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千年王国
大会議2
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レンは会議場に居並ぶ一人一人を見ながら、異界の王族貴族には、ノブレス・オブリージュという、義務があるという事を静かに語りかけた。
ノブレスは高貴な者、オブリージュは義務と言う意味だそうだ。
高貴なる者は、社会の規範となる行動を取るべきであり、無私なる行動を自発的に行うべきと考えられている。
実際、異界の王侯貴族は、当主や嫡男であろうと皆、一様に従軍経験が有り、貧しい者、恵まれない者の為の奉仕活動や、様々な支援活動を行っているのだそうだ。
王族貴族が豊かな暮らしができるのは、税を納め領地の発展の為に、力を尽くし働いてくれる民が有っての事。
領民を護る為に先頭に立ち戦うのは、領主の務めであり、困っている人を助け支援し、またそのような民が出ないよう、力を尽くす事が当たり前の事なのだと。
各貴族家の初代は、他の人々よりも優れた能力故に、貴族の称号を与えられた、しかしその子孫が、初代の様に優れているとは限らない。
それでも、貴族である以上、領民に優れている姿を見せなければならない。
慈悲深く賢明な領主であると、優れた領主であると認めてもらう為に、努める義務が貴族には有るのだと。
異界の王侯貴族は、その義務を果たすことに、自尊と自負を持っているが、ヴィースの貴族は違うのだろうか、とレンは静かに問いかけた。
しかしそれに応えられる者はなく、レンは少し悲しそうに微笑んだのだ。
そして、ノブレス・オブリージュの考えは、国内だけに留まる考えではない、と言った。
ヴィースにおいて、クレイオス帝国は世界最大の大国であり、豊かな国土を持ち、最強の騎士団を有する。
帝国の貴族達が、クレイオス帝国こそがヴィースの主である、と豪語しているのを聞いたことが有るが、ならば、窮状を訴える隣国を助けるのは、世界の主として当然の義務なのではないか。と問いかけたのだ。
それに対し、気まずそうな顔を見せた者も居たが、古参の貴族の1人が口を開くと、会議場の老害達は息を吹き返したように、レンを馬鹿にして来た。
「愛し子様は、誠に慈愛の方でいらっしゃる。神の代弁者として、そのお考えは崇高で、実に理想的なお話ではありますな。ですが理想と現実とは違うのですよ?」
「机上の空論という言葉をご存じか?人は思想と理想だけでは、食べて行けないものです」
「お考えを布教したいなら、神殿に籠られて、神の代弁者の役を果たされてはどうですか」
と、まるで子供を諭すかのように、薄ら笑いを浮かべて、レンの考えを真っ向から否定し、レンをもの知らずの様に扱ったのだ。
これに対しアーノルドやロイド様だけでなく、レンを知る者達が歯噛みをしたが、レンは一向に構う気配も無く、ニッコリと微笑んだのだった。
「そうですね。実際戦いの場に出たことが無く、有意義な代案も出せず、反対するための反対しか出来ないお爺ちゃんには、異界の話しなんて、難しすぎましたね。理解できなくても恥ずかしい事ではないので、気にしないでね?」
「は? おっお爺ちゃん?」
「あら?私にはお爺ちゃんに見えたのだけど、もっとお若かったのかしら?失礼な事を言ってしまいましたね。貴方が老害、と言われるお歳でなくて良かったです」
「ろっ老害?!」
レンの辛らつな言葉に、呆気に取られるもの、笑いを噛み堪える者、反応は様々だった。
しかし、一度火の点いたレンを、止められる者等どこにも居ない。
まあ、俺に止める気はさらさら無かったから、楽しく高みの見物と洒落込ませて貰う事にした。
「それに。アウラ神に関する事で私に指図するなんて、貴方何様なの?それとも貴方に神託が授けられたのかしら?」
「いやそれは・・・」
「貴方が神殿とどんな関係だったか、先程の発言でよく分かりました。腐敗した神官と私を同列に扱えるとでも思ったら、大間違いよ?」
腐敗した神官との癒着が判明すれば、厳しい処罰対象になる事を、この田舎貴族は知らなかったのか?
皇都に居れば嫌でも、神殿の組織が解体されて行く様を見る事になるが、田舎者なら知らなくても仕方がない。
当主が無能な所為で、この家門は没落必至だ。
まあ、自業自得だな。
「皇太子殿下、皇太后陛下。今回の援軍に対する議題は、取り下げさせて頂きます」
「レン様、良いのですか?」
レンが何を言い出すのか、アーノルドは戦々恐々と言った風情だ。
「ええ、構いません。ですが私がアウラ神から授けられた使命は、この世界から魔物を消し去る事。これはクレイオス帝国に限った事ではありません」
「確かにそうですね」
「私は、魔物を殲滅すると言う、神から授かった使命を果たす為に、ウジュカへ赴かなければならない」
レンは、あくまでも愛し子の使命を果たす為、個人的に皇太子に陳情する形で、ウジュカに手を差し伸べようとしている。
議題を取り下げた、レン個人の陳情なら、貴族達にとやかく言われる筋合いはないからだ。
「ですがレン様、ウジュカは今とても危険な状態だと、今使者から聞いたばかりではありませんか」
ロイド様は、レンを案じる気持ち半分、レンが何を言い出すのか、面白がる気持ち半分の様だ。
「だからこそ、私はアウラ神の言葉に従います。私は神の声を聴く事も出来ず、神殿に籠って、身勝手に教義を捏ねくり回すだけの神官とは違うのです」
レンは、着々と古参貴族達が邪魔立てする口実を潰していっている。
実にうまい話の持って行きようだ。
「そこで、第二騎士団と、オーベルシュタイン騎士団を、私にお貸し頂けないでしょうか?」
「第二騎士団と、オーベルシュタイン騎士団ですか?」
「はい。第二騎士団の団長の、クロムウェル大公は、私の伴侶でもあり、世界最強の騎士だと認識しております。それは彼の配下の騎士達も同様です。彼らが共にあれば、私の使命を果たすことも可能でしょう。そしてオーベルシュタイン侯爵と、その騎士団には、私達が留守にしている間、ゴトフリーの管理をお願いしたく思います」
「なるほど・・・・ですが、遠征に掛かる費用は、どうされる御積りですか?」
艶然と微笑むレンに、俺は背中がぞくりと震えた。
「国庫を開けてくれなどと、ケチ臭い事は申しません。遠征費用とウジュカへの支援は、全て私の私財で賄います。勿論このような魔物の被害が増えている状態で、余裕が有る領は少ないでしょうから、物資に関しては市場価格の2倍で買い取らせて頂く、という事で宜しいでしょうか?」
「市場価格の2倍・・・ですか」
「はい。あっでも、先程反対されたお爺ちゃん達の領地は、本当に余裕が無くて反対されたのでしょうから、余裕が有りそうな、賛成してくれた方達から、買い取らせて頂きますね?」
市場価格の2倍と聞いて、目の色を変えた古参貴族は、実はレンが、帝国でも一二を争う資産家なのだとは、知らなかったのだろう。
レンは彼らの言葉尻を捕え、儲け話からあっさり排除してしまった。
あわあわと、唇を震わせる老人達を睨め付け、目先の利に囚われ、俺の大事な番を馬鹿にするから、儲け損ねるのだ。
と、内心であざ笑ってやった。
「プッ・・・・・そうね。余裕のない処から、無理に買い付けては、領民の食を賄えなくなるものね」
「しかし、レン様の私財で全てを賄えますか?」
心配そうな顔をするアーノルドだが、レンの財力を見くびり過ぎだ。
「実は、私の造った魔道具の売り上げや、その他諸々の特許料やら何やらで、かなりお金が入って来るのですが。私の身の回りの物は、全て大公閣下が用意して下さるし、色々な所への寄付はしているのですが、それ以外で、お金の使い処が無くて貯まる一方で困っていたんです」
「おほほ。確かにレン様は、いくら使っても入ってくる方が多いものね。この前買った山からも、利益が出ているのでしょう?」
「はい。税金をたっぷり払えるくらいには、儲かっていますね」
「なら問題なさそうですね。アーノルド、どう思いますか?」
「そうですね。愛し子様の護衛として、第二騎士団を派遣するだけなら、大会議の承認は必要ないですし、費用もレン様が出して下さるなら、反対する理由が有りませんね」
「レン様からは、良いお話を聞かせて頂けたし、そのノブレス・オブリージュ?が机上の空論でない事を、レン様は体現して下さった。レン様のお考えは、これからの帝国貴族の規範となるでしょう」
「ありがとうございます」
「では、この話はここまで。次の議題に移りましょう」
扇の影でニンマリと笑うロイド様に、何故か背筋の凍る思いがしたが、今は番の意思が通った事を良しとしようと思う。
ノブレスは高貴な者、オブリージュは義務と言う意味だそうだ。
高貴なる者は、社会の規範となる行動を取るべきであり、無私なる行動を自発的に行うべきと考えられている。
実際、異界の王侯貴族は、当主や嫡男であろうと皆、一様に従軍経験が有り、貧しい者、恵まれない者の為の奉仕活動や、様々な支援活動を行っているのだそうだ。
王族貴族が豊かな暮らしができるのは、税を納め領地の発展の為に、力を尽くし働いてくれる民が有っての事。
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各貴族家の初代は、他の人々よりも優れた能力故に、貴族の称号を与えられた、しかしその子孫が、初代の様に優れているとは限らない。
それでも、貴族である以上、領民に優れている姿を見せなければならない。
慈悲深く賢明な領主であると、優れた領主であると認めてもらう為に、努める義務が貴族には有るのだと。
異界の王侯貴族は、その義務を果たすことに、自尊と自負を持っているが、ヴィースの貴族は違うのだろうか、とレンは静かに問いかけた。
しかしそれに応えられる者はなく、レンは少し悲しそうに微笑んだのだ。
そして、ノブレス・オブリージュの考えは、国内だけに留まる考えではない、と言った。
ヴィースにおいて、クレイオス帝国は世界最大の大国であり、豊かな国土を持ち、最強の騎士団を有する。
帝国の貴族達が、クレイオス帝国こそがヴィースの主である、と豪語しているのを聞いたことが有るが、ならば、窮状を訴える隣国を助けるのは、世界の主として当然の義務なのではないか。と問いかけたのだ。
それに対し、気まずそうな顔を見せた者も居たが、古参の貴族の1人が口を開くと、会議場の老害達は息を吹き返したように、レンを馬鹿にして来た。
「愛し子様は、誠に慈愛の方でいらっしゃる。神の代弁者として、そのお考えは崇高で、実に理想的なお話ではありますな。ですが理想と現実とは違うのですよ?」
「机上の空論という言葉をご存じか?人は思想と理想だけでは、食べて行けないものです」
「お考えを布教したいなら、神殿に籠られて、神の代弁者の役を果たされてはどうですか」
と、まるで子供を諭すかのように、薄ら笑いを浮かべて、レンの考えを真っ向から否定し、レンをもの知らずの様に扱ったのだ。
これに対しアーノルドやロイド様だけでなく、レンを知る者達が歯噛みをしたが、レンは一向に構う気配も無く、ニッコリと微笑んだのだった。
「そうですね。実際戦いの場に出たことが無く、有意義な代案も出せず、反対するための反対しか出来ないお爺ちゃんには、異界の話しなんて、難しすぎましたね。理解できなくても恥ずかしい事ではないので、気にしないでね?」
「は? おっお爺ちゃん?」
「あら?私にはお爺ちゃんに見えたのだけど、もっとお若かったのかしら?失礼な事を言ってしまいましたね。貴方が老害、と言われるお歳でなくて良かったです」
「ろっ老害?!」
レンの辛らつな言葉に、呆気に取られるもの、笑いを噛み堪える者、反応は様々だった。
しかし、一度火の点いたレンを、止められる者等どこにも居ない。
まあ、俺に止める気はさらさら無かったから、楽しく高みの見物と洒落込ませて貰う事にした。
「それに。アウラ神に関する事で私に指図するなんて、貴方何様なの?それとも貴方に神託が授けられたのかしら?」
「いやそれは・・・」
「貴方が神殿とどんな関係だったか、先程の発言でよく分かりました。腐敗した神官と私を同列に扱えるとでも思ったら、大間違いよ?」
腐敗した神官との癒着が判明すれば、厳しい処罰対象になる事を、この田舎貴族は知らなかったのか?
皇都に居れば嫌でも、神殿の組織が解体されて行く様を見る事になるが、田舎者なら知らなくても仕方がない。
当主が無能な所為で、この家門は没落必至だ。
まあ、自業自得だな。
「皇太子殿下、皇太后陛下。今回の援軍に対する議題は、取り下げさせて頂きます」
「レン様、良いのですか?」
レンが何を言い出すのか、アーノルドは戦々恐々と言った風情だ。
「ええ、構いません。ですが私がアウラ神から授けられた使命は、この世界から魔物を消し去る事。これはクレイオス帝国に限った事ではありません」
「確かにそうですね」
「私は、魔物を殲滅すると言う、神から授かった使命を果たす為に、ウジュカへ赴かなければならない」
レンは、あくまでも愛し子の使命を果たす為、個人的に皇太子に陳情する形で、ウジュカに手を差し伸べようとしている。
議題を取り下げた、レン個人の陳情なら、貴族達にとやかく言われる筋合いはないからだ。
「ですがレン様、ウジュカは今とても危険な状態だと、今使者から聞いたばかりではありませんか」
ロイド様は、レンを案じる気持ち半分、レンが何を言い出すのか、面白がる気持ち半分の様だ。
「だからこそ、私はアウラ神の言葉に従います。私は神の声を聴く事も出来ず、神殿に籠って、身勝手に教義を捏ねくり回すだけの神官とは違うのです」
レンは、着々と古参貴族達が邪魔立てする口実を潰していっている。
実にうまい話の持って行きようだ。
「そこで、第二騎士団と、オーベルシュタイン騎士団を、私にお貸し頂けないでしょうか?」
「第二騎士団と、オーベルシュタイン騎士団ですか?」
「はい。第二騎士団の団長の、クロムウェル大公は、私の伴侶でもあり、世界最強の騎士だと認識しております。それは彼の配下の騎士達も同様です。彼らが共にあれば、私の使命を果たすことも可能でしょう。そしてオーベルシュタイン侯爵と、その騎士団には、私達が留守にしている間、ゴトフリーの管理をお願いしたく思います」
「なるほど・・・・ですが、遠征に掛かる費用は、どうされる御積りですか?」
艶然と微笑むレンに、俺は背中がぞくりと震えた。
「国庫を開けてくれなどと、ケチ臭い事は申しません。遠征費用とウジュカへの支援は、全て私の私財で賄います。勿論このような魔物の被害が増えている状態で、余裕が有る領は少ないでしょうから、物資に関しては市場価格の2倍で買い取らせて頂く、という事で宜しいでしょうか?」
「市場価格の2倍・・・ですか」
「はい。あっでも、先程反対されたお爺ちゃん達の領地は、本当に余裕が無くて反対されたのでしょうから、余裕が有りそうな、賛成してくれた方達から、買い取らせて頂きますね?」
市場価格の2倍と聞いて、目の色を変えた古参貴族は、実はレンが、帝国でも一二を争う資産家なのだとは、知らなかったのだろう。
レンは彼らの言葉尻を捕え、儲け話からあっさり排除してしまった。
あわあわと、唇を震わせる老人達を睨め付け、目先の利に囚われ、俺の大事な番を馬鹿にするから、儲け損ねるのだ。
と、内心であざ笑ってやった。
「プッ・・・・・そうね。余裕のない処から、無理に買い付けては、領民の食を賄えなくなるものね」
「しかし、レン様の私財で全てを賄えますか?」
心配そうな顔をするアーノルドだが、レンの財力を見くびり過ぎだ。
「実は、私の造った魔道具の売り上げや、その他諸々の特許料やら何やらで、かなりお金が入って来るのですが。私の身の回りの物は、全て大公閣下が用意して下さるし、色々な所への寄付はしているのですが、それ以外で、お金の使い処が無くて貯まる一方で困っていたんです」
「おほほ。確かにレン様は、いくら使っても入ってくる方が多いものね。この前買った山からも、利益が出ているのでしょう?」
「はい。税金をたっぷり払えるくらいには、儲かっていますね」
「なら問題なさそうですね。アーノルド、どう思いますか?」
「そうですね。愛し子様の護衛として、第二騎士団を派遣するだけなら、大会議の承認は必要ないですし、費用もレン様が出して下さるなら、反対する理由が有りませんね」
「レン様からは、良いお話を聞かせて頂けたし、そのノブレス・オブリージュ?が机上の空論でない事を、レン様は体現して下さった。レン様のお考えは、これからの帝国貴族の規範となるでしょう」
「ありがとうございます」
「では、この話はここまで。次の議題に移りましょう」
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