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紫藤 蓮(シトウ レン)
池の底
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“レン?今までは君の願いを聞いて、呪具の浄化は君一人に任せてきた。だがもう駄目だぞ”
"君が皆を守りたいと思ってくれる気持ちは、とても嬉しいし尊いものだ。だが君が思うのと同じ様に、俺も、俺たちも君を守り、助けたいと思っているのだぞ?"
アレクさんの声は優しいけれど、断固としたもので、聞いていたみんなが頷いています。
私はアウラ様に加護をもらい、チートを手に入れて、自分一人でなんでも出来る。
と思い上がっていたのかも知れません。
違うな。
私は、元々こんな性格だ。
だから、あっちの世界でも死ぬことになって、祖父母を悲しませることになったんだ。
「そうだね、心配かけてごめんなさい」
同じ事を繰り返しちゃ駄目ですよね。
自分を好きになれなくたって、私を大事に思ってくれる人たちを、悲しませちゃ駄目です。
「どうか力を貸して下さい」
そう言って頭を下げると、みんなの顔が少しホッとしたように見えました。
「力を貸すのは良いけどよ。実際どうするよ」
「そうですね・・・レン様でさえ、これほどのダメージを受けられたのです。私達が池の水に触れたら一溜まりも無いのでは?」
思案顔のマークさんとロロシュさんの会話にモーガンさんも加わって。
「いっその事、池の水を全て抜いてしまっては?」
「おいおい。第3の団長さんよ。魔法を使えば、水抜きは出来るかもしれねぇが、時間はかかんだろ? それに瘴気塗れなんだぜ?」
「やっぱり駄目か? 竜巻でも起こして吹き飛ばしてしまおうかと思ったのだが」
「竜巻って・・・瘴気ばら撒くんじゃねぇよ」
モーガンさんは真面目一辺倒な方かと思って居ましたが、結構過激な方でした。
口の悪いロロシュさんが、嗜めてるなんて、ちょっとシュール。
「お前達、勝手に話を進めるな。レンの話を聞くのが先だろう?」
みんなの視線が私に集まって、そんな一斉に注目されると、気恥ずかしくなります。
「危険だと分かって居たのに、水に触れたのは何故だ?」
「・・・あの厨子、箱と中に収められた魔法陣は、イマミアの物と同じ物の様なのですが、魔法陣に残っていた魔力は、こちらの方が少なくて、呪具の場所がわからないんです」
「呪具を回収しなければ、池の浄化は難しいな?」
「ええ。こんなに瘴気で澱んでしまうと気配も探れなくて。池の水を浄化したら、呪具を見つけられるかと思ったのですが・・・」
「それで、水に触れたのか? まったく無茶をする」
「ごめんなさい」
謝らなくていい、と言ってくれたアレクさんですが、甘い視線で、私の頬を指の背で撫でるのは如何なものか・・・と。
みんな見てますからね?
「あ~~。閣下ちょっと戻って来てくれや」
「ん?」
「はあ~。結局、瘴気塗れの水が邪魔なんだろ?マジで水抜きするか?」
「いや?俺に考えがある」
「閣下に考えねぇ・・・」
「まぁ、見ておけ」
唇の片側だけをあげて、不敵にうっそりと笑うアレクさんは、頼り甲斐があって、とってもかっこいいです。
イケメンのキラキラオーラで目が潰れそうですが、この人の番になれて本当によかった。
◇◇
「始めるぞ」
アレクさんの力強い声を合図に、その場の全員の魔力が高まり練り上げられて行くのが分かります。
アレクさんの左腕が池の中央に向けられて、魔力が解放されると、瘴気でネバつく池の中央付近が、タプン と音を立て細波が立ちました。
その小さな波がどんどん深く大きくなって、池の水を割って行きます。
「相変わらず、クロムウェル殿はやることが派手だ!」
とモーガンさんは大喜びです。
モーセの十戒みたい。
水魔法で割られた水の壁が、高くなるにつれ池の底が顕になって行きます。
「レン!見えたか?!」
「まだです!」
更にアレクさんは水を押し広げて。
「・・・・あった!! 有りました!!」
池の中央より少し北側に、どす黒い瘴気の塊が見えました。
「よしっ!マーク、モーガン!準備はいいな?」
「はい!」「任せろ!」
二人の返事の直後、アレクさんは押し上げた池の水を氷塊に変え、透かさずマークさんとモーガンさんが、氷塊の周りに結界を張って行きました。
水を凍らせても、瘴気の動きを止められるかは分かりません。
結界も瘴気を閉じ込めることは出来ませんが、時間稼ぎにはなります。
「レンいくぞ」
「はい」
踏み入った池の底は腐臭が漂い、アレクさんが池の底を踏む度に、湧き出した瘴気がアレクさんの足に絡みついて来ました。
私達二人に浄化をかけ続け、アレクさんも絡みつく瘴気を千切りながら走る足をとめませんでした。
「これは、一体なんだ?」
「・・・ひどい・・・」
池に投げ込まれたのでしょうか。
池の底に転がった呪具は、禍々しく真っ黒な瘴気を吐き出して、その姿をはっきり見ることができません。
浄化を掛けて瘴気を散らして、漸く見えたのは、大きさが4、50センチくらいのアウラ様の神像に、少し湾曲した円錐形の何かが突き立てられた、呪具でした。
「なんでこんな酷いことをするの?」
瘴気を浄化で散らしても、直ぐに湧き出してくる黒い靄のような瘴気に包まれて、アウラ様のお姿が隠れてしまいます。
「浄化できるか?」
「分かりません。でもやらなくちゃ」
祝福と浄化を二重掛けにして、呪具に手を伸ばすと、呪具から火花が散って、手を弾かれてしまいました。
それと同時に、瘴気に意識の中に入り込まれそうになり、慌てて手を引っ込めたのですが、これでは呪具に触れることが出来ません。
それに辺りに充満した腐臭のせいで、集中力も途切れそうです。
でも、出来る出来ないの問題じゃ有りません。絶対やり遂げなればならないのです。
アウラ様どうか力を貸して下さい。
池底の腐った泥で汚れるのも構わず、呪具の前に跪いた私は、アウラ様に祈りを捧げ、思いつく限りの歌を歌い、浄化を掛けていきました。
手で触れることさえ出来れば、なんとか出来る。
そう考えて浄化を掛け続け、どうにか呪具を手に持つことが出来るようになりました。
その時森の方から、叫び声が聞こえて来て、集中力が乱されてしまい、瘴気が勢い付いてしまいました。
「気にするな、俺がいる。問題ない」
肩に置かれた大きな手に、勇気づけられて、もう一度呪具に集中することが出来ました。
ここからが勝負です。
私は呪具とされたアウラ様の像を、赤ちゃんの様に抱き抱え、歌を歌います。
一緒に帰ろう。
アウラ様のお庭に一緒に。
そんな想いを込めて、喉が枯れる程歌い続け、神聖力もごっそり奪われてしまいました。
けれど、昔おばあちゃんが歌ってくれた子守唄を歌い終えた時、 カラン と乾いた音を立て、アウラ様の胸に突き立てられていたものが池の底の岩の上に落ちて行きました。
白銀に輝くそれを拾い上げ、アウラ様の像と一緒に狩衣の懐へ押し込みました。
森から聞こえる喧騒が激しくなっています。
「戻るぞ」
「アレクあの声は?」
「おそらく召喚された、急ぐぞ」
身体強化魔法を掛けたアレクさんが走り出すと、抱き上げられた肩越しに見える池底の岩が、彼の一歩ごとに粉々に砕けて、泥と一緒に舞い上がって行きます。
あの一歩に何トンの負荷がかかってるの?
"君が皆を守りたいと思ってくれる気持ちは、とても嬉しいし尊いものだ。だが君が思うのと同じ様に、俺も、俺たちも君を守り、助けたいと思っているのだぞ?"
アレクさんの声は優しいけれど、断固としたもので、聞いていたみんなが頷いています。
私はアウラ様に加護をもらい、チートを手に入れて、自分一人でなんでも出来る。
と思い上がっていたのかも知れません。
違うな。
私は、元々こんな性格だ。
だから、あっちの世界でも死ぬことになって、祖父母を悲しませることになったんだ。
「そうだね、心配かけてごめんなさい」
同じ事を繰り返しちゃ駄目ですよね。
自分を好きになれなくたって、私を大事に思ってくれる人たちを、悲しませちゃ駄目です。
「どうか力を貸して下さい」
そう言って頭を下げると、みんなの顔が少しホッとしたように見えました。
「力を貸すのは良いけどよ。実際どうするよ」
「そうですね・・・レン様でさえ、これほどのダメージを受けられたのです。私達が池の水に触れたら一溜まりも無いのでは?」
思案顔のマークさんとロロシュさんの会話にモーガンさんも加わって。
「いっその事、池の水を全て抜いてしまっては?」
「おいおい。第3の団長さんよ。魔法を使えば、水抜きは出来るかもしれねぇが、時間はかかんだろ? それに瘴気塗れなんだぜ?」
「やっぱり駄目か? 竜巻でも起こして吹き飛ばしてしまおうかと思ったのだが」
「竜巻って・・・瘴気ばら撒くんじゃねぇよ」
モーガンさんは真面目一辺倒な方かと思って居ましたが、結構過激な方でした。
口の悪いロロシュさんが、嗜めてるなんて、ちょっとシュール。
「お前達、勝手に話を進めるな。レンの話を聞くのが先だろう?」
みんなの視線が私に集まって、そんな一斉に注目されると、気恥ずかしくなります。
「危険だと分かって居たのに、水に触れたのは何故だ?」
「・・・あの厨子、箱と中に収められた魔法陣は、イマミアの物と同じ物の様なのですが、魔法陣に残っていた魔力は、こちらの方が少なくて、呪具の場所がわからないんです」
「呪具を回収しなければ、池の浄化は難しいな?」
「ええ。こんなに瘴気で澱んでしまうと気配も探れなくて。池の水を浄化したら、呪具を見つけられるかと思ったのですが・・・」
「それで、水に触れたのか? まったく無茶をする」
「ごめんなさい」
謝らなくていい、と言ってくれたアレクさんですが、甘い視線で、私の頬を指の背で撫でるのは如何なものか・・・と。
みんな見てますからね?
「あ~~。閣下ちょっと戻って来てくれや」
「ん?」
「はあ~。結局、瘴気塗れの水が邪魔なんだろ?マジで水抜きするか?」
「いや?俺に考えがある」
「閣下に考えねぇ・・・」
「まぁ、見ておけ」
唇の片側だけをあげて、不敵にうっそりと笑うアレクさんは、頼り甲斐があって、とってもかっこいいです。
イケメンのキラキラオーラで目が潰れそうですが、この人の番になれて本当によかった。
◇◇
「始めるぞ」
アレクさんの力強い声を合図に、その場の全員の魔力が高まり練り上げられて行くのが分かります。
アレクさんの左腕が池の中央に向けられて、魔力が解放されると、瘴気でネバつく池の中央付近が、タプン と音を立て細波が立ちました。
その小さな波がどんどん深く大きくなって、池の水を割って行きます。
「相変わらず、クロムウェル殿はやることが派手だ!」
とモーガンさんは大喜びです。
モーセの十戒みたい。
水魔法で割られた水の壁が、高くなるにつれ池の底が顕になって行きます。
「レン!見えたか?!」
「まだです!」
更にアレクさんは水を押し広げて。
「・・・・あった!! 有りました!!」
池の中央より少し北側に、どす黒い瘴気の塊が見えました。
「よしっ!マーク、モーガン!準備はいいな?」
「はい!」「任せろ!」
二人の返事の直後、アレクさんは押し上げた池の水を氷塊に変え、透かさずマークさんとモーガンさんが、氷塊の周りに結界を張って行きました。
水を凍らせても、瘴気の動きを止められるかは分かりません。
結界も瘴気を閉じ込めることは出来ませんが、時間稼ぎにはなります。
「レンいくぞ」
「はい」
踏み入った池の底は腐臭が漂い、アレクさんが池の底を踏む度に、湧き出した瘴気がアレクさんの足に絡みついて来ました。
私達二人に浄化をかけ続け、アレクさんも絡みつく瘴気を千切りながら走る足をとめませんでした。
「これは、一体なんだ?」
「・・・ひどい・・・」
池に投げ込まれたのでしょうか。
池の底に転がった呪具は、禍々しく真っ黒な瘴気を吐き出して、その姿をはっきり見ることができません。
浄化を掛けて瘴気を散らして、漸く見えたのは、大きさが4、50センチくらいのアウラ様の神像に、少し湾曲した円錐形の何かが突き立てられた、呪具でした。
「なんでこんな酷いことをするの?」
瘴気を浄化で散らしても、直ぐに湧き出してくる黒い靄のような瘴気に包まれて、アウラ様のお姿が隠れてしまいます。
「浄化できるか?」
「分かりません。でもやらなくちゃ」
祝福と浄化を二重掛けにして、呪具に手を伸ばすと、呪具から火花が散って、手を弾かれてしまいました。
それと同時に、瘴気に意識の中に入り込まれそうになり、慌てて手を引っ込めたのですが、これでは呪具に触れることが出来ません。
それに辺りに充満した腐臭のせいで、集中力も途切れそうです。
でも、出来る出来ないの問題じゃ有りません。絶対やり遂げなればならないのです。
アウラ様どうか力を貸して下さい。
池底の腐った泥で汚れるのも構わず、呪具の前に跪いた私は、アウラ様に祈りを捧げ、思いつく限りの歌を歌い、浄化を掛けていきました。
手で触れることさえ出来れば、なんとか出来る。
そう考えて浄化を掛け続け、どうにか呪具を手に持つことが出来るようになりました。
その時森の方から、叫び声が聞こえて来て、集中力が乱されてしまい、瘴気が勢い付いてしまいました。
「気にするな、俺がいる。問題ない」
肩に置かれた大きな手に、勇気づけられて、もう一度呪具に集中することが出来ました。
ここからが勝負です。
私は呪具とされたアウラ様の像を、赤ちゃんの様に抱き抱え、歌を歌います。
一緒に帰ろう。
アウラ様のお庭に一緒に。
そんな想いを込めて、喉が枯れる程歌い続け、神聖力もごっそり奪われてしまいました。
けれど、昔おばあちゃんが歌ってくれた子守唄を歌い終えた時、 カラン と乾いた音を立て、アウラ様の胸に突き立てられていたものが池の底の岩の上に落ちて行きました。
白銀に輝くそれを拾い上げ、アウラ様の像と一緒に狩衣の懐へ押し込みました。
森から聞こえる喧騒が激しくなっています。
「戻るぞ」
「アレクあの声は?」
「おそらく召喚された、急ぐぞ」
身体強化魔法を掛けたアレクさんが走り出すと、抱き上げられた肩越しに見える池底の岩が、彼の一歩ごとに粉々に砕けて、泥と一緒に舞い上がって行きます。
あの一歩に何トンの負荷がかかってるの?
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