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44話
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☆☆☆
「この子が問題の4366番君?」
「はい。この鼻水を垂らした間抜けが、4366番です」
「う~ん。こんな大それた事を、するような子には見えないけどね。前に反乱を起こしたあの子は、もっとキリッとした男前だったじゃない」
「あの方は能力が高すぎる故に、主神との意見に食い違いが出た訳ですが、コイツは唯のアホですから」
「それにしては・・・・よくここまで引っかき回せたもんだし、これまで誰も気付かなかったんでしょ?」
「それに関しては、管理が行き届かなかった、私の責任です」
「う~~ん。君の責任については、また後で話し合おう。今はこの問題をどうにかしないとね」
そいうと主神は白い顎髭を撫でながら、虚空に浮かんだモニターを、一つ一つじっくりと眺めた。
「それにしても酷いね。君さ、私達の存在意義、分かってる?」
「申し訳ございませんでしたっ!!」
「そんな土下座されてもね。それに謝るのは私じゃないでしょ。現世が何のためにあるか分かってる?魂を育てるためにあるんだよ?」
「勿論、理解しています!」
「じゃあ、なんでこの魂は消えかけてるの?君が変な事をしたからだよね?最初の1回はいいよ。この程度の事はない訳じゃないからね。でもさその後の10回はなんなの?幸不幸は交互にバランスよく。それが基本でしょ?さらに基本の話しをするなら、人生を全うした魂は回収されて、査定を受ける事になっているよね?査定を受けた魂は、前回の記憶を抹消し査定結果に合わせた、次の人生が割り振りされる事になってるでしょ?」
「はい。その通りです」
「理解はしてるのね。じゃあなんでこの魂は、一度も回収されたことが無いの?回収も査定も受けていないのに、何故転生が出来ているの?しかもこんな不幸に偏った。一体どんな地獄なの?前世の記憶を残したまま、こんな事を繰り返すなら、最近の地獄の方が、まだマシかもしれないよ?」
「それは・・・その私が」
「そう君がやったんだよね?担当各局とそれを束ねる神達を無視して、君がした事だ。君さ、神達よりも自分の方が優れている、と思ってる訳?それとも神の座でも狙ってる?」
「そんな滅相もございません!そんな恐れ多い事。考えた事も無いです!」
「でも君のしたことは、そういう事だ。そこの所理解できてる?」
「本当に申し訳ありませんでした!」
「だから謝る相手が違うって」
「主神。この者の処分は如何いたしますか?」
「う~ん、困ったね。この子色々な神の領域を犯しているから、私一人の一存で処分を決めると、後で問題になりそうだ。神達には、経緯を纏めた通達を出して置いて、次の会議が終わるまで、懲罰の天使への引き渡しは保留かな」
「宜しいのですか?」
「別に許す訳じゃないし。彼らの方が苛烈だからね」
「分かりました。会議までのこの者の処遇は如何いたしましょうか」
「そうね・・・。取り敢えず拘束して、毎日トイレ掃除でもさせといて」
「・・・・承りました」
グスグスと鼻を鳴らし涙を流す4366番が、牢へと引きずられて行くと、モニターに眼を戻した主神は、深い溜息を吐いた。
「どうしてこんな事が出来たのか、全く分からないけど。今回は回帰させられている。前回の記憶があるから、今の所、この魂も酷い目に合う事を避けていられたようだけど、このままだと、また不幸に見舞われてしまうね」
「どうにか復旧出来ないでしょうか」
「取り敢えずこの魂は、天界入りのリストに入れてあげて。こんな苦難に堪えて来た神も少ないだろう。良いポジションを用意してあげてね」
「承りました。それでバグの方は如何いたしますか?」
「回帰させちゃったのが、問題だよね。この魂は、自分に降り掛かると分かっている不幸を避けただけだ。しかしこの行動が周りに与える影響は大きい。この魂の存在自体が、世界の均衡を、乱してしまっている訳だけれども、バグの修正をしようとしたら、それこそ、この可哀そうな魂は消えてしまうだろう」
「では、このまま静観なされますか?」
「それは出来ない。平衡世界含め、全ての世界に影響が出過ぎてしまう」
「・・・バタフライエフェクトですか」
「そういう事だね。だから今この魂の居る世界は、他の世界から切り離してしまうしかないと思う」
「そんな事が御出来になるのですか?」
「あのさ。忘れてるみたいだけど、私一応主神なのよ。全ての始まりだよ?それくらい出来なくてどうするの?」
そう言うと主神は、自慢げに胸を張り、長い白鬚を扱いて見せた。
「・・・失礼いたしました」
「この世界とその平衡世界は、私の箱庭の実験場として、システムを組みなおす。そうすれば他の世界への影響は、少なくて済むからね」
「分かりました、では局内でも優秀な者を、主神の補佐へ当たらせます」
局長がお局主任へ目を向けると、主任は、お任せ下さいと、頷き返した。
「よろしく」
「それと、その魂の天界入りは確定ですが、今後も4366番の設定どおりに勧めますか?」
「なんで私が、あの子の後を引継がなくちゃいけないの。言ったでしょ?この世界は私の箱庭にするって。10回の人生で、得られるはずだった幸運を、全部あげても足りないくらいだよ」
「10回分を一度に、授けるおつもりですか?」
「ちょっと、やり過ぎ?でもね、頑張った子にはご褒美が有ってもいいよね」
「ですが天界入りも決まっていますし。そこは程々にされた方が宜しいのでは?一人に幸運が集中しますと、他の人物への影響が多くなります」
「そう?でもねぇ。回帰前も後も、このナリウスって言う奴は、最低過ぎると思わない?それなのに4336番の設定通りだと、ナリウスは自由の身だよ?ちょっと納得できないのだけど」
「それもそうですね・・・・では、このナリウスに授けられた幸運を、移してしまってはどうですか?キャニスに設定されている不幸も、削除の上で」
「それ良いね。採用」
「ついでに、このナリウスは地獄行きリストに、入れて置きます」
「それも採用。私達は幸不幸の割り振りや、大まかな人生の物語を創ることは出来る、でもその中で何を選び、どうやって生きて行くかは、本人達が決める事だ」
「はい」
「このナリウスは2度の人生で、どちらも同じような選択をしているね。まあ、記憶が無いのだから、教訓を得ろって方が無理なんだけど。それを想うと、魂が消えかけるまで頑張って来たキャニスは、本当に偉かったと思うよ」
「誠に」
「それにね、この子は自分の道を、選ぶことが許されない事が多かったでしょ?だからいくつか道を用意してあげようと思う。どの道を選んでも、幸せにはなれるけど、出来ればこの子の周りの者達も、幸せになれる様な道を選んで欲しいね」
「すべては主神の御心のままに」
局長とお局主任が退室した後、一人になった主神はモニターを見つめニンマリと笑った。
「久しぶりに、自分で世界を好きに出来る機会だ。頭の固い局長には止められちゃったけど、少しくらい私の好きに弄ってもいいよね」
主神は脇に置かれていたコンソールを手に取り、猛烈な勢いで入力を始めた。
そしてすべての入力が終わると、額に浮いた汗をぬぐい、金のゴブレットに入れられたワインを飲み干して、満足の溜息を洩らした。
「うふふ。このままだと直ぐに不幸に見舞われてしまうからね、応急処置だ。って言っても局長は信じないだろうなあ。でも天界入りも決まった事だし、ちょっとくらい加護を与えても問題ないよね」
空になったゴブレットにワインを注ぎ直した主神は、誰にともなくゴブレットを掲げ「幸多かれ」と呟いたのでした。
「この子が問題の4366番君?」
「はい。この鼻水を垂らした間抜けが、4366番です」
「う~ん。こんな大それた事を、するような子には見えないけどね。前に反乱を起こしたあの子は、もっとキリッとした男前だったじゃない」
「あの方は能力が高すぎる故に、主神との意見に食い違いが出た訳ですが、コイツは唯のアホですから」
「それにしては・・・・よくここまで引っかき回せたもんだし、これまで誰も気付かなかったんでしょ?」
「それに関しては、管理が行き届かなかった、私の責任です」
「う~~ん。君の責任については、また後で話し合おう。今はこの問題をどうにかしないとね」
そいうと主神は白い顎髭を撫でながら、虚空に浮かんだモニターを、一つ一つじっくりと眺めた。
「それにしても酷いね。君さ、私達の存在意義、分かってる?」
「申し訳ございませんでしたっ!!」
「そんな土下座されてもね。それに謝るのは私じゃないでしょ。現世が何のためにあるか分かってる?魂を育てるためにあるんだよ?」
「勿論、理解しています!」
「じゃあ、なんでこの魂は消えかけてるの?君が変な事をしたからだよね?最初の1回はいいよ。この程度の事はない訳じゃないからね。でもさその後の10回はなんなの?幸不幸は交互にバランスよく。それが基本でしょ?さらに基本の話しをするなら、人生を全うした魂は回収されて、査定を受ける事になっているよね?査定を受けた魂は、前回の記憶を抹消し査定結果に合わせた、次の人生が割り振りされる事になってるでしょ?」
「はい。その通りです」
「理解はしてるのね。じゃあなんでこの魂は、一度も回収されたことが無いの?回収も査定も受けていないのに、何故転生が出来ているの?しかもこんな不幸に偏った。一体どんな地獄なの?前世の記憶を残したまま、こんな事を繰り返すなら、最近の地獄の方が、まだマシかもしれないよ?」
「それは・・・その私が」
「そう君がやったんだよね?担当各局とそれを束ねる神達を無視して、君がした事だ。君さ、神達よりも自分の方が優れている、と思ってる訳?それとも神の座でも狙ってる?」
「そんな滅相もございません!そんな恐れ多い事。考えた事も無いです!」
「でも君のしたことは、そういう事だ。そこの所理解できてる?」
「本当に申し訳ありませんでした!」
「だから謝る相手が違うって」
「主神。この者の処分は如何いたしますか?」
「う~ん、困ったね。この子色々な神の領域を犯しているから、私一人の一存で処分を決めると、後で問題になりそうだ。神達には、経緯を纏めた通達を出して置いて、次の会議が終わるまで、懲罰の天使への引き渡しは保留かな」
「宜しいのですか?」
「別に許す訳じゃないし。彼らの方が苛烈だからね」
「分かりました。会議までのこの者の処遇は如何いたしましょうか」
「そうね・・・。取り敢えず拘束して、毎日トイレ掃除でもさせといて」
「・・・・承りました」
グスグスと鼻を鳴らし涙を流す4366番が、牢へと引きずられて行くと、モニターに眼を戻した主神は、深い溜息を吐いた。
「どうしてこんな事が出来たのか、全く分からないけど。今回は回帰させられている。前回の記憶があるから、今の所、この魂も酷い目に合う事を避けていられたようだけど、このままだと、また不幸に見舞われてしまうね」
「どうにか復旧出来ないでしょうか」
「取り敢えずこの魂は、天界入りのリストに入れてあげて。こんな苦難に堪えて来た神も少ないだろう。良いポジションを用意してあげてね」
「承りました。それでバグの方は如何いたしますか?」
「回帰させちゃったのが、問題だよね。この魂は、自分に降り掛かると分かっている不幸を避けただけだ。しかしこの行動が周りに与える影響は大きい。この魂の存在自体が、世界の均衡を、乱してしまっている訳だけれども、バグの修正をしようとしたら、それこそ、この可哀そうな魂は消えてしまうだろう」
「では、このまま静観なされますか?」
「それは出来ない。平衡世界含め、全ての世界に影響が出過ぎてしまう」
「・・・バタフライエフェクトですか」
「そういう事だね。だから今この魂の居る世界は、他の世界から切り離してしまうしかないと思う」
「そんな事が御出来になるのですか?」
「あのさ。忘れてるみたいだけど、私一応主神なのよ。全ての始まりだよ?それくらい出来なくてどうするの?」
そう言うと主神は、自慢げに胸を張り、長い白鬚を扱いて見せた。
「・・・失礼いたしました」
「この世界とその平衡世界は、私の箱庭の実験場として、システムを組みなおす。そうすれば他の世界への影響は、少なくて済むからね」
「分かりました、では局内でも優秀な者を、主神の補佐へ当たらせます」
局長がお局主任へ目を向けると、主任は、お任せ下さいと、頷き返した。
「よろしく」
「それと、その魂の天界入りは確定ですが、今後も4366番の設定どおりに勧めますか?」
「なんで私が、あの子の後を引継がなくちゃいけないの。言ったでしょ?この世界は私の箱庭にするって。10回の人生で、得られるはずだった幸運を、全部あげても足りないくらいだよ」
「10回分を一度に、授けるおつもりですか?」
「ちょっと、やり過ぎ?でもね、頑張った子にはご褒美が有ってもいいよね」
「ですが天界入りも決まっていますし。そこは程々にされた方が宜しいのでは?一人に幸運が集中しますと、他の人物への影響が多くなります」
「そう?でもねぇ。回帰前も後も、このナリウスって言う奴は、最低過ぎると思わない?それなのに4336番の設定通りだと、ナリウスは自由の身だよ?ちょっと納得できないのだけど」
「それもそうですね・・・・では、このナリウスに授けられた幸運を、移してしまってはどうですか?キャニスに設定されている不幸も、削除の上で」
「それ良いね。採用」
「ついでに、このナリウスは地獄行きリストに、入れて置きます」
「それも採用。私達は幸不幸の割り振りや、大まかな人生の物語を創ることは出来る、でもその中で何を選び、どうやって生きて行くかは、本人達が決める事だ」
「はい」
「このナリウスは2度の人生で、どちらも同じような選択をしているね。まあ、記憶が無いのだから、教訓を得ろって方が無理なんだけど。それを想うと、魂が消えかけるまで頑張って来たキャニスは、本当に偉かったと思うよ」
「誠に」
「それにね、この子は自分の道を、選ぶことが許されない事が多かったでしょ?だからいくつか道を用意してあげようと思う。どの道を選んでも、幸せにはなれるけど、出来ればこの子の周りの者達も、幸せになれる様な道を選んで欲しいね」
「すべては主神の御心のままに」
局長とお局主任が退室した後、一人になった主神はモニターを見つめニンマリと笑った。
「久しぶりに、自分で世界を好きに出来る機会だ。頭の固い局長には止められちゃったけど、少しくらい私の好きに弄ってもいいよね」
主神は脇に置かれていたコンソールを手に取り、猛烈な勢いで入力を始めた。
そしてすべての入力が終わると、額に浮いた汗をぬぐい、金のゴブレットに入れられたワインを飲み干して、満足の溜息を洩らした。
「うふふ。このままだと直ぐに不幸に見舞われてしまうからね、応急処置だ。って言っても局長は信じないだろうなあ。でも天界入りも決まった事だし、ちょっとくらい加護を与えても問題ないよね」
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