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幸福の定義は人それぞれ
夜会本番
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ホールに戻ると、俺達が中座した為に、夜会の進行が止まってしまっていた。
アーノルドのファーストダンス、次いで俺とレン、そして上皇夫夫が踊らなければ、他の者達は踊ることも、歓談を始める事も出来ない。
準備と進行を総括しているロイド様から、冷たい視線が飛んできたが、事情を伝言で残してあった為か、公衆の面前で叱責されることはなかった。
俺とレンは席に着いたが、アーノルドは席に着くことなく、渋い顔のロイド様にファーストダンスのパートナーを交代することを耳打ちしていた。
ファーストダンスの相手が男爵家の令息だと聞いて、ロイド様は驚きで一瞬目を見開いていたが、扇の陰で不敵な笑みを浮かべると ”好きになさい” と一言だけ返し、貴族達の反応を楽しむかのように、ホールへ視線を戻した。
アーノルドは上皇夫夫へ一礼し、静かな音楽が流れる中、ゆっくりと階を降りた。
降りた先に微笑みを浮かべたリアンと、緊張でカチコチに固まったジェイドが立っている。
皇太子が家族以外とファーストダンスを踊る相手は、伴侶か婚約者が通例だ。
アーノルドがリアンのもとへ向かったことで、婚約者はリアンで決定かと、貴族達は色目きたった。
しかし、アーノルドが手を取ったのは、デビュタントを迎えた男爵家の令息だ。
肩透かしをくらい、予想外の出来事に事情を知らない貴族隊は、どういう事かと口々に囁き合い、新しいゴシップネタに舌なめずりしているように見えた。
この事態にオーベルシュタイン侯爵がリアンのもとへ駆けつけ、事情を問いただしている。
傍に居た貴族たちは、素知らぬ顔で親子の会話に耳を欹て、情報収集に必死だ。
ホールの中央に立ったアーノルドとジェイドだが、曲が始まり踊り出してもジェイドは緊張したままだった。
良かれと思ってのレンの提案だったが、ジェイドの緊張した様子を見ると、かえって可哀想なことをしたのでは? と心配になった。
しかし、ここでアーノルドが気を利かせ、何かを話しかけると、ジェイドは破顔し、緊張も解けたのか、そこからは楽しそうに踊りだして、此方としても一安心だ。
二人が踊っている間に、リアンが父であるオーベルシュタイン侯爵に語った中庭での顛末が、瞬く間に広がったようで、初めは非難の眼差しを向けていた者たちの視線も、同乗の籠った友好的なものに変化していた。
話しの広がり方は野火よりも早く、貴族の噂話の恐ろしさを目の当たりにした俺は、背筋に冷たいものが流れた。
レンに怖気付いたと思われたくない一心で、顔には一切出さなかったが・・・バレてないよな?
二人のダンスの間、俺は犯人の人相と合致する人物を探し、ホールを見回していた。
そしてジェイドが語った人相や服装に合う人物は一人だけ。
そいつはオレステス・オズボーンの傍に立っていた。
あの立ち位置だと、オズボーン家と関係があるのか無いのか、パッと見では判断し辛い微妙な位置だ。
心当たりがあると言っていたロロシュは、俺が相手を見つけるより先に、犯人を見つけていたらしく、何気ない風を装い、マークを伴い犯人の傍に立っている。
オレステスが事情を知っているかどうかは分からんが、視線で人を射殺せるのなら、迷わずそうしただろうと思わせる程、ジェイドに向けた、オレステスの嫉妬の形相は凄まじかった。
「これは厄介だな」
思わずそう呟くと、レンも全くだと同意した。
「あの人何か知っているのじゃないでしょうか。アーノルドさんがジェイドさんの手を取ったら、隣の男の人をもの凄い目で睨んだんです」
「何か裏があると思うのか?」
「多分?ジェイドさんは男爵家の方だし、候補者じゃないので、家とか事業とかの方面でしょうか」
「ふむ・・・犯人の事はロロシュが詳しいらしい。歓談が始まったら捕縛するようだから、後で話を聞いてみよう」
「分かりました・・・・」
「どうした?」
犯人を捕縛すると聞いて、レンはホッとしたようだったのだが、すぐに表情が暗くなってしまった。
「なんでしょう。こんなキラキラした空間なのに、裏はドロッドロッなんて、社交って怖いんだなぁ、と改めて思ってしまいました」
「ハハッ!確かに俺達には不向きだな。だが、この程度なら可愛いもんだ」
「えぇぇ~? もうおうちに帰っちゃダメですか?」
「駄目です」
話に割り込んだのはロイド様だった。
「頼まれたことは、最後までやり通してもらわなければ困りますよ?それに次のダンスは貴方たちの番でしょ?ほら準備して!」
ロイド様に急かされ、椅子から立ち上がった俺達は、ダンスを終えたアーノルドとジェイドに拍手を送った。
「では、愛し子様。俺と踊っていただけますか?」
「喜んで。・・・でもこういう時は ”姫” と呼んでもらえると、ちょっと気分が上がります」
「ひめ?」
「姫」
異界の敬称だろうな。
敬称一つでレンの気分が上がるなら、いくらでも ”ひめ” と呼ぼうじゃないか。
「ひめ。俺とファーストダンスを」
差し伸べた手を取るレンは嬉しそうで、これ以降レンが ”もう姫って歳じゃないから” と言うまでの永い間、レンを ”ひめ” と呼び続ける事になるのだが、それはまた別の話しだ。
やはりレンとのダンスは楽しい。
身長差はあっても、身体能力の高いレンは、俺のリードに難なく付いて来られるし、逆にリードされることもある。
ターンの度に、髪に刺した簪がシャラシャラと鳴り、レンの長い袖がふわりと舞うと、描かれた花が、レンの周りに舞い散るようだ。
それがレンの甘い花の香りと相まって、レンと俺だけが花畑で踊っている気分だ。
そして俺の “はおり” の裏地に描かれた白虎が顔をのぞかせると、その精巧さに貴族どもが息を呑み、騒めくのが分かった。
「衣装で注目されるのは初めてだな」
「ふふふ。大成功ですね。でもアレクが格好いいから似合うんですよ?そうじゃないとただの痛い人です」
「痛い人・・・ね」
「あの、ポッチャリした小父様達に、似合うと思います?」
「それは・・・・・似合わんだろうな」
「ふふ。ねぇ・・・アレクは知らないみたいだから、内緒で教えてあげる」
「ん?何をだ?」
レンについて知らない事など・・・・山ほど有るな。
「あのね? 私の大事な騎士様は、誰よりも強くて優しくて、格好いいの」
「はぁ?」
俺の様な駄目な雄を、そうやって褒めてくれるのはレンだけだ。
「ハッ・・・ハハハ!」
「キャッ!!」
嬉しくなった俺は、またもレンを持ち上げて、グルグル回ってしまった。
後でロイド様に、マナー違反だと怒られるだろうが、考えただけでウンザリする社交を前に、英気を養っても罰は当たらんだろう。
マナー違反は犯してしまったが、曲の最後の方はしっかり踊れたし、曲終わりのお辞儀も完璧だった、と思う。
ホールに降りてきたロイド様の目が、怖かったが、レンと踊れて楽しかったから、それだけで充分だ。
ダンスホールの主役を上皇夫夫と交代すると、皇家席の階の前に、アーノルドと談笑するオーべルシュタイン親子と、ジェイドの姿が見えた。
そこに合流した俺とレンは、侯爵から雨の様に感謝の言葉を浴びせられた。
大した事はしていないと、レンと二人で言ったのだが、謙遜するところが益々好ましいと、感激されてしまった。
今の当主は頭が切れるとロロシュから聞いてはいたが、面識のあった先代の当主と同じで、義理人情に厚い御仁のようだ。
「先代は閣下の事を ”若いが勇猛さでは誰にも負けなかった。部下の面倒をよく見る良い上官だ” と話をしていました。閣下のお陰で魔物に食われずに済んだ、とも話していっておりました」
「俺の方こそ、礼を言わねばなるまい。あの時は右も左も分からぬ小僧だったからな。先代の侯爵には本当に助けてもらった。俺が生きているのは彼のお陰だ」
侯爵は破顔し、先代に良い土産話が出来たと喜んでいた。
アーノルドのファーストダンス、次いで俺とレン、そして上皇夫夫が踊らなければ、他の者達は踊ることも、歓談を始める事も出来ない。
準備と進行を総括しているロイド様から、冷たい視線が飛んできたが、事情を伝言で残してあった為か、公衆の面前で叱責されることはなかった。
俺とレンは席に着いたが、アーノルドは席に着くことなく、渋い顔のロイド様にファーストダンスのパートナーを交代することを耳打ちしていた。
ファーストダンスの相手が男爵家の令息だと聞いて、ロイド様は驚きで一瞬目を見開いていたが、扇の陰で不敵な笑みを浮かべると ”好きになさい” と一言だけ返し、貴族達の反応を楽しむかのように、ホールへ視線を戻した。
アーノルドは上皇夫夫へ一礼し、静かな音楽が流れる中、ゆっくりと階を降りた。
降りた先に微笑みを浮かべたリアンと、緊張でカチコチに固まったジェイドが立っている。
皇太子が家族以外とファーストダンスを踊る相手は、伴侶か婚約者が通例だ。
アーノルドがリアンのもとへ向かったことで、婚約者はリアンで決定かと、貴族達は色目きたった。
しかし、アーノルドが手を取ったのは、デビュタントを迎えた男爵家の令息だ。
肩透かしをくらい、予想外の出来事に事情を知らない貴族隊は、どういう事かと口々に囁き合い、新しいゴシップネタに舌なめずりしているように見えた。
この事態にオーベルシュタイン侯爵がリアンのもとへ駆けつけ、事情を問いただしている。
傍に居た貴族たちは、素知らぬ顔で親子の会話に耳を欹て、情報収集に必死だ。
ホールの中央に立ったアーノルドとジェイドだが、曲が始まり踊り出してもジェイドは緊張したままだった。
良かれと思ってのレンの提案だったが、ジェイドの緊張した様子を見ると、かえって可哀想なことをしたのでは? と心配になった。
しかし、ここでアーノルドが気を利かせ、何かを話しかけると、ジェイドは破顔し、緊張も解けたのか、そこからは楽しそうに踊りだして、此方としても一安心だ。
二人が踊っている間に、リアンが父であるオーベルシュタイン侯爵に語った中庭での顛末が、瞬く間に広がったようで、初めは非難の眼差しを向けていた者たちの視線も、同乗の籠った友好的なものに変化していた。
話しの広がり方は野火よりも早く、貴族の噂話の恐ろしさを目の当たりにした俺は、背筋に冷たいものが流れた。
レンに怖気付いたと思われたくない一心で、顔には一切出さなかったが・・・バレてないよな?
二人のダンスの間、俺は犯人の人相と合致する人物を探し、ホールを見回していた。
そしてジェイドが語った人相や服装に合う人物は一人だけ。
そいつはオレステス・オズボーンの傍に立っていた。
あの立ち位置だと、オズボーン家と関係があるのか無いのか、パッと見では判断し辛い微妙な位置だ。
心当たりがあると言っていたロロシュは、俺が相手を見つけるより先に、犯人を見つけていたらしく、何気ない風を装い、マークを伴い犯人の傍に立っている。
オレステスが事情を知っているかどうかは分からんが、視線で人を射殺せるのなら、迷わずそうしただろうと思わせる程、ジェイドに向けた、オレステスの嫉妬の形相は凄まじかった。
「これは厄介だな」
思わずそう呟くと、レンも全くだと同意した。
「あの人何か知っているのじゃないでしょうか。アーノルドさんがジェイドさんの手を取ったら、隣の男の人をもの凄い目で睨んだんです」
「何か裏があると思うのか?」
「多分?ジェイドさんは男爵家の方だし、候補者じゃないので、家とか事業とかの方面でしょうか」
「ふむ・・・犯人の事はロロシュが詳しいらしい。歓談が始まったら捕縛するようだから、後で話を聞いてみよう」
「分かりました・・・・」
「どうした?」
犯人を捕縛すると聞いて、レンはホッとしたようだったのだが、すぐに表情が暗くなってしまった。
「なんでしょう。こんなキラキラした空間なのに、裏はドロッドロッなんて、社交って怖いんだなぁ、と改めて思ってしまいました」
「ハハッ!確かに俺達には不向きだな。だが、この程度なら可愛いもんだ」
「えぇぇ~? もうおうちに帰っちゃダメですか?」
「駄目です」
話に割り込んだのはロイド様だった。
「頼まれたことは、最後までやり通してもらわなければ困りますよ?それに次のダンスは貴方たちの番でしょ?ほら準備して!」
ロイド様に急かされ、椅子から立ち上がった俺達は、ダンスを終えたアーノルドとジェイドに拍手を送った。
「では、愛し子様。俺と踊っていただけますか?」
「喜んで。・・・でもこういう時は ”姫” と呼んでもらえると、ちょっと気分が上がります」
「ひめ?」
「姫」
異界の敬称だろうな。
敬称一つでレンの気分が上がるなら、いくらでも ”ひめ” と呼ぼうじゃないか。
「ひめ。俺とファーストダンスを」
差し伸べた手を取るレンは嬉しそうで、これ以降レンが ”もう姫って歳じゃないから” と言うまでの永い間、レンを ”ひめ” と呼び続ける事になるのだが、それはまた別の話しだ。
やはりレンとのダンスは楽しい。
身長差はあっても、身体能力の高いレンは、俺のリードに難なく付いて来られるし、逆にリードされることもある。
ターンの度に、髪に刺した簪がシャラシャラと鳴り、レンの長い袖がふわりと舞うと、描かれた花が、レンの周りに舞い散るようだ。
それがレンの甘い花の香りと相まって、レンと俺だけが花畑で踊っている気分だ。
そして俺の “はおり” の裏地に描かれた白虎が顔をのぞかせると、その精巧さに貴族どもが息を呑み、騒めくのが分かった。
「衣装で注目されるのは初めてだな」
「ふふふ。大成功ですね。でもアレクが格好いいから似合うんですよ?そうじゃないとただの痛い人です」
「痛い人・・・ね」
「あの、ポッチャリした小父様達に、似合うと思います?」
「それは・・・・・似合わんだろうな」
「ふふ。ねぇ・・・アレクは知らないみたいだから、内緒で教えてあげる」
「ん?何をだ?」
レンについて知らない事など・・・・山ほど有るな。
「あのね? 私の大事な騎士様は、誰よりも強くて優しくて、格好いいの」
「はぁ?」
俺の様な駄目な雄を、そうやって褒めてくれるのはレンだけだ。
「ハッ・・・ハハハ!」
「キャッ!!」
嬉しくなった俺は、またもレンを持ち上げて、グルグル回ってしまった。
後でロイド様に、マナー違反だと怒られるだろうが、考えただけでウンザリする社交を前に、英気を養っても罰は当たらんだろう。
マナー違反は犯してしまったが、曲の最後の方はしっかり踊れたし、曲終わりのお辞儀も完璧だった、と思う。
ホールに降りてきたロイド様の目が、怖かったが、レンと踊れて楽しかったから、それだけで充分だ。
ダンスホールの主役を上皇夫夫と交代すると、皇家席の階の前に、アーノルドと談笑するオーべルシュタイン親子と、ジェイドの姿が見えた。
そこに合流した俺とレンは、侯爵から雨の様に感謝の言葉を浴びせられた。
大した事はしていないと、レンと二人で言ったのだが、謙遜するところが益々好ましいと、感激されてしまった。
今の当主は頭が切れるとロロシュから聞いてはいたが、面識のあった先代の当主と同じで、義理人情に厚い御仁のようだ。
「先代は閣下の事を ”若いが勇猛さでは誰にも負けなかった。部下の面倒をよく見る良い上官だ” と話をしていました。閣下のお陰で魔物に食われずに済んだ、とも話していっておりました」
「俺の方こそ、礼を言わねばなるまい。あの時は右も左も分からぬ小僧だったからな。先代の侯爵には本当に助けてもらった。俺が生きているのは彼のお陰だ」
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