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好きな人
しおりを挟むこの公爵家で生活を始めてどれぐらい経っただろうか、親に迷惑をかけ自分勝手に動いて挙句には公爵様に甘えている生活
公爵様は未だ婚約や婚姻ついて話をされない
ここへ到着した時に一言『君が落ち着いてからにしないと不幸になるからね』とだけ言われ今に至る
それでも気にはなる、私の心には彼が居続けていて逃げてしまった。
何に逃げたかって嫌われてるのは知っている、彼が他の女性と幸せそうにしているのが耐えられなかったのだ
彼の為と言いつつ自分の為に逃げて、馬鹿な女だとつくづく思う
みえて居なければ幸せを願えると思って居た。
なのに・・・・彼に逢いたい、声を聴きたい
弱い自分を叱咤し奮い立たせる為思い出させる、彼は行かなくなった私を心配もしてくれず、その前には私なんか誰が欲しがる?とさえ言っていた。
期待して馬鹿をみて・・・・。
思考を巡らせ目頭が熱くなった時、扉をノック音に考えを辞めれた
「どうぞ」
「すまない、少し時間をいただけるかな?」
「公爵様どうされましたか?」
椅子から立ち上がり扉へと足を向ける
「あ、良いそのままで座ってて」
「はい」
私が座ると離れた席のソファーへ腰を下ろした。
距離をきちんと取ってくれる紳士的な方と頭の片隅に思いながら公爵様を見る
公爵様がソファー前のテーブルへ手紙を一通置いた
「実は隣国の知人から面白い話を手紙で頂いてね」
「隣国とは私の居た国ですか?」
「そうだよ、君はまだ彼をアルベル侯爵を好いているだろう?」
「・・・・・」
「ハハハ、大丈夫怒りもしなければ幻滅もしないから、人の気持ちは容易く変わるものじゃない」
「何かあったのですか?」
「君の幼馴染がね失踪した君を探していて事故にあったらしいのだ」
「・・・事故?」
「話に聞くと君に似た女性を目撃したと聞き急いで向かいそこで落馬事故にあったらしい」
「・・・エルヴィス様は無事なのですか?」
「さぁどうだろう?事故に遭った後社交界へ顔を出さなくなったとしか教えてもらえてないから」
「・・・面白い話ではないです」
「ん?面白いじゃないか、君を蔑ろにしていて居なくなったから探してるって君を蔑ろにしていたのに面白くないかい?」
「幼馴染だから・・・・探していただけなのでは」
「情ってやつ?」
「・・・・」
「まぁ事故してるのは面白くも楽しくもないな、そこは言葉が悪かったすまない」
「いえ、彼が私を探してくれていると聞いて少しうれしく思いましたのでありがとうございます、只事故でけがなどしているのではと心配になりました」
「そうだな、社交界へ顔を出さないとなると寝込んでいるか動けない状態なのだろう」
「そ、そんな、私を探して・・・・どうしましょ」
「勝手に事故したのだから関係ないだろう?」
「でも、私が居なくならなかったら探して事故になど」
「ん~、でもアルベル侯爵邸へ行かなくなった時は音沙汰なかったのだろう?」
「・・・・はい」
「いなくなりますって手紙観て実際居なくなってから探すってパフォーマンスなだけじゃないかな?」
「ッ!!彼は、そんな方じゃありません!」
公爵様の口元が軽く上がるのを見逃していた
「そうか、実は内々に彼について今どんな状態かを調べてもらって届いた手紙がこれなのだ」
公爵様の前に置かれた手紙にはエルヴィス様の今がわかることが書かれている
「私はね別に君が彼を好きでも待てるけど、君は後悔しないかい?彼がこの世界から居なくなってしまってからだと?」
「・・・・手紙は読まれてないみたいですが」
「うん、そうだね。これを必要としてるのは私ではなく君だから、読む読まないも自由にしていいよ」
そう言って手紙をテーブルに残し公爵様は部屋を出ていかれた。
この時の公爵の顔を見ていたら何か引っかかっていたかもしれないが私は手紙を凝視していて何も気づきもしなかった
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