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紫藤 蓮(シトウ レン)
異変3 side・アレク
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side・アレク
レンに請われて、大神殿を呑み込んだ大穴に潜り、魔素湖を見つけたのは、大収穫だった。
それに付随する、あれこれには怒りで頭痛がしてくるが、神殿ぐるみで犯してきた悪行を暴く上で、こちらも大収穫と言えるだろう。
あの水槽に入れられた、被験者達や魔物の処遇はウィリアムに一任する形になる。
「僕としては、処分した方がいいと思うけどね。その人間は、元に戻せそう?」
「いや。無理だろうな」
「レンちゃんの浄化でも?」
「ああ。瘴気云々の前に、既に魔薬の実験で廃人だろう。いくらレンでも、癒せるとは思えんな」
「でも、レンちゃんは助けたがってるでしょう?それに何か知っていることが有るかも知れないよ?本当に処分しちゃっていいの?」
「中毒患者の末路がどういうものか、お前も知っているだろう?それに情報なら、残された記録から拾えばいい」
「レンちゃんが知ったら、泣くんじゃない?」
「だろうな。だが浄化してもしなくてもレンが傷つくのは同じだ。ならレンに負担が掛からない方を俺は取る。・・・レンには水槽から出したら死んだ、とでも言っておくさ」
「まぁ、嘘も方便って言うしね。僕としては処分一択だから、そう言ってもらえると助かるよ」
冷めた茶を啜ったが、いつもより苦く感じるのは、気の持ち様だろうな。
「あそこの資料は、うちが引き取っていいな?」
「そうね。役に立ちそうな物はこっちにも回してよ?あと魔獣と卵の廃棄もお願い。魔素湖の調査はそれが済んでから入らせるよ」
「あ~スマン。それなんだが一つ良いか?」
「なんだ?」
「あの水槽に入ってた蛇、あれ譲ってもらえねーかと」
「ふん?」
蛇というと、ヨルムガンドらしき蛇の事か?
「いや。本当にヨルムガンドなら、希少な幻獣だろ?それを使役できれば、良い戦力にならねぇか?」
取って付けたような言い訳をしているが、あの蛇、マークが気に入っていたから欲しいのだろう?
番への貢物にしては、物騒すぎないか?
「それなら、他の魔獣の卵も同じだろう?キマイラやバジリスクは毒性が強すぎて論外だが、グリフォンを使役出来たら対空戦が楽になるぞ?」
「それいいね! 魔素湖も見つけた事だし、卵も沢山有るんだよね?試してみる?」
しまった!
余計なことを言ったか?
ウィリアムに火を点けてしまったぞ。
「しかし、魔獣の飼育は手間が掛かるぞ?」
「そうね・・・ならギルドのテイマーに一度試してもらおうよ。それで上手くいったら。実用に向けて本格化すれば良いじゃない?」
ふむ。
テイマーか、それならいいかもしれん。
「だが、そんな腕の良いテイマーが居たか?Aランク以上必要だぞ?」
「ん~。一人心当たりがある」
「そうか。では試しに頼んでみろ。ダメなら廃棄だ」
「じゃあ、決まりね。手配は僕がやっておくよ」
宰相殿の間違いじゃ無いのか?
「いや。グリフォンじゃなくて、蛇をだな」
「ロロシュ。あれがもしヨルムガンドなら、30ミーロ越えの巨体になるんだぞ?」
「それは、そうなんだが・・・」
「え~?なになに?随分ご執心だね」
興味津々なウィリアムに、ご執心なのはマークだと教えてやった。
「なあに~。今までの罪滅ぼしにしては、随分派手な貢物じゃない?」
「閣下!余計なこと言うなよ!」
なに赤くなっているんだ?
レンと違って、お前じゃ可愛くないぞ?
「レンをちびっ子呼ばわりするお前が悪い」
「気にいらねぇなら、その場で言えよ!?」
「ふん」
どうせ言った所でだろ?
「アレクはね。こう見えて結構執念深いから、気をつけないとダメだよ?」
「そうだな。俺は執念深い。前回の事も忘れてないぞ?」
「うっ!!・・・・そっそれでヨルムガンドの事なんだけどね」
無理矢理話しを逸らしたな?
「くれるのか?」
「ダメに決まってるでしょ!」
ウィリアムにしてはまともな返答だな。
「やっぱり、駄目かぁ」
「個人的にはね」
個人的?
なにを言っている?
・・・・嫌な予感が・・・。
「第2騎士団で面倒を見るならいいよ」
「おい!如何してそうなる?!」
「だって、戦力として使役するなら、どっかの騎士団に下げ渡すしかないじゃない?何かあっても、アレクならヨルムガンドくらい片手で倒せるでしょ?それに手に負えない大きさになるまで何十年、もしかしたら何百年も掛かるかも知れないよ?」
「そうだな。その頃には俺は剣も握れないヨボヨボのジジイになっているか、あの世に行っているな?その時誰が始末するんだ?」
「あっ!!」
「お前は、本当にアホだ」
「ひどいっ!!」
泣き真似したってダメなものはダメだ。
まったく、皇帝をやっている時との落差が激しすぎるぞ。
「まぁいい。水槽から出して生きていられたら、お前が面倒を見ろ。懐かなければ処分だ。マークにもよく言っておけ、分かったな?」
「了解。閣下、恩に着る」
「次からは、美術品にでもしておけよ?」
「・・・ミーネのドラゴンの石像、貰っちゃダメか?」
「お前・・・大概にしろよ」
何故貰い物で済まそうとする?
自分で買えよ。
番への貢物だぞ?
貢物か・・・レンは何も欲しがらないな。
喜んだのは調味料だけだな。
貢物が調味料というのも味気ない。
何か良いものはないか?
「ドラゴンの卵なんだけど、これはレンちゃんに任せて良いかな?」
「レンに?何故だ」
これ以上レンの負担を増やす気か?
「もう。怖い顔しないの! ドラゴンはアウラ神の眷属なんだから、レンちゃんが持ってるのが一番良いと思うんだよね」
「そう言う問題か?」
「そう言う問題でしょ?」
言いたいことは解るが、納得は出来んな。
「卵が孵ったら、クレイオスの居場所を教えてくれるかもよ?」
「あのな、自分で信じていないことを、人に信じさせようとするのは、詐欺と言うのだぞ?」
「ほんとっ!! アレクってレンちゃん以外には辛辣だよね!」
ふん。なんとでも言うがいい。
愛しい番と、同列に扱えるわけがなかろう。
それも、子供が出来たら変わるのか?
レンは、エストの森に子供と行きたいと言っていたな。
俺との子供を望んでくれているのだと思うと、少しこそばゆい気分になるな。
“ねぇ、なんか急にニヤケだしたけど?”
“ああ。さっきちびっ子が子供がどうのって言ってたから、それ思い出したんじゃねぇか?”
この距離だぞ、ヒソヒソ話しても丸聞こえだ。
「兎に角、ドラゴンの事はレンちゃんに任せるよ。この国でアレクとレンちゃんより魔力値が高い人なんていないんだし、アレクの側より安全な場所なんてないんだからさ。頼むよ?」
「お前な、なんでもかんでも俺に振れば良いと思ってないか?」
「何言ってるの?君は皇弟だよ?僕は復興、君は元凶退治。役割分担の一環だよ?」
「それとドラゴンは関係ないだろ?」
「僕は有ると思うから、ドラゴンはアレクの担当ね」
こっちの言い分を、聞く気はないって事だな?
「僕の方は、救助と復興が最優先だから、魔素湖の調査は一度入らせるけど、その他諸々は落ち着いてからになるからね?大神殿の穴はリリーシュ様が警備してくれてるんだよね?」
「今はな、すぐにうちに引き継がせる」
「・・・信用ないのね」
ウィリアムががっかりしているのは、前回の一件のせいで、身につまされるからか?
「信用の有る無しではなく、第1に魔獣の相手が出来るか?」
「まぁ、そうね。・・・それと気になる報告が来ているんだけど。アレクとレンちゃんには、遠征に出てもらう事になりそうなんだよね」
「いきなりだな。どう言うことだ?」
「実はさ、被害報告の中に紛れて、水質汚濁の訴えがあって改善の見込みがない上に、病が発生してるらしいんだ」
「それで?」
災害の後には、有り勝ちな被害だろう?
レンが行く必要があるか?
「その病が、イマミアの病に酷似してるんだ」
「成る程な。それで場所は?」
「ニックスの側」
「そんな遠くなら、地震の被害はなかっただろう?」
「そうなんだけどね。どうも前々から陳情があったみたいなんだけど、爺さん達が利益優先で、僕のところ迄陳情が上がって来なかったんだ。それが今回の地震の被害報告に紛れ込んでて、初めて目にすることになったんだよね」
「危機管理能力が無さすぎるな。あれだけ病の話しをしていたのに」
「この前の会議で見たでしょ?なんか、最近やりづらくて困ってるんだ」
会議の時の欲に塗れた、ジジイ共の顔を思い出すと気分が悪くなる。
「・・・そろそろ入れ替え時なんじゃないか?」
「僕もそう思う。なんにしても落ち着いてからだね。最近頭痛が減って来て喜んでたのに、爺さん達のせいで、また頭が痛くなったよ」
「頭痛が減った?」
「うん。ほら、水の浄化を勧めてくれたでしょ?あれから僕もロイド様も、体調が良い日が増えてたんだよね」
「そうだったのか」
レンの予想は当たっていたわけだな。
この国の水は、多かれ少なかれ瘴気に汚染されている。
「だから、水に関してはちょっと敏感になってるんだ」
「・・・詳細は?」
「これ、読んで」
・・・・確かにニックスに近いな。
クレイオスの神殿はニックスにも有る。
ドラゴンが向かったのも南。
無関係とは言えないだろうな。
レンに請われて、大神殿を呑み込んだ大穴に潜り、魔素湖を見つけたのは、大収穫だった。
それに付随する、あれこれには怒りで頭痛がしてくるが、神殿ぐるみで犯してきた悪行を暴く上で、こちらも大収穫と言えるだろう。
あの水槽に入れられた、被験者達や魔物の処遇はウィリアムに一任する形になる。
「僕としては、処分した方がいいと思うけどね。その人間は、元に戻せそう?」
「いや。無理だろうな」
「レンちゃんの浄化でも?」
「ああ。瘴気云々の前に、既に魔薬の実験で廃人だろう。いくらレンでも、癒せるとは思えんな」
「でも、レンちゃんは助けたがってるでしょう?それに何か知っていることが有るかも知れないよ?本当に処分しちゃっていいの?」
「中毒患者の末路がどういうものか、お前も知っているだろう?それに情報なら、残された記録から拾えばいい」
「レンちゃんが知ったら、泣くんじゃない?」
「だろうな。だが浄化してもしなくてもレンが傷つくのは同じだ。ならレンに負担が掛からない方を俺は取る。・・・レンには水槽から出したら死んだ、とでも言っておくさ」
「まぁ、嘘も方便って言うしね。僕としては処分一択だから、そう言ってもらえると助かるよ」
冷めた茶を啜ったが、いつもより苦く感じるのは、気の持ち様だろうな。
「あそこの資料は、うちが引き取っていいな?」
「そうね。役に立ちそうな物はこっちにも回してよ?あと魔獣と卵の廃棄もお願い。魔素湖の調査はそれが済んでから入らせるよ」
「あ~スマン。それなんだが一つ良いか?」
「なんだ?」
「あの水槽に入ってた蛇、あれ譲ってもらえねーかと」
「ふん?」
蛇というと、ヨルムガンドらしき蛇の事か?
「いや。本当にヨルムガンドなら、希少な幻獣だろ?それを使役できれば、良い戦力にならねぇか?」
取って付けたような言い訳をしているが、あの蛇、マークが気に入っていたから欲しいのだろう?
番への貢物にしては、物騒すぎないか?
「それなら、他の魔獣の卵も同じだろう?キマイラやバジリスクは毒性が強すぎて論外だが、グリフォンを使役出来たら対空戦が楽になるぞ?」
「それいいね! 魔素湖も見つけた事だし、卵も沢山有るんだよね?試してみる?」
しまった!
余計なことを言ったか?
ウィリアムに火を点けてしまったぞ。
「しかし、魔獣の飼育は手間が掛かるぞ?」
「そうね・・・ならギルドのテイマーに一度試してもらおうよ。それで上手くいったら。実用に向けて本格化すれば良いじゃない?」
ふむ。
テイマーか、それならいいかもしれん。
「だが、そんな腕の良いテイマーが居たか?Aランク以上必要だぞ?」
「ん~。一人心当たりがある」
「そうか。では試しに頼んでみろ。ダメなら廃棄だ」
「じゃあ、決まりね。手配は僕がやっておくよ」
宰相殿の間違いじゃ無いのか?
「いや。グリフォンじゃなくて、蛇をだな」
「ロロシュ。あれがもしヨルムガンドなら、30ミーロ越えの巨体になるんだぞ?」
「それは、そうなんだが・・・」
「え~?なになに?随分ご執心だね」
興味津々なウィリアムに、ご執心なのはマークだと教えてやった。
「なあに~。今までの罪滅ぼしにしては、随分派手な貢物じゃない?」
「閣下!余計なこと言うなよ!」
なに赤くなっているんだ?
レンと違って、お前じゃ可愛くないぞ?
「レンをちびっ子呼ばわりするお前が悪い」
「気にいらねぇなら、その場で言えよ!?」
「ふん」
どうせ言った所でだろ?
「アレクはね。こう見えて結構執念深いから、気をつけないとダメだよ?」
「そうだな。俺は執念深い。前回の事も忘れてないぞ?」
「うっ!!・・・・そっそれでヨルムガンドの事なんだけどね」
無理矢理話しを逸らしたな?
「くれるのか?」
「ダメに決まってるでしょ!」
ウィリアムにしてはまともな返答だな。
「やっぱり、駄目かぁ」
「個人的にはね」
個人的?
なにを言っている?
・・・・嫌な予感が・・・。
「第2騎士団で面倒を見るならいいよ」
「おい!如何してそうなる?!」
「だって、戦力として使役するなら、どっかの騎士団に下げ渡すしかないじゃない?何かあっても、アレクならヨルムガンドくらい片手で倒せるでしょ?それに手に負えない大きさになるまで何十年、もしかしたら何百年も掛かるかも知れないよ?」
「そうだな。その頃には俺は剣も握れないヨボヨボのジジイになっているか、あの世に行っているな?その時誰が始末するんだ?」
「あっ!!」
「お前は、本当にアホだ」
「ひどいっ!!」
泣き真似したってダメなものはダメだ。
まったく、皇帝をやっている時との落差が激しすぎるぞ。
「まぁいい。水槽から出して生きていられたら、お前が面倒を見ろ。懐かなければ処分だ。マークにもよく言っておけ、分かったな?」
「了解。閣下、恩に着る」
「次からは、美術品にでもしておけよ?」
「・・・ミーネのドラゴンの石像、貰っちゃダメか?」
「お前・・・大概にしろよ」
何故貰い物で済まそうとする?
自分で買えよ。
番への貢物だぞ?
貢物か・・・レンは何も欲しがらないな。
喜んだのは調味料だけだな。
貢物が調味料というのも味気ない。
何か良いものはないか?
「ドラゴンの卵なんだけど、これはレンちゃんに任せて良いかな?」
「レンに?何故だ」
これ以上レンの負担を増やす気か?
「もう。怖い顔しないの! ドラゴンはアウラ神の眷属なんだから、レンちゃんが持ってるのが一番良いと思うんだよね」
「そう言う問題か?」
「そう言う問題でしょ?」
言いたいことは解るが、納得は出来んな。
「卵が孵ったら、クレイオスの居場所を教えてくれるかもよ?」
「あのな、自分で信じていないことを、人に信じさせようとするのは、詐欺と言うのだぞ?」
「ほんとっ!! アレクってレンちゃん以外には辛辣だよね!」
ふん。なんとでも言うがいい。
愛しい番と、同列に扱えるわけがなかろう。
それも、子供が出来たら変わるのか?
レンは、エストの森に子供と行きたいと言っていたな。
俺との子供を望んでくれているのだと思うと、少しこそばゆい気分になるな。
“ねぇ、なんか急にニヤケだしたけど?”
“ああ。さっきちびっ子が子供がどうのって言ってたから、それ思い出したんじゃねぇか?”
この距離だぞ、ヒソヒソ話しても丸聞こえだ。
「兎に角、ドラゴンの事はレンちゃんに任せるよ。この国でアレクとレンちゃんより魔力値が高い人なんていないんだし、アレクの側より安全な場所なんてないんだからさ。頼むよ?」
「お前な、なんでもかんでも俺に振れば良いと思ってないか?」
「何言ってるの?君は皇弟だよ?僕は復興、君は元凶退治。役割分担の一環だよ?」
「それとドラゴンは関係ないだろ?」
「僕は有ると思うから、ドラゴンはアレクの担当ね」
こっちの言い分を、聞く気はないって事だな?
「僕の方は、救助と復興が最優先だから、魔素湖の調査は一度入らせるけど、その他諸々は落ち着いてからになるからね?大神殿の穴はリリーシュ様が警備してくれてるんだよね?」
「今はな、すぐにうちに引き継がせる」
「・・・信用ないのね」
ウィリアムががっかりしているのは、前回の一件のせいで、身につまされるからか?
「信用の有る無しではなく、第1に魔獣の相手が出来るか?」
「まぁ、そうね。・・・それと気になる報告が来ているんだけど。アレクとレンちゃんには、遠征に出てもらう事になりそうなんだよね」
「いきなりだな。どう言うことだ?」
「実はさ、被害報告の中に紛れて、水質汚濁の訴えがあって改善の見込みがない上に、病が発生してるらしいんだ」
「それで?」
災害の後には、有り勝ちな被害だろう?
レンが行く必要があるか?
「その病が、イマミアの病に酷似してるんだ」
「成る程な。それで場所は?」
「ニックスの側」
「そんな遠くなら、地震の被害はなかっただろう?」
「そうなんだけどね。どうも前々から陳情があったみたいなんだけど、爺さん達が利益優先で、僕のところ迄陳情が上がって来なかったんだ。それが今回の地震の被害報告に紛れ込んでて、初めて目にすることになったんだよね」
「危機管理能力が無さすぎるな。あれだけ病の話しをしていたのに」
「この前の会議で見たでしょ?なんか、最近やりづらくて困ってるんだ」
会議の時の欲に塗れた、ジジイ共の顔を思い出すと気分が悪くなる。
「・・・そろそろ入れ替え時なんじゃないか?」
「僕もそう思う。なんにしても落ち着いてからだね。最近頭痛が減って来て喜んでたのに、爺さん達のせいで、また頭が痛くなったよ」
「頭痛が減った?」
「うん。ほら、水の浄化を勧めてくれたでしょ?あれから僕もロイド様も、体調が良い日が増えてたんだよね」
「そうだったのか」
レンの予想は当たっていたわけだな。
この国の水は、多かれ少なかれ瘴気に汚染されている。
「だから、水に関してはちょっと敏感になってるんだ」
「・・・詳細は?」
「これ、読んで」
・・・・確かにニックスに近いな。
クレイオスの神殿はニックスにも有る。
ドラゴンが向かったのも南。
無関係とは言えないだろうな。
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