365 / 597
愛し子と樹海の王
緊急事案
しおりを挟む
”ざびえる禿げ” という地味過ぎて他人事なら笑ってしまうような、だが当事者は全く笑えない、破壊力抜群の呪いで、レンは第2騎士団全員を震え上がらせた。
俺の番は基本真面目な人だが、偶にこういう悪巫山戯をする事が在る。
今回は、自分で作り出した深刻な雰囲気に、耐えきれなかったのだろうが、聞いていた俺達からすれば、冗談だろうと思いはしても、相手は愛し子。
ただの冗談だと受け流すには、言葉の重みが・・・。
俺の番は可愛らしくも美しい容姿から、その実力を知らない者達から侮られて見られる事も多い。
こんな悪巫山戯でも怒らせたら怖い、という逸話が増えるのは、身の程知らずな連中を、牽制する一助には成るのかもしれない。
これを計算尽くでやっているなら、自分の番乍ら侮れないと考える処だが・・・。
うん、レンの場合は天然だな。
自分で罰を与えくせに、ロロシュとエーゲルが心配で、一睡も出来なかった様な人だ。
こんな巫山戯た呪いだが、存外本人にとっては、最凶の呪いなのかもしれん。
そんなレンだが、今は俺の腕の中で眠っている。
昨夜は一睡もしていないし、先日のように生温い視線を送る者も無い。
もう少し、眠らせてやった方が良いよな?
しかし、あれだな。
全力で駆けるブルーベルの上で、よくこんなに熟睡できるよな。
のんびり散策しているならともかく、平坦ではない山道を爆走していては揺れも激しい。
実際俺に寄り掛からせ、腕で押えていなければ、あっという間に転げ落ちてしまうだろう。
本当にこの人は見た目と違って豪胆と言うか・・・これも俺に対する信頼の証と思えば、腕の中でスヤスヤと眠る姿も愛おしい。
まあ、たまに涎で袖が濡れるのは御愛嬌だな。
顎に流れそうになる涎を親指で拭い、ぺろりと舐めると、その甘さに俺はにんまりとほくそ笑んだ。
涎を垂らして寝ている処を周りに見られたら、後でレンがが恥ずかしいだろ?
レンの治癒を受けたマーク達3人は、ロロシュが団員達から、白い目で見られている以外は、問題なく行軍に着いて来ている。
俺とブルベールに付いて来れるのは、マークと直属の部下の数名だけだ。
一度大人しいレンを心配したのか、道が開けたところでマークが横並びになった事があったが、眠るレンを見て安心したように微笑んで後ろに下がって行った。
どうやら護衛騎士の癖が、中々抜けないらしい。
この山を越え、問題が無ければ王都には2日も掛からず到着できるだろう。
伯爵三家の連合軍をセルゲイが追い散らし、その内の1人を下して以降、行軍の邪魔になったのは、神官が魔物を召喚した一度きり。
ここまでなんの抵抗も無いとなると、何かしらの罠の可能性が高い気がする。
索敵の範囲を広げようと、マークに合図を送り、行軍速度を落とした。
それから暫くして、山を下りきる少し手前で、腕の中の番が身じろいだ。
「起きたか?」
「・・・・・・」
返事をしないレンを不審に思い、細い顎を掬おうとした手を掴まれた。
「止めて! ここで止まって!!」
「どうした?!」
「クレイオス様が降りて来るわ」
「クレイオスが?」
降りて来るとは、空から?
ドラゴンのままで?
拙い!
