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第二話 美しいが故に危険
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異世界転生初日
現在絶賛独りぼっち。周りは相変わらず草まみれ。遠くの森から聞こえてくる獣の鳴き声………戦闘に使えそうなスキルは持っていないし。しかも女になってるし。腕とか、よく見てみるとモヤシみたいに細くて真っ白………それは元からか!
唯一お得だと思ったのは大きく膨らんでいるこの胸だけだ。それは後でじっくりと確かめるとして、
ヤバいな。マジでヤバい。いつまでも、こんな所でグズグズしている場合ではない。
おかんに言われた通りに行動するのは癪だが、今すぐにでもここから離れてミケーネの町に向かわないと……。人生切り替えが肝心だ!
重い腰を上げた俺は神にも縋る思いで森の深くへと歩き始めていた。
「ある日~♪森のなか~♪ジァイアントベアに~♪出会った~♪
………寂しい、寂しいよぉ~」☆
ミケーネの町へと続く山道で歌っていると、数羽の小鳥が集まって来た。
「おおん?この世界の動物は人懐っこいんかぁ。かわええなぁ!」
見晴らしが良さそうな小山に登り、一息入れていると絶景の向こうに薄っすらと町が見えた。そして丘の下には大きな湖が行先を阻むかのように辺り一面に広がっている。
どうしても確認しておきたいことがあったので、緩やかな傾斜を滑るように降りて先にある湖へと駆けた。
息を整えた後、決心をして湖畔に立つ。鏡のような水面には陽光がキラキラと反射していた。………ゴクリと咽喉を鳴らして足元を覗き込むと、そこにいたのは絶世の美少女だった。
「な、なんじゃこりゃ!」
サラサラの銀髪が肩の辺りまで艶やかに伸びていて、小さい顔にぴったりと納まった大きな瞳がブルーの輝きを放っている。整った鼻筋の下にあるボテっとした唇が、この世の全てを吸い寄せるかのように誘っていた。
俺という女を造形しているそれぞれの各パーツは見事にバランスが良くて、完全に黄金比を叩きだしている。
※ちなみに着ている服はこの世界に飛ばされる前、何週間も洗わずに部屋着として愛用していた上下青の学生ジャージのままだ。
「お、おい!お頭ぁ、あれを見ろよ………。あそこに良い女が落ちてる!」
「……本当だ!あんな綺麗な女は今まで生きてきた人生でお目にかかったことがねえ……きっと天の神さんが俺達の為に用意してくれたんだ!ww おい野郎共!やっちまおうぜ!」
「「うおおおおおおおおお!!!」」
………なにやら茂みの奥から物騒なことを喚き散らす男達がいる。
恐る恐る振り向くと、いかにも山賊風の身なりをした男達がニヤニヤと笑いながらゆっくりと俺に近付いてくる。
「はわわわわわわわ!」
長い間、自分の顔を眺めるのに夢中になっていて身に迫る危険に気がつかなかった………この状況は見るからに大ピンチだ。
一目散に退散したいところだが、情けないことに腰が抜けて動けない。やばいよおおお助けてお母さああん!!!
「ひっひっひっひ、お嬢ちゃ~ん、あ~そ~ぼっ♪」
我先にと先頭切って近付いて来る男が、俺の恐怖を煽るようにギラギラと光るナイフを舐めていた。その姿がやけに生々しくて、思わず泣いてしまった。
「ひぃ、もう止めてよぉ。ぴぇぇえええん」★
ついと、先頭の男が足を止めた。
「お、俺は何てことをしてしまったんだ………君を泣かせるなんて………本当はこんな事、したくなかったんだ…………」
先程まで殺気立っていた空気が消えて、なし崩しに山賊達の様子が変わっていく。
「おいおいw何を言ってるん……
お、お頭ぁ、あの泣いてる女を襲うなんてこたぁ、おいらには出来ねえ」
「畜生、俺のせいにするな!俺だって、そんな可哀想なこと出来るもんか。
いや、すまなかったお嬢ちゃん、こいつ等が怖がらせちまってよ……へっへっへっ、どうか許してくれねえかな………?」
山賊達の親玉らしき大男が額に大粒の汗を流し、困ったような顔をして俺に謝ってきた。………実に謎である。
しかし、いつまでもぴーぴー泣いている場合ではない。この絶好の好機を逃すべきではないと判断した俺は山賊達を刺激しないように、その場の空気に合わせることにした。
「もぅ、泣いてないよぉ。でも、早くお家に帰りたい」☆
山賊達の動きが止まった。絶世の美少女という最大限の力を使ったが、何の反応もない………これは早くもしくじったか…………
「「か、かわいいいいいい!!!」」
この後、化けの皮が剥がれない内に急ぎミケーネに向かおうとするのだが、山賊達のお頭を筆頭に、どうしても町まで護衛がしたいと言って聞かないので、渋々ではあったが頷いた。
山賊達と歩き始めてから暫くすると、不穏な空気が辺りに立ち込めだした。
(おい、お頭ぁ!やっぱりこの女をやっちまおうと思うんだが……こんな女を逃すなんて勿体ねえよ………)
(そ、そうだな。俺もどうやら頭がおかしくなってたみてえだ!たった今正気に戻ったぜ!よし、ここは俺に任せとけ!ひっひっひっ)
「おい女ぁ、俺達は気が変わったんだよ!ちょっと止まれ……ってあれ?」
「……ん?何か言いました?さあミケーネまで平和に行きましょう!ニコッ」☆
「い、いや何でもない……」
この笑顔を守りたい!
俺はぼーっとしながら何日か前にギルド長のナサリさんが、オープンチャットで仲間内から絶大な人気を誇るアイドル的存在のリルに、結婚を申し込んでいたのを思い出して笑いを堪え切れないでいた。
(ほんでナサリさん………皆の前でリルにフラれてやんのw ぷぷぷっw)
そんな幸せ一杯の思い出アルバムの一ページを脳内で捲っている時に行き成り山賊から声を掛けられて水を差されたのだ。
俺に何か言いたいことでもあったのか?俺はこいつ等に文句の一つでも言ってやりたいのだが。いつもおかんに毒づいている様にな!
しかし、こいつ等の顔は見れば見る程に恐ろしい。やっぱり大人しくしていよう。
再び、俺は諦めるようにして思い出の世界に逃避するのであった。
ふと、前から栗毛の馬に跨った騎士風の男が勢いよく駆けてくる。いつの間にかミケーネに続く山道を下り切って鬱蒼とした森を抜けていたのであった。
パカラパカラと軽快なリズムを打つ馬の蹄が徐々に近付いてくる。
いよいよすれ違うという時に、その騎士は大きな馬躰を上手く操って急停止した。
「そこの美しいお嬢さん、こんなところで何をしているのじゃ?」
老騎士が馬上から話しかけてきた。近くで見ると迫力がある恰幅に、厳つい鎧を身に纏とっている。ズシリと肩に乗せた大剣を片手に、鋭い眼で山賊達を睨みつけていた。
「や、やべえぞ!こいつぁ今ミケーネに駐屯してる聖騎士長ヴァルハスだ!」
俺を散々ビビらせてきた山賊どもの様子がおかしい。このじじい、そんなにやべえのか?これは復讐のチャンスか?……よし閃いたぞ!俺がこのじじいに媚びてこいつ等を衛兵のとこにでも連れてって貰おうw
「ヴァルハスさん?ですか、どうか私をお助け下さい。先程この山賊さんが襲ってきて……恐ろしい目に遭いました……うっ、うっ、……どうかこいつ等を叩きのめして下さい……」★
(我ながら名演技だわw 調子に乗って本気を出してしまったw)
「なんじゃと!?こんな可愛い女子にそんなこと絶対に許さあああん!」
老騎士の怒号が飛んだ刹那、馬上から天高く突き上げられた大剣が雷の様に振り下ろされる。その斬撃により、近くにいた山賊の身体が真っ二つに分かれた。
……はっ?こいつも怖ひぃいい!
現在絶賛独りぼっち。周りは相変わらず草まみれ。遠くの森から聞こえてくる獣の鳴き声………戦闘に使えそうなスキルは持っていないし。しかも女になってるし。腕とか、よく見てみるとモヤシみたいに細くて真っ白………それは元からか!
唯一お得だと思ったのは大きく膨らんでいるこの胸だけだ。それは後でじっくりと確かめるとして、
ヤバいな。マジでヤバい。いつまでも、こんな所でグズグズしている場合ではない。
おかんに言われた通りに行動するのは癪だが、今すぐにでもここから離れてミケーネの町に向かわないと……。人生切り替えが肝心だ!
重い腰を上げた俺は神にも縋る思いで森の深くへと歩き始めていた。
「ある日~♪森のなか~♪ジァイアントベアに~♪出会った~♪
………寂しい、寂しいよぉ~」☆
ミケーネの町へと続く山道で歌っていると、数羽の小鳥が集まって来た。
「おおん?この世界の動物は人懐っこいんかぁ。かわええなぁ!」
見晴らしが良さそうな小山に登り、一息入れていると絶景の向こうに薄っすらと町が見えた。そして丘の下には大きな湖が行先を阻むかのように辺り一面に広がっている。
どうしても確認しておきたいことがあったので、緩やかな傾斜を滑るように降りて先にある湖へと駆けた。
息を整えた後、決心をして湖畔に立つ。鏡のような水面には陽光がキラキラと反射していた。………ゴクリと咽喉を鳴らして足元を覗き込むと、そこにいたのは絶世の美少女だった。
「な、なんじゃこりゃ!」
サラサラの銀髪が肩の辺りまで艶やかに伸びていて、小さい顔にぴったりと納まった大きな瞳がブルーの輝きを放っている。整った鼻筋の下にあるボテっとした唇が、この世の全てを吸い寄せるかのように誘っていた。
俺という女を造形しているそれぞれの各パーツは見事にバランスが良くて、完全に黄金比を叩きだしている。
※ちなみに着ている服はこの世界に飛ばされる前、何週間も洗わずに部屋着として愛用していた上下青の学生ジャージのままだ。
「お、おい!お頭ぁ、あれを見ろよ………。あそこに良い女が落ちてる!」
「……本当だ!あんな綺麗な女は今まで生きてきた人生でお目にかかったことがねえ……きっと天の神さんが俺達の為に用意してくれたんだ!ww おい野郎共!やっちまおうぜ!」
「「うおおおおおおおおお!!!」」
………なにやら茂みの奥から物騒なことを喚き散らす男達がいる。
恐る恐る振り向くと、いかにも山賊風の身なりをした男達がニヤニヤと笑いながらゆっくりと俺に近付いてくる。
「はわわわわわわわ!」
長い間、自分の顔を眺めるのに夢中になっていて身に迫る危険に気がつかなかった………この状況は見るからに大ピンチだ。
一目散に退散したいところだが、情けないことに腰が抜けて動けない。やばいよおおお助けてお母さああん!!!
「ひっひっひっひ、お嬢ちゃ~ん、あ~そ~ぼっ♪」
我先にと先頭切って近付いて来る男が、俺の恐怖を煽るようにギラギラと光るナイフを舐めていた。その姿がやけに生々しくて、思わず泣いてしまった。
「ひぃ、もう止めてよぉ。ぴぇぇえええん」★
ついと、先頭の男が足を止めた。
「お、俺は何てことをしてしまったんだ………君を泣かせるなんて………本当はこんな事、したくなかったんだ…………」
先程まで殺気立っていた空気が消えて、なし崩しに山賊達の様子が変わっていく。
「おいおいw何を言ってるん……
お、お頭ぁ、あの泣いてる女を襲うなんてこたぁ、おいらには出来ねえ」
「畜生、俺のせいにするな!俺だって、そんな可哀想なこと出来るもんか。
いや、すまなかったお嬢ちゃん、こいつ等が怖がらせちまってよ……へっへっへっ、どうか許してくれねえかな………?」
山賊達の親玉らしき大男が額に大粒の汗を流し、困ったような顔をして俺に謝ってきた。………実に謎である。
しかし、いつまでもぴーぴー泣いている場合ではない。この絶好の好機を逃すべきではないと判断した俺は山賊達を刺激しないように、その場の空気に合わせることにした。
「もぅ、泣いてないよぉ。でも、早くお家に帰りたい」☆
山賊達の動きが止まった。絶世の美少女という最大限の力を使ったが、何の反応もない………これは早くもしくじったか…………
「「か、かわいいいいいい!!!」」
この後、化けの皮が剥がれない内に急ぎミケーネに向かおうとするのだが、山賊達のお頭を筆頭に、どうしても町まで護衛がしたいと言って聞かないので、渋々ではあったが頷いた。
山賊達と歩き始めてから暫くすると、不穏な空気が辺りに立ち込めだした。
(おい、お頭ぁ!やっぱりこの女をやっちまおうと思うんだが……こんな女を逃すなんて勿体ねえよ………)
(そ、そうだな。俺もどうやら頭がおかしくなってたみてえだ!たった今正気に戻ったぜ!よし、ここは俺に任せとけ!ひっひっひっ)
「おい女ぁ、俺達は気が変わったんだよ!ちょっと止まれ……ってあれ?」
「……ん?何か言いました?さあミケーネまで平和に行きましょう!ニコッ」☆
「い、いや何でもない……」
この笑顔を守りたい!
俺はぼーっとしながら何日か前にギルド長のナサリさんが、オープンチャットで仲間内から絶大な人気を誇るアイドル的存在のリルに、結婚を申し込んでいたのを思い出して笑いを堪え切れないでいた。
(ほんでナサリさん………皆の前でリルにフラれてやんのw ぷぷぷっw)
そんな幸せ一杯の思い出アルバムの一ページを脳内で捲っている時に行き成り山賊から声を掛けられて水を差されたのだ。
俺に何か言いたいことでもあったのか?俺はこいつ等に文句の一つでも言ってやりたいのだが。いつもおかんに毒づいている様にな!
しかし、こいつ等の顔は見れば見る程に恐ろしい。やっぱり大人しくしていよう。
再び、俺は諦めるようにして思い出の世界に逃避するのであった。
ふと、前から栗毛の馬に跨った騎士風の男が勢いよく駆けてくる。いつの間にかミケーネに続く山道を下り切って鬱蒼とした森を抜けていたのであった。
パカラパカラと軽快なリズムを打つ馬の蹄が徐々に近付いてくる。
いよいよすれ違うという時に、その騎士は大きな馬躰を上手く操って急停止した。
「そこの美しいお嬢さん、こんなところで何をしているのじゃ?」
老騎士が馬上から話しかけてきた。近くで見ると迫力がある恰幅に、厳つい鎧を身に纏とっている。ズシリと肩に乗せた大剣を片手に、鋭い眼で山賊達を睨みつけていた。
「や、やべえぞ!こいつぁ今ミケーネに駐屯してる聖騎士長ヴァルハスだ!」
俺を散々ビビらせてきた山賊どもの様子がおかしい。このじじい、そんなにやべえのか?これは復讐のチャンスか?……よし閃いたぞ!俺がこのじじいに媚びてこいつ等を衛兵のとこにでも連れてって貰おうw
「ヴァルハスさん?ですか、どうか私をお助け下さい。先程この山賊さんが襲ってきて……恐ろしい目に遭いました……うっ、うっ、……どうかこいつ等を叩きのめして下さい……」★
(我ながら名演技だわw 調子に乗って本気を出してしまったw)
「なんじゃと!?こんな可愛い女子にそんなこと絶対に許さあああん!」
老騎士の怒号が飛んだ刹那、馬上から天高く突き上げられた大剣が雷の様に振り下ろされる。その斬撃により、近くにいた山賊の身体が真っ二つに分かれた。
……はっ?こいつも怖ひぃいい!
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