124 / 549
アレクサンドル・クロムウェル
タマス平原/ 帰路
しおりを挟む
レンが居なければ俺達は瘴気を見ることもできない。なんとなく嫌な感じがすると感じるだけだ。
実際アガスと対峙した時、瘴気の穢れに侵される処だった。
「それで、“祝福” と言うスキルが使えそうなので、試せないかな?って」
「あぁ、そういう・・・そうだな・・・」
ブルーベルの足を止め、後続にはそのまま進むように合図を送り、あたりの気配を探ってみた。
「どうしたの?」
「近くに魔獣でも居ないかと思ってな?」
「そっか。魔獣がいたら試せますね?」
楽しく番と語らっていると、ロロシュとマークがやって来た。
「こんな往来の真ん中でいちゃついて、何やってんだ?」
「ロロシュ!失礼ですよ!」
二人の様子を見ていたレンは フフン と鼻で笑い「ロロシュさんは、もう少しアレクさんを見習ったほうが良いですよ?」と笑顔でロロシュを挑発いている。
レンにしては珍しいな。面白そうだから、続きを黙って観察することしよう。
「ハハッ!閣下をですか?」
「そう。ロロシュさん?デリカシーって知ってますか?アレクさんみたいに紳士的にならないと、番に嫌われちゃいますよ?」
とマークを見て「「ねッ!」」って、マークと息ぴったりだな。
ふむ。この様子なら、マークは専属護衛で決まりだな。
「閣下のどこが紳士的なんだよ」
小声のぼやきが、レンに聞こえたらしい。
レンは更に良い笑顔をロロシュに向けた。
「ロロシュさん?私、元素魔法使えるんですよね。マークさんに教えてもらったので、氷系も覚えたんですけど、ロロシュさん実験台になってもらえます?」
「えっ?いや。氷は、ご遠慮したいかなぁ」
「あら、残念」
レンは俺に向かって、イタズラを成功させた子供の様な顔を見せた。
氷を持ち出したってことは、レンはロロシュが蛇だと知っていたのか。
良い笑顔で相手の弱点を突いて脅すとは、こういう処は侮れないんだよな。
「それで、お二人は何をされていたのですか?」
「ん?あぁ、レンが試したいことがあると言うから、適当な魔獣が居ないかと思ってな」
「魔獣ですか?」
「この辺りなら、コネリか虹アゲハの幼虫が居ると思うのだが」
「あ~。あの木にモサンの幼虫がいるぞ」
流石にロロシュは探知が早いな。
「レン、魔獣は見つけたがこの後どうする?」
とレンはチラッとロロシュを見て、恥ずかしそうに顔を赤らめた。
ロロシュがどうかしたのか?
「あの・・ちょっと屈んで貰えますか?」
「ん?こうか?」
レンは俺の両頬を手で挟んで顔を寄せると額に口付けた。
ああ、人前で俺にキスするのが恥ずかしかったのか。
納得すると同時に、浄化に似た光が額に灯り、ふわりと体が温かくなった。
「えっと。この状態でモサンの幼虫を見てもらえますか?」
半信半疑で、モサンの幼虫がいるという木に近づいて見上げると、見覚えの有る黒い靄が揺らめいて居るのが見えた。
「これは・・・瘴気が見える」
「やった!成功?!」
レンは無邪気にはしゃいでいるが、これは大問題だ。
「レン、瘴気は見えるようになったが、これは俺以外に使えんぞ?」
「どうして?」
多分俺の顔は険しくなっていると思う。
レンはそんな俺を見て、キョトンとして居るが気付いてないのか?
だが、ここは絶対譲れない。
「君は付与の度に、俺以外のオスに口付けるのか?」
「それはイヤ!」
間髪入れぬ答えに俺は大満足だ。
そうか、イヤか。
それなら良いんだ。
「レンが他のオスに触れるのは俺も嫌だ。だが手段としては悪くないと思う」
「ほんとう?」
探るように見上げる番の頭をヨシヨシと撫でる。
「そうだな。魔法の付与は通常物に与えるものだ。俺たち魔力持ちは自分の魔力を武器や防具などにそのまま乗せるが、魔力値の低い者や人族は、予め魔法を付与された魔剣や防具を使用するな」
「あ~。それわかります。RPGとかでよく有るやつですね」
「あーるぴーじー?・・魔法が付与された装備品は高額で、平団員が手にするのは困難だ。だから身体強化や防御力を上げる効果のあるアクセサリーや、自分の身代わりになるアミュレットを持つ者が多いな」
「へえ~」
「ただアクセサリーやアミュレットはそこそこ良い値段なのだが、ほぼ使い捨てだ。だから使い所が難しい」
「使い捨てなのに、なんで高いの?」
「魔法を付与できる素材が高価だからだな」
「お安い物に付与は出来なの?」
「付与される魔法が強くなれば、その魔力に耐えうるものが必要だろう?例えば、防御力を1上げるだけなら、その辺の石でもできるかも知れない。だが100上げるには純度の高い魔晶石が必要になる」
「ふ~ん、なるほど」
納得したレンだが、それから暫くは “安価で、交換して、台座に取り付けて・・”
と時折ブツブツとこぼしながら、頭を捻っていた。
せっかく一緒に居るのだから、俺のことも考えて欲しいと思うのは、我儘だよな。
レンは、俺や多くの団員達の事を考え、身を案じてくれているのだから・・・。
それでも俺だけを見て欲しい、この可愛らしい頭の中に、俺以外の存在があることが許せない。
可哀想にな、こんな心の狭いオスに囚われて。考えたくもないが、もし君が俺から逃げたいと思ったとしても、絶対逃す事なんて出来ない。
だがレンはこんな俺を紳士だと言い、考えに没頭しすぎて完全に脱力した体を、俺に預けてくれている。
これは俺を信頼し、心を許してくれて居る証だ。
俺はこの信頼に応えなくてはならない。
だから今は、くだらない嫉妬心には蓋をして、柔らかく温かな番の体が、俺の腕の中にある幸せを噛み締めることにしよう。
◇◇
ウィリアムには、帰還の先触れを出していたが、ポータルで皇宮に戻った俺とレンは柘榴宮に直帰した。
元々レンの拉致は極秘事項であった事と、ローガンの意識が戻らないと聞いたレンが「瘴気の穢れに当てられたせいかも知れない」とローガンの身を案じた為だ。
宮の使用人には、レンは外出先で討伐に合流すると説明していた為、皆レンの無事な姿を見て安心した様子だった。
ただ一人、事実を知るセルジュは、レンとローガン、二人の身を案じていたからだろう、出発前よりやつれて見えた。
そんなセルジュを、レンはそっと抱き寄せ、頭を撫でていた。
この二人が近い距離に居ても嫉妬心が湧かないのは、何故か二人の関係が親子のように見えるからだからだろうか。
セルジュに案内されローガンの部屋に入ると、レンの祝福を受けた俺の目にも、苦しげな息を吐くローガンは、体から瘴気が揺らめいているのを見ることが出来た。
レンは瘴気が深く入り込むと精神を傷つけるのだと言っていた。
ローガンが、倒れてから数日が過ぎている、影響が出ていなければいいが・・・。
ローガンの手をとり浄化を掛けていくレンの瞳は悲しげだった。きっと自分のせいでローガンが傷ついたと悔やんでいるのだろう。
悪いのは君じゃない、アガスが全て悪いのだと何度でも伝えてあげよう。
浄化が済むと、ローガンの顔色は見違えるほど良くなり、呼吸も静かになっていた。
この様子なら、ローガンが目覚めるまで時間は掛からないだろう。
実際アガスと対峙した時、瘴気の穢れに侵される処だった。
「それで、“祝福” と言うスキルが使えそうなので、試せないかな?って」
「あぁ、そういう・・・そうだな・・・」
ブルーベルの足を止め、後続にはそのまま進むように合図を送り、あたりの気配を探ってみた。
「どうしたの?」
「近くに魔獣でも居ないかと思ってな?」
「そっか。魔獣がいたら試せますね?」
楽しく番と語らっていると、ロロシュとマークがやって来た。
「こんな往来の真ん中でいちゃついて、何やってんだ?」
「ロロシュ!失礼ですよ!」
二人の様子を見ていたレンは フフン と鼻で笑い「ロロシュさんは、もう少しアレクさんを見習ったほうが良いですよ?」と笑顔でロロシュを挑発いている。
レンにしては珍しいな。面白そうだから、続きを黙って観察することしよう。
「ハハッ!閣下をですか?」
「そう。ロロシュさん?デリカシーって知ってますか?アレクさんみたいに紳士的にならないと、番に嫌われちゃいますよ?」
とマークを見て「「ねッ!」」って、マークと息ぴったりだな。
ふむ。この様子なら、マークは専属護衛で決まりだな。
「閣下のどこが紳士的なんだよ」
小声のぼやきが、レンに聞こえたらしい。
レンは更に良い笑顔をロロシュに向けた。
「ロロシュさん?私、元素魔法使えるんですよね。マークさんに教えてもらったので、氷系も覚えたんですけど、ロロシュさん実験台になってもらえます?」
「えっ?いや。氷は、ご遠慮したいかなぁ」
「あら、残念」
レンは俺に向かって、イタズラを成功させた子供の様な顔を見せた。
氷を持ち出したってことは、レンはロロシュが蛇だと知っていたのか。
良い笑顔で相手の弱点を突いて脅すとは、こういう処は侮れないんだよな。
「それで、お二人は何をされていたのですか?」
「ん?あぁ、レンが試したいことがあると言うから、適当な魔獣が居ないかと思ってな」
「魔獣ですか?」
「この辺りなら、コネリか虹アゲハの幼虫が居ると思うのだが」
「あ~。あの木にモサンの幼虫がいるぞ」
流石にロロシュは探知が早いな。
「レン、魔獣は見つけたがこの後どうする?」
とレンはチラッとロロシュを見て、恥ずかしそうに顔を赤らめた。
ロロシュがどうかしたのか?
「あの・・ちょっと屈んで貰えますか?」
「ん?こうか?」
レンは俺の両頬を手で挟んで顔を寄せると額に口付けた。
ああ、人前で俺にキスするのが恥ずかしかったのか。
納得すると同時に、浄化に似た光が額に灯り、ふわりと体が温かくなった。
「えっと。この状態でモサンの幼虫を見てもらえますか?」
半信半疑で、モサンの幼虫がいるという木に近づいて見上げると、見覚えの有る黒い靄が揺らめいて居るのが見えた。
「これは・・・瘴気が見える」
「やった!成功?!」
レンは無邪気にはしゃいでいるが、これは大問題だ。
「レン、瘴気は見えるようになったが、これは俺以外に使えんぞ?」
「どうして?」
多分俺の顔は険しくなっていると思う。
レンはそんな俺を見て、キョトンとして居るが気付いてないのか?
だが、ここは絶対譲れない。
「君は付与の度に、俺以外のオスに口付けるのか?」
「それはイヤ!」
間髪入れぬ答えに俺は大満足だ。
そうか、イヤか。
それなら良いんだ。
「レンが他のオスに触れるのは俺も嫌だ。だが手段としては悪くないと思う」
「ほんとう?」
探るように見上げる番の頭をヨシヨシと撫でる。
「そうだな。魔法の付与は通常物に与えるものだ。俺たち魔力持ちは自分の魔力を武器や防具などにそのまま乗せるが、魔力値の低い者や人族は、予め魔法を付与された魔剣や防具を使用するな」
「あ~。それわかります。RPGとかでよく有るやつですね」
「あーるぴーじー?・・魔法が付与された装備品は高額で、平団員が手にするのは困難だ。だから身体強化や防御力を上げる効果のあるアクセサリーや、自分の身代わりになるアミュレットを持つ者が多いな」
「へえ~」
「ただアクセサリーやアミュレットはそこそこ良い値段なのだが、ほぼ使い捨てだ。だから使い所が難しい」
「使い捨てなのに、なんで高いの?」
「魔法を付与できる素材が高価だからだな」
「お安い物に付与は出来なの?」
「付与される魔法が強くなれば、その魔力に耐えうるものが必要だろう?例えば、防御力を1上げるだけなら、その辺の石でもできるかも知れない。だが100上げるには純度の高い魔晶石が必要になる」
「ふ~ん、なるほど」
納得したレンだが、それから暫くは “安価で、交換して、台座に取り付けて・・”
と時折ブツブツとこぼしながら、頭を捻っていた。
せっかく一緒に居るのだから、俺のことも考えて欲しいと思うのは、我儘だよな。
レンは、俺や多くの団員達の事を考え、身を案じてくれているのだから・・・。
それでも俺だけを見て欲しい、この可愛らしい頭の中に、俺以外の存在があることが許せない。
可哀想にな、こんな心の狭いオスに囚われて。考えたくもないが、もし君が俺から逃げたいと思ったとしても、絶対逃す事なんて出来ない。
だがレンはこんな俺を紳士だと言い、考えに没頭しすぎて完全に脱力した体を、俺に預けてくれている。
これは俺を信頼し、心を許してくれて居る証だ。
俺はこの信頼に応えなくてはならない。
だから今は、くだらない嫉妬心には蓋をして、柔らかく温かな番の体が、俺の腕の中にある幸せを噛み締めることにしよう。
◇◇
ウィリアムには、帰還の先触れを出していたが、ポータルで皇宮に戻った俺とレンは柘榴宮に直帰した。
元々レンの拉致は極秘事項であった事と、ローガンの意識が戻らないと聞いたレンが「瘴気の穢れに当てられたせいかも知れない」とローガンの身を案じた為だ。
宮の使用人には、レンは外出先で討伐に合流すると説明していた為、皆レンの無事な姿を見て安心した様子だった。
ただ一人、事実を知るセルジュは、レンとローガン、二人の身を案じていたからだろう、出発前よりやつれて見えた。
そんなセルジュを、レンはそっと抱き寄せ、頭を撫でていた。
この二人が近い距離に居ても嫉妬心が湧かないのは、何故か二人の関係が親子のように見えるからだからだろうか。
セルジュに案内されローガンの部屋に入ると、レンの祝福を受けた俺の目にも、苦しげな息を吐くローガンは、体から瘴気が揺らめいているのを見ることが出来た。
レンは瘴気が深く入り込むと精神を傷つけるのだと言っていた。
ローガンが、倒れてから数日が過ぎている、影響が出ていなければいいが・・・。
ローガンの手をとり浄化を掛けていくレンの瞳は悲しげだった。きっと自分のせいでローガンが傷ついたと悔やんでいるのだろう。
悪いのは君じゃない、アガスが全て悪いのだと何度でも伝えてあげよう。
浄化が済むと、ローガンの顔色は見違えるほど良くなり、呼吸も静かになっていた。
この様子なら、ローガンが目覚めるまで時間は掛からないだろう。
54
お気に入りに追加
1,320
あなたにおすすめの小説
イケオジ王様の頭上の猫耳が私にだけ見えている
植野あい
恋愛
長年の敵対国に輿入れしたセヴィッツ国の王女、リミュア。
政略結婚の相手は遥かに年上ながら、輝く銀髪に金色の瞳を持つ渋さのある美貌の国王マディウス。だが、どう見ても頭に猫耳が生えていた。
三角の耳はとてもかわいらしかった。嫌なことがあるときはへにょりと後ろ向きになり、嬉しいときはピクッと相手に向いている。
(獣人って絶滅したんじゃなかった?というか、おとぎ話だと思ってた)
侍女や専属騎士に聞いてみても、やはり猫耳に気づいていない。肖像画にも描かれていない。誰にも見えないものが、リュミアにだけ見えていた。
頭がおかしいと思われないよう口をつぐむリュミアだが、触れば確かめられるのではと初夜を楽しみにしてしまう。
無事に婚儀を済ませたあとは、ついに二人っきりの夜が訪れて……?!
死にかけ令嬢の逆転 ~捨てられ、拾われ、溺愛され……?~
ぽんぽこ狸
恋愛
難しい顔をしたお医者様に今年も余命一年と宣告され、私はその言葉にも慣れてしまい何も思わずに、彼を見送る。
部屋に戻ってきた侍女には、昨年も、一昨年も余命一年と判断されて死にかけているのにどうしてまだ生きているのかと問われて返す言葉も見つからない。
しかしそれでも、私は必死に生きていて将来を誓っている婚約者のアレクシスもいるし、仕事もしている。
だからこそ生きられるだけ生きなければと気持ちを切り替えた。
けれどもそんな矢先、アレクシスから呼び出され、私の体を理由に婚約破棄を言い渡される。すでに新しい相手は決まっているらしく、それは美しく健康な王女リオノーラだった。
彼女に勝てる要素が一つもない私はそのまま追い出され、実家からも見捨てられ、どうしようもない状況に心が折れかけていると、見覚えのある男性が現れ「私を手助けしたい」と言ったのだった。
義妹が私に毒を盛ったので、飲んだふりをして周りの反応を見て見る事にしました
新野乃花(大舟)
恋愛
義姉であるラナーと義妹であるレベッカは、ラナーの婚約者であるロッドを隔ててぎくしゃくとした関係にあった。というのも、義妹であるレベッカが一方的にラナーの事を敵対視し、関係を悪化させていたのだ。ある日、ラナーの事が気に入らないレベッカは、ラナーに渡すワインの中にちょっとした仕掛けを施した…。その結果、2人を巻き込む関係は思わぬ方向に進んでいくこととなるのだった…。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
離縁してくださいと言ったら、大騒ぎになったのですが?
ネコ
恋愛
子爵令嬢レイラは北の領主グレアムと政略結婚をするも、彼が愛しているのは幼い頃から世話してきた従姉妹らしい。夫婦生活らしい交流すらなく、仕事と家事を押し付けられるばかり。ある日、従姉妹とグレアムの微妙な関係を目撃し、全てを諦める。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる