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第3章 私はただ静かに研究したいだけなのに!
4 スカートとズボンとワンピース③
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エプロンワンピース、またはジャンパースカートはシャツやブラウスやセーターなどの服の上に着る袖の無いワンピース状のスカートだ。
前世の彼女は体を締め付けなくて楽だからとよく着ていた。
こちらの世界ではワンピースはワンピース1枚だけで着るものしか見たことがなくてすっかり忘れていた。
孤児院での女子の服は簡素なワンピース1枚だけが基本だった。寒くなればその上に上着やショールなどを羽織るなどしたが、服は簡単なワンピース1枚だけだった。
シャツやブラウスは持っていなかったし、その下に穿くスカートも持っていなかった。
わざわざ一枚だけで着れる服の下にシャツやブラウスを着るということはそれだけ衣服が必要になるということで、裕福でなければそのような服は着られない。
しかし、孤児院や村の外でも今までシャツやブラウスの上にワンピースを重ねてコーディネートしている人を見たことがない。
下着の上にシャツかブラウス、その上にベスト、その上にジャケットで最後に外套としてマントやケープやコートを着るか、下着の上にワンピース、その上にジャケット、そしてマントやケープやコートという組み合わせしか見たことがない。
シャツやブラウスを着て、その上に着るワンピースという服は見たことがなかった。
この国に無いだけで、他の国にはあるかもしれないが、少なくともこの国にはエプロンワンピースやジャンパースカートのようなシャツやブラウスの上に着る袖無しのワンピースは無いと考えて問題無いだろう。
そのような服が昔から存在するのなら私がそのような格好をしても何の問題も無いのだが、今のところ私は見たことがないし、ライラも知らないようなので、そのような服はこの国には存在しないと考えて慎重に行動するべきだ。
さっそくライラとエプロンを改良してワンピース風にして作ってみた。
エプロンのように服の上に着るものだが、ワンピースのように背中が開いていない、服に近いものを目指した。
ワンピースは夏物でも必ず短い袖が付いているのが当たり前だ。袖が全く無いワンピースを一枚だけ着ていると下着かと勘違いされる。
しかし、袖が全く無くても、下に長袖のシャツを着ていれば下着とは勘違いされない。エプロンのように服の上に着ているのだから、下着と勘違いしようが無い。
今度はそれほど難しくは無いだろうと考えていたが、簡単にエプロンの背中を縫い合わせたり、ワンピースの袖を無くしてしまえばいいというものではなかった。
下にシャツを着ていることを目立たせるために、襟まわりはしっかりと開けなければならない。
下にズボンを穿くので、ウエストはあまり絞らない形にして、ズボンにまとわりつかないようにゆったりとしたフレアスカート型にした。
ひだがたくさんあるプリーツスカートやギャザースカートも足さばきが楽なので作ってみたかったが、ひだを作る分だけ余計に布が必要になるため、今回は諦めた。
スカート丈はズボンが見えないように、長めに足首までにしたが、実際に着て歩くとやはりズボンの裾がスカートの下から見えてしまう。
靴をヒールの革靴から、ヒールの無い短めのブーツに変えて、ズボンの裾をブーツの中に入れ込んで隠すことにした。
村での履き物は蔦靴か木の長靴のどちらかだった。どちらもヒールは一切無い。
日本の藁で編んだ草履に似ている蔦靴は、森に生えている植物の蔦や茎や葉などを乾燥させて、編んで作っていた。足をすっぽりと覆うように、足の甲と踵までしっかりと覆う形の靴だ。
蔦靴は履きなれると素材が柔らかくなって履きやすくなるが、雨に弱くて、隙間から雨水が入ってきてしまうという欠点がある。
雨の日は木で作られた長靴を履いて出掛ける。素材が木で、木をくり貫いただけなので、固くて足を痛めやすいが、丈夫で水の侵入を防いでくれる。
町ではみんな革靴を履いている。田舎の村とは違い、町は地面が整備されていて歩きやすい。柔らかい動物の革で作られたヒールの無い靴を一般の人たちは履いている。
上流階級の女性はヒールの高いお洒落な靴を履いている。肉体労働をしないので、動きにくい高いヒールを履くことができる。どれだけヒールの高い靴を履いているかというのが一種のステータスの高さの象徴になっている。
ヒール部分は木でできているが、靴の素材は革や布などいろいろなもので作られて、宝石やリボンや刺繍などの装飾が施されている。
だが、上流階級の女性でも室内履きは柔らかいヒールの無い布靴を履いている。
革の丈夫なブーツは基本的に男性が履くものとされているが、乗馬をするときには、女性もブーツを履いている。
流石に、華奢なヒールの靴で乗馬は危険過ぎるので、女性もヒール無しの丈夫なブーツを履くようだ。
一月かけてやっと服装改革が完了した。
ズボンを穿きやすいように改良した下着の上に、男物のズボンを穿き、これまで通りのレースが付いたブラウスを着て、その上からエプロンワンピースを着て、ベストを着用し、ジャケットを羽織り、ケープを身に付ける。足元はヒールの革靴ではなく、編み上げ式の革製のヒールが無い乗馬用のショートブーツ。
ベストを着れば、上部のワンピース部分を完全に隠すことができるので、外見上では今までとほとんど変わらない。ほんの少し靴がヒールの無いショートブーツであることが目立つくらいだ。
ライラと相談しながら、作り上げたエプロンワンピースは満足いく出来映えのものに完成した。
見た目があまりエプロンに似ていると、エプロンを着ていると勘違いされて外聞が悪いということで色は白ではなく黒にして、ワンピース寄りの見た目になっている。エプロンワンピースというよりジャンパースカートというほうがしっくりくる出来映えになった。
呼び方もエプロンワンピースと呼ぶと、エプロンを着ていると勘違いされたり、難癖をつけられるかもしれないということで、ライラと生み出した重ね着できるワンピースのことはエプロンワンピースではなく、ワンピーススカートと呼ぶことにした。
さっそくこの格好で学園中を歩き回ってみた。
多少の注目は浴びるが、それほど奇異の目で見られることもなく平和に過ごせた。
私の服装改革は大成功を収めた。
私はただ自由に空が飛びたいだけで、ファッション界に革命を起こしたいわけではない。だから、私の格好はこっそりと目立たなくて誰にも気付かれなくていい。
これでようやく何の心配も気兼ねもせず、いつでもどこでも好きに空を飛べるようになった。
前世の彼女は体を締め付けなくて楽だからとよく着ていた。
こちらの世界ではワンピースはワンピース1枚だけで着るものしか見たことがなくてすっかり忘れていた。
孤児院での女子の服は簡素なワンピース1枚だけが基本だった。寒くなればその上に上着やショールなどを羽織るなどしたが、服は簡単なワンピース1枚だけだった。
シャツやブラウスは持っていなかったし、その下に穿くスカートも持っていなかった。
わざわざ一枚だけで着れる服の下にシャツやブラウスを着るということはそれだけ衣服が必要になるということで、裕福でなければそのような服は着られない。
しかし、孤児院や村の外でも今までシャツやブラウスの上にワンピースを重ねてコーディネートしている人を見たことがない。
下着の上にシャツかブラウス、その上にベスト、その上にジャケットで最後に外套としてマントやケープやコートを着るか、下着の上にワンピース、その上にジャケット、そしてマントやケープやコートという組み合わせしか見たことがない。
シャツやブラウスを着て、その上に着るワンピースという服は見たことがなかった。
この国に無いだけで、他の国にはあるかもしれないが、少なくともこの国にはエプロンワンピースやジャンパースカートのようなシャツやブラウスの上に着る袖無しのワンピースは無いと考えて問題無いだろう。
そのような服が昔から存在するのなら私がそのような格好をしても何の問題も無いのだが、今のところ私は見たことがないし、ライラも知らないようなので、そのような服はこの国には存在しないと考えて慎重に行動するべきだ。
さっそくライラとエプロンを改良してワンピース風にして作ってみた。
エプロンのように服の上に着るものだが、ワンピースのように背中が開いていない、服に近いものを目指した。
ワンピースは夏物でも必ず短い袖が付いているのが当たり前だ。袖が全く無いワンピースを一枚だけ着ていると下着かと勘違いされる。
しかし、袖が全く無くても、下に長袖のシャツを着ていれば下着とは勘違いされない。エプロンのように服の上に着ているのだから、下着と勘違いしようが無い。
今度はそれほど難しくは無いだろうと考えていたが、簡単にエプロンの背中を縫い合わせたり、ワンピースの袖を無くしてしまえばいいというものではなかった。
下にシャツを着ていることを目立たせるために、襟まわりはしっかりと開けなければならない。
下にズボンを穿くので、ウエストはあまり絞らない形にして、ズボンにまとわりつかないようにゆったりとしたフレアスカート型にした。
ひだがたくさんあるプリーツスカートやギャザースカートも足さばきが楽なので作ってみたかったが、ひだを作る分だけ余計に布が必要になるため、今回は諦めた。
スカート丈はズボンが見えないように、長めに足首までにしたが、実際に着て歩くとやはりズボンの裾がスカートの下から見えてしまう。
靴をヒールの革靴から、ヒールの無い短めのブーツに変えて、ズボンの裾をブーツの中に入れ込んで隠すことにした。
村での履き物は蔦靴か木の長靴のどちらかだった。どちらもヒールは一切無い。
日本の藁で編んだ草履に似ている蔦靴は、森に生えている植物の蔦や茎や葉などを乾燥させて、編んで作っていた。足をすっぽりと覆うように、足の甲と踵までしっかりと覆う形の靴だ。
蔦靴は履きなれると素材が柔らかくなって履きやすくなるが、雨に弱くて、隙間から雨水が入ってきてしまうという欠点がある。
雨の日は木で作られた長靴を履いて出掛ける。素材が木で、木をくり貫いただけなので、固くて足を痛めやすいが、丈夫で水の侵入を防いでくれる。
町ではみんな革靴を履いている。田舎の村とは違い、町は地面が整備されていて歩きやすい。柔らかい動物の革で作られたヒールの無い靴を一般の人たちは履いている。
上流階級の女性はヒールの高いお洒落な靴を履いている。肉体労働をしないので、動きにくい高いヒールを履くことができる。どれだけヒールの高い靴を履いているかというのが一種のステータスの高さの象徴になっている。
ヒール部分は木でできているが、靴の素材は革や布などいろいろなもので作られて、宝石やリボンや刺繍などの装飾が施されている。
だが、上流階級の女性でも室内履きは柔らかいヒールの無い布靴を履いている。
革の丈夫なブーツは基本的に男性が履くものとされているが、乗馬をするときには、女性もブーツを履いている。
流石に、華奢なヒールの靴で乗馬は危険過ぎるので、女性もヒール無しの丈夫なブーツを履くようだ。
一月かけてやっと服装改革が完了した。
ズボンを穿きやすいように改良した下着の上に、男物のズボンを穿き、これまで通りのレースが付いたブラウスを着て、その上からエプロンワンピースを着て、ベストを着用し、ジャケットを羽織り、ケープを身に付ける。足元はヒールの革靴ではなく、編み上げ式の革製のヒールが無い乗馬用のショートブーツ。
ベストを着れば、上部のワンピース部分を完全に隠すことができるので、外見上では今までとほとんど変わらない。ほんの少し靴がヒールの無いショートブーツであることが目立つくらいだ。
ライラと相談しながら、作り上げたエプロンワンピースは満足いく出来映えのものに完成した。
見た目があまりエプロンに似ていると、エプロンを着ていると勘違いされて外聞が悪いということで色は白ではなく黒にして、ワンピース寄りの見た目になっている。エプロンワンピースというよりジャンパースカートというほうがしっくりくる出来映えになった。
呼び方もエプロンワンピースと呼ぶと、エプロンを着ていると勘違いされたり、難癖をつけられるかもしれないということで、ライラと生み出した重ね着できるワンピースのことはエプロンワンピースではなく、ワンピーススカートと呼ぶことにした。
さっそくこの格好で学園中を歩き回ってみた。
多少の注目は浴びるが、それほど奇異の目で見られることもなく平和に過ごせた。
私の服装改革は大成功を収めた。
私はただ自由に空が飛びたいだけで、ファッション界に革命を起こしたいわけではない。だから、私の格好はこっそりと目立たなくて誰にも気付かれなくていい。
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