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千年王国
王都炎上
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目的地が近付くにつれ、王都の上空が茜色に浮かび上がり、雲の流れにゆらゆら揺れているように見える。
索敵が言った炎も、茜に染まるこの空を見たのだろう。
街自体は、前方を塞ぐ山に隠されて居るが、この空が地上の炎を映しているのなら、王都全体が、炎に巻かれているとしか考えられない。
水害の次は火災か!
それに、ドン!ドン!と聞こえて来る、この爆発音。これじゃあ、まるで、戦闘による、魔法の爆発音じゃないか。
次から次へと・・・何が起こっているんだ。
そんな俺の苛立ちと疑問を感じ取ったのか、緊張し体を硬くしたレンが話しかけて来た。
「ねぇアレク」
「舌を噛むぞ」
「うん。でも・・・これ、アーロンさんの所為じゃないよね?」
「アーロン?」
レンに言われて俺はハッとした。
もし、カルに何かあったとしたら?
アーロンが怒りに任せ、街を焼き払ったとしても、おかしくはない。もしもアーロンが暴れ回って居るのなら、このまま王都へ突っ込むことは危険すぎる。
俺はともかく、部下達が唯では済むまい。
王都に残っている、セルゲイやモーガン達もだ。
「クレイオス! どこに居る?!クレイオス!!」
『ここだ』
頭上からクレイオスの声が響いてたが、この声は、俺とレンにしか聞こえないらしい。
「クレイオス! あれはアーロンの仕業か?!」
『いや。アーロンでもカルでもない。あ奴らの気配は一切せんな』
「よかった・・・良くないけど。2人じゃなくて良かった」
ホッと胸を撫で下ろすレンだが、では一体何が起きていると言うのだ。
「クレイオス!上から見て来てくれないかッ!?」
『いや。自分の眼で見た方が良い。あの小山に登れば嫌でも見える。自分で見た方が覚悟も出来よう』
この言い草は、王都で何が起こっているのか、クレイオスには分かっているのか?
その上で、覚悟を決めろと言っているのか?
「覚悟とはどういう意味だ?!何か知っているなら、今直ぐ教えろッ!!」
『自分の眼で確かめろと言ったであろう。其方、我がレンに話した事を、聞いていないのか?其方は人を、獣人を統べる者だ。己の眼で見て考えよ。そして選択するのだ」
「何を選べと・・・・」
『見れば解かる。其方の選択次第では、手を貸してやっても良い』
何を勝手なッ!!
見えない相手に食って掛かろうとする、俺を止めたのは番だった。
手綱を握る手を優しく叩いた番は、俺を振り返り静かに首を横に振った。
「レン?」
「とにかく急ぎいで。先ずは状況確認からです。相談はそれからにしましょう」
・・・ね?
手綱を握る俺の無骨な手に、優しく添えられた小さな手の平は、とても暖かかった。
エンラを駆り先を急ぐ街道は、蛇行しながら小山を登り、その中腹をぐるりと回って王都側に抜けることが出来る。
防衛の観点から俺なら絶対に許可しないが、なぜかこの小山の街道は、わざわざ王都側の山を切り崩し、開けた場所が設けられている。
ウジュカへの行きの道中で、レンはこの場所を ”王都が一望できる観光スポットにしたかったのかしら?” と首を傾げていた。
そんな長閑な思い出がある場所から見えたのは・・・。
地獄だった。
王都のあちらこちらから火の手が上がり、日の出前の真っ暗な空が、紅く染まっている。
散発的に起こる爆発音が響く度、炎の柱が空を焦がし、聞こえるはずの無い、轟々と燃え盛る炎の音と、逃げ惑う人々の、悲鳴までが聞こえてくるようだ。
「どうして・・・・」
「何故こんな・・・こんな」
呆然と王都を見つめる部下達の顔は、王都を飲み込んだ炎に照らされ、緋に染まっていた。
「ゴトフリーの残党が、王都に攻め込んだ?」
「モーガン団長と、オーベルシュタイン侯爵の監視を掻い潜ってか?馬鹿言うなよ」
「なら・・・王都の中に居た連中が、これを引き起こしたって言うのかよ」
部下達は、其々が自分の考えを口にしているが、そのどれもが的外れに感じるのは、俺の考えが、穿ち過ぎか?
「閣下、如何なさいますか?」
表情を消し、冷静を装っているマークも、炎に染まり、紅潮して見える頬が、実は緊張で強張り青褪めている事に、何人が気付いているだろうか。
そしてこの俺も、マークと同じなのだと。
しかし、目の前の地獄絵図に、俺の中にふつふつと怒りが湧き上がって来た。
獣人を虐げてきた以上、あそこに住まう連中を、無辜の民とは呼べないかも知れない。それでも一方的な、蹂躙を受けても良い訳ではない。
俺達は民を護る盾だ。
ならば・・・・。
「・・・・俺達は騎士だ。騎士としての責務を果たす。第3第4と連携を取り。住民の避難と救助。街の消火。そして・・・・」
俺は腕を伸ばし、燃え盛る王都を指示した。
「あれを引き起こした者の ”排除” だ」
「排除するったって。相手が何もんかも分からねぇんだぜ?」
「だったら、尻尾を巻いて逃げるか?」
「そうは言ってねぇよ。でもクレイオスの旦那なら知ってるんじゃなぇのか?」
「クレイオスに教える気はないそうだ。それに知っていようがいまいが、やる事は一緒だ」
「相変わらず、役に立つんだか立たねぇんだか。命を懸けるのはオレ達なんだぜ?」
ロロシュの投げやりな態度に、レンが口を開いた。
「ロロシュさん。これはアウラ様の居る、天界の出来事ではないのよ?私達が生きている地上の出来事でしょう?ウジュカの魔物は、クレイオス様にも責任が有ったから、討伐のお手伝いを頼んだけど。ここは違う。クレイオス様達に頼りっぱなしは、筋が違うと思う」
「でもよ。早く知れば、その分備えられる」
「何を備えるの?新しい武器?頑丈な防具?そんな都合の良い物。持ってないでしょ? 王都の中がどんな状態なのか、何が居るのかは分からないけど。私達にできる事は、覚悟を決めるて立ち向かうか。逃げる事だけだと思うの」
「・・・ちびっ子は、何か知ってるのか?」
「何も・・・ただアウラ様が泣いているから、とても良くない事が起きているのだけは分かります」
「良くない事ね・・・そんなの見りゃ分かんだよ。だけどよ。ここの連中は獣人を搾取し続けてきた奴らだ。そんな連中の為に、あんた達は、オレらに命を張れって言うのか?」
「いいえ。逃げたっていいと思います。覚悟の無い人が、あんなところに行ったって、何もできないでしょう?行きたくなければここに残れば良い。ただ私はアレクと一緒にあそこに行く。それだけです」
「別にオレだって行かねぇなんて、言ってねぇよ」
「そうなの?ならマークさんをしっかり守って、番の役割を果たしてね?」
「おう? 任せとけ」
ロロシュも、なんだかんだで、レンには敵わないのだよな。
「マーク。モーガン達からの鳥は来ていないのか?」
「通信鳥の類は来て居りません。それだけ混乱しているのだと思います」
「だろうな。レンが言う様に残りたい奴は残って構わん。あと、新婚と子供が産まれたばかりの者、ウジュカでの負傷が癒えていない者もだ。ただし残った者は、逃げてくる住民の面倒を見てやる様に。それと一度王都に入れば、命令系統の維持は難しいだろう。部隊は小隊ごとに分け、後は小隊長の裁量に任すが、報告だけは密に取らせろ」
「・・・・・了解」
「甘いと思うか?」
「いえ。閣下らしいかと」
『覚悟は決まったようだの?』
声の方を振り向くと、いつの間にか人型を取ったクレイオスが立っていた。
「覚悟も何も、やるべきことを遣るだけだ」
『ふむ。では、王都で暴れているのが何か、教えるとしよう』
勿体ぶりやがって。
結局教えるなら、さっき俺が聞いた時でも良かったろうが?
「で?何が暴れているのだ?」
『あれはの、ドラゴニュートだ』
「はあ?!イプシロンか?」
「何故イプシロン達が?隠れ里で、のんびり暮らしている筈じゃないのですか?」
『封印が解かれた。あの時とは段違いの強さだぞ』
「あん時だって、充分強かったじゃねぇか?」
『封印が解かれた、と言ったであろう。今のドラゴニュート達は、魔族と共に地上を蹂躙した、生物兵器の姿に戻って居る』
「いったい誰がそんな迷惑な事を」
『それが出来るのは、世界で一人だけだ』
「・・・・・ヨナス」
やはりヨナスは生きていたのか。
索敵が言った炎も、茜に染まるこの空を見たのだろう。
街自体は、前方を塞ぐ山に隠されて居るが、この空が地上の炎を映しているのなら、王都全体が、炎に巻かれているとしか考えられない。
水害の次は火災か!
それに、ドン!ドン!と聞こえて来る、この爆発音。これじゃあ、まるで、戦闘による、魔法の爆発音じゃないか。
次から次へと・・・何が起こっているんだ。
そんな俺の苛立ちと疑問を感じ取ったのか、緊張し体を硬くしたレンが話しかけて来た。
「ねぇアレク」
「舌を噛むぞ」
「うん。でも・・・これ、アーロンさんの所為じゃないよね?」
「アーロン?」
レンに言われて俺はハッとした。
もし、カルに何かあったとしたら?
アーロンが怒りに任せ、街を焼き払ったとしても、おかしくはない。もしもアーロンが暴れ回って居るのなら、このまま王都へ突っ込むことは危険すぎる。
俺はともかく、部下達が唯では済むまい。
王都に残っている、セルゲイやモーガン達もだ。
「クレイオス! どこに居る?!クレイオス!!」
『ここだ』
頭上からクレイオスの声が響いてたが、この声は、俺とレンにしか聞こえないらしい。
「クレイオス! あれはアーロンの仕業か?!」
『いや。アーロンでもカルでもない。あ奴らの気配は一切せんな』
「よかった・・・良くないけど。2人じゃなくて良かった」
ホッと胸を撫で下ろすレンだが、では一体何が起きていると言うのだ。
「クレイオス!上から見て来てくれないかッ!?」
『いや。自分の眼で見た方が良い。あの小山に登れば嫌でも見える。自分で見た方が覚悟も出来よう』
この言い草は、王都で何が起こっているのか、クレイオスには分かっているのか?
その上で、覚悟を決めろと言っているのか?
「覚悟とはどういう意味だ?!何か知っているなら、今直ぐ教えろッ!!」
『自分の眼で確かめろと言ったであろう。其方、我がレンに話した事を、聞いていないのか?其方は人を、獣人を統べる者だ。己の眼で見て考えよ。そして選択するのだ」
「何を選べと・・・・」
『見れば解かる。其方の選択次第では、手を貸してやっても良い』
何を勝手なッ!!
見えない相手に食って掛かろうとする、俺を止めたのは番だった。
手綱を握る手を優しく叩いた番は、俺を振り返り静かに首を横に振った。
「レン?」
「とにかく急ぎいで。先ずは状況確認からです。相談はそれからにしましょう」
・・・ね?
手綱を握る俺の無骨な手に、優しく添えられた小さな手の平は、とても暖かかった。
エンラを駆り先を急ぐ街道は、蛇行しながら小山を登り、その中腹をぐるりと回って王都側に抜けることが出来る。
防衛の観点から俺なら絶対に許可しないが、なぜかこの小山の街道は、わざわざ王都側の山を切り崩し、開けた場所が設けられている。
ウジュカへの行きの道中で、レンはこの場所を ”王都が一望できる観光スポットにしたかったのかしら?” と首を傾げていた。
そんな長閑な思い出がある場所から見えたのは・・・。
地獄だった。
王都のあちらこちらから火の手が上がり、日の出前の真っ暗な空が、紅く染まっている。
散発的に起こる爆発音が響く度、炎の柱が空を焦がし、聞こえるはずの無い、轟々と燃え盛る炎の音と、逃げ惑う人々の、悲鳴までが聞こえてくるようだ。
「どうして・・・・」
「何故こんな・・・こんな」
呆然と王都を見つめる部下達の顔は、王都を飲み込んだ炎に照らされ、緋に染まっていた。
「ゴトフリーの残党が、王都に攻め込んだ?」
「モーガン団長と、オーベルシュタイン侯爵の監視を掻い潜ってか?馬鹿言うなよ」
「なら・・・王都の中に居た連中が、これを引き起こしたって言うのかよ」
部下達は、其々が自分の考えを口にしているが、そのどれもが的外れに感じるのは、俺の考えが、穿ち過ぎか?
「閣下、如何なさいますか?」
表情を消し、冷静を装っているマークも、炎に染まり、紅潮して見える頬が、実は緊張で強張り青褪めている事に、何人が気付いているだろうか。
そしてこの俺も、マークと同じなのだと。
しかし、目の前の地獄絵図に、俺の中にふつふつと怒りが湧き上がって来た。
獣人を虐げてきた以上、あそこに住まう連中を、無辜の民とは呼べないかも知れない。それでも一方的な、蹂躙を受けても良い訳ではない。
俺達は民を護る盾だ。
ならば・・・・。
「・・・・俺達は騎士だ。騎士としての責務を果たす。第3第4と連携を取り。住民の避難と救助。街の消火。そして・・・・」
俺は腕を伸ばし、燃え盛る王都を指示した。
「あれを引き起こした者の ”排除” だ」
「排除するったって。相手が何もんかも分からねぇんだぜ?」
「だったら、尻尾を巻いて逃げるか?」
「そうは言ってねぇよ。でもクレイオスの旦那なら知ってるんじゃなぇのか?」
「クレイオスに教える気はないそうだ。それに知っていようがいまいが、やる事は一緒だ」
「相変わらず、役に立つんだか立たねぇんだか。命を懸けるのはオレ達なんだぜ?」
ロロシュの投げやりな態度に、レンが口を開いた。
「ロロシュさん。これはアウラ様の居る、天界の出来事ではないのよ?私達が生きている地上の出来事でしょう?ウジュカの魔物は、クレイオス様にも責任が有ったから、討伐のお手伝いを頼んだけど。ここは違う。クレイオス様達に頼りっぱなしは、筋が違うと思う」
「でもよ。早く知れば、その分備えられる」
「何を備えるの?新しい武器?頑丈な防具?そんな都合の良い物。持ってないでしょ? 王都の中がどんな状態なのか、何が居るのかは分からないけど。私達にできる事は、覚悟を決めるて立ち向かうか。逃げる事だけだと思うの」
「・・・ちびっ子は、何か知ってるのか?」
「何も・・・ただアウラ様が泣いているから、とても良くない事が起きているのだけは分かります」
「良くない事ね・・・そんなの見りゃ分かんだよ。だけどよ。ここの連中は獣人を搾取し続けてきた奴らだ。そんな連中の為に、あんた達は、オレらに命を張れって言うのか?」
「いいえ。逃げたっていいと思います。覚悟の無い人が、あんなところに行ったって、何もできないでしょう?行きたくなければここに残れば良い。ただ私はアレクと一緒にあそこに行く。それだけです」
「別にオレだって行かねぇなんて、言ってねぇよ」
「そうなの?ならマークさんをしっかり守って、番の役割を果たしてね?」
「おう? 任せとけ」
ロロシュも、なんだかんだで、レンには敵わないのだよな。
「マーク。モーガン達からの鳥は来ていないのか?」
「通信鳥の類は来て居りません。それだけ混乱しているのだと思います」
「だろうな。レンが言う様に残りたい奴は残って構わん。あと、新婚と子供が産まれたばかりの者、ウジュカでの負傷が癒えていない者もだ。ただし残った者は、逃げてくる住民の面倒を見てやる様に。それと一度王都に入れば、命令系統の維持は難しいだろう。部隊は小隊ごとに分け、後は小隊長の裁量に任すが、報告だけは密に取らせろ」
「・・・・・了解」
「甘いと思うか?」
「いえ。閣下らしいかと」
『覚悟は決まったようだの?』
声の方を振り向くと、いつの間にか人型を取ったクレイオスが立っていた。
「覚悟も何も、やるべきことを遣るだけだ」
『ふむ。では、王都で暴れているのが何か、教えるとしよう』
勿体ぶりやがって。
結局教えるなら、さっき俺が聞いた時でも良かったろうが?
「で?何が暴れているのだ?」
『あれはの、ドラゴニュートだ』
「はあ?!イプシロンか?」
「何故イプシロン達が?隠れ里で、のんびり暮らしている筈じゃないのですか?」
『封印が解かれた。あの時とは段違いの強さだぞ』
「あん時だって、充分強かったじゃねぇか?」
『封印が解かれた、と言ったであろう。今のドラゴニュート達は、魔族と共に地上を蹂躙した、生物兵器の姿に戻って居る』
「いったい誰がそんな迷惑な事を」
『それが出来るのは、世界で一人だけだ』
「・・・・・ヨナス」
やはりヨナスは生きていたのか。
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