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エンドロールの後も人生は続きます
リリーシュ
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「寒くないか?」
「アレクのマントの中は、ポカポカですよ?」
振り返って俺を見上げる、番の無邪気な笑顔に癒される。
北部の冬は皇都より早く来る。
伯爵領にいた時は爽やかだと感じて居た風も、今は街道を行く俺達の頬をヒリヒリと刺すように冷たい。
「この分だと、初雪間近って感じですか?」
「そうだな。後一週間もしたら降り出すだろうな」
「支援の手配はしましたけど、皆さん無事に冬を起こせるでしょうか?」
「叔父上は慣れているから、問題ないだろう。クロムウェル領は、何かあっても直ぐに対応出来る。それにマイオールの民は、他所と比べても頑健なものが多いから、あまり心配しなくても大丈夫だ」
「体が丈夫でも、お腹は空きますよ?」
「そうだな。だがレンも手配を手伝ってくれたし、水源の浄化も出来た。無事に乗り越えられるさ」
安心させたくて頭を撫でると、レンはくすぐったそうに首を縮め、俺に寄り掛かった。
いつも不思議に思うのだが、俺とレンは身長差がかなり有るにも関わらず、こうやって、ブルーベルに二人で乗っている時も。それ以外のどんな体勢でいる時も、しっくり収まる感じがするのは、番だからなのだろうか?
「叔父上の城まで後少しだ、デカい風呂で手足を伸ばせるぞ」
「あっ本当だ。城壁が見えてきましたね」
「あ~。やっとかよ。これ以上寒くなると、流石にキツいから、助かるぜ」
「ん? ベストの効果が弱くなってます?」
「そうだなぁ。魔晶石の魔力がかなり減ってる感じだな」
「そっかぁ。耐久性を改良するか、あえて安価に抑えて量産するか・・・」
「貴族とか金持ち相手なら、耐久性を上げてお高くしたほうが売れるぜ?」
「えっ?なんで?」
「前にも言ったけど、貴族ってのは見栄の塊だからな。お高い希少品に飛びつくもんなんだよ」
「あ~。お金持ちってブランド物大好きですもんね・・・じゃあ二極化を図る方がいいのかも・・・だとすれば、お洒落なアウターとインナーで・・・・」
ぶつぶつと呟くレンに、マークとクレイオスがなんとも生温い視線を送っている。
今はレンが創り出した魔道具は、特許権での利益のみになっているが、商会を立ち上げてやったら、繁盛するんじゃないか?
まぁ、レンが希望すれば、の話しだがな。
夕暮れ間近に到着したバイスバルト城では、主人の侯爵が不在にも関わらず、下へも置かない歓迎を受けた。
前回城に立ち寄った時は、魔獣の森での討伐を控えバタバタしていたし、レンも浄化で疲れきっていた為、晩餐にも参加しなかった。
なんとか直系の跡取りを、と切望する城の住人達は、レンの世話がしたくてウズウズしているらしい。
だが。レンの世話は俺の生き甲斐。
そこらの侍従などに、任せる道理は無い。
晩餐の後、着替えやらなんやらと、世話を焼きたがる侍従共を蹴散らし、侯爵自慢の風呂に浸かり、漸くのんびり出来た気がする。
「やっぱり大きなお風呂は、気持ちがいいですよね」
「そうだな」
「こっちの世界は、温泉とか銭湯ってあるんですか?」
「聞いたことがない言葉だが、それは何だ?」
「ん~と・・・。温泉は火山とかの地熱で温められた、天然のお湯です。銭湯は不特定多数の人が一緒に入れる、大きなお風呂の事です。大衆浴場とも言うのですが」
「その銭湯と言うのは無いな。そもそも貴族以外で、風呂がある家は少ない」
「やっぱりそうなんだ」
「地面から湯が湧く場所なら、いくつか知っているぞ」
「ほんとう!」
食いつき気味で振り返った飛沫が顔に掛かり、レンが慌ててアワアワと謝っている。
「風呂は濡れるものだろう?なんで謝るんだ?」
「えっ?でも、なんか失礼かなって」
気にするなと、湯に浸かった腕をやわやわと揉んでやると、レンは気持ち良さそうに溜息を吐いた。
「それで?その湯がどうしたんだ?」
「そのお湯は温泉って言って、入ると病気や怪我の治りが早くなったり、お肌がすべすべになる効能があるんです。私たち日本人はお風呂と温泉大好き民族なので、湯治と言って、療養の為に温泉のある宿に、長く逗留したりもするんです」
「そうなのか?」
「温泉旅館があったら、最高なんですけどねぇ」
「ん~。その夢を実現するのは無理だな」
「え~?どうしてぇ?」
不満そうに膨れた頬を指で突くと、クスクスと笑う番が可愛い。
「その湯が湧く場所は、凶悪な魔物の生息地ばかりだ。今後魔物が減っていくだろうが、今直ぐとはいかんだろう?それにな、あの湯に入ると、大概の生き物は死ぬ」
「しっ死んじゃうの?! なんで? どうして?」
「落ち着け?興奮するとのぼせるぞ?」
「あっはい。すみません」
頭をポンポンと撫でると、番は急に大人しくなった。
小動物の相手をしているみたいだ。
「その湯だが。危険すぎて誰も近づけなくてな。しっかりとした調査もできていない。場所によって異なるのだが、湯に触れると石化したり、体が溶けてしまうのだ」
「一瞬で?」
「瞬殺だ」
「うぇ~ん。私の温泉ライフが~~しょぼん」
しょぼん と自分の口で言うのか?