「止まれ!! 全軍停止!!」
急な命令に混乱が生じ、エンラとオロバスの嘶きと、それをなだめる騎士達の声が、あちこちから聞こえて来る。
そして全てのエンラとオロバスが、怯えて口を閉ざし、その動きを止めた。
一瞬の静寂の後、騎乗した騎士達が犇めく山道を、木々の間を暴風が駆け抜け、頭上を覆う巨木がベキベキとへし折られた。
落ちて来る枝から、咄嗟に番をマントの中に庇った。
「クレイオス!! 危ないだろ!! 少しは考えろ!!」
枝から身を守るために上げた腕を下ろすと、夏の日差しを遮っていた木立は消え、代わりに巨大なドラゴンが、陽の光の中に立っていた。
『すまぬな。だがこちらも緊急事態だ。許せ』
「緊急事態?とにかく此処ではまともに話も出来ん、麓に降りるまで待て」
『そうだの。少し下った先に陣を張るのにちょうどいい場所がある。我はそこで待つ故、急ぎ来るように』
そう言ってドラゴンは羽を広げ飛び立とうとした。
「おい!! この有様で急げると思うか?!」
クレイオスがなぎ倒した巨木が、山道を塞ぎ通り抜けは不可能だ。
もう一度道を通すには、この巨木を焼き払うか、人の手で時間をかけて退かすしかない。
だが日照り続きで乾燥した山の中で火を使えば、山火事が起こる危険が高い。
怒鳴り声に振り向いたドラゴンは、さも仕方がないと言いたげに、前足の爪で巨木をひっかけ、ヒョイと放り投げてしまった。
流石は神殿を踏み潰すだけの怪力だ。
感心する俺達に、クレイオスは不機嫌そうに鼻を鳴らし、風を巻き上げて飛んで行ってしまった。
「なんなんだ? えらくご機嫌斜めだな」
「ん~~。なんとなく分かるかも」
「何があったんだ?」
「何と言うか、王都の方から変な感じがします」
「変な感じ? 瘴気か?」
「ごめんなさい。私もハッキリ分からないの。でもなんだろ、嫌な感じ」
「そうか」
ならクレイオスから直接聞くしかないな。
突然のドラゴン襲来に動揺する、エンラを宥め、再び山道を下ることが出来たのは、20ミン程後の事だった。
麓まで駆け下ると、そこは一面の草原だった。
そして俺達を待つと言ったクレイオスは、ドラゴンの姿のままで草原に佇み、王都のある方向を見つめているようだ。
「クレイオスッ!!」
『おお、来たか。思ったより時間が掛かったの』
そりゃな。
飛んで来るのと。地面を走るのとではスピードが違うからな。
クレイオスの前でレンを抱き上げて、ブルーベルから降りたが、クレイオスが人型を取る様子がない。
「そのままで良いのか?」
『ん? おぉ? 忘れておった』
風を巻き上げ、バサリと翼を開いたクレイオスは、瞬きの間に人型へと戻っていた。
「それで? 緊急事態なんだろ?」
『うむ。かなり重要な話だの』
分かったと頷いた俺は、モーガンとセルゲイを呼びに行かせ、主だった将校も集めるよう、部下に言いつけた。
その間、レンはクレイオスが話す事を真剣な面持ちで聞いていたが、何を聞いたのか一瞬息を呑み、難しい顔で考え込んでしまった。
後方に居るモーガンたちが到着するまでの間、レンは考え込んでいたが、クレイオスは草原の真ん中に、クオンとノワールの手を借りて、亜空間から取り出した、大きな丸テーブルと椅子を並べ、茶の用意までしていた。
到着したモーガンや将校たちは、草原に似つかわしくないテーブルセットに、戸惑っているようだったが、セルゲイだけは、大喜びで茶の味を褒めていた。
ピクニックと呼べなくもない謎の茶会。
これは一体何の時間だ?
考え込み一言も話さず茶を啜る番の口に、クレイオス提供の焼き菓子を運びながら、俺はクレイオスに声を掛けた。
「それで?緊急の重要な要件とは、茶会だったのか?」
『なに、これは移動続きの其方らへの労いだ』
「それはどうも」
言外で早く話せと催促するとクレイオスは ”面白みのない奴だの” と嘯いた。
「で? 用件は?」
『はあ~~~。其方は人の好意が分かっておらんな? まあいい。結論から言おう。このままでは王都に入れんぞ』
「王都に入れないとは、どういうことですか?」
腰を浮かせるモーガンをクレイオスは手で制した。
『どうもこうも無いわい。王都の外周に一重。王城の周りに二重目の結界が張られておるのよ』
俺の番は基本真面目な人だが、偶にこういう悪巫山戯をする事が在る。
今回は、自分で作り出した深刻な雰囲気に、耐えきれなかったのだろうが、聞いていた俺達からすれば、冗談だろうと思いはしても、相手は愛し子。
ただの冗談だと受け流すには、言葉の重みが・・・。
俺の番は可愛らしくも美しい容姿から、その実力を知らない者達から侮られて見られる事も多い。
こんな悪巫山戯でも怒らせたら怖い、という逸話が増えるのは、身の程知らずな連中を、牽制する一助には成るのかもしれない。
これを計算尽くでやっているなら、自分の番乍ら侮れないと考える処だが・・・。
うん、レンの場合は天然だな。
自分で罰を与えくせに、ロロシュとエーゲルが心配で、一睡も出来なかった様な人だ。
こんな巫山戯た呪いだが、存外本人にとっては、最凶の呪いなのかもしれん。
そんなレンだが、今は俺の腕の中で眠っている。
昨夜は一睡もしていないし、先日のように生温い視線を送る者も無い。
もう少し、眠らせてやった方が良いよな?
しかし、あれだな。
全力で駆けるブルーベルの上で、よくこんなに熟睡できるよな。
のんびり散策しているならともかく、平坦ではない山道を爆走していては揺れも激しい。
実際俺に寄り掛からせ、腕で押えていなければ、あっという間に転げ落ちてしまうだろう。
本当にこの人は見た目と違って豪胆と言うか・・・これも俺に対する信頼の証と思えば、腕の中でスヤスヤと眠る姿も愛おしい。
まあ、たまに涎で袖が濡れるのは御愛嬌だな。
顎に流れそうになる涎を親指で拭い、ぺろりと舐めると、その甘さに俺はにんまりとほくそ笑んだ。
涎を垂らして寝ている処を周りに見られたら、後でレンがが恥ずかしいだろ?
レンの治癒を受けたマーク達3人は、ロロシュが団員達から、白い目で見られている以外は、問題なく行軍に着いて来ている。
俺とブルベールに付いて来れるのは、マークと直属の部下の数名だけだ。
一度大人しいレンを心配したのか、道が開けたところでマークが横並びになった事があったが、眠るレンを見て安心したように微笑んで後ろに下がって行った。
どうやら護衛騎士の癖が、中々抜けないらしい。
この山を越え、問題が無ければ王都には2日も掛からず到着できるだろう。
伯爵三家の連合軍をセルゲイが追い散らし、その内の1人を下して以降、行軍の邪魔になったのは、神官が魔物を召喚した一度きり。
ここまでなんの抵抗も無いとなると、何かしらの罠の可能性が高い気がする。
索敵の範囲を広げようと、マークに合図を送り、行軍速度を落とした。
それから暫くして、山を下りきる少し手前で、腕の中の番が身じろいだ。
「起きたか?」
「・・・・・・」
返事をしないレンを不審に思い、細い顎を掬おうとした手を掴まれた。
「止めて! ここで止まって!!」
「どうした?!」
「クレイオス様が降りて来るわ」
「クレイオスが?」
降りて来るとは、空から?
ドラゴンのままで?
拙い!
「止まれ!! 全軍停止!!」
急な命令に混乱が生じ、エンラとオロバスの嘶きと、それをなだめる騎士達の声が、あちこちから聞こえて来る。
そして全てのエンラとオロバスが、怯えて口を閉ざし、その動きを止めた。
一瞬の静寂の後、騎乗した騎士達が犇めく山道を、木々の間を暴風が駆け抜け、頭上を覆う巨木がベキベキとへし折られた。
落ちて来る枝から、咄嗟に番をマントの中に庇った。
「クレイオス!! 危ないだろ!! 少しは考えろ!!」
枝から身を守るために上げた腕を下ろすと、夏の日差しを遮っていた木立は消え、代わりに巨大なドラゴンが、陽の光の中に立っていた。
『すまぬな。だがこちらも緊急事態だ。許せ』
「緊急事態?とにかく此処ではまともに話も出来ん、麓に降りるまで待て」
『そうだの。少し下った先に陣を張るのにちょうどいい場所がある。我はそこで待つ故、急ぎ来るように』
そう言ってドラゴンは羽を広げ飛び立とうとした。
「おい!! この有様で急げると思うか?!」
クレイオスがなぎ倒した巨木が、山道を塞ぎ通り抜けは不可能だ。
もう一度道を通すには、この巨木を焼き払うか、人の手で時間をかけて退かすしかない。
だが日照り続きで乾燥した山の中で火を使えば、山火事が起こる危険が高い。
怒鳴り声に振り向いたドラゴンは、さも仕方がないと言いたげに、前足の爪で巨木をひっかけ、ヒョイと放り投げてしまった。
流石は神殿を踏み潰すだけの怪力だ。
感心する俺達に、クレイオスは不機嫌そうに鼻を鳴らし、風を巻き上げて飛んで行ってしまった。
「なんなんだ? えらくご機嫌斜めだな」
「ん~~。なんとなく分かるかも」
「何があったんだ?」
「何と言うか、王都の方から変な感じがします」
「変な感じ? 瘴気か?」
「ごめんなさい。私もハッキリ分からないの。でもなんだろ、嫌な感じ」
「そうか」
ならクレイオスから直接聞くしかないな。
突然のドラゴン襲来に動揺する、エンラを宥め、再び山道を下ることが出来たのは、20ミン程後の事だった。
麓まで駆け下ると、そこは一面の草原だった。
そして俺達を待つと言ったクレイオスは、ドラゴンの姿のままで草原に佇み、王都のある方向を見つめているようだ。
「クレイオスッ!!」
『おお、来たか。思ったより時間が掛かったの』
そりゃな。
飛んで来るのと。地面を走るのとではスピードが違うからな。
クレイオスの前でレンを抱き上げて、ブルーベルから降りたが、クレイオスが人型を取る様子がない。
「そのままで良いのか?」
『ん? おぉ? 忘れておった』
風を巻き上げ、バサリと翼を開いたクレイオスは、瞬きの間に人型へと戻っていた。
「それで? 緊急事態なんだろ?」
『うむ。かなり重要な話だの』
分かったと頷いた俺は、モーガンとセルゲイを呼びに行かせ、主だった将校も集めるよう、部下に言いつけた。
その間、レンはクレイオスが話す事を真剣な面持ちで聞いていたが、何を聞いたのか一瞬息を呑み、難しい顔で考え込んでしまった。
後方に居るモーガンたちが到着するまでの間、レンは考え込んでいたが、クレイオスは草原の真ん中に、クオンとノワールの手を借りて、亜空間から取り出した、大きな丸テーブルと椅子を並べ、茶の用意までしていた。
到着したモーガンや将校たちは、草原に似つかわしくないテーブルセットに、戸惑っているようだったが、セルゲイだけは、大喜びで茶の味を褒めていた。
ピクニックと呼べなくもない謎の茶会。
これは一体何の時間だ?
考え込み一言も話さず茶を啜る番の口に、クレイオス提供の焼き菓子を運びながら、俺はクレイオスに声を掛けた。
「それで?緊急の重要な要件とは、茶会だったのか?」
『なに、これは移動続きの其方らへの労いだ』
「それはどうも」
言外で早く話せと催促するとクレイオスは ”面白みのない奴だの” と嘯いた。
「で? 用件は?」
『はあ~~~。其方は人の好意が分かっておらんな? まあいい。結論から言おう。このままでは王都に入れんぞ』
「王都に入れないとは、どういうことですか?」
腰を浮かせるモーガンをクレイオスは手で制した。
『どうもこうも無いわい。王都の外周に一重。王城の周りに二重目の結界が張られておるのよ』
72
お気に入りに追加
1,332
あなたにおすすめの小説

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
腹黒宰相との白い結婚
黎
恋愛
大嫌いな腹黒宰相ロイドと結婚する羽目になったランメリアは、条件をつきつけた――これは白い結婚であること。代わりに側妻を娶るも愛人を作るも好きにすればいい。そう決めたはずだったのだが、なぜか、周囲が全力で溝を埋めてくる。
夫と息子は私が守ります!〜呪いを受けた夫とワケあり義息子を守る転生令嬢の奮闘記〜
梵天丸
恋愛
グリーン侯爵家のシャーロットは、妾の子ということで本妻の子たちとは差別化され、不遇な扱いを受けていた。
そんなシャーロットにある日、いわくつきの公爵との結婚の話が舞い込む。
実はシャーロットはバツイチで元保育士の転生令嬢だった。そしてこの物語の舞台は、彼女が愛読していた小説の世界のものだ。原作の小説には4行ほどしか登場しないシャーロットは、公爵との結婚後すぐに離婚し、出戻っていた。しかしその後、シャーロットは30歳年上のやもめ子爵に嫁がされた挙げ句、愛人に殺されるという不遇な脇役だった。
悲惨な末路を避けるためには、何としても公爵との結婚を長続きさせるしかない。
しかし、嫁いだ先の公爵家は、極寒の北国にある上、夫である公爵は魔女の呪いを受けて目が見えない。さらに公爵を始め、公爵家の人たちはシャーロットに対してよそよそしく、いかにも早く出て行って欲しいという雰囲気だった。原作のシャーロットが耐えきれずに離婚した理由が分かる。しかし、実家に戻れば、悲惨な末路が待っている。シャーロットは図々しく居座る計画を立てる。
そんなある日、シャーロットは城の中で公爵にそっくりな子どもと出会う。その子どもは、公爵のことを「お父さん」と呼んだ。
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる