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愛し子と樹海の王

重い一夜と占領と*

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 side・レン


 あ・・・あぁ!

 あんぁ・・・・あぁーーー!!

 もう・・・何度目?
 これ以上してたら
 おかしくなっちゃうってば!!

「あぁん!・・・・もう・・・だ・・め」

「駄目か?・・・こんなに濡れて、絡みついて来るのに?」

「ヒッ!! あぁ!!」

 それだめ!!
 奥をかき回されたら・・・気持ち良すぎて

 バカァーーー!!
 アレクのバカァーーー!!

「あっ! あ・・・あぁ・・・」

「レンは、こうするが好きだろ?」

 好きだけど!!
 気持ちいいけど!!

「やぁ!! いっちゃうからぁ!!」

「イッて? イクくところを見せて。あぁ、気持ちいよ。レンかわいい」

「ひぁっ!! やあぁぁぁ・・・!!」

 あぁ・・・・目の前真っ白・・・。
 浮かんでるみたい・・・・・。

 ・・・・えっ? まだ? まだなの?
 嘘でしょ?
 まだ大きくなるの?

「あぁ・・・かわいい・・・愛してる。もっと見せて。もっと乱れて」

 ひぃーーー!
 これ以上、どう乱れろと?
 あッ!! だめっ!! 
 今、魔力廻したら!!

「ん~~~~っ!!」

「あはっ!! 上手に潮が吹けたな。びしょびしょだ」

 もう やだぁ!!

「い・・・わないで」

「どうして? 恥ずかしい?」

 恥ずかしいです!!
 言葉攻め苦手って、 知っているよね?
 知っててわざとだよね?

「かわいい・・・ほら、魔力を廻したから、元気になっただろ?」

「ん~~~」

「駄目? ずっと我慢したんだぞ? ご褒美をくれよ」

「あっ!! いっ・・・イッてるからぁ。 まだ・・・・あぁっ!!」

「足りないよ。もっとだ」

「ぜん・・ぶ・・一緒は・・・だめ」

 気持ち良すぎて、脳みそ溶けちゃうからぁ!
 
「中がヒクヒクして、俺を中に引きこんでるのっに?」

 そんな急に、奥まで突かれたら!!
 おかしくなっちゃう!!

「ヒアッ!! ああ! あん・・・ああ」

「胸の蕾も、こんなに硬くなって。こっちも触って欲しそうに膨らませて」

 やだ!だめ!
 胸と、あそこ、
 同時に触っちゃだめっ!

 ”なんて、淫らな体なんだ?”

 言ってる事、さいて~なのに。
 そんな甘い声で、耳元で囁かれたら。
 なんでも許しちゃうじゃん!!
 ずるい!ずる過ぎる!!

「アレクの・・・せいなのにぃ」

「はあぁ・・・俺の所為だな・・・こうしたらどう?」

「えっ? あぁ? やっ!! ダメダメ!! あぁ!!」

 やだぁ!
 お腹押さないで!!
 ゴリゴリしないで!!

 あ・・・・
 今、なんか、頭の中で切れた音がした。

 気持ちい・・気持ちいい・・・とけちゃう

「・・・と・・・・もっと・・・」

「もっと? 気持ちいい?」

「あぁぁ・・・いい・・・気持ちいい・・・もっと・・・もっとして!」

「ああっ!! レン! かわいい!! 可愛いぞっ!!」

 バチュバチュと湿った音と、肌がぶつかる音が聞こえる。

 強く吸われて、舌の根元が痛い・・・。
 でも、その痛みも気持ちよくて。

 アレクの息が熱くて、甘くて・・・・。

 夕焼けみたいに赤い髪がすき。
 ちょっと冷たく見える
 蒼灰色の瞳が好き。
 汗が流れる、逞しい首も
 綺麗な鎖骨も、分厚い胸板も、全部。
 ぜんぶ好き。

「あいしてる・・・・」

「!!  俺も、俺も愛してる。・・・俺の番・・・あっ!クッ!!」

「ちょう・・だい・・・・アレクを・・・ぜんぶ」

「全部やる!・・・俺はレンのものだ!!」

「だい・・・すき」

「俺を見ろ! 俺だけを見るんだ!!」

 もっとして。
 もっと強く。
 もっと奥にきて。

「ガァ! ググウゥゥ!!」

「あーーー!!・・・・あぁ・・あ・・・はあぁぁ」

 あぁ・・・しあわせ・・・・天国ってこんな感じ?

「はあ・・・はあ・・・あぁ・・レン、俺の番。全部俺のものだ。俺だけの番。誰にも見せたくない。レンを見た雄の目玉をくり抜いてやりたい。どこかに隠してもいいか?」

 ぎゅうぎゅう抱きしめられて、そんな物騒な事を言われてもな。

 監禁はちょっと・・・・。
 でも。世界でアレクと二人きり・・・・。
 それはそれで、楽しいかも・・・・
 って、絆され過ぎかしら?

 なんて考えていた私は、甘ちゃんでした。

 昼過ぎに部屋に入った筈なのに、気が付けばお日様はとっくに暮れた後。

 夕食は部屋に運んでもらったのだけれど、騎士さんが部屋に入ってこれなくて、ドアの前でアレクが食事を受け取って居ました。

 これはあれですね。
 アレクのマーキングが、強烈って事なんだと思います。
 明日はまた、みんなから生温い視線を送られるのかと思うと、すっごく恥ずかしい。

 でも、二人で部屋に籠っていたのだから、マーキングが無くても、バレバレですよね?

 そんな事をぼんやり考えながら、ベットの上で、ご機嫌のアレクにご飯を食べさせてもらい。もう一度お風呂に入れて貰って、今日はぐっすり寝られそう、なんてね。

 知ってた。
 多分そうだろうと、思ってたけど。
 やっぱりそうよね?
 我慢させちゃったもんね。

 でもね。
 もうちょっと
 手加減してくれても、良いのではないかしら?
 さっき濃ゆいのしたばっかよね?
 軽くでも良いのではないかしら?

 あっはい。
 行為と愛の深さは=なのね?
 じゃあ、仕方ない・・・・のかな?

 またも、イケメンのウルウル攻撃に絆された私は、翌日の殆どを、アレクさんに抱っこされたまま過ごすことになりました。

 寝不足でウトウトしてたから、っていうのも有るけど、性懲りも無く攫われてしまって、心配をかけてしまったし、暫くは、アレクさんの気が済むように、させてあげようと思います。

 それに一国を占領するのって、本当に大変で、問題は山積み。
 遣らなきゃいけない事で、気が遠くなりそうです。

 騎士団の人達は、とても優秀な方ばかりだけれど、やっぱり文より武に極振りしている人ばかりだから、アーノルドさんの命令で、宰相のグリーンヒルさんが手配してくれた、文官軍団が到着するまでは、てんやわんやの大騒ぎって感じでした。

 瘴気塗れだった神殿を浄化した後、アレクさんが、最初に行ったのは、ゴトフリーの一大産業の奴隷商人を捕縛する事でした。

 ゴトフリー王家の滅亡と、この国が帝国に一部になった事を布告すれば、奴隷商は逃亡してしまうでしょう。

 国内に溢れている、奴隷商人全てを捕まえるのには、時間が掛かります。
 それでも、半ば国営事業となって居た、人身売買の大本を断たなければなりません。

 そして、捕まえた奴隷商の財産は全て没収され、これまで虐げられてきた獣人族の教育や支援に、その財産は使われるのだそうです。

 主だった奴隷商を捕まえる事に成功したアレクさんは、アーノルドさんの名前でゴトフリー王家の滅亡と、この国が帝国の一部になった事を布告しました。

 現代日本人の私には、とても残酷な事でしたが、ゴトフリーの王と王太子の首は、王城前の広場に晒されました。

 彼方と違い、ヴィースでは人命がとても軽い。

 それは文化文明が、成熟していない所為でもあるし、魔物の被害によって、日々人の命が危険に晒されているからでもあります。

 そして何より、この世界の人々の精神は、彼方の中世との頃とそう変わりがない。

 未発達な精神に、人権がどうのと言っても、直ぐには伝わらないのだと思います。

 だって、みんな生きるのに精一杯なのですから。

 この布告と同時に、王城内で厳重に保管、管理されていた、隷属の首輪を制御していた魔晶石は、広場に集まった人々の前で、アレクさんの手で破壊されました。

 そして獣人に対する人身売買、不当な差別や搾取を禁じ、また帝国の法の元、獣人と人族は対等な存在である、と宣言したのです。

 隷属の首輪から解放され、歓喜に湧く獣人族とは裏腹に、これまで獣人を搾取してきた人族の中には、獣人からの報復を恐れ、この国から逃げ出そうとする人が、少なからず出たようです。

 これに対しアレクさんは 
 ”この国から出奔したいのであれば、好きにすればいい。だが、帝国とウジュカを始めとする、近隣各国は、そのような人物を受け入れない。密入国者は見つけ次第捕縛し、強制労度の刑に処する” 
 という声明を発表したのでした。
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