Sword Survive

和泉茉樹

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第2章

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     二

 翌日、僕は早めに目覚めた。五時過ぎでももう明るい。
 リビングに行って、投射映像で電子版の新聞を確認した。普通の新聞の他に、魔具、魔器関係の企業や技術を取り扱う情報紙も確認した。こちらは短いのですぐに読み終わる。
 アンドロイドはいつの間にか起きていて、新聞を読んでいるうちに朝食の匂いが漂ってくる。
 少しして料理が運ばれてきた。
「おはよう」
「おはようございます」
 周りの人の中にはアンドロイドに話しかけるのは無駄で、命令か指示をするだけでいい、という意見の人もいる。
 でも僕はそうは思わない。
 このアンドロイドは、今のところ、僕の唯一の家族なのだ。
 朝食を食べつつ、アンドロイドが今日の天気について報告してくるのを聞いた。
「夕方から雨なら、自転車で店へ行って、帰りは歩きかもしれない。また連絡するよ」
「はい」
 どこか嬉しそうにアンドロイドが頷いた。そういう仕様でも、心が和む。
 僕は学校の制服のスラックスを着て、上はTシャツ一枚だ。このTシャツ、なんとマグマグのロゴの入った、オリジナルTシャツ、スタッフTシャツである。
 着ているのは、僕と店長しかいない。そもそも店長以外、店で働いているのは僕だけだ。
 玄関から外に出ようとした時、そこに幻覚が待ち構えていたらどうしよう、と思った。でも一晩経ったせいか、それほど怖くはなかった。あれは幻で、勘違いだったんじゃないか、と思えた。我ながら、素晴らしい順応力だ。
 玄関の土間の隅に、塩が小さな山になっていた。
「じゃあ、行ってくるよ」
 アンドロイドが差し出した傘を受け取る。
「行ってらっしゃい」
 僕は頷いて、外へ出た。
 ドアの向こうに少女は、いなかった。一安心だ。
 自転車で店へ向かう。通勤時間帯で、歩いている人が大勢いた。学生もいれば、会社員もいる。自転車も多い。
 マグマグに着いたのは八時過ぎだった。
 裏口に回ると、店長の自転車がすでに駐まっていた。古びたマウンテンバイク。
「おはようございます」
 鍵の空いている裏口から中に入ろうとすると、通路に二つの大きな箱が置かれていて、ギリギリ通り抜けられるスペースしかない。箱に体を擦られつつ、どうにか抜けた。
「おう、おはよう」
 店長はハンバーガーを食べながら、事務所で伝票のようなものをチェックしていた。
「通路のあれは何ですか?」
「魔器のメンテナンス用の設備。小型の奴が出たんで、買い換えたんだ。お前はラッキーだぞ、睦月。早朝から古くてデカくて重い機材を運び出すのを手伝わなくて済んだんだ」
 僕は事務所の横の作業室を見る。
 元からゴミゴミしていたけど、巨大な機材があった空間はポッカリと空いている。
「どうして業者に新しいものを設置してもらわなかったんですか?」
「節約。お前がいれば、大丈夫だから」
 ……ひどい話だ。
「つまり、僕に運べということ?」
「俺も手伝うよ。店を掃除していてくれ、この書類を片付けたら、やろう」
 結局、開店時間を少し遅らせて、機材を設置した。新しい機材はピカピカで、見たよりも軽く、かつ、シンプルに見えた。
「悪くないな」
 嬉しそうに店長が機材を撫でている。
「これでお前の給料も稼げるぞ」
 不穏なことを言う。
「まるで稼がないと払えないような口ぶりですけど?」
「そういうことになるな」
「冗談ではなく?」
「冗談ではなく」
 ぽんぽん、と店長が僕の肩を叩いた。
「働きたまえ、少年。そして稼ぐのだ」
 適当な大人である。
 僕は店に出て、シャッターをやっと開けた。前時代的で重いだけの看板を引っ張り出した。
 その段になってやっと気づいた。
 店舗の向かい、民家の塀に寄り沿うように、何かがいる。
 何かというか、例の少女だ。
 銀色の長い髪の毛。
 視線がぶつかったけど、僕は無視した。それくらいには慣れていた。もう驚かないぞ。
 店内に戻り、店長の様子を見ると、作業室を整理していた。前の機材があった時の混沌とした室内が、再び現れそうだ。
 通路に戻り、今日の分の入荷品の入った箱を持ってくる。機材の箱に比べれば小さい。
 開封して、中を検める。書類を分類し、数を確認。店頭に出す分を棚に運んだ。
 荷物の中に一つ、見慣れない部品があった。魔力加速器のようだけど、超小型で、よく見る棒状、線状ではない。昨日、店長が言っていた輪の形状の加速器に近いけど、しかし、この商品は透明な部品の中を液体が満たしている。
「これ、なんですか?」
 ニコニコと作業室の新しい機材をいじっていた店長がこちらを向く。
「ああ、それか。それはこれから来る客のために取り寄せた奴だ。気をつけて扱えよ、壊したら十年はタダで働く羽目になる」
  ……本当に?
 その部品をそっと店長に預け、僕はカウンターに戻った。
 いつの間にか、少女が店内に入っていた。しかし、もう驚かないぞ。驚いてたまるものか。
 少女を無視して、僕はカウンターの中で専門書に目を落とした。
 少しすると、店のドアが開く音がした。
「いらっしゃませ」
 視線を向けると、若い女性が立っている。パンツスーツ姿が凛とした印象を与える。サングラスで目元を隠していたが、美人である。
 僕も知っている相手だった。
「天城さん」
「こんにちは、少年」
 天城光という名前の、フリーの行使者で、僕もこの店で何度も顔を合わせている。
 詳細は知らないけど、相当な使い手なのは知っている。
「店長ですよね? 呼んできます」
「整備のために寄ったんだ。中に入れてもらう」
 彼女はカウンターの横を抜けて、事務所も抜け、作業室へ入っていった。僕は遠慮して、カウンターに残った。
 作業室の方から店長の興奮した口調がかすかに聞こえた。
 そうか、新しい機材は天城さんのためだったのか。きっと、あの超高価なパーツもそうだ。
 僕は視界に少女の姿がないのに気づいた。カウンターを出て、棚の間を全部確認したけど、いなかった。もう僕を諦めてくれたらいいんだけど。
 念のため店の外も確認したけど、いなかった。よかったよかった。
 カウンターに戻った途端、作業室から怒鳴り声が聞こえて驚いた。声は天城さんのものだ。実は結構、強い人なのだというのも知っている。
 ただし、店長もあれで頑固な面があるけど。
 二人が激しくやり合うのも、初めてじゃない。
 やり合うというか、大抵は天城さんが声を荒げて、店長は淡々と応じる様子だ。
 声が聞こえなくなって十分ほどして、天城さんが出てきた。帰るのかと思ったら棚の間をうろうろし始めた。どうやら時間を潰しているらしい。
「これは」魔具の拡張部品を持って天城さんがこちらを見た。「いつ入荷した?」
 僕は急いでカウンターを出て、彼女の横に立ってその部品を見た。
「三日前です。十個入荷して、まだ売れてないと思います」
「三日前? それは遅かったな。五日前に、別のメーカーからもう少し性能のいい部品が出ている」
 僕はまじまじと彼女の顔を見た。サングラスの奥の瞳はよく見えない。
「店長に報告しておきます」
「その必要はないよ」
 店長が奥から出てきた。手には十字架のようなものを持っているが、やや大きい。それが天城さんに向かって放られた。
「その製品は確かに、性能がやや劣る。だが安いし、頑丈だ。その点で、価値がある」
 そう言われて、天城さんは自分の手元の拡張部品を見た。
「さすがに目があるな、店長」
「これでもこの仕事を長く続けていてね」
 頷いた天城さんは部品を棚に戻し、店長に歩み寄ると、自分のモバイルを取り出した。
「お会計」
 にっこりと笑った店長が、決済装置を取り出し、モバイルと触れ合わせた。
 チャリンという効果音の後、天城さんがモバイルを確認する。
「これはちょっと高すぎないか?」
「適正価格。いや、サービス価格だ」
「いつか別の店に乗り換えてやるからな」
 そんなことを言って、天城さんは店を出て行った。やれやれ。
「本当にサービスしたんですか?」
「なんだ、疑っているのか」
 心外、と言いたげな顔の店長。
「サービスしたさ。最初の段階でね」
「最初?」
「部品を取り寄せるのに、だいぶ、資金を食われた。あれは最新の試作品だ」
 試作品、と言われても、ピンとこない。
「試験品の事?」
「いや、プロトタイプ、の事だ」
 やっと状況が理解できた。
 店長は製品化される前の段階の、最新のパーツをどこかから引っ張ってきたのだ。
「まぁ、こういうこともある」
 店長は僕の肩を叩いて、奥の作業室へ戻っていった。
 一体、どこにどんなコネがあるんだろう……?
 昼休みに食事を買いに行こうとすると、いつの間にかまた、例の少女が店内にいた。まだ諦めてくれないらしい。
「店長」
 思い切って、確認することにした。
 店長は事務所で冷凍食品のハンバーガーを旧式の電子レンジで解凍していた。
「なんだ? どうした?」
 カウンターに出てきた店長に、僕は少女を指差した。
「あそこにいるお客さん、見えますか?」
 僕の指先が示すところを店長はじっと見たけれど、不思議そうにこちらを見返した。
「何か変な薬でも飲んだか?」
「見えないですよね」
 僕は改めて少女を見た。彼女はこちらに向き直っていた。
 あまりにリアル、そこにいるのがはっきりと感じられるのに、店長には見えない。
 やっぱり幻覚か。
「大丈夫か? 変な魔法の実験でもしたのか?」
「大丈夫です。今、自分のことをやっと信じることができました」
 席を立ち、
「お昼ご飯を買いに行ってきます」
 不思議そうにしている店長を置き去りに、僕は店を出た。少し道を歩いてから振り返ったけど、少女がついてきている様子はない。見える範囲にはいない。
 店長に見えない、アンドロイドにも見えない。なら、僕にしか見えないわけで、僕に何かが作用している。
 作用していなければ、実は僕が何か、変なものを見るような体質を持っていて、それに突然に目覚めた、ということだ。
 しかしそれは科学的ではないし、魔法学的でもない。
 どうにかして、暴いてやりたい。
 そんなことを思いつつ、お昼ご飯を買って、店に戻った。
 すでに少女の姿は消えていた。まさかお昼ご飯に行くわけもないだろうけど。
 でも結局、店を出るまで少女の姿は見なかった。
 夕方から雨が降り出し、結構な降りになった。自転車で帰るのは不可能だ。
「睦月、帰りは歩きか?」
「そのつもりでしたけど、バスを使うかもしれません」
「そうか、気をつけろよ」
 店長は傘を差して帰って行った。
 僕も自分の部屋へ向かって歩き出す。雨がかなり激しくて、靴、そしてスラックスの裾が濡れる。ただ、舗装が徹底されているので、泥が跳ねるようなことはない。
 しかし、鬱陶しいのは間違いない。
 仕方ない、ちょっと近道しよう。
 僕は脇道に逸れた。狭い道を進む。
 すると、前方から誰かが走ってきた。珍しいことだ。
 しかも傘を差していない。なんで?
 弱々しい街灯の下にその誰かが来た時、その姿がはっきり見えた。
 銀色の髪、幼い顔立ち、小さな体。
 例の少女だった。
 しかし今は奇妙な真っ白い服を着ていて、かつ、雨に濡れている。
 そして表情に感情がある。無表情ではない。
 僕が逃げ出さなかったのは、その恐怖に怯える少女の顔と、彼女から発散されていた必死と表現できる気配のせいだ。
 彼女が僕に突進し、ほとんどタックルするように抱きついてくるのを、僕は無抵抗に受け入れた。
 もう、思考は完全に停止していた。
「どうなっているんだ?」
 目の前には確かに少女がいる。実体のある、実際の女の子だ。
「どうなっている?」
 少女が無言でこちらを見上げ、それから自分が走ってきた方を見た。
 僕もつられて、そちらを見た。
 二人、誰かが立っている。
 闇の中から街灯の下へ進み出てきたのは、緑色の鱗に覆われた、トカゲのようにも見える存在だった。しかし二足歩行で、すぐに鎧に覆われた人間とわかる。
「あれは、対魔?」
 行使者の中でも、警察に所属する行使者を、対魔行使者、対魔と呼ぶのだ。
 しかし、滅多なことでは現れない。
 魔法に関する犯罪でもない限り。
 そしてここが現場だとすれば、僕は巻き込まれつつある。
「きみは」僕は少女を見た。「厄介ごとを抱えているのかな。僕はこう見えて一般人で、平和主義者で、とにかく揉め事が嫌いなんだけど」
 彼女の手が僕の手を取ったのは、まさにその瞬間だった。
 激しい光で一瞬、何も見えなくなるが、すぐに視力は戻った。
 僕の手には、一本の剣が握られていた。少女の姿は消えている。
 剣は真っ青な刀身を持ち、鍔は薔薇の花を模している。この薔薇も真っ青で半透明。
 なんだ? 何が起こった?
 二人の対魔行使者がこちらへ突っ込んでくる。もちろん人間の素早さではない。
 手に持っているのは彼らの魔器である、竜剣七号の刃。
 切られればただでは済まないのは自明。
 そして彼らは僕を切る気だ! それも警告もなく!
「わわっ」
 冗談じゃない。さすがに僕は逃げようとした。逃げる以外に選択肢はない。
 でも、それはできなかった
 体が動かない!
 そうと分かった次には、自分の意思に反して、逆に僕は二人の対魔行使者へ突っ込んでいる。
 先行する一人を躱した僕の体が、軽く相手を蹴る。軽く、と思ったけど、相手が吹っ飛ぶ。
 僕はその反動で二人目に、相手の想定外の角度でぶつかり、肩から衝突。
 こちらの動きの速さに意表をつかれた相手が姿勢を崩す。僕の肩には激痛。
 僕が動転しているのをよそに、僕の体だけは無