303 / 605
幸福の定義は人それぞれ
ウザ絡みは嫌われる
しおりを挟む
「それで、休みなんだが」
「私は良いと思いますよ。今でなければ、閣下が纏まった休みを取るのは無理でしょうし、レン様も、アホ王子の相手をしなくとも済みます」
「あ~~。あいつかぁ。確かに、距離を置きたい相手だよな」
「本当に、何なんでしょうね。あんな自意識の塊で、周囲が見えていない人間を、私は初めて見ました。あそこまで自分勝手だと、逆に生きているのが、楽しくて仕方ないでしょうね」
「もう一人いるだろ。似たようなのが」
「そうだった。ゴトフリーの王子様もひでぇが、オズボーンの小倅も相当だよな」
実際の候補でもないこの二人が、アーノルドを廻り、諍いを続けていた。
この一点から見ても、エスカルとオレステスの二人が、政治も己の立場も理解していないことがよく判る。
自意識ばかりが肥大したアホな二人の諍いは、三文小説に出て来る様な、くだらない嫌がらせの応酬なのだが、その所為で、王配教育の講義が度々中断させられるという、他の候補者にとって、至極迷惑なものなのだ。
「謁見の時、持ってきた貢ぎ物も酷かったんだろ?」
「ああ。あそこまで相手の好みを無視した貢ぎ物も珍しい」
山と積まれた絢爛豪華な、貢ぎ物の数々。
一目で一級品と分かる物ばかりだったが、どれも派手派手しく、上品なものを好むレンが敬遠するものばかり。
中でも、金糸銀糸が織り込まれ、ジャラジャラと宝石が縫い付けられた衣装を見たレンは、冗談にしては手が混んでいる、と本気で呆れていた。
自己顕示欲を満たすためだけの貢ぎ物など、世界一で唯一の存在である愛し子を、冒涜したに等しい。
結果、貢ぎ物の扱いに困ったレンは、その全てを売り払い、その売却金は、貧民街の再建と、そこで暮らす者の達への支援に全て廻してしまった。
自国が用意した貢ぎ物を、売却されたと知らされたエスカルの激高ぶりは、フレイア経由でアーノルドに報告された。
実はこの売却は、商人を目指すフレイアが手筈を整えたのだが、それを知らない愚かなエスカルは、フレイア相手に帝国と、レンを罵倒する言葉の数々を、吐き散らしたのだそうだ。
他国の王子であるフレイアが、その場で舌を切り落としてやろうか、と思ったほどの暴言だったらしいが、帝国側には使い道が有るかも知れないと、思い留まった様だ。
折角気を使ってもらったが、エスカルの使い道など殆ど無い。
在るとすれば、タイミングよく処罰できるかどうかだけ。
それも、大した利用価値がある訳でもなく、その場で切り殺されたとしても、帝国側は痛くも痒くも無いのだ。
だが、その翌日には、何食わぬ顔で講義に現れ、マークとレンに対して、色目を使っていたとなれば話は別だ、エスカルの様な節操無しには、相応しい末路を用意してやらなければならない、と今の俺は考えている。
「すんげぇ悪い顔になってっけど、何考えてんだよ」
「どこぞの王子への罰は、何が良いかとな?」
「そりゃ、悪い顔にもなるわな。そこんとこは、オレも思う所が無い訳じゃないからな。あとで腰を据えて相談しようや。そんな事より、ちびっ子をどこに連れていくか、考えんのが先だろ?」
「・・・・良いのか?」
「良いも何も、しょうがねぇだろうが。なんだかんだで、オレ達全員、ちびっ子には甘いんだよ」
「ははは。確かにそうだ」
「どこに行くか迷って居られるのなら、アメリア領はいかがですか?」
「アメリア?ディータの実家の?」
「ええ、あそこなら海もありますし、一緒に商会を立ち上げる予定なのでしょう?アメリア伯爵に頼めば、良い宿を紹介してくれそうですが」
「なるほど、確かにいい考えだ。早速アメリア伯爵に手紙を出すことにしよう」
「相変わらずせっかちだな」
「ほっとけ」
ロロシュの憎まれ口を聞きながら、アメリア伯爵宛の手紙を認め、ミュラーにダンプティーを飛ばす様に頼んだ。
「そんで?休みは一週間でいいのか?」
「二週間だ」
「はあ?長すぎんだろ!」
「蜜月の旅行も中止になって、レンをガッカリさせてしまったからな。二週間でも短いだろう?」
「そりゃ、抱き潰した、あんたの自業自得じゃねぇか」
「ロロシュ、やめなさい。はしたない」
「でもよマーク」
マークに窘められても、不満そうなロロシュに、トドメのカードを切る事にした。
「いいか?俺とレンが旅行に行く間、マークは休みになるな?」
「だから何だよ」
「当然その間、マークは翡翠宮へ通う必要はないな?」
「あ・・・・」
「俺の休みが長ければ、マークがあのアホ達に、ちょっかいを掛けられる心配は無いのだが・・・そうか二週間は長すぎるか」
不貞腐れた顔で、ソファーにだらしなく腰かけていたロロシュが、ガバッと起き上がった。
「閣下2週間、ゆっくりお休みください!」
「快く送り出せても貰えるようで、俺も安心したよ」
「いえいえ。何なら一か月でも文句は言いません!」
揉み手をせんばかりに、掌を返したロロシュを、マークとミュラーは冷めた目で見ていたが、邪魔な雄を排除し、番を独占する為なら手段を択ばない。
実に獣人らしい対応で俺は満足だ。
ロロシュの熱い手の平返しで、宿が決まり次第、2週間の休みを取れることとなった。
あとは伯爵の返事を待ちながら、アメリア領の名物や、観光名所を調べるだけだ、と俺はホクホクしながら、マークと共に宮へ戻ったのだが、宮の前に見慣れぬ馬車が停まっていた。
「誰でしょう」
「来客の予定はなかった筈だな?」
嫌な予感を感じながら、馬車に近付くと、馬車の扉には紫水晶宮の紋が刻まれていた。
今、あの宮で馬車を利用できるのは、ゴトフリー、ウジュカ、タランの三国の王子達だけだ。
一瞬マークと目を見交わし、足を踏み出した処で、開け放した扉の中から、聞き覚えのある怒声が響いて来た。
「貴様!私が誰か知らぬのか!?ゴトフリー王国の第三王子エスカルだぞ!!今すぐ愛し子への目通りを取りつげ!!」
「貴方様が何方かなど、関係ありません。お約束がない以上、愛し子様への取次は出来かねると、何度も申し上げております」
「たかが侍従の分際で、生意気な!! 愛し子を呼べと言っているだろう!!」
その後、意味をなさない怒声と、もみ合う音が聞こえて来た。
どうやら業を煮やしたエスカルが、レンの部屋へ、押し入ろうとしているようだった。
「何事だっ!!」
ズガガーーーンッ!!
玄関ホールに入った俺の怒鳴り声と、魔法が炸裂する音が、同時に響いた。
階段下でエスカルを押し留めようとする、ローガンと、押し入ろうとするエスカルの直ぐ脇に、雷撃が落とされたのだ。
掴み合った姿勢で固まった二人の足元は、雷撃で焦げた絨毯と、絨毯の上を蛇のように這いまわる火花が見えた。
「この知れ者が!!」
ツカツカと二人に近付いた俺は、エスカルの襟を掴み、そのまま玄関の方へ放り投げた。
当たり所が悪かったのか、 ギャッ! とライムフロッグが潰されたような声を上げ、床に這い蹲ったエスカルから、アルコールの臭いが漂っている。
「アレク、お帰りなさい」
二階からの声を振り仰ぐと、セルジュを従えた俺の番が、ホールを見下ろせる手摺に寄り掛かり、ニッコリと微笑んでいた。
「大丈夫か?」
「はい。大丈夫です。でも、ウザ絡みしてくる酔っぱらいは嫌いなので、そこのお馬鹿さんは、宮から放り出してね」
そう言うとレンは、ひらひらと手を振って、部屋に戻ってしまった。
「メチャクチャ怒ってますね」
「怒ってるな」
さっきまでの楽しい気分が台無しだ。
今、レンから感じられるのは、激しい嫌悪感だけだ。
俺とマークは溜息を肺から絞り出し、後始末に取り掛かった。
エスカルを送ってきた御者は、事情聴取をするため、騎士団の詰所に連行。
腰を打ち歩けなくなったエスカルは、使用人に命じて馬車に無理やり押し込ませ、紫水晶宮へ強制送還した。
同時に事の次第を、アーノルドに知らせる使いを出し、紫水晶宮の侍従長にも、第二騎士団の詰め所へ来るよう、出頭命令を出した。
「私は良いと思いますよ。今でなければ、閣下が纏まった休みを取るのは無理でしょうし、レン様も、アホ王子の相手をしなくとも済みます」
「あ~~。あいつかぁ。確かに、距離を置きたい相手だよな」
「本当に、何なんでしょうね。あんな自意識の塊で、周囲が見えていない人間を、私は初めて見ました。あそこまで自分勝手だと、逆に生きているのが、楽しくて仕方ないでしょうね」
「もう一人いるだろ。似たようなのが」
「そうだった。ゴトフリーの王子様もひでぇが、オズボーンの小倅も相当だよな」
実際の候補でもないこの二人が、アーノルドを廻り、諍いを続けていた。
この一点から見ても、エスカルとオレステスの二人が、政治も己の立場も理解していないことがよく判る。
自意識ばかりが肥大したアホな二人の諍いは、三文小説に出て来る様な、くだらない嫌がらせの応酬なのだが、その所為で、王配教育の講義が度々中断させられるという、他の候補者にとって、至極迷惑なものなのだ。
「謁見の時、持ってきた貢ぎ物も酷かったんだろ?」
「ああ。あそこまで相手の好みを無視した貢ぎ物も珍しい」
山と積まれた絢爛豪華な、貢ぎ物の数々。
一目で一級品と分かる物ばかりだったが、どれも派手派手しく、上品なものを好むレンが敬遠するものばかり。
中でも、金糸銀糸が織り込まれ、ジャラジャラと宝石が縫い付けられた衣装を見たレンは、冗談にしては手が混んでいる、と本気で呆れていた。
自己顕示欲を満たすためだけの貢ぎ物など、世界一で唯一の存在である愛し子を、冒涜したに等しい。
結果、貢ぎ物の扱いに困ったレンは、その全てを売り払い、その売却金は、貧民街の再建と、そこで暮らす者の達への支援に全て廻してしまった。
自国が用意した貢ぎ物を、売却されたと知らされたエスカルの激高ぶりは、フレイア経由でアーノルドに報告された。
実はこの売却は、商人を目指すフレイアが手筈を整えたのだが、それを知らない愚かなエスカルは、フレイア相手に帝国と、レンを罵倒する言葉の数々を、吐き散らしたのだそうだ。
他国の王子であるフレイアが、その場で舌を切り落としてやろうか、と思ったほどの暴言だったらしいが、帝国側には使い道が有るかも知れないと、思い留まった様だ。
折角気を使ってもらったが、エスカルの使い道など殆ど無い。
在るとすれば、タイミングよく処罰できるかどうかだけ。
それも、大した利用価値がある訳でもなく、その場で切り殺されたとしても、帝国側は痛くも痒くも無いのだ。
だが、その翌日には、何食わぬ顔で講義に現れ、マークとレンに対して、色目を使っていたとなれば話は別だ、エスカルの様な節操無しには、相応しい末路を用意してやらなければならない、と今の俺は考えている。
「すんげぇ悪い顔になってっけど、何考えてんだよ」
「どこぞの王子への罰は、何が良いかとな?」
「そりゃ、悪い顔にもなるわな。そこんとこは、オレも思う所が無い訳じゃないからな。あとで腰を据えて相談しようや。そんな事より、ちびっ子をどこに連れていくか、考えんのが先だろ?」
「・・・・良いのか?」
「良いも何も、しょうがねぇだろうが。なんだかんだで、オレ達全員、ちびっ子には甘いんだよ」
「ははは。確かにそうだ」
「どこに行くか迷って居られるのなら、アメリア領はいかがですか?」
「アメリア?ディータの実家の?」
「ええ、あそこなら海もありますし、一緒に商会を立ち上げる予定なのでしょう?アメリア伯爵に頼めば、良い宿を紹介してくれそうですが」
「なるほど、確かにいい考えだ。早速アメリア伯爵に手紙を出すことにしよう」
「相変わらずせっかちだな」
「ほっとけ」
ロロシュの憎まれ口を聞きながら、アメリア伯爵宛の手紙を認め、ミュラーにダンプティーを飛ばす様に頼んだ。
「そんで?休みは一週間でいいのか?」
「二週間だ」
「はあ?長すぎんだろ!」
「蜜月の旅行も中止になって、レンをガッカリさせてしまったからな。二週間でも短いだろう?」
「そりゃ、抱き潰した、あんたの自業自得じゃねぇか」
「ロロシュ、やめなさい。はしたない」
「でもよマーク」
マークに窘められても、不満そうなロロシュに、トドメのカードを切る事にした。
「いいか?俺とレンが旅行に行く間、マークは休みになるな?」
「だから何だよ」
「当然その間、マークは翡翠宮へ通う必要はないな?」
「あ・・・・」
「俺の休みが長ければ、マークがあのアホ達に、ちょっかいを掛けられる心配は無いのだが・・・そうか二週間は長すぎるか」
不貞腐れた顔で、ソファーにだらしなく腰かけていたロロシュが、ガバッと起き上がった。
「閣下2週間、ゆっくりお休みください!」
「快く送り出せても貰えるようで、俺も安心したよ」
「いえいえ。何なら一か月でも文句は言いません!」
揉み手をせんばかりに、掌を返したロロシュを、マークとミュラーは冷めた目で見ていたが、邪魔な雄を排除し、番を独占する為なら手段を択ばない。
実に獣人らしい対応で俺は満足だ。
ロロシュの熱い手の平返しで、宿が決まり次第、2週間の休みを取れることとなった。
あとは伯爵の返事を待ちながら、アメリア領の名物や、観光名所を調べるだけだ、と俺はホクホクしながら、マークと共に宮へ戻ったのだが、宮の前に見慣れぬ馬車が停まっていた。
「誰でしょう」
「来客の予定はなかった筈だな?」
嫌な予感を感じながら、馬車に近付くと、馬車の扉には紫水晶宮の紋が刻まれていた。
今、あの宮で馬車を利用できるのは、ゴトフリー、ウジュカ、タランの三国の王子達だけだ。
一瞬マークと目を見交わし、足を踏み出した処で、開け放した扉の中から、聞き覚えのある怒声が響いて来た。
「貴様!私が誰か知らぬのか!?ゴトフリー王国の第三王子エスカルだぞ!!今すぐ愛し子への目通りを取りつげ!!」
「貴方様が何方かなど、関係ありません。お約束がない以上、愛し子様への取次は出来かねると、何度も申し上げております」
「たかが侍従の分際で、生意気な!! 愛し子を呼べと言っているだろう!!」
その後、意味をなさない怒声と、もみ合う音が聞こえて来た。
どうやら業を煮やしたエスカルが、レンの部屋へ、押し入ろうとしているようだった。
「何事だっ!!」
ズガガーーーンッ!!
玄関ホールに入った俺の怒鳴り声と、魔法が炸裂する音が、同時に響いた。
階段下でエスカルを押し留めようとする、ローガンと、押し入ろうとするエスカルの直ぐ脇に、雷撃が落とされたのだ。
掴み合った姿勢で固まった二人の足元は、雷撃で焦げた絨毯と、絨毯の上を蛇のように這いまわる火花が見えた。
「この知れ者が!!」
ツカツカと二人に近付いた俺は、エスカルの襟を掴み、そのまま玄関の方へ放り投げた。
当たり所が悪かったのか、 ギャッ! とライムフロッグが潰されたような声を上げ、床に這い蹲ったエスカルから、アルコールの臭いが漂っている。
「アレク、お帰りなさい」
二階からの声を振り仰ぐと、セルジュを従えた俺の番が、ホールを見下ろせる手摺に寄り掛かり、ニッコリと微笑んでいた。
「大丈夫か?」
「はい。大丈夫です。でも、ウザ絡みしてくる酔っぱらいは嫌いなので、そこのお馬鹿さんは、宮から放り出してね」
そう言うとレンは、ひらひらと手を振って、部屋に戻ってしまった。
「メチャクチャ怒ってますね」
「怒ってるな」
さっきまでの楽しい気分が台無しだ。
今、レンから感じられるのは、激しい嫌悪感だけだ。
俺とマークは溜息を肺から絞り出し、後始末に取り掛かった。
エスカルを送ってきた御者は、事情聴取をするため、騎士団の詰所に連行。
腰を打ち歩けなくなったエスカルは、使用人に命じて馬車に無理やり押し込ませ、紫水晶宮へ強制送還した。
同時に事の次第を、アーノルドに知らせる使いを出し、紫水晶宮の侍従長にも、第二騎士団の詰め所へ来るよう、出頭命令を出した。
118
お気に入りに追加
1,337
あなたにおすすめの小説
腹黒宰相との白い結婚
黎
恋愛
大嫌いな腹黒宰相ロイドと結婚する羽目になったランメリアは、条件をつきつけた――これは白い結婚であること。代わりに側妻を娶るも愛人を作るも好きにすればいい。そう決めたはずだったのだが、なぜか、周囲が全力で溝を埋めてくる。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■

最悪なお見合いと、執念の再会
当麻月菜
恋愛
伯爵令嬢のリシャーナ・エデュスは学生時代に、隣国の第七王子ガルドシア・フェ・エデュアーレから告白された。
しかし彼は留学期間限定の火遊び相手を求めていただけ。つまり、真剣に悩んだあの頃の自分は黒歴史。抹消したい過去だった。
それから一年後。リシャーナはお見合いをすることになった。
相手はエルディック・アラド。侯爵家の嫡男であり、かつてリシャーナに告白をしたクズ王子のお目付け役で、黒歴史を知るただ一人の人。
最低最悪なお見合い。でも、もう片方は執念の再会ーーの始まり始まり。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。

離宮に隠されるお妃様
agapē【アガペー】
恋愛
私の妃にならないか?
侯爵令嬢であるローゼリアには、婚約者がいた。第一王子のライモンド。ある日、呼び出しを受け向かった先には、女性を膝に乗せ、仲睦まじい様子のライモンドがいた。
「何故呼ばれたか・・・わかるな?」
「何故・・・理由は存じませんが」
「毎日勉強ばかりしているのに頭が悪いのだな」
ローゼリアはライモンドから婚約破棄を言い渡される。
『私の妃にならないか?妻としての役割は求めない。少しばかり政務を手伝ってくれると助かるが、後は離宮でゆっくり過ごしてくれればいい』
愛し愛される関係。そんな幸せは夢物語と諦め、ローゼリアは離宮に隠されるお妃様となった。

【本編完結】副団長様に愛されすぎてヤンデレられるモブは私です。
白霧雪。
恋愛
王国騎士団副団長直属秘書官――それが、サーシャの肩書きだった。上官で、幼馴染のラインハルトに淡い恋をするサーシャ。だが、ラインハルトに聖女からの釣書が届き、恋を諦めるために辞表を提出する。――が、辞表は目の前で破かれ、ラインハルトの凶悪なまでの愛を知る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる