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その後
しおりを挟むバタバタバタっと小さな足音が二つ部屋に近づいて来た
ピタリと扉の前で止まり
コンコン
「おとーしゃまー、おかーしゃまー入っていいしゅかー?」
「おとーちゃあー、おかーちゃあーあいっていいしかぁー」
可愛い声が聞こえた
「入りなさい」
男性の優しい声に部屋の扉は開き
小さな男の子とさらに小さな女の子が部屋になだれ込む
バフっと音を立てて女性の居るベットにダイブした
「これこら、お母様のお腹には赤ちゃんが居るんだからベットに飛び乗ったらビックリしてしまうよ」
二人をゆっくりベットから引き離すと椅子に座り足に子供たちを座らた
「可愛い私の天使たち元気にしてた?」
「はい!」「あい!」
二人が元気よく返事をする
その手には何かを持って居ることに気が付き聞いてみる
「これにぇ、みつけたの!よんでおかーしゃま!」
「ん?手紙?何かしら?分厚いわね、拝啓オルエクタ公爵殿 この度私の大切な宝をとお話いただ「「「「ああああああああああああああ」」」」」
「おとーしゃまうるしゃい!!」
「いやいやいやいやいや!どこで見つけた!!」
「おとーしゃまのつくえの中」
「駄目だ!読んではだめだ!」
あー、なるほどあの日の手紙を大切に取っていたが為に息子に見つかったのね
クスクス笑いながら
「ごめんなさいね、これはどうしてもお父様が大切にしている物だから許しがないと読んであげれないわ」
「ええーーーーー!!」
詰まんないって俯いてしまった息子にいい子いい子してあげる
そしたら娘の方が「こっちぃは?」
と違う手紙を手にしていた
「これは?」
「セバツがおとーちゃあにって」
「セバスが?あー公爵からの手紙だ」
私の出産がもうじきなのだが、オルエクタ公爵の奥様も同じ時期に出産が重なり近状報告がてら手紙のやり取りをしている
嬉しい事に公爵様は跡取りとしてお兄様ではなくジルバルト様が選ばれたとの事
奥様とも私たちと同じく婚約し一年後に結婚を遂げている
今回生まれる子が同じ年になるので異性同士なのであれば婚約をと気の早い話が舞い込んでいる
とても我が侯爵家をごひいきしていただきありがたい存在だ
ふと見上げると優しい顔で私を見守る旦那様
「お手紙お返事書いていただけます?」
「あぁ、自分が返事をしておくから気にするな」
ポンポンと頭を撫でられる
優しい手の感触に幸せを感じている
「この子が産まれたら公爵家に遊びにいきましょうか?」
「そうだな、元気な子を産んでくれ」
「えぇ、愛してますわ旦那様」
「愛してるよイブ」
軽く口づけをし子供たちの頬にもキスをする
この幸せの橋渡しをしてくれた公爵様に感謝しつつ三人目の出産へ気合をいれるのであった
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