6 / 113
6話
しおりを挟む
声を荒げるトバイアスに、キャニスは、ブランデーと蜂蜜酒の瓶を掲げて見せた。
トバイアスは迷わずブランデーの瓶を受け取り、紅茶のカップに、琥珀色の酒をなみなみと注いで、半分ほどをガブリと飲み込んだ。
「命を取られたわけじゃ無し、僕にとってはそんな事はどうでも良いことなんです。勿論、公爵家を軽んじた事に関しては、制裁が必要ですが。僕個人としては、あの殿下から自由になれた。それだけで充分なんです」
「キャスそれは、人が良すぎる!あいつらはお前の慈悲に値しない、クソどもなんだぞ?」
「別に、慈悲を掛けている訳ではありません。今回の賠償と違約金で、王家は破産します。お金の無い王家なんて、誰も支持しませんよね?お父様やお兄様が、手を汚す必要なんてないのです」
淡々と話すキャニスに、ティーカップ片手に、部屋の中をうろうろと歩き回っていたトバイアスも、ようやく足を止め、椅子に腰を下ろした。
「王家の財政は、そこまで酷いのか?」
「はい。両陛下には優しくして頂きましたが、あの金銭感覚の無さと、無責任さは私一人の力でどうにかなるものでは・・・・。王宮に通うようになってからは、本当に毎日苦労ばかりでした。ですがお陰で私は、他では受けられない、最高の教育を受ける事が出来たと思っているのです。今後王家からの賠償と違約金で、相応の財産と領地が手に入る筈です。王宮での経験が有れば、領民を飢えさせる事も無いでしょう。まあ、王家が本当に支払えれば。の話しなのですが」
「・・・はあ・・・どうしてお前は、昔からそうなのだ?」
「そう・・とは?」
「お前は昔から多くを望まない。それにお前は達観し過ぎて、自分を大切にしないだろ?」
「そう・・・なんでしょうか。僕には、よく分かりません」
俯いて紅茶を啜るキャニスの頭を、トバイアスはぐりぐりと乱暴に撫でまわした。
「お・・お兄様。目が回りそうです」
「お?おお、すまんすまん」
一度キャニスの頭から手を離したトバイアスは、悲し気な笑みを浮かべ、乱れた白金の髪を撫でつけて整えてやった。
「いいかキャス。お前は自分自身の事を蔑ろにし過ぎだ。俺はな、お前が産まれた時本当に嬉しかった。世界中どこを探しても、こんなに可愛らしい生き物は他には居ない、と感動したし、一生お前を守ってやると誓ったんだ。それは父上も母上も同じなんだぞ?」
「でも、僕にそんな価値はありませんよ?」
「ほら!そう云う処だ。良くないぞ!キャス、お前はもっと多くを望んでいいんだ。それに、お前はこの世界の誰よりも、幸せになる資格が有る。それは俺が保証してやる」
「お兄様・・・ありがとうございます」
キャニスの艶やかな口の端が微かに動き、微笑みの3歩手前の表情を形作った。
例えそれが10歩手前だったとしても、今のトバイアスには、それで十分だった。
「それで、キャス。お前は、今後どうしたい?」
「どうとは?」
「大した意味はないんだが、直ぐに社交を始めるのか、暫くのんびり過ごすのか、だな」
現実問題、王太子との婚約が破棄されたとなれば、明日の朝には、キャニス宛の大量の求婚状が届くだろう。
その全てに対応する必要はないが、その中にキャニスを理解し、寄り添ってくれる相手が、見つかる可能性も無くはない。
「俺としては騒ぎが落ち着くまで、家でのんびりがお勧めだな」
「・・・・家の仕事を手伝う、という選択肢は無いのですか?」
このキャニスの発言に、トバイアスは頭を抱えたくなった。
キャニスは、子供の頃から聞き訳の良い子供だった。貴族の子供に有り勝ちな、我儘を言った事も無く。公爵家の令息として必要な、教育の全てを嫌がったことが無い。
トバイアスなど、退屈な歴史やマナーの授業から何度逃げ出したか、分からない程だったのにだ。
子供らしい感情の起伏も無く、毎日をただ淡々と、それこそ生まれてしまったから、仕方がないとでも言う様に、公爵家の令息としての義務を果たして来たのだ。
王立学院に入学してからは、成績は常にトップの座を守り切り、生徒活動を取り仕切る、ローゼンクラウンにスカウトされ、プレジダンに就任してからは、全ての行事を取り仕切り、王立学院歴代最高の天才、逸材、と言われるほどだった。
そんなキャニスは、当然生徒たちの憧れの的だったが、本人はそれを鼻にかける事も無く、王子の様に遊興にふけり、色に溺れる事も無く。婚約者の王子から、花の一輪も贈られたことが無くとも。
只々、淡々と粛々と義務を果たし、王太子の婚約者としての品位を保ち続けた。
そんな弟の事を、異常だと思った事もある。
子供らしさも青春も、何もかもを犠牲にしても。貴族の臣下の義務だからと、文句ひとつ言わず、もう嫌だと投げ出すこともしない。
婚約者から蔑ろにされようが、気に留めた事も無い。弟には人としての大切な何かが欠落しているのではないか。と薄ら寒い気分になったものだ。
それでも、キャニスはこの世で一番大切な、可愛い弟だ。
可愛い弟の為に、何かしてあげられないか、人間らしい感情を持たせることは出来ないか、そんな想いを母に相談した事もある。
すると賢明な母は、キャニスの事を、心の声が小さくて、それを聞き取るのが下手な子なのだと言った。
感情が無い訳ではない。
家族や使用人に対する思い遣りもある。
ただ、自分の感情だけが分からない、自分を大切に思えないだけなのだと。
だったら、俺が大事にしてやれば良い。
この世界に、キャニスが必要だと言い続けてやれば良い。クズ野郎の王子など、いざとなったらどうにでも処理できる。
王子の素行の悪さが露呈した時から、破婚を願い出ていたが、ここ迄引き延ばされたのは、想定外だったし、こんな形で婚約が破棄されるとは思わなかった。
それでも、キャニスは漸く自由を手に入れた。
自由であることに慣れていない弟に、人生の楽しみ方を教えてやりたい。
滅多に笑わない弟が、笑顔で過ごせるようにしてやりたかった。
「その選択肢は無いな」
「どうしてですか?」
「俺の仕事が無くなるからだ」
「あ・・・・」
「まあ。お前が公爵家を継ぎたいと言うのであれば、俺はいつでもお前にこの席を譲るが、せっかく王子と王家の面倒を見なくて済むようになったのだ。暫くは遊んでいても良いだろう?」
「あそぶ?・・・ですがお兄様、僕は遊んだ事が無いので、どうしたらいいのか分かりません」
だろうな。
キャスはいつも義務を優先して、俺が誘わなければ、遊んでいる姿なんて見たことがなかったもんな。
「なら、先ずは友達を作るんだ」
「友達ですか」
「お前は、未来の王配としてだけじゃなく。あの腐れ王子の肩代わりで、毎日忙しく過ごして来たし、同年代の子供からも線引きをされて来た。未来の国母に恐れ多いってな。だがそれも今日で終わりだ、だったら気の合う連中と話をするだけでもいい。年の近い友人が出来れば、自ずと遊びに出掛ける様にもなるし。やりたい事も見つけられると、俺は思うぞ?」
「そんな簡単にいくでしょうか。自分で言うのも情けないですが、僕は面白い人間ではありません」
「そうか?面白くなくとも、お前は国一番、いや大陸一の美貌と、王家をしのぐ財力を持っているんだ。なによりお前は心根の優しい良い奴だ。男女問わず、お前と仲良くなりたい奴は腐るほどいる」
「お兄様。僕は優しくも、美しくなんかもありません。もし本当にそうだったら、殿下はあんなに浮気三昧の暮らしなんて、なさらなかった筈です」
そう言って、静かに紅茶のカップに唇を付けるキャニスより美しい人物を、トバイアスは知らない。
トバイアスは迷わずブランデーの瓶を受け取り、紅茶のカップに、琥珀色の酒をなみなみと注いで、半分ほどをガブリと飲み込んだ。
「命を取られたわけじゃ無し、僕にとってはそんな事はどうでも良いことなんです。勿論、公爵家を軽んじた事に関しては、制裁が必要ですが。僕個人としては、あの殿下から自由になれた。それだけで充分なんです」
