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第1章 私はただ平穏に暮らしたいだけなのに!
24 後悔に似たもの
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私が目を覚ましたのはジョシュアを助けた日から3日後の昼過ぎだった。
孤児院長と話した後、医者に改めて診察をしてもらったり、メイドさんにお風呂に入れてもらったり、軽く食事をしたりして、今後の選択についてゆっくりと考えることができるようになったのは完全に日が暮れてからだった。
もう半日しか考える時間がない。
早く考えて答えを出して選択しなければならない。
私は焦っていた。今後の一生を決める大事な決断だ。真剣に自分の将来のことも考えて決めなくてはならない。
そう分かっているのに、長いこと何も考えることができないでいた。
考えなくてはいけないことがいろいろあるのに、様々な感情や思いで頭と心の中がぐちゃぐちゃで考えが纏まらない。いろいろな思いが私の中に渦巻いている。
まずはそれを片付けない限り何も考えられない。
正体不明の苦くて重いものが胸につかえてるような、喉に小骨が引っ掛かっているような、胃で消化不良を起こしているような、何かが気道に詰まって上手く呼吸ができないような、そんな中途半端に苦しい気分だ。とても苦しいのに、原因が分からない。
これは後悔なのだろうか?私は後悔しているのか?後悔しているとしたら何を後悔しているのか?
あのとき鳥の雛を助けなれば……、あのときジョシュアを助けなければ……、そういう後悔は無い。むしろ、助けなかったら今もっと酷い後悔に苛まれていただろう。
助けたことは一切後悔していない。自分がしたことについて「やらなければ良かった」とは全く思わない。
助けなければよかったとは思わないし思えない。私は私自身に対して間違ったことは何一つしていないと胸を張って宣言できる。
アンヌに理術が使えることを教えなければという後悔もない。
あのとき雛を巣に戻さなかったら、巣のある木の傍を通るたびに親鳥の下に雛を帰さなかった自分を責めるだろう。理術を使えばできたのに、しなかった自分を責めるだろう。
理術を使わずに雛を巣に戻せるなら、そうするのが最善だったが、物理的にどうやっても無理だった。
アンヌが雛を保護するなら、親元に帰せなくても自分自身を納得させることができたら良かったが、自分がそれでは納得できなかった。雛を巣に、親元に帰したかった。
あの時、アンヌになら知られても構わないと思った。他人に言いふらしたりしないと信用していた。
自分の判断に何も後悔はない。雛は無事に巣に帰した。アンヌに知られたけど、問題は無いと思っていた。
アンヌが信用を裏切ったことを恨む感情は一切ない。
家族が危険な状態にあり、救えるかもしれない可能性があるなら縋ってしまうのは当たり前だ。私でもあの状況で逆の立場ならアンヌに縋る。藁にもすがる状況で、藁よりも丈夫な他人がいたら縋らずにはいられないだろう。アンヌを責める気は全くない。あの状況なら仕方なかったと納得できる。
むしろ、アンヌに私の力を知ってもらっていて良かった。アンヌが知らないままならジョシュアを助けられなかったかもしれない。ジョシュア以外の村人が犠牲になったかもしれない。結果としては文句なしに最良の結果だった。
私は自分がやったことに何一つ後悔はしていない。それでも、この後悔にも似た感情に苛まれるのは何故だろうか?この苦しみと悲しみはどこからきているのか?
私はこの力のことがシスターマリナにバレたら、力を使うことを禁止されて二度と飛べなくなることを恐れていた。
危惧するべきなのはそんなことではないだろう!
今なら自分にツッコミを入れられるくらいに自分の勘違いぶりを理解出来る。
ただ、自分の覚悟が足りなかった。
大した力ではないから、アンヌに知られても問題無いと思っていた。自分の力を軽く考えていた。こんな大事に、このような二択を迫られることになるとは夢にも思っていなかった。全く想像できなかった。
私は自分の力についてもっと真摯に真剣に向き合って考えるべきだった。自分の中だけで完結させるならその必要は無かったが、他人に教えるなら、その力の影響をもっと考えるべきだった。
力のことが村人にバレたら、私の平穏で平和で平凡な幸せな日々を失うことになるとまで考えていなかった。この力がそれだけ異質なものだと理解出来ていなかった。
少し考えたら分かりそうなものなのに、完全に失念していた。
私は力に対する覚悟が全く無かった。
私は自分の愚かさと覚悟が足りなかったことに苦しめられている。後悔はない。ただ、自分の愚かさと浅慮さと覚悟不足を反省したい。
今の平穏で平和で平凡な幸せな生活を全て失う覚悟が無かった。自分のすることがそれだけ危険だと自覚できなかった。
失ってしまったこと自体には後悔はない。ただ、その覚悟が足りなかった、それだけの思慮が足りなかった自分自身に対して残念に思っている。
大切なものを失うことがわかっていたとしても私は助けた。助けることができた。だから、後悔は無い。もう二度と前の生活に戻れないけれど、後悔は無い。ただ、寂しくて悲しいという気持ちはある。それは覚悟が足りなかったから。
誰が悪いわけでもない。ただ、自分の覚悟が足りなかったことが問題なだけ。そこだけが、自分の心に引っかかっていた。
アンヌに自分の力を見せたとき、友達を驚かせたい、自分の力を自慢したい、という気持ちが全く無かったと言えば嘘になる。子どもっぽい虚栄心が確かにそこにはあった。そんな考え無しなところも反省しなければならない。
私は今の生活を失う可能性があることが分かっていてアンヌに自分の力のことを伝える覚悟は無かった。あの時はそこまで考えていなかった。そこまで考えていたら、私は雛を巣には帰さず、アンヌに託したままにしただろう。
でも、今の生活を失うことになったとしても、私はジョシュアを助けた。それはどれだけ考えても変わらない。
あの時、アンヌに私の力を伝えていなければ、アンヌは私に助けを求めなかっただろう。そうなると私はジョシュアを助けられなかっただろうし、ジョシュアは助からなかったかもしれない。
だから、あの時アンヌに私が理術が使えることを伝えたこと、雛を助けたことは愚かなことではなかった。
それら全てのことが合わさって私はジョシュアを助けることが出来た。
ジョシュアを助けたことには何の後悔もない。だから、私がしたこと全てに後悔はしていない。
後悔はしていないけど、反省はしなければならない。
それがこの後悔に似たものの正体だ。
反省してもし足りないが、反省するばかりでは何も考えられず、このままでは選択できない。
思考を邪魔するものは取り除けた。この反省を活かして今度こそ私は自分自身と真剣に向き合わなければならない。
孤児院長と話した後、医者に改めて診察をしてもらったり、メイドさんにお風呂に入れてもらったり、軽く食事をしたりして、今後の選択についてゆっくりと考えることができるようになったのは完全に日が暮れてからだった。
もう半日しか考える時間がない。
早く考えて答えを出して選択しなければならない。
私は焦っていた。今後の一生を決める大事な決断だ。真剣に自分の将来のことも考えて決めなくてはならない。
そう分かっているのに、長いこと何も考えることができないでいた。
考えなくてはいけないことがいろいろあるのに、様々な感情や思いで頭と心の中がぐちゃぐちゃで考えが纏まらない。いろいろな思いが私の中に渦巻いている。
まずはそれを片付けない限り何も考えられない。
正体不明の苦くて重いものが胸につかえてるような、喉に小骨が引っ掛かっているような、胃で消化不良を起こしているような、何かが気道に詰まって上手く呼吸ができないような、そんな中途半端に苦しい気分だ。とても苦しいのに、原因が分からない。
これは後悔なのだろうか?私は後悔しているのか?後悔しているとしたら何を後悔しているのか?
あのとき鳥の雛を助けなれば……、あのときジョシュアを助けなければ……、そういう後悔は無い。むしろ、助けなかったら今もっと酷い後悔に苛まれていただろう。
助けたことは一切後悔していない。自分がしたことについて「やらなければ良かった」とは全く思わない。
助けなければよかったとは思わないし思えない。私は私自身に対して間違ったことは何一つしていないと胸を張って宣言できる。
アンヌに理術が使えることを教えなければという後悔もない。
あのとき雛を巣に戻さなかったら、巣のある木の傍を通るたびに親鳥の下に雛を帰さなかった自分を責めるだろう。理術を使えばできたのに、しなかった自分を責めるだろう。
理術を使わずに雛を巣に戻せるなら、そうするのが最善だったが、物理的にどうやっても無理だった。
アンヌが雛を保護するなら、親元に帰せなくても自分自身を納得させることができたら良かったが、自分がそれでは納得できなかった。雛を巣に、親元に帰したかった。
あの時、アンヌになら知られても構わないと思った。他人に言いふらしたりしないと信用していた。
自分の判断に何も後悔はない。雛は無事に巣に帰した。アンヌに知られたけど、問題は無いと思っていた。
アンヌが信用を裏切ったことを恨む感情は一切ない。
家族が危険な状態にあり、救えるかもしれない可能性があるなら縋ってしまうのは当たり前だ。私でもあの状況で逆の立場ならアンヌに縋る。藁にもすがる状況で、藁よりも丈夫な他人がいたら縋らずにはいられないだろう。アンヌを責める気は全くない。あの状況なら仕方なかったと納得できる。
むしろ、アンヌに私の力を知ってもらっていて良かった。アンヌが知らないままならジョシュアを助けられなかったかもしれない。ジョシュア以外の村人が犠牲になったかもしれない。結果としては文句なしに最良の結果だった。
私は自分がやったことに何一つ後悔はしていない。それでも、この後悔にも似た感情に苛まれるのは何故だろうか?この苦しみと悲しみはどこからきているのか?
私はこの力のことがシスターマリナにバレたら、力を使うことを禁止されて二度と飛べなくなることを恐れていた。
危惧するべきなのはそんなことではないだろう!
今なら自分にツッコミを入れられるくらいに自分の勘違いぶりを理解出来る。
ただ、自分の覚悟が足りなかった。
大した力ではないから、アンヌに知られても問題無いと思っていた。自分の力を軽く考えていた。こんな大事に、このような二択を迫られることになるとは夢にも思っていなかった。全く想像できなかった。
私は自分の力についてもっと真摯に真剣に向き合って考えるべきだった。自分の中だけで完結させるならその必要は無かったが、他人に教えるなら、その力の影響をもっと考えるべきだった。
力のことが村人にバレたら、私の平穏で平和で平凡な幸せな日々を失うことになるとまで考えていなかった。この力がそれだけ異質なものだと理解出来ていなかった。
少し考えたら分かりそうなものなのに、完全に失念していた。
私は力に対する覚悟が全く無かった。
私は自分の愚かさと覚悟が足りなかったことに苦しめられている。後悔はない。ただ、自分の愚かさと浅慮さと覚悟不足を反省したい。
今の平穏で平和で平凡な幸せな生活を全て失う覚悟が無かった。自分のすることがそれだけ危険だと自覚できなかった。
失ってしまったこと自体には後悔はない。ただ、その覚悟が足りなかった、それだけの思慮が足りなかった自分自身に対して残念に思っている。
大切なものを失うことがわかっていたとしても私は助けた。助けることができた。だから、後悔は無い。もう二度と前の生活に戻れないけれど、後悔は無い。ただ、寂しくて悲しいという気持ちはある。それは覚悟が足りなかったから。
誰が悪いわけでもない。ただ、自分の覚悟が足りなかったことが問題なだけ。そこだけが、自分の心に引っかかっていた。
アンヌに自分の力を見せたとき、友達を驚かせたい、自分の力を自慢したい、という気持ちが全く無かったと言えば嘘になる。子どもっぽい虚栄心が確かにそこにはあった。そんな考え無しなところも反省しなければならない。
私は今の生活を失う可能性があることが分かっていてアンヌに自分の力のことを伝える覚悟は無かった。あの時はそこまで考えていなかった。そこまで考えていたら、私は雛を巣には帰さず、アンヌに託したままにしただろう。
でも、今の生活を失うことになったとしても、私はジョシュアを助けた。それはどれだけ考えても変わらない。
あの時、アンヌに私の力を伝えていなければ、アンヌは私に助けを求めなかっただろう。そうなると私はジョシュアを助けられなかっただろうし、ジョシュアは助からなかったかもしれない。
だから、あの時アンヌに私が理術が使えることを伝えたこと、雛を助けたことは愚かなことではなかった。
それら全てのことが合わさって私はジョシュアを助けることが出来た。
ジョシュアを助けたことには何の後悔もない。だから、私がしたこと全てに後悔はしていない。
後悔はしていないけど、反省はしなければならない。
それがこの後悔に似たものの正体だ。
反省してもし足りないが、反省するばかりでは何も考えられず、このままでは選択できない。
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