なんだこれ、可愛いぞ!!
「元気を出せ? その銭湯とか言う浴場は、アーノルドやロイド様が聞いたら、面白がって造るかも知れんぞ?」
「そうでしょうか?興味持ってくれるかな」
「話してみて、損はないと思うが」
「そうですよね。ちょっとプレゼン考えてみます」
ぷれぜんが何かは知らんが、番が元気になったのは良い事だ。
◇◇
深夜。
レンがぐっすりと眠ったことを確認した俺は、ベットから出て、暖炉の前に陣取った。
暖炉の薪が爆ぜる音だけが聞こえてくる。
手には一冊の日記。
権利証やその他の証書と一緒に、葛籠の中に入れられていた物だ。
葛籠の中の証書類は、乱雑に放り込まれた様子だった。恐らくこの日記も、意図して入れたのではなく、書類に紛れていたものを、間違えて放り込んだのだろう。
母上は整理整頓や書類仕事が苦手な人だった。
いつだったか、副団長のバルドが、団長は居ないと困るが、いると雑用が増えて困ると愚痴る程だった。
日記は、日付が飛んでいて、思い立った時に書かれたようだった。
記されていたのは、マシュー様への母の想い。
そして・・・やはりジルベールはマシュー様と母との間に出来た子だった。
愛した人との間に生まれた唯一の子。
母がジルを可愛がったのは当然だった。
そこから暫くは、ジルが生まれた喜びで溢れる文章が続き、マシュー様がウィリアムを懐妊した所で一変する。
マシュー様の裏切りに、怒りと呪いの言葉を書き連ね、このまま自分が捨てられるのではないかという、絶望に打ちひしがれていた。
そして・・・・母はマシュー様の側に居続けるために、皇帝を誘惑した。
文字どおり、皇帝に幻術を掛け惑わしたのだ。
認識阻害の魔法を掛けたラシルの実を、皇帝に食べさせ、魔法で幻惑し犯した。
自分を裏切ったマシュー様と、番を寝取った雄への復讐だった。
自分では無く、皇帝が懐妊したことを隠す為、母は周囲の人間にも幻術を掛け、繭が出てくるまで、皇帝の側に侍り続けた。
そして産まれたのが俺だ。
俺が産まれた後も、二人への復讐の為、幻術が解けないようにする為、愛する番を他の雄に触れさせない為、夜毎、母は皇帝の寝所に通い続けた。
そこから、母の日記は長い間、記されなかったようだ。
母の狂気を前にして、マシュー様が傷つかない筈がない。
マシュー様の体調が優れなかったのは、母の狂気じみた行動の所為だったのではないか?
だが、日記には弱っていくマシュー様の事は、何も書かれていなかった。
皇帝の事も、そして俺の事も・・・。
日記の最後に記されていたのは、マシュー様の死と ”これであなたは俺だけのものだ“
と言う恐ろしいまでの執着の言葉だった。
叔父上に言った通り、この日記に記されたリリーシュ・クロムウェルの人生は、レンにも話すつもりはない。
俺の胸の中にだけ、留めておけばいい。
日記を暖炉に放り込もうとした時、日記に挟まれていた紙がハラリと落ちた。
拾い上げたそれは、子供の頃の俺の絵姿だった。
絵姿の裏に文字が見えた。
そこに殴り書きされていた言葉は。
”何故憎む事が出来ない“
この時はまだ、愛されることは無かったが、憎まれては居なかったのか・・・。
暖炉の中に日記と絵姿を放り込み、愚かなオスの狂気が燃え崩れて行くのを、ぼんやりと眺めた。
二つが灰になったことを確かめ、ベットに戻り愛しい番を抱き寄せた。
髪の香りを嗅ぎながら、俺は想う。
俺はあんな愚かな事はしない。
腕の中に居るこの人を、何があっても離さない。
「アレクのマントの中は、ポカポカですよ?」
振り返って俺を見上げる、番の無邪気な笑顔に癒される。
北部の冬は皇都より早く来る。
伯爵領にいた時は爽やかだと感じて居た風も、今は街道を行く俺達の頬をヒリヒリと刺すように冷たい。
「この分だと、初雪間近って感じですか?」
「そうだな。後一週間もしたら降り出すだろうな」
「支援の手配はしましたけど、皆さん無事に冬を起こせるでしょうか?」
「叔父上は慣れているから、問題ないだろう。クロムウェル領は、何かあっても直ぐに対応出来る。それにマイオールの民は、他所と比べても頑健なものが多いから、あまり心配しなくても大丈夫だ」
「体が丈夫でも、お腹は空きますよ?」
「そうだな。だがレンも手配を手伝ってくれたし、水源の浄化も出来た。無事に乗り越えられるさ」
安心させたくて頭を撫でると、レンはくすぐったそうに首を縮め、俺に寄り掛かった。
いつも不思議に思うのだが、俺とレンは身長差がかなり有るにも関わらず、こうやって、ブルーベルに二人で乗っている時も。それ以外のどんな体勢でいる時も、しっくり収まる感じがするのは、番だからなのだろうか?
「叔父上の城まで後少しだ、デカい風呂で手足を伸ばせるぞ」
「あっ本当だ。城壁が見えてきましたね」
「あ~。やっとかよ。これ以上寒くなると、流石にキツいから、助かるぜ」
「ん? ベストの効果が弱くなってます?」
「そうだなぁ。魔晶石の魔力がかなり減ってる感じだな」
「そっかぁ。耐久性を改良するか、あえて安価に抑えて量産するか・・・」
「貴族とか金持ち相手なら、耐久性を上げてお高くしたほうが売れるぜ?」
「えっ?なんで?」
「前にも言ったけど、貴族ってのは見栄の塊だからな。お高い希少品に飛びつくもんなんだよ」
「あ~。お金持ちってブランド物大好きですもんね・・・じゃあ二極化を図る方がいいのかも・・・だとすれば、お洒落なアウターとインナーで・・・・」
ぶつぶつと呟くレンに、マークとクレイオスがなんとも生温い視線を送っている。
今はレンが創り出した魔道具は、特許権での利益のみになっているが、商会を立ち上げてやったら、繁盛するんじゃないか?
まぁ、レンが希望すれば、の話しだがな。
夕暮れ間近に到着したバイスバルト城では、主人の侯爵が不在にも関わらず、下へも置かない歓迎を受けた。
前回城に立ち寄った時は、魔獣の森での討伐を控えバタバタしていたし、レンも浄化で疲れきっていた為、晩餐にも参加しなかった。
なんとか直系の跡取りを、と切望する城の住人達は、レンの世話がしたくてウズウズしているらしい。
だが。レンの世話は俺の生き甲斐。
そこらの侍従などに、任せる道理は無い。
晩餐の後、着替えやらなんやらと、世話を焼きたがる侍従共を蹴散らし、侯爵自慢の風呂に浸かり、漸くのんびり出来た気がする。
「やっぱり大きなお風呂は、気持ちがいいですよね」
「そうだな」
「こっちの世界は、温泉とか銭湯ってあるんですか?」
「聞いたことがない言葉だが、それは何だ?」
「ん~と・・・。温泉は火山とかの地熱で温められた、天然のお湯です。銭湯は不特定多数の人が一緒に入れる、大きなお風呂の事です。大衆浴場とも言うのですが」
「その銭湯と言うのは無いな。そもそも貴族以外で、風呂がある家は少ない」
「やっぱりそうなんだ」
「地面から湯が湧く場所なら、いくつか知っているぞ」
「ほんとう!」
食いつき気味で振り返った飛沫が顔に掛かり、レンが慌ててアワアワと謝っている。
「風呂は濡れるものだろう?なんで謝るんだ?」
「えっ?でも、なんか失礼かなって」
気にするなと、湯に浸かった腕をやわやわと揉んでやると、レンは気持ち良さそうに溜息を吐いた。
「それで?その湯がどうしたんだ?」
「そのお湯は温泉って言って、入ると病気や怪我の治りが早くなったり、お肌がすべすべになる効能があるんです。私たち日本人はお風呂と温泉大好き民族なので、湯治と言って、療養の為に温泉のある宿に、長く逗留したりもするんです」
「そうなのか?」
「温泉旅館があったら、最高なんですけどねぇ」
「ん~。その夢を実現するのは無理だな」
「え~?どうしてぇ?」
不満そうに膨れた頬を指で突くと、クスクスと笑う番が可愛い。
「その湯が湧く場所は、凶悪な魔物の生息地ばかりだ。今後魔物が減っていくだろうが、今直ぐとはいかんだろう?それにな、あの湯に入ると、大概の生き物は死ぬ」
「しっ死んじゃうの?! なんで? どうして?」
「落ち着け?興奮するとのぼせるぞ?」
「あっはい。すみません」
頭をポンポンと撫でると、番は急に大人しくなった。
小動物の相手をしているみたいだ。
「その湯だが。危険すぎて誰も近づけなくてな。しっかりとした調査もできていない。場所によって異なるのだが、湯に触れると石化したり、体が溶けてしまうのだ」
「一瞬で?」
「瞬殺だ」
「うぇ~ん。私の温泉ライフが~~しょぼん」
しょぼん と自分の口で言うのか?
なんだこれ、可愛いぞ!!
「元気を出せ? その銭湯とか言う浴場は、アーノルドやロイド様が聞いたら、面白がって造るかも知れんぞ?」
「そうでしょうか?興味持ってくれるかな」
「話してみて、損はないと思うが」
「そうですよね。ちょっとプレゼン考えてみます」
ぷれぜんが何かは知らんが、番が元気になったのは良い事だ。
◇◇
深夜。
レンがぐっすりと眠ったことを確認した俺は、ベットから出て、暖炉の前に陣取った。
暖炉の薪が爆ぜる音だけが聞こえてくる。
手には一冊の日記。
権利証やその他の証書と一緒に、葛籠の中に入れられていた物だ。
葛籠の中の証書類は、乱雑に放り込まれた様子だった。恐らくこの日記も、意図して入れたのではなく、書類に紛れていたものを、間違えて放り込んだのだろう。
母上は整理整頓や書類仕事が苦手な人だった。
いつだったか、副団長のバルドが、団長は居ないと困るが、いると雑用が増えて困ると愚痴る程だった。
日記は、日付が飛んでいて、思い立った時に書かれたようだった。
記されていたのは、マシュー様への母の想い。
そして・・・やはりジルベールはマシュー様と母との間に出来た子だった。
愛した人との間に生まれた唯一の子。
母がジルを可愛がったのは当然だった。
そこから暫くは、ジルが生まれた喜びで溢れる文章が続き、マシュー様がウィリアムを懐妊した所で一変する。
マシュー様の裏切りに、怒りと呪いの言葉を書き連ね、このまま自分が捨てられるのではないかという、絶望に打ちひしがれていた。
そして・・・・母はマシュー様の側に居続けるために、皇帝を誘惑した。
文字どおり、皇帝に幻術を掛け惑わしたのだ。
認識阻害の魔法を掛けたラシルの実を、皇帝に食べさせ、魔法で幻惑し犯した。
自分を裏切ったマシュー様と、番を寝取った雄への復讐だった。
自分では無く、皇帝が懐妊したことを隠す為、母は周囲の人間にも幻術を掛け、繭が出てくるまで、皇帝の側に侍り続けた。
そして産まれたのが俺だ。
俺が産まれた後も、二人への復讐の為、幻術が解けないようにする為、愛する番を他の雄に触れさせない為、夜毎、母は皇帝の寝所に通い続けた。
そこから、母の日記は長い間、記されなかったようだ。
母の狂気を前にして、マシュー様が傷つかない筈がない。
マシュー様の体調が優れなかったのは、母の狂気じみた行動の所為だったのではないか?
だが、日記には弱っていくマシュー様の事は、何も書かれていなかった。
皇帝の事も、そして俺の事も・・・。
日記の最後に記されていたのは、マシュー様の死と ”これであなたは俺だけのものだ“
と言う恐ろしいまでの執着の言葉だった。
叔父上に言った通り、この日記に記されたリリーシュ・クロムウェルの人生は、レンにも話すつもりはない。
俺の胸の中にだけ、留めておけばいい。
日記を暖炉に放り込もうとした時、日記に挟まれていた紙がハラリと落ちた。
拾い上げたそれは、子供の頃の俺の絵姿だった。
絵姿の裏に文字が見えた。
そこに殴り書きされていた言葉は。
”何故憎む事が出来ない“
この時はまだ、愛されることは無かったが、憎まれては居なかったのか・・・。
暖炉の中に日記と絵姿を放り込み、愚かなオスの狂気が燃え崩れて行くのを、ぼんやりと眺めた。
二つが灰になったことを確かめ、ベットに戻り愛しい番を抱き寄せた。
髪の香りを嗅ぎながら、俺は想う。
俺はあんな愚かな事はしない。
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