「キャスそれは、人が良すぎる!あいつらはお前の慈悲に値しない、クソどもなんだぞ?」
「別に、慈悲を掛けている訳ではありません。今回の賠償と違約金で、王家は破産します。お金の無い王家なんて、誰も支持しませんよね?お父様やお兄様が、手を汚す必要なんてないのです」
淡々と話すキャニスに、ティーカップ片手に、部屋の中をうろうろと歩き回っていたトバイアスも、ようやく足を止め、椅子に腰を下ろした。
「王家の財政は、そこまで酷いのか?」
「はい。両陛下には優しくして頂きましたが、あの金銭感覚の無さと、無責任さは私一人の力でどうにかなるものでは・・・・。王宮に通うようになってからは、本当に毎日苦労ばかりでした。ですがお陰で私は、他では受けられない、最高の教育を受ける事が出来たと思っているのです。今後王家からの賠償と違約金で、相応の財産と領地が手に入る筈です。王宮での経験が有れば、領民を飢えさせる事も無いでしょう。まあ、王家が本当に支払えれば。の話しなのですが」
「・・・はあ・・・どうしてお前は、昔からそうなのだ?」
「そう・・とは?」
「お前は昔から多くを望まない。それにお前は達観し過ぎて、自分を大切にしないだろ?」
「そう・・・なんでしょうか。僕には、よく分かりません」
俯いて紅茶を啜るキャニスの頭を、トバイアスはぐりぐりと乱暴に撫でまわした。
「お・・お兄様。目が回りそうです」
「お?おお、すまんすまん」
一度キャニスの頭から手を離したトバイアスは、悲し気な笑みを浮かべ、乱れた白金の髪を撫でつけて整えてやった。
「いいかキャス。お前は自分自身の事を蔑ろにし過ぎだ。俺はな、お前が産まれた時本当に嬉しかった。世界中どこを探しても、こんなに可愛らしい生き物は他には居ない、と感動したし、一生お前を守ってやると誓ったんだ。それは父上も母上も同じなんだぞ?」
「でも、僕にそんな価値はありませんよ?」
「ほら!そう云う処だ。良くないぞ!キャス、お前はもっと多くを望んでいいんだ。それに、お前はこの世界の誰よりも、幸せになる資格が有る。それは俺が保証してやる」
「お兄様・・・ありがとうございます」
キャニスの艶やかな口の端が微かに動き、微笑みの3歩手前の表情を形作った。
例えそれが10歩手前だったとしても、今のトバイアスには、それで十分だった。
「それで、キャス。お前は、今後どうしたい?」
「どうとは?」
「大した意味はないんだが、直ぐに社交を始めるのか、暫くのんびり過ごすのか、だな」
現実問題、王太子との婚約が破棄されたとなれば、明日の朝には、キャニス宛の大量の求婚状が届くだろう。
その全てに対応する必要はないが、その中にキャニスを理解し、寄り添ってくれる相手が、見つかる可能性も無くはない。
「俺としては騒ぎが落ち着くまで、家でのんびりがお勧めだな」
「・・・・家の仕事を手伝う、という選択肢は無いのですか?」
このキャニスの発言に、トバイアスは頭を抱えたくなった。
キャニスは、子供の頃から聞き訳の良い子供だった。貴族の子供に有り勝ちな、我儘を言った事も無く。公爵家の令息として必要な、教育の全てを嫌がったことが無い。
トバイアスなど、退屈な歴史やマナーの授業から何度逃げ出したか、分からない程だったのにだ。
子供らしい感情の起伏も無く、毎日をただ淡々と、それこそ生まれてしまったから、仕方がないとでも言う様に、公爵家の令息としての義務を果たして来たのだ。
王立学院に入学してからは、成績は常にトップの座を守り切り、生徒活動を取り仕切る、ローゼンクラウンにスカウトされ、プレジダンに就任してからは、全ての行事を取り仕切り、王立学院歴代最高の天才、逸材、と言われるほどだった。
そんなキャニスは、当然生徒たちの憧れの的だったが、本人はそれを鼻にかける事も無く、王子の様に遊興にふけり、色に溺れる事も無く。婚約者の王子から、花の一輪も贈られたことが無くとも。
只々、淡々と粛々と義務を果たし、王太子の婚約者としての品位を保ち続けた。
そんな弟の事を、異常だと思った事もある。
子供らしさも青春も、何もかもを犠牲にしても。貴族の臣下の義務だからと、文句ひとつ言わず、もう嫌だと投げ出すこともしない。
婚約者から蔑ろにされようが、気に留めた事も無い。弟には人としての大切な何かが欠落しているのではないか。と薄ら寒い気分になったものだ。
それでも、キャニスはこの世で一番大切な、可愛い弟だ。
可愛い弟の為に、何かしてあげられないか、人間らしい感情を持たせることは出来ないか、そんな想いを母に相談した事もある。
すると賢明な母は、キャニスの事を、心の声が小さくて、それを聞き取るのが下手な子なのだと言った。
感情が無い訳ではない。
家族や使用人に対する思い遣りもある。
ただ、自分の感情だけが分からない、自分を大切に思えないだけなのだと。
だったら、俺が大事にしてやれば良い。
この世界に、キャニスが必要だと言い続けてやれば良い。クズ野郎の王子など、いざとなったらどうにでも処理できる。
王子の素行の悪さが露呈した時から、破婚を願い出ていたが、ここ迄引き延ばされたのは、想定外だったし、こんな形で婚約が破棄されるとは思わなかった。
それでも、キャニスは漸く自由を手に入れた。
自由であることに慣れていない弟に、人生の楽しみ方を教えてやりたい。
滅多に笑わない弟が、笑顔で過ごせるようにしてやりたかった。
「その選択肢は無いな」
「どうしてですか?」
「俺の仕事が無くなるからだ」
「あ・・・・」
「まあ。お前が公爵家を継ぎたいと言うのであれば、俺はいつでもお前にこの席を譲るが、せっかく王子と王家の面倒を見なくて済むようになったのだ。暫くは遊んでいても良いだろう?」
「あそぶ?・・・ですがお兄様、僕は遊んだ事が無いので、どうしたらいいのか分かりません」
だろうな。
キャスはいつも義務を優先して、俺が誘わなければ、遊んでいる姿なんて見たことがなかったもんな。
「なら、先ずは友達を作るんだ」
「友達ですか」
「お前は、未来の王配としてだけじゃなく。あの腐れ王子の肩代わりで、毎日忙しく過ごして来たし、同年代の子供からも線引きをされて来た。未来の国母に恐れ多いってな。だがそれも今日で終わりだ、だったら気の合う連中と話をするだけでもいい。年の近い友人が出来れば、自ずと遊びに出掛ける様にもなるし。やりたい事も見つけられると、俺は思うぞ?」
「そんな簡単にいくでしょうか。自分で言うのも情けないですが、僕は面白い人間ではありません」
「そうか?面白くなくとも、お前は国一番、いや大陸一の美貌と、王家をしのぐ財力を持っているんだ。なによりお前は心根の優しい良い奴だ。男女問わず、お前と仲良くなりたい奴は腐るほどいる」
「お兄様。僕は優しくも、美しくなんかもありません。もし本当にそうだったら、殿下はあんなに浮気三昧の暮らしなんて、なさらなかった筈です」
そう言って、静かに紅茶のカップに唇を付けるキャニスより美しい人物を、トバイアスは知らない。
90
お気に入りに追加
196
あなたにおすすめの小説

嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!
棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。
わたしは夫のことを、愛していないのかもしれない
鈴宮(すずみや)
恋愛
孤児院出身のアルマは、一年前、幼馴染のヴェルナーと夫婦になった。明るくて優しいヴェルナーは、日々アルマに愛を囁き、彼女のことをとても大事にしている。
しかしアルマは、ある日を境に、ヴェルナーから甘ったるい香りが漂うことに気づく。
その香りは、彼女が勤める診療所の、とある患者と同じもので――――?

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる