュリアーナの前で二人に頭を下げることはできなかった。
ジュリアーナがいるとそれはアジュール商会の人間として頭を下げることになり、アジュール商会が彼らに借りを作ることになる。
これは私個人の注文であり、私個人が頭を下げている。
理術師として必要だから、理術師の私が頭を下げて彼らに協力を要請している。
私の望みは「空を自由に飛ぶこと」だ。
そのためならばいくらでも頭を下げることはできるし、誠意だって見せるし、時間だって掛けるし、労力も手間も払う。
だからこの島までわざわざ時間をかけて来た。
私はどうしても最適な媒体を手に入れたい。
現状では媒体が無ければ浮かぶことだけしかできない。
もっと複雑で威力の高い理術を行使するためには媒体が不可欠だ。
私自体は別に偉くも何とも無いただの小娘でしかない。認定理術師として侮られたりするわけにはいかないが、貴族でもなんでも無いただの平民だ。
全然偉くないし、特別でもない。
私は私の望みのために認定理術師となり、認定理術師としての責務を果たそうとしている。
認定理術師としての権威を貶めないように、他人から侮られたり舐められたりすることは許容してはいけない。
そのようなことが許されると勘違いさせる態度を取ることも自分に許してはいけない。
でも、少し勘違いしていた。
自分自身が偉くなったと勘違いして驕っていたようだ。私はかなり上から目線で彼らと接していた。
今必要なのは彼らの協力だ。
その協力を得られるのなら、誠意を見せなければならない。
私が彼らの協力が欲しいのだから。
身分は私の方が上だとしても、私が彼らにお願いする立場だ。
命令できる立場ではないし、命令したいとも思わない。強制して無理矢理手伝わせたいわけでも、使役したいわけでもない。
ただ、対等な関係で報酬を支払って私の望む物を作ってもらいたいだけ。
どうせなら彼ら自身も喜んで私に積極的に協力してもらいたい。
お互いに有益な協力関係を築きたい。
頭を下げている私でも分かるくらに、二人から困惑している様子が感じられたが、すぐにその様子は収まり、「顔を上げてください」とモーリスから声が掛けられた。
私が顔を上げて二人を見ると、怖いくらいに真剣な表情の二人と目が合った。
私は更に重ねてお願いしようと口を開こうとすると、それをモーリスが目で止めた。
「お客様が頭を下げないでください。そこまで求められて職人として断ることはできません。理術師様が望むような品を作れるようにこちらも気合いを入れて取り組ませていただきます」
モーリスが笑顔でそう請け負ってくれた。
マッシモも「俺に任せろ!」とでもいうような誇らしげな顔で私を見ている。
私は不覚にも嬉しくて泣きそうになってしまった。
最初はやはり私に何を訊かれるのかと戦々恐々として、質問に答えられない場合はどうなってしまうのだろうかと不安げでぎこちなかったが、私が注文者として真面目に真剣に訊ねていることを理解してからは、二人も下手に怯えることなく、真剣に答えてくれるようになった。
私の質問が知識的には専門的でありながら、ガラスの技術的な面では素人でしかないことも話をしているうちに分かってくれたのか、自然と他の工房のスパイ疑惑は晴れたようだ。
しかし、どれだけ会話を重ねても私と彼らの間に分厚い壁のようなものが感じられる。
マッシモとモーリスはこちらの機嫌を損ねないように気を配りながら話していて、遠慮の無く忌憚の無い会話をすることはできない。
二人の態度は固くてよそよそしく、二人との心理的な距離が遠く、それを縮めることがどうしてもできない。
そのせいで私も彼らも互いに遠慮しあってしまいなかなか率直で素直な意見を言えないし、聞けないのが非常にもどかしい。
会話の中で私は理術と媒体についてできる限り分かりやすく説明し、媒体としてガラスを使うことも説明した。
「……分かりました。理術師様がお望みなのは理術の媒体という道具としてのガラスなのですね。ガラスを食器や入れ物や装飾品としてそれ自体を使うのではなく、理術を使うための道具として利用されるということですか」
マッシモが少し不機嫌そうな様子でそう溢した。
消耗品のように使い捨てにするための道具を作って欲しいと言っているようなものだから気を悪くされても仕方がないのかもしれない。
彼らが作ったガラスの品物を飾るでも、身に付けるでも、末永く大切に手に持って使用するというのでもない。
道具として消耗すると言っているようなものだ。
獲物を狩るために矢を弓で射るように、理術を使うために媒体としてのガラスが欲しいといのは矢のような消耗品だけをわざわざ職人に特別に作ってほしいと言っているに等しい。
ずっと大切に使う弓の方ではなく、使い捨てになる矢のような消耗品の方を望んまれているということは芸術品のようなガラス細工を作る職人にとっては侮辱のような注文かもしれない。
このままでも注文すれば二人は私が注文する品を作ってくれるだろう。
不満があっても、内心では作りたくなくても、ジュリアーナやアジュール商会の手前断ることは絶対にできない。
でも、私はそんなことは望んでいない。
「ジュリアーナ、お願いがあります」
突然、私がジュリアーナにおねだりをし始めたので、マッシモとモーリスは面食らっている。
私の呼び掛けにジュリアーナは「何かしら」と笑顔でこちらに顔を向けてくれた。
「席を外していただけないのでしょうか。これはアジュール商会の注文ではなく、理術師としての私個人の注文ですから」
ジュリアーナは私の不躾な言葉に不愉快な表情を浮かべることもなく、落ち着いた様子で素直に私のお願いを受け入れてくれた。
「わかりました。では、わたくしは工房の方へ行かせていただきますね。でも、何か困ったことがあれば呼んでください。すぐに戻ってきますから」
ジュリアーナは微妙に二人を脅しながら穏やかにそう言い置いて、護衛のハサンを連れて優雅に部屋から出て行った。
ジュリアーナが出て行くのを呆気に取られながら見送っていたマッシモとモーリスは事態を飲み込めずに呆然としている。
「それでは自己紹介をもう一度させていただきますね」
まずは自分の身分について二人に詳しく説明した。
私がただの平民であることも話した。
自分で自分のことを話すというのは、自慢しているみたいでとても恥ずかしかった。
羞恥心や自己嫌悪に駆られながらも、現在の学園の認定理術師という身分と立場がどのようなものかを説明し終えると、二人からは尊敬するような目で見られた。
それから自分が空を飛ぶ理術を研究開発していることも正直に話した。
理術を見たことも無い二人にとっては夢のような話で簡単に信じられるものではないが、目の前でティーカップを理術で浮かべて見せると信じてもらえた。
そうしてやっと私はジュリアーナを追い出す必要があった本題へと入った。
「あ、あの!私の注文は決してあなた方を軽んじているわけではありません。多くのガラスの中でここの工房のガラスが最も理術の媒体として優れていたからあなた方にお願いしたくてここまで来ました。一点物の特別な芸術品を求めているわけではないのですが、私の望む媒体としてのガラスはあなた方にしか作れません。どうか私に力を貸してください」
私は頭を下げた。
ジュリアーナの前で二人に頭を下げることはできなかった。
ジュリアーナがいるとそれはアジュール商会の人間として頭を下げることになり、アジュール商会が彼らに借りを作ることになる。
これは私個人の注文であり、私個人が頭を下げている。
理術師として必要だから、理術師の私が頭を下げて彼らに協力を要請している。
私の望みは「空を自由に飛ぶこと」だ。
そのためならばいくらでも頭を下げることはできるし、誠意だって見せるし、時間だって掛けるし、労力も手間も払う。
だからこの島までわざわざ時間をかけて来た。
私はどうしても最適な媒体を手に入れたい。
現状では媒体が無ければ浮かぶことだけしかできない。
もっと複雑で威力の高い理術を行使するためには媒体が不可欠だ。
私自体は別に偉くも何とも無いただの小娘でしかない。認定理術師として侮られたりするわけにはいかないが、貴族でもなんでも無いただの平民だ。
全然偉くないし、特別でもない。
私は私の望みのために認定理術師となり、認定理術師としての責務を果たそうとしている。
認定理術師としての権威を貶めないように、他人から侮られたり舐められたりすることは許容してはいけない。
そのようなことが許されると勘違いさせる態度を取ることも自分に許してはいけない。
でも、少し勘違いしていた。
自分自身が偉くなったと勘違いして驕っていたようだ。私はかなり上から目線で彼らと接していた。
今必要なのは彼らの協力だ。
その協力を得られるのなら、誠意を見せなければならない。
私が彼らの協力が欲しいのだから。
身分は私の方が上だとしても、私が彼らにお願いする立場だ。
命令できる立場ではないし、命令したいとも思わない。強制して無理矢理手伝わせたいわけでも、使役したいわけでもない。
ただ、対等な関係で報酬を支払って私の望む物を作ってもらいたいだけ。
どうせなら彼ら自身も喜んで私に積極的に協力してもらいたい。
お互いに有益な協力関係を築きたい。
頭を下げている私でも分かるくらに、二人から困惑している様子が感じられたが、すぐにその様子は収まり、「顔を上げてください」とモーリスから声が掛けられた。
私が顔を上げて二人を見ると、怖いくらいに真剣な表情の二人と目が合った。
私は更に重ねてお願いしようと口を開こうとすると、それをモーリスが目で止めた。
「お客様が頭を下げないでください。そこまで求められて職人として断ることはできません。理術師様が望むような品を作れるようにこちらも気合いを入れて取り組ませていただきます」
モーリスが笑顔でそう請け負ってくれた。
マッシモも「俺に任せろ!」とでもいうような誇らしげな顔で私を見ている。
私は不覚にも嬉しくて泣きそうになってしまった。
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
道端に落ちてた竜を拾ったら、ウチの家政夫になりました!
椿蛍
ファンタジー
森で染物の仕事をしているアリーチェ十六歳。
なぜか誤解されて魔女呼ばわり。
家はメモリアルの宝庫、思い出を捨てられない私。
(つまり、家は荒れ放題)
そんな私が拾ったのは竜!?
拾った竜は伝説の竜人族で、彼の名前はラウリ。
蟻の卵ほどの謙虚さしかないラウリは私の城(森の家)をゴミ小屋扱い。
せめてゴミ屋敷って言ってくれたらいいのに。
ラウリは私に借金を作り(作らせた)、家政夫となったけど――彼には秘密があった。
※まったり系
※コメディファンタジー
※3日目から1日1回更新12時
※他サイトでも連載してます。
異世界ハーレム漫遊記
けんもも
ファンタジー
ある日、突然異世界に紛れ込んだ主人公。
異世界の知識が何もないまま、最初に出会った、兎族の美少女と旅をし、成長しながら、異世界転移物のお約束、主人公のチート能力によって、これまたお約束の、ハーレム状態になりながら、転生した異世界の謎を解明していきます。
料理を作って異世界改革
高坂ナツキ
ファンタジー
「ふむ名前は狭間真人か。喜べ、お前は神に選ばれた」
目が覚めると謎の白い空間で人型の発行体にそう語りかけられた。
「まあ、お前にやってもらいたいのは簡単だ。異世界で料理の技術をばらまいてほしいのさ」
記憶のない俺に神を名乗る謎の発行体はそう続ける。
いやいや、記憶もないのにどうやって料理の技術を広めるのか?
まあ、でもやることもないし、困ってる人がいるならやってみてもいいか。
そう決めたものの、ゼロから料理の技術を広めるのは大変で……。
善人でも悪人でもないという理由で神様に転生させられてしまった主人公。
神様からいろいろとチートをもらったものの、転生した世界は料理という概念自体が存在しない世界。
しかも、神様からもらったチートは調味料はいくらでも手に入るが食材が無限に手に入るわけではなく……。
現地で出会った少年少女と協力して様々な料理を作っていくが、果たして神様に依頼されたようにこの世界に料理の知識を広げることは可能なのか。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
異世界転生したので、のんびり冒険したい!
藤なごみ
ファンタジー
アラサーのサラリーマンのサトーは、仕事帰りに道端にいた白い子犬を撫でていた所、事故に巻き込まれてしまい死んでしまった。
実は神様の眷属だった白い子犬にサトーの魂を神様の所に連れて行かれた事により、現世からの輪廻から外れてしまう。
そこで神様からお詫びとして異世界転生を進められ、異世界で生きて行く事になる。
異世界で冒険者をする事になったサトーだか、冒険者登録する前に王族を助けた事により、本人の意図とは関係なく様々な事件に巻き込まれていく。
貴族のしがらみに加えて、異世界を股にかける犯罪組織にも顔を覚えられ、悪戦苦闘する日々。
ちょっとチート気味な仲間に囲まれながらも、チームの頭脳としてサトーは事件に立ち向かって行きます。
いつか訪れるだろうのんびりと冒険をする事が出来る日々を目指して!
……何時になったらのんびり冒険できるのかな?
小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しました(20220930)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる