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六章

「漆黒の魔剣使いとボス戦と裏ボス戦」その⑨

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 そしてここからはついに、魔王のモンスター工場かもしれない場所に突入する。
 巨大な岩山の中の通路は高速道路のトンネルのように大きく、炎ではなく光系の魔法の力で明かりはついていた。
 岩山を削って作った地面や壁は、洞窟系のダンジョンほどデコボコしておらず普通にすいすい歩ける。そんな通路を百メートルほど進んだところで円形の空間に出た。

「なにここ、スゲー広い」

 まさに野球のドーム球場並みの大きさで、天井も凄く高い。

「何もないし行き止まりなのにゃ」

 クリスが辺りを見渡し言った。

「罠もなさそうです、ご主人」

 スカーレットはいち早く行動し、近くの地面や壁の様子を調べて戻ってきた。

「アッキー、何もないわけじゃなさそうだぞ。あれを見てくれ」

 レオンが焦った様子で言って空間の奥の方を指差す。
 確認すると移動用と思われる魔法陣が地面に現れていた。更に次から次に同じ魔法陣が現れる。
 魔法陣は全部で十個出現して一斉に光の柱を上げて発動する。次の瞬間一つの魔法陣から二十匹、全部で二百匹のゴブリンが現れた。役目を終えた召喚魔法陣はすぐに消滅する。

「うわぁ~、流石にこれだけいたら気持ち悪いな」

 一番低級の緑ゴブリンだし何匹いても脅威じゃない。塵も積もれば山となる、こりゃ小銭祭りだ。

「レオンさん、ゴブリン相手なら戦えるんじゃないの」

 低級で武器なし、噛みつきか爪での攻撃だけだしお高い全身鎧なら無敵でしょ。

「勿論だ。一緒に戦わせてもらおう」

 その装備と顔と声で堂々と胸張って言うと、レオンは本当に超カッコいいんだよな。

「と言いたいけどアッキー、これ多すぎないかな。こんなにいっぱい相手したことないんだが」

 レオンさん情けない半泣き顔しないでよ。せっかくのカッコよさが台無しだ。

「俺たちが前で戦うから、後ろに行った奴だけ任せます」
「そ、そう。それならなんとか」

 大丈夫かなこの人。ゴブリンに囲まれてフルボッコとかやめてよね。

「おっ、キタキタ楽しみなの」

 レオンはついに名もなき魔剣を鞘から抜いた。
 見た目は普通の長剣だが刃の部分からは魔剣らしく、少しだが魔力が黒い炎のように放出されている。その光景を見て思う、盾+鎧+魔剣+イケメン、このコンボ最高最強だろ、とな。
 何度も言うが間違いなく主人公だよ。弱いわけがない。てか弱かったらダメだろ。だから個人的にレオンには頑張ってほしい。俺の中のオタク魂が本物の二つ名に育てたいと叫んでやがる。育成ゲームって面白いんだよなぁ。昔からロープレやる時なんかも時間かけて地道にキャラを育てるの好きだったんだよ。機会があれば鬼軍曹となって猛特訓してやりたい。って言っても素人冒険者ですけどね。

「さあ来るぞ、気合い入れていこう」
「御意」
「はいにゃー」
「お、おぉー」

 スカーレットは乱戦になると予想したのか動きやすいようにマントを素早く脱いで鞄の魔法空間に収納した。
 俺とスカーレットは二百匹のゴブリンの群れに突っ込み先制攻撃を食らわせる。
 まずハンマーを力任せに振り回し前に居た奴らをぶっ飛ばす。当然一撃で討伐し、モクモクと煙を出し原料になった。どうやら今までと同じで貨幣が原料に使われているようだ。倒せば倒すほど直接お金が入るからこれはテンション爆上がりだ。
 スカーレットの方は愛用のロングナイフで既に俺より多くゴブリンを倒しており、消滅する煙がいっぱい見えた。
 後ろをちらっと確認したら、レオンがちゃんとゴブリンを斬り倒していたので安心した。
 やはりザコ狩りでレベル30は伊達じゃない。ザコ相手なら本気で強いし戦い方も様になっている。そんなレオンを一生懸命クリスが後ろで応援していた。不思議な光景で、なんだか切なく情けない気持ちになった。
 なにバトル中にテンション下げてくれてんだよこいつら。状態異常の魔法かっての。もう後ろを見ないようにしよう。
 それから短時間で簡単に、三人合わせて五十匹ほど倒した。しかしこのゴブリンの群れは、やはり侵入者をもてなすオードブルのようだ。

「ご主人、また新しい魔法陣が現れています」

 スカーレットに言われ周囲を確かめると三つ魔法陣があり、既に光の柱を上げていた。その魔法陣からは五匹ずつハンマーを持ったノーマルのトロールが出現した。
 トロールが十五匹、こりゃ金になる。もうなんでもいいからどんどんこい、祭りじゃ祭り、現金掴み取り祭りじゃい‼

「トロールは俺がやる。二人はゴブリンを」
「御意」
「りょ、了解した」

 凄い状況になってきた、もうバトルロイヤルみたいじゃん。だがトロールごときじゃフルコースのメインディッシュには役不足だ。
 もったいぶってないでメインこいよ‼ でもイスカンダルさん以外でお願いします。
 ここからはもう夢中でハンマーを振り回し、手当たり次第にトロールとゴブリンを撃破した。バトル中盤で流石にスカーレットとレオンに疲れが見え始めたが、俺は全然元気なので最前線でハンマーを振り続けた。もうどれだけの数を倒したか分からない。だけど眼前のモンスターの数は激減していた。

「これで最後だ‼」

 レオンは勇ましく言って魔剣を振り下ろし、ラストのゴブリンを仕留めた。ホンとここだけ見たら超カッコいい勇者っす。

「やれやれだな」

 仲間三人の無事を確認したら自然とその言葉が発せられた。っていつの間にかレオンの事まで仲間と思ってしまった。
 ここで気が付いたことがある。超人パワーと頑丈さの他に、体力も普通の人間以上にあるんじゃないかということに。これだけの数と戦ってそれ程ヘトヘトになってないからな。

「ご主人、まだ終わっていません、足元を見てください」

 スカーレットの言葉を聞くと同時に地面を見る。すると巨大な移動魔法陣が現れていた。

「これは……デカいの来るぞ」

 すぐに移動して魔法陣内から外に出る。その瞬間、魔法陣は光の柱を上げた。
 召喚されたのは巨大な海洋生物系モンスターだ。っていうかタコだタコ。ぱっと見は高さ五メートル、横は二十メートルって感じでボディーは紫色、足は二十本ぐらいありそう。
 海洋生物系のビッグモンスターってゲームでは強いんだよな。特にレトロなやつではヤバい。船を手に入れた後とか調子乗って遠くまで行きすぎてよくボコられたっけ。
 でも巨大なタコって、どこの世界でもテンプレなんだな。そのうち出てくると思ってたよ。もしかしたら次はイカかも。

「こいつがメインディッシュか」

 ここまでのバトルでテンション上がってるからか不思議と感じないが、恐らく凄いプレッシャーを放っているはずだ。その証拠にクリスとレオンは物凄くビビっている。
 この大きさだし上級の冒険者パーティーでも戦わないのが得策だろう。まあ離れて戦える魔道士の攻撃魔法があれば別かもしれないけど。
 さてと、デカいうえにヌメヌメのうにょうにょだしどう戦おうか。とりあえず足を一本一本破壊していくか。

「足いっぱいあるし、何してくるか分からない。三人とも危ないから下がっててくれ」

 そう言った瞬間三人が返事するより早くタコモンスターが先制した。足の一本を鞭のようにしならせフルスイングする。
 反射的に迫りくるタコ足にカウンターでハンマーを叩きつけた。大きな打撃音と同時に直撃した部分がえぐれるように破壊され、千切れて残った足は煙を出し消滅する。
 よし、いけるぞ、足はなんとかなりそう。問題は胴体部分だ。かなり近づかないと攻撃できない。けど上級のモンスターは裏技とか持ってそうだし安易に間合いを詰められない。
 足を一本失っているモンスターだがお構いなしに同じ攻撃を、今度は何本もの足で連続して繰り出してくる。こっちも同じようにハンマーを力任せに振り回し応戦する。気が付けば一気に四本の足を破壊していた。
 運も味方している。これは楽勝かも、と思ったその時モンスターはいきなり墨のようなものを勢いよく大量に吐いた。

「ヤバっ、毒じゃないだろうな」

 散布された墨は黒い霧になり辺りを覆い完全に視界を奪う。だが真っ暗になったわけではなく、うっすらと眼前だけは見えている。墨の中に居たのは俺だけで、三人は指示通り後方へと逃げていた。
 やっぱ上級モンスターは攻撃パターンが一つの単純バカじゃなかった。前方に気配はするけど、あれほど巨大なタコの姿が本当に見えなくなった。
 その場に居るのは危険と思い霧の中から逃げようとしたが、突然タコの足が眼前に現れる。とっさに腕を上げガードしたが、猛スピードで襲いくる一撃を回避できず直撃を食らう。信じられないほど勢いよく吹き飛ばされ、霧の範囲を突き抜け遥か後方の壁に激突して地面に落下した。

「いってぇ~、やってくれたなタコヤロー」

 タコ足の一撃と壁に激突したのと両方ともそこそこ痛かったぞ。ただステイタスを見たらHPは減ってない。自分で言うのもなんだが、これで1すら減らないとか防御力神レベルだな。打撃のダメージじゃまったく死ぬ気しねぇ。

「ご主人、お怪我は」
「運よくどこも怪我してないよ。それよりあの黒い霧、厄介だな」

 すぐに立ち上がりタコモンスターの姿を隠す黒い霧を見つめた。

「にゃにゃっ、ご主人様、真っ黒なのにゃ」
「おわっ、ほんとだ。シャツとジーパン、スニーカーまで墨で黒くなってる。あのタコめ許さん」

 これ洗っても無理っぽい。Tシャツやられるの何枚目だよ。ご臨終のペース早すぎるっての。スニーカーなんて買ったばかりなのに。まあ魔道具だから簡単に汚れは取れるらしいけど。

「でもどうやって攻めようかな。遠距離攻撃できたらなぁ」
「そんなに強いのに剣技や攻撃魔法を使えないのか?」
「まあ……色々と訳ありなもので」
「あっ、聞かない約束だったな。そうだ、じゃあアッキー、私の剣を使ってくれ」

 そう言ってレオンは魔剣を前に出した。

「えっ⁉ いいの?」
「勿論だ。この魔剣は持ち主を選ばないし、アッキーの強さなら本当の意味で魔剣を使いこなせる。だから使ってくれ」
「分かった、有り難く使わせてもらうよ」

 スゲーーーっ、ド素人冒険者の商人なのに魔剣で戦える。テンション超爆上がりだ。すぐにハンマーをレオンに渡し魔剣を受け取った。

「おっ、握り心地は良いね。それに軽い」

 やれる気がするぅぅぅぅぅっ‼ 更にテンションアップ。

「にゃん⁉ ご主人様、黒い霧の範囲が広がってきているのにゃ」
「完全に視界を奪ってから俺たちをやるつもりだな」

 足を何本か破壊されてから考えるようになってやがる。タコのくせに生意気な。

「レオンさん、時間がない。魔剣の使い方、簡単に説明して」
「その魔剣は使い手の強さに合わせ魔力を生み出す。つまり強ければ強いほど扱える魔力が強大になる」

 それってトンでもないような気がする。俺自身に魔力が無くても職業やステイタスに関係なく、ただ純粋に強ければいくらでも剣が魔力を作り出す。どんな変換や制御システムか分からないが、超人パワーとは相性最高の夢の武器かも。
 でも魔力を使った分だけ体力を消耗するので無制限に使えるわけではないとのこと。気を付けないと魔力の使い過ぎで疲労困憊し、戦えなくなってしまう。

「使い方は簡単で、ただイメージすればいい。それだけで魔力の強弱を自在に制御できる」

 なるほど、イメージか。って言われても魔力を使って発動させる魔法も知らないし、魔力自体がどの程度のパワーかも分からない。
 慣れるまで手探りでやるしかないか。ちょっと何が起こるか分からないから怖い。

「で、遠距離攻撃はどうするの?」
「それもイメージだ。使いたい強さの魔力を剣から放出させ、モンスターに向かって振り抜けばいい。その時に斬撃を飛ばすイメージをすれば、技として形となる」
「わかった、やってみる」

 簡単そうで難しそうだが、もうやるしかない。墨の黒い霧は眼前まで迫っている。
 数歩前に出て魔剣を構える。そして炎が大きく燃え上がるイメージをした。すると魔剣はイメージにシンクロし、魔力を黒い炎のように刃全体から勢いよく放出した。

「すっ、凄いぞアッキー、なんて魔力の量だ」
「まだまだぁ、もっといける‼」

 調子に乗って更に強く大きい炎をイメージする。

「アッキー、無茶をするなっ」
「大丈夫だって、まだ全然本気じゃない……と思ったけど」

 魔剣はイメージを遥かに超える凄まじい魔力を放出している。黒い炎と化した魔力は剣の長さの三倍以上になった。

「おいアッキー、本当に大丈夫なのか、凄いことになってるぞ」
「も、問題ない。暴走はしてないと思う。このままいく」

 正直ビビってるし周りの空間ビリビリ震えてるけど、手に負えない感じはない。とはいえ、見た目はキャンプファイヤーに油を注いだ大炎上状態だ。
 このまま斬撃を自分なりにイメージして剣を振ればいいんだよな。

「やってやるぜっ、おらぁ‼」

 マンガやアニメでよく見るような三日月形の斬撃をイメージして、力を込めて魔剣を振り抜く。
 その瞬間、巨大な三日月形の斬撃が本当に撃ち放たれ、眼前まで迫っていた黒い霧を吹き飛ばし猛然とモンスター目掛けて突き進む。
 黒い炎の塊のような巨大な斬撃を繰り出した時、反動が凄まじい衝撃波となり襲ってくる。超人パワーがなかったらその場に踏み止まれずに飛ばされていた。
 魔力で作られた斬撃はタコモンスターに直撃すると、切り裂くのではなく爆裂魔法のように大爆発した。

「うおっ、マジかっ⁉」

 強烈な爆音が轟き岩山全体が大きく地震のように揺れ、俺たちがいる空間は炎と煙が埋め尽くし、爆風が怒れる龍の如く荒れ狂う。
 この時モンスターの気配は消えていた。間違いなく倒したはずだ。てか魔剣スゲーよ、威力半端ない。
 しかし俺としたことがウルトライージーミス。斬撃を放つ時、カッコいい技の名前を言うの忘れた。なんてこったい。

「みんな大丈夫か?」

 まだ煙が充満してて視界が閉ざされているが、後ろでゲホゲホ発しているから生きてはいる。

「はいにゃ、クリスチーナは大丈夫なのにゃ」
「ご主人、スカーレットも無事です」
「アッキー、私も怪我はしていない」
「そうか、よかった。とりあえず、煙がおさまるまでその場で待機な」
「御意」
「はいにゃ」
「了解した」

 程なくして視界が少し回復したところで三人が近付いてきた。
 既にモンスターは消滅しており、地面やその周りは爆発で大きく削れていた。まさか上級と思われる巨大系モンスターを一撃で倒せるとは。

「なあアッキー、こいつら爆発の時、私の後ろに隠れたんだがどう思う。私を盾にしたんだぞ」

 その重装備ですから緊急時は反射的にするでしょ普通。
 因みに俺の方は魔剣から放出されるトンでもない魔力がバリアーのように爆風と炎を防いでくれた。今は魔力は沈黙してただの剣の状態だ。

「そりゃまあ……偶然ですよ偶然。そうだろ二人とも」
「勿論偶然です」
「偶然なのにゃ」
「……なんだか納得できないなぁ」
「にゃは、そんなことよりみんなススだらけなのにゃ」
「お前のせいだバカ猫、全部お前が悪い」
「にゃにゃん⁉ スカーレットちゃん酷いのにゃ。クリスチーナは何もしてないし、何もできない子なのにゃ」

 クリスさん、聞いてるこっちが悲しくなるよ。

「お前たちうるさいぞ。それよりアッキー、無茶をしすぎだ。生き埋めになるところだぞ」
「申し訳ない、気を付けます」

 魔剣がここまで凄い力を発揮するとは。これは周りに人がいたら使えないかも。ただ調子に乗ったけど本気ではなかった。魔力制御が分からないから、一発目は軽くやったつもりなんだよ、俺的には。
 魔剣は使い手の強さに比例して魔力をいくらでも大きくするのだが、俺の強さってどんだけチートなんだろ。限界数値を冒険者レベルとかで知りたいぜ。もしかして、また力が上がっているのかも。
 しかし流石に魔力を使い過ぎたかも。少し疲れた気がする。この疲労が魔剣に体力を食われたってことか。

「本当に驚いたよ。使い手が変わればこうも違う物になるとは」
「レオンさんはただ、本気を出して戦ってないだけですよ。いざ上級モンスターと戦いになったら、同じようなことができますよ」
「いや、それはない。私ならすぐに逃げているはずだ」
「だからたまには戦いましょうよ、レベル30なんだから」
「それは無理だ」

 ホンとこの人、俺の前では開き直ってるよ。潔すぎだろ。正体隠してたのが本当にストレスだったんだろうな。
 でも戦えば絶対に強いはずなんだよ。気持ちの問題で変わると思う。そもそもザコだけ倒してレベル30とか、めっちゃバトル好きじゃないと無理でしょ。更に魔剣付きのフル装備だからね。

「レオンさん、この魔剣ってランクが低いようなこと言ってたけど、値段はどのぐらいするの?」
「それは金貨千枚ぐらいかな」
「千枚⁉ 高っ、なにそれ、魔剣ってそんなに高かったんだ」

 金貨一枚が三万円として、千枚だから三千万円かよ。
 都心じゃなかったら新築マンション買えるんじゃないの。やはりレオンはお金持ちのお坊ちゃま確定だ。ザコ狩りでレベルを上げられたとしても大金を稼ぐのは無理だろうからな。
 しかしランクが低い名もない魔剣でこの値段。上級の魔剣っていったい幾らなんだよ。億越えとか普通にありそうだし、どれだけの攻撃力があるのか考えただけで恐ろしい。更にチートな特殊能力もあると予想される。
 怖いけどワクワクもする。いつかは自分専用の魔剣が欲しい。今日の冒険での稼ぎから考えても、頑張ったら買えそうな気がしてきた。

「ご主人様、お金や武器を拾ってきたのにゃ」

 レオンと話している間にクリスとスカーレットは広範囲に落ちている原料を拾い集めてきた。





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