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休日
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「せんせい、おきてください」
「んん……」
「せんせい、あさですよ。おきてください」
ゆさゆさとベッドに横たえた私の体が揺さぶられる。その振動が心地よくて、私は半分起きたままリラックス状態から抜け出せない。
「おーきーてー、ください」
「うへへ……クッキー……マフィン……」
「うう……せんせいが、あさになったらおこせって……」
心地いい振動がどんどん強くなっていくけれど、朝弱い私にはその程度では効かない。この気持ちいい揺れに体を預けたまま、このまま気持ちよく二度寝を――
「――こんな時間まで呑気に寝こけているとは、ノクトール侯爵家の長女としての自覚が足りないようですね」
「おはようございます!」
飛び起きた。この声はお母様……! うっかり寝坊なんてしようものなら小言が一時間以上も降り注いでくる。すぐに意識を覚醒させないと!
「ようやく起きましたか。まったく、あなたが寝ていてはこの子が――アイリスが困るでしょうに。連れてきたのだから、責任はあなたが取りなさい」
呆れ顔で言うのはやはりお母様だった。私と同じ色の金髪はすでにばっちり結われ、怜悧な瞳には眠気なんてかけらも見えない。
そしてそんなお母様の隣にいるのは、銀髪と青い瞳が特徴的な絶世の美少女。
「アイリス! おはよう、今日も可愛いわ」
「……えへへ」
私がハグをすると、照れたように笑いながらアイリスが抱きしめ返してくる。子ども特有の高めの体温や、肩の下までしか届かない愛らしい手に癒される。
って、ここはうちの屋敷よね?
どうしてアイリスがここに?
「……『どうしてアイリスがここに?』と顔に書いてあるから言いますが、あなたが連れてきたのですよ、ミリーリア。今日は休日――聖女教育をお休みする日なのでしょう?」
見かねたようにお母様が説明してくれる。
あ、そうだった。アイリスと相談のうえ、週に一度の休日を作ることにしたのだ。それに伴って教会の許可のもと、アイリスには昨日からうちに泊まってもらっている。
理由?
アイリスとお泊り会がしたかったからに決まっているでしょう! いつものぶかぶかシスター服のアイリスも可愛らしいけど、パジャマ姿もまたよし。
「いやー、そういえばそうでした。寝ぼけて忘れてました」
「まったく……」
アイリスとは同じベッドで寝ていた。で、前世もそうだったけど、ミリーリアの体になっても朝弱い私は、もし先に起こしたら私も起こしてくれるように、アイリスに頼んでいたのだ。
メイドに手伝ってもらい、アイリスと一緒に着替える。
アイリスの服は昨日のうちにメイドに買いに行ってもらった。私のお古とかがあればよかったんだけど、さすがに残ってなかったのよね。
着替えた後は朝食をとる。
「ふむ……なかなか筋は悪くありませんね。五歳の平民にしては、食器の扱いがしっかりしています」
「あ、ありがとうございます」
お母様の誉め言葉に、緊張した様子で頷くアイリス。
アイリスは教会で暮らしながら、ある程度の礼儀作法を修めている。聖女となれば王位継承権を持つ男性――要するに大貴族と婚約するしきたりだ。そのため聖女候補も礼儀作法の教育が施されるのである。
「幼いアイリスですらこんなにしっかりしているというのに……」
「む、何ですかお母様。私だってテーブルマナーは完璧でしょう?」
ミリーリアの記憶がある限り、私の礼儀作法に死角はない。
「最近のあなたは妙に危なっかしいのです。急に二本の細い木の棒で食事をしようとしたり」
「お母様、あれには“お箸”という名前があるんですよ」
「どこで覚えてきたんですか、あんなもの。しかもあんな奇妙なもので豆まで掴んで……」
頭痛でもするように呟くお母様。ナイフとフォークの使い方はわかるけれど、やっぱり違和感がある。そこで使用人に頼んで箸を作ってもらったのだけど、それで食事をしてみせたところ、お母様が卒倒した。マナー講師を務めるお母様には信じがたい光景だったらしい。おかげでお母様の前で箸を使うことは我が家では禁止になった。
今更だけど、食卓にいるのは私とアイリスとお母様だけだ。文官を務めるお父様は、お城で仕事中である。
「せんせい、しつもんがあります」
「何かしら、アイリス」
食事が終わった後、アイリスが尋ねてくる。
「きゅうじつというのは、なにをしたらいいんでしょうか」
あ、そうだった。まだアイリスには今日の予定を伝えていないのだ。
「アイリスの趣味を探すのよ!」
「しゅみ、ですか?」
「ええ!」
原作の中に、原作主人公が悪役聖女アイリスの部屋に忍び込んで悪事の証拠を探すシーンがある。そのシーンで原作主人公は、あまりのもののなさに愕然としていた。アイリスの広い私室にあったのは、聖女の装束といくかの書物のみ。棚には何もなく、私服すらない。
そんな光景を見た原作主人公は、アイリスが人間的な感情のないおそろしい存在である、と恐怖を抱くのだ。
……おそらく魔物への復讐心を捨てられなかったアイリスは、訓練のみに時間を費やして、人間らしい楽しみを感じないまま成長してしまうのだろう。
それは死亡フラグへと至る道だ。
だから私はアイリスが楽しく生きるために、アイリスの趣味を見つけることを決めた。
「アイリスは聖女になるための訓練はもう十分にやっているわ。でも、子どもの仕事はそれだけじゃないの。遊んだり、自分の好きなものをたくさん見つけることも大事よ」
「あそんだり、すきなことをたくさんみつけることがだいじ……」
難しい顔をするアイリス。王都に来てから、そんなことは考えもしていなかったに違いない。きっとどうやったらいいのかわからないんだろう。
「大丈夫よアイリス。私が色んな場所に連れて行ってあげるわ! それで一つでもアイリスが『面白そう!』って思えることが見つかれば大成功よ」
「わ、わかりました。おともします」
困惑しながらも、やる気に満ちた声で頷いてくれるアイリス。
……ちなみに死亡フラグ回避のため、というのはあくまで理由の一つに過ぎない。今日のこの提案は、私が単純にアイリスと遊びたかっただけである。
ふふふ、楽しい休日になりそうだわ。
「……アイリス。私の娘は、あなたの前ではいつもああしてニヤニヤしているんですか?」
「えっと、その……たまに……よく、してます」
「厳しく育て過ぎた反動でしょうか……」
アイリスとお母様が何やら話しているようだけど、私の耳にはその内容はまでは届いてこないのだった。
「んん……」
「せんせい、あさですよ。おきてください」
ゆさゆさとベッドに横たえた私の体が揺さぶられる。その振動が心地よくて、私は半分起きたままリラックス状態から抜け出せない。
「おーきーてー、ください」
「うへへ……クッキー……マフィン……」
「うう……せんせいが、あさになったらおこせって……」
心地いい振動がどんどん強くなっていくけれど、朝弱い私にはその程度では効かない。この気持ちいい揺れに体を預けたまま、このまま気持ちよく二度寝を――
「――こんな時間まで呑気に寝こけているとは、ノクトール侯爵家の長女としての自覚が足りないようですね」
「おはようございます!」
飛び起きた。この声はお母様……! うっかり寝坊なんてしようものなら小言が一時間以上も降り注いでくる。すぐに意識を覚醒させないと!
「ようやく起きましたか。まったく、あなたが寝ていてはこの子が――アイリスが困るでしょうに。連れてきたのだから、責任はあなたが取りなさい」
呆れ顔で言うのはやはりお母様だった。私と同じ色の金髪はすでにばっちり結われ、怜悧な瞳には眠気なんてかけらも見えない。
そしてそんなお母様の隣にいるのは、銀髪と青い瞳が特徴的な絶世の美少女。
「アイリス! おはよう、今日も可愛いわ」
「……えへへ」
私がハグをすると、照れたように笑いながらアイリスが抱きしめ返してくる。子ども特有の高めの体温や、肩の下までしか届かない愛らしい手に癒される。
って、ここはうちの屋敷よね?
どうしてアイリスがここに?
「……『どうしてアイリスがここに?』と顔に書いてあるから言いますが、あなたが連れてきたのですよ、ミリーリア。今日は休日――聖女教育をお休みする日なのでしょう?」
見かねたようにお母様が説明してくれる。
あ、そうだった。アイリスと相談のうえ、週に一度の休日を作ることにしたのだ。それに伴って教会の許可のもと、アイリスには昨日からうちに泊まってもらっている。
理由?
アイリスとお泊り会がしたかったからに決まっているでしょう! いつものぶかぶかシスター服のアイリスも可愛らしいけど、パジャマ姿もまたよし。
「いやー、そういえばそうでした。寝ぼけて忘れてました」
「まったく……」
アイリスとは同じベッドで寝ていた。で、前世もそうだったけど、ミリーリアの体になっても朝弱い私は、もし先に起こしたら私も起こしてくれるように、アイリスに頼んでいたのだ。
メイドに手伝ってもらい、アイリスと一緒に着替える。
アイリスの服は昨日のうちにメイドに買いに行ってもらった。私のお古とかがあればよかったんだけど、さすがに残ってなかったのよね。
着替えた後は朝食をとる。
「ふむ……なかなか筋は悪くありませんね。五歳の平民にしては、食器の扱いがしっかりしています」
「あ、ありがとうございます」
お母様の誉め言葉に、緊張した様子で頷くアイリス。
アイリスは教会で暮らしながら、ある程度の礼儀作法を修めている。聖女となれば王位継承権を持つ男性――要するに大貴族と婚約するしきたりだ。そのため聖女候補も礼儀作法の教育が施されるのである。
「幼いアイリスですらこんなにしっかりしているというのに……」
「む、何ですかお母様。私だってテーブルマナーは完璧でしょう?」
ミリーリアの記憶がある限り、私の礼儀作法に死角はない。
「最近のあなたは妙に危なっかしいのです。急に二本の細い木の棒で食事をしようとしたり」
「お母様、あれには“お箸”という名前があるんですよ」
「どこで覚えてきたんですか、あんなもの。しかもあんな奇妙なもので豆まで掴んで……」
頭痛でもするように呟くお母様。ナイフとフォークの使い方はわかるけれど、やっぱり違和感がある。そこで使用人に頼んで箸を作ってもらったのだけど、それで食事をしてみせたところ、お母様が卒倒した。マナー講師を務めるお母様には信じがたい光景だったらしい。おかげでお母様の前で箸を使うことは我が家では禁止になった。
今更だけど、食卓にいるのは私とアイリスとお母様だけだ。文官を務めるお父様は、お城で仕事中である。
「せんせい、しつもんがあります」
「何かしら、アイリス」
食事が終わった後、アイリスが尋ねてくる。
「きゅうじつというのは、なにをしたらいいんでしょうか」
あ、そうだった。まだアイリスには今日の予定を伝えていないのだ。
「アイリスの趣味を探すのよ!」
「しゅみ、ですか?」
「ええ!」
原作の中に、原作主人公が悪役聖女アイリスの部屋に忍び込んで悪事の証拠を探すシーンがある。そのシーンで原作主人公は、あまりのもののなさに愕然としていた。アイリスの広い私室にあったのは、聖女の装束といくかの書物のみ。棚には何もなく、私服すらない。
そんな光景を見た原作主人公は、アイリスが人間的な感情のないおそろしい存在である、と恐怖を抱くのだ。
……おそらく魔物への復讐心を捨てられなかったアイリスは、訓練のみに時間を費やして、人間らしい楽しみを感じないまま成長してしまうのだろう。
それは死亡フラグへと至る道だ。
だから私はアイリスが楽しく生きるために、アイリスの趣味を見つけることを決めた。
「アイリスは聖女になるための訓練はもう十分にやっているわ。でも、子どもの仕事はそれだけじゃないの。遊んだり、自分の好きなものをたくさん見つけることも大事よ」
「あそんだり、すきなことをたくさんみつけることがだいじ……」
難しい顔をするアイリス。王都に来てから、そんなことは考えもしていなかったに違いない。きっとどうやったらいいのかわからないんだろう。
「大丈夫よアイリス。私が色んな場所に連れて行ってあげるわ! それで一つでもアイリスが『面白そう!』って思えることが見つかれば大成功よ」
「わ、わかりました。おともします」
困惑しながらも、やる気に満ちた声で頷いてくれるアイリス。
……ちなみに死亡フラグ回避のため、というのはあくまで理由の一つに過ぎない。今日のこの提案は、私が単純にアイリスと遊びたかっただけである。
ふふふ、楽しい休日になりそうだわ。
「……アイリス。私の娘は、あなたの前ではいつもああしてニヤニヤしているんですか?」
「えっと、その……たまに……よく、してます」
「厳しく育て過ぎた反動でしょうか……」
アイリスとお母様が何やら話しているようだけど、私の耳にはその内容はまでは届いてこないのだった。
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