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97 あとがき
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ここで書いたお話は、初心者がコミケに行くまでの初歩の流れのようなものです。オタクの道は険しく、この先も様々な試練を超えていかねばならないでしょう。
何十年と苦労して技術を身につけても、時代と共にあっという間に流行が変わってしまったり、常識が変わったりしていきます。なので創作をやり続けるために、延々と自転車を漕いでそれを追いかけ、先に進まなければなりません。
更にその先にいけばプロの道にも入ることになったりもしますが、仕事で趣味を活かすのも大変な苦労が待ち受けております。
作家は蔑ろにされることも多く、藤原女将の時代では原稿料も支払われないことがしばしば……なんて話は、フィクションではありません。
搾取されがちなジョブであることに間違いはないので、うまく立ち回る術を身につけていかなければならなかったりもします。
散々な目にあっても、それでも続けていられるのは好きであるから。表現の追求をどこまでも続け、自らの好きを高めていくのがオタクなのかもしれません。
あと何百年後に、誰かがまたハイテクな機材を手に入れた時、令和時代の付喪神が召喚されたりもするのでしょう。
時代は進んで便利になっているのでしょうから、どの程度の呪いが降りかかるかは分かりませんが、今よりもっとリサイクルなんかも盛んになって、人の意識も変わっているでしょう。
その中で、物を大事にするという気持ちはどういう流れに行き着いているのか、とても興味があります。
今でも、何百年も昔の妖怪を物に入れて愛着を持ってたりする日本人たちですから、いつまでもそういった心が続いていくのを信じたいところであります。
我々はもうその頃にはいませんが、うっかりすると、この物語のつくも神のように、転生して何かに憑依してしまうことがあるかもしれません。
その頃の自分に生前の記憶がなかったとしても、きっと大切にしていた習慣のようなものは覚えているかと思います。
否、そんなこと分かりませんから、『そう思いたい』ですね。
だってその方が、先を考えていて楽しいですから。
おしまい。
何十年と苦労して技術を身につけても、時代と共にあっという間に流行が変わってしまったり、常識が変わったりしていきます。なので創作をやり続けるために、延々と自転車を漕いでそれを追いかけ、先に進まなければなりません。
更にその先にいけばプロの道にも入ることになったりもしますが、仕事で趣味を活かすのも大変な苦労が待ち受けております。
作家は蔑ろにされることも多く、藤原女将の時代では原稿料も支払われないことがしばしば……なんて話は、フィクションではありません。
搾取されがちなジョブであることに間違いはないので、うまく立ち回る術を身につけていかなければならなかったりもします。
散々な目にあっても、それでも続けていられるのは好きであるから。表現の追求をどこまでも続け、自らの好きを高めていくのがオタクなのかもしれません。
あと何百年後に、誰かがまたハイテクな機材を手に入れた時、令和時代の付喪神が召喚されたりもするのでしょう。
時代は進んで便利になっているのでしょうから、どの程度の呪いが降りかかるかは分かりませんが、今よりもっとリサイクルなんかも盛んになって、人の意識も変わっているでしょう。
その中で、物を大事にするという気持ちはどういう流れに行き着いているのか、とても興味があります。
今でも、何百年も昔の妖怪を物に入れて愛着を持ってたりする日本人たちですから、いつまでもそういった心が続いていくのを信じたいところであります。
我々はもうその頃にはいませんが、うっかりすると、この物語のつくも神のように、転生して何かに憑依してしまうことがあるかもしれません。
その頃の自分に生前の記憶がなかったとしても、きっと大切にしていた習慣のようなものは覚えているかと思います。
否、そんなこと分かりませんから、『そう思いたい』ですね。
だってその方が、先を考えていて楽しいですから。
おしまい。
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完結おめでとうございます♪
毎回更新されるのを楽しみにしてました
仲良しな二人の姉妹っぽい距離感に癒されましたー
最後までおつきあい下さりありがとうございました!
やっとコミケだぞー!というあたりに忙しさと疲労がピークになってしまい、停滞してしまって大変申し訳なかったです(涙)。
ギャグコメ作家なのでこういう話しか書けないのですが、また楽しい作品を書きますので、みかけたら読んでやって下さい。
はじめまして。
X経由での拝読です。
まだ8話までしか読めていませんが、テンポの良い会話にかなり引き込まれました。
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