2 / 24
side 執事(セバス)
しおりを挟む
朝早くベルベッツ伯より1人の者が我が侯爵家の門を叩いた。
門番曰く手紙を置いて帰ろうとされているとの事で引き留めたが如何したらよいものか相談を受けた。
引き留めていてもらい助かった。
何せ最近の坊っちゃんはベルベッツ伯爵令嬢が姿を見せなくなり情緒不安定になっていた
やたらと外を確認して彼女が来るのを待ち構えていたのだが、ここ数日本当に音沙汰がない状態であった。
まさかのベルベッツ伯爵令嬢からの手紙が届けられるとは坊ちゃんは喜ぶだろう
手紙を持ってきた者を待たせようと部屋へ案内するが、『自分はただ手紙をお渡しするのみ何も知りませんし帰らせて頂きたい』と執拗に帰りたがったが返事を渡したい旨を伝え待たせることに成功した
あそこまで帰りたがる理由は気になるが、今は坊ちゃんを喜ばせてあげなければ
早速手紙の事を伝えると嬉しそうに頬を少し赤らめ部屋へ入って行った。
坊ちゃんはベルベッツ伯爵令嬢をとても好いているが、威厳ある男性像に憧れがあるのか令嬢を前にすると冷たい態度になっていることが執事としてハラハラしていた。
いつも坊ちゃんに好意を向けてくれているが愛想つかれて離れていかれてしまうのではと心配ではあった
なのでここ数日姿を見せない状態に焦りは感じていた
坊ちゃんへベルベッツ伯爵邸へ赴くのはどうかと提案もしてみたが、威厳ある男性は待つのみと頑なに拒みはするが令嬢が姿を見せない事に悲しみに暮れている姿を見ていられないぐらいだった
ベルベッツ伯爵邸までは馬車で30分ほど、行こうと思えばいくらでも行ける距離なのだが、何せ頑固だ
誰に似たのか・・・・。
手紙自体は持った感じ薄くすぐ読み終わるだろうとお茶の準備をする
が、一向に部屋からは音すらしない
返事でも書いているのだろうと手紙をもって来た者へお茶を進めているとき
「「「セバス!セバス!」」」
大声で呼ぶ声が聞こえ男にはここで待っててほしいと伝え部屋を後にした。
坊ちゃんの部屋へ入ったとき違和感はあった
目が赤い?
少し腫れぼったくなっている気もする
「どうれさました坊ちゃん、そんなに大声をだして?」
イライラしている時の雰囲気で声を荒げて
「「急ぎ馬車を準備しろ、イブのベルベッツ伯爵邸に向かう!」」
な!あれほど威厳がと仰っていた方が手紙にはないが書かれていたのかと目を見張った
「坊ちゃん、手紙には手紙で御返しいたしませんとマナー違反ですよ」
これで冷静になってくれればと思っていたら、益々顔は赤らみ不機嫌になっていく
これはまさか・・・・令嬢からの手紙が原因なのは確かだ
「「悠長な事言ってられるか!」」
冷静さを失ってしまわれている状態だ、少し時間を置きたい所
「配達人を待たせております上、返事をしたためられては?」
「ベルベッツ家の者を待たせて居るのか?」
「はい、ロビー横の応接間にてお待ち頂いております、ですので」
「よい、その者へ会わせろ!」
私の言葉を遮り焦りなのか急いで部屋を出ていく坊ちゃんの後を追いかけた
本当に何が書かれていたのか、坊ちゃんは泣いていたのだろう
とても嫌な予感しかしないが男が無事なのを祈るしかないと急ぎ応接間へ向かった
門番曰く手紙を置いて帰ろうとされているとの事で引き留めたが如何したらよいものか相談を受けた。
引き留めていてもらい助かった。
何せ最近の坊っちゃんはベルベッツ伯爵令嬢が姿を見せなくなり情緒不安定になっていた
やたらと外を確認して彼女が来るのを待ち構えていたのだが、ここ数日本当に音沙汰がない状態であった。
まさかのベルベッツ伯爵令嬢からの手紙が届けられるとは坊ちゃんは喜ぶだろう
手紙を持ってきた者を待たせようと部屋へ案内するが、『自分はただ手紙をお渡しするのみ何も知りませんし帰らせて頂きたい』と執拗に帰りたがったが返事を渡したい旨を伝え待たせることに成功した
あそこまで帰りたがる理由は気になるが、今は坊ちゃんを喜ばせてあげなければ
早速手紙の事を伝えると嬉しそうに頬を少し赤らめ部屋へ入って行った。
坊ちゃんはベルベッツ伯爵令嬢をとても好いているが、威厳ある男性像に憧れがあるのか令嬢を前にすると冷たい態度になっていることが執事としてハラハラしていた。
いつも坊ちゃんに好意を向けてくれているが愛想つかれて離れていかれてしまうのではと心配ではあった
なのでここ数日姿を見せない状態に焦りは感じていた
坊ちゃんへベルベッツ伯爵邸へ赴くのはどうかと提案もしてみたが、威厳ある男性は待つのみと頑なに拒みはするが令嬢が姿を見せない事に悲しみに暮れている姿を見ていられないぐらいだった
ベルベッツ伯爵邸までは馬車で30分ほど、行こうと思えばいくらでも行ける距離なのだが、何せ頑固だ
誰に似たのか・・・・。
手紙自体は持った感じ薄くすぐ読み終わるだろうとお茶の準備をする
が、一向に部屋からは音すらしない
返事でも書いているのだろうと手紙をもって来た者へお茶を進めているとき
「「「セバス!セバス!」」」
大声で呼ぶ声が聞こえ男にはここで待っててほしいと伝え部屋を後にした。
坊ちゃんの部屋へ入ったとき違和感はあった
目が赤い?
少し腫れぼったくなっている気もする
「どうれさました坊ちゃん、そんなに大声をだして?」
イライラしている時の雰囲気で声を荒げて
「「急ぎ馬車を準備しろ、イブのベルベッツ伯爵邸に向かう!」」
な!あれほど威厳がと仰っていた方が手紙にはないが書かれていたのかと目を見張った
「坊ちゃん、手紙には手紙で御返しいたしませんとマナー違反ですよ」
これで冷静になってくれればと思っていたら、益々顔は赤らみ不機嫌になっていく
これはまさか・・・・令嬢からの手紙が原因なのは確かだ
「「悠長な事言ってられるか!」」
冷静さを失ってしまわれている状態だ、少し時間を置きたい所
「配達人を待たせております上、返事をしたためられては?」
「ベルベッツ家の者を待たせて居るのか?」
「はい、ロビー横の応接間にてお待ち頂いております、ですので」
「よい、その者へ会わせろ!」
私の言葉を遮り焦りなのか急いで部屋を出ていく坊ちゃんの後を追いかけた
本当に何が書かれていたのか、坊ちゃんは泣いていたのだろう
とても嫌な予感しかしないが男が無事なのを祈るしかないと急ぎ応接間へ向かった
0
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説
おちこぼれ魔女です。初恋の人が「この子に魔法を教えて欲しい」と子供を連れてきました。
黒猫とと
恋愛
元宮廷魔導士、現在はしがない魔女業を細々と営む魔女イブの元に、予想外の来客が訪れる。
客の名は現役宮廷騎士、ロベルト・ヴァレンティ。
イブの初恋の人であり、忘れようとしている人だった。
わざわざイブの元を訪れたロベルトの依頼は娘のルフィナに魔法を教えてほしいという内容だった。
ロベルトが結婚している事も、子供がいる事も全く知らなかったイブは、再会と同時に失恋した。
元々叶うなんて思っていなかった恋心だ。それにロベルトの事情を聞くと依頼を断れそうにもない。
今は1人気ままに生きているイブだが、人の情には厚い。以前、ロベルトにお世話になった恩義もある。
「私が教えられる事で良ければ…」
自分に自信がないイブと言葉足らずなロベルト、自由奔放なルフィナ。3人が幸せを掴むのは一筋縄ではいかないようです。
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
愛しの婚約者は王女様に付きっきりですので、私は私で好きにさせてもらいます。
梅雨の人
恋愛
私にはイザックという愛しの婚約者様がいる。
ある日イザックは、隣国の王女が私たちの学園へ通う間のお世話係を任されることになった。
え?イザックの婚約者って私でした。よね…?
二人の仲睦まじい様子を見聞きするたびに、私の心は折れてしまいました。
ええ、バッキバキに。
もういいですよね。あとは好きにさせていただきます。
ハズレ嫁は最強の天才公爵様と再婚しました。
光子
恋愛
ーーー両親の愛情は、全て、可愛い妹の物だった。
昔から、私のモノは、妹が欲しがれば、全て妹のモノになった。お菓子も、玩具も、友人も、恋人も、何もかも。
逆らえば、頬を叩かれ、食事を取り上げられ、何日も部屋に閉じ込められる。
でも、私は不幸じゃなかった。
私には、幼馴染である、カインがいたから。同じ伯爵爵位を持つ、私の大好きな幼馴染、《カイン=マルクス》。彼だけは、いつも私の傍にいてくれた。
彼からのプロポーズを受けた時は、本当に嬉しかった。私を、あの家から救い出してくれたと思った。
私は貴方と結婚出来て、本当に幸せだったーーー
例え、私に子供が出来ず、義母からハズレ嫁と罵られようとも、義父から、マルクス伯爵家の事業全般を丸投げされようとも、私は、貴方さえいてくれれば、それで幸せだったのにーーー。
「《ルエル》お姉様、ごめんなさぁい。私、カイン様との子供を授かったんです」
「すまない、ルエル。君の事は愛しているんだ……でも、僕はマルクス伯爵家の跡取りとして、どうしても世継ぎが必要なんだ!だから、君と離婚し、僕の子供を宿してくれた《エレノア》と、再婚する!」
夫と妹から告げられたのは、地獄に叩き落とされるような、残酷な言葉だった。
カインも結局、私を裏切るのね。
エレノアは、結局、私から全てを奪うのね。
それなら、もういいわ。全部、要らない。
絶対に許さないわ。
私が味わった苦しみを、悲しみを、怒りを、全部返さないと気がすまないーー!
覚悟していてね?
私は、絶対に貴方達を許さないから。
「私、貴方と離婚出来て、幸せよ。
私、あんな男の子供を産まなくて、幸せよ。
ざまぁみろ」
不定期更新。
この世界は私の考えた世界の話です。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】気付けばいつも傍に貴方がいる
kana
恋愛
ベルティアーナ・ウォール公爵令嬢はレフタルド王国のラシード第一王子の婚約者候補だった。
いつも令嬢を隣に侍らす王子から『声も聞きたくない、顔も見たくない』と拒絶されるが、これ幸いと大喜びで婚約者候補を辞退した。
実はこれは二回目人生だ。
回帰前のベルティアーナは第一王子の婚約者で、大人しく控えめ。常に貼り付けた笑みを浮かべて人の言いなりだった。
彼女は王太子になった第一王子の妃になってからも、弟のウィルダー以外の誰からも気にかけてもらえることなく公務と執務をするだけの都合のいいお飾りの妃だった。
そして白い結婚のまま約一年後に自ら命を絶った。
その理由と原因を知った人物が自分の命と引き換えにやり直しを望んだ結果、ベルティアーナの置かれていた環境が変わりることで彼女の性格までいい意味で変わることに⋯⋯
そんな彼女は家族全員で海を隔てた他国に移住する。
※ 投稿する前に確認していますが誤字脱字の多い作者ですがよろしくお願いいたします。
※ 設定ゆるゆるです。
いつかの空を見る日まで
たつみ
恋愛
皇命により皇太子の婚約者となったカサンドラ。皇太子は彼女に無関心だったが、彼女も皇太子には無関心。婚姻する気なんてさらさらなく、逃げることだけ考えている。忠実な従僕と逃げる準備を進めていたのだが、不用意にも、皇太子の彼女に対する好感度を上げてしまい、執着されるはめに。複雑な事情がある彼女に、逃亡中止は有り得ない。生きるも死ぬもどうでもいいが、皇宮にだけはいたくないと、従僕と2人、ついに逃亡を決行するのだが。
------------
復讐、逆転ものではありませんので、それをご期待のかたはご注意ください。
悲しい内容が苦手というかたは、特にご注意ください。
中世・近世の欧風な雰囲気ですが、それっぽいだけです。
どんな展開でも、どんと来いなかた向けかもしれません。
(うわあ…ぇう~…がはっ…ぇえぇ~…となるところもあります)
他サイトでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる