自分の初恋はどれなのか

ぽよんぬ

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一話

プロローグ

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これはある普通の平凡的な女子高生の物語。渡辺三咲(わたなべみさき)高校3年生顔も普通、体型も普通、頭の良さも普通。何をとっても普通!The普通!と言った感じで、特になんにもない空っぽ人間。

まぁ、1つあるとしたら…

「ねぇ!!三咲?話聞いてる?」

部活帰り夕日が照らす中一緒に登下校していた友達の奈々が拗ねた顔でこちらを見てきた。
そもそも部活で疲れて話す気も私はないんだけどなぁ…。。

「えっと…なんだっけ?ごめんごめん聞いてなかったや」

「だーかーらー!三咲って恋したことあんの?いつも部活してバイトしてって恋愛してるとこみたことないし??」

目を輝かせて興味津々な面持ちをしている奈々。それに対して私は、
……なんでそんなこと聞きたがるのかなこの子は…あぁ、女の子特有の聞くだけ聞いてみんなに言いふらすやつか。
私の恋愛話なんてただネタにしたいだけでしょ。
少し苦い顔をした三咲は、奈々にこう言った。

「私には恋愛とか似合わないし…?それよりも奈々はどーなの?最近彼氏とは上手くいってんの?」

私の恋愛なんて言える話でもないし?てか自分の恋愛話なんてまず人にしたくないし…。

「あー…別れちゃったんだよね…てか!三咲には初恋とかないの?もう高校生なんだし?初恋くらいあるでしょ!」

少し悲しい顔をした後それを振り切るかのように次の話をし始めた奈々。

あぁ、また別れたのか。
ほんと奈々を見てると青春っていうか、恋愛楽しんでるなぁって思う。

「え?そうだったの?なんかごめんね…。初恋かぁ…もう随分前のことだし覚えてないや!あはは…」

覚えてないってよりかは、
どれが初恋なのかあまりわからないだけなのかもしれないけど…。

「あっ、じゃあ私こっちだからまたね!」

奈々との家は反対方向。
恋愛の話はしたくもないしちょうど良かった。

「えー!また学校で聞かせてね!!またね!」

まだ話し足りなそうな感じでいた奈々。お互い手を振ってそのまま家に帰ることにした。

家に帰り寝る準備を終えてベットに顔を疼くめた。

「初恋…かぁ…」

それだけ呟きぼーっとして、
私の初恋とか正直どうでもいい。

ただ…

少しだけ、ほんの少しだけ

悲しい気持ちと、懐かしい気持ちがした。

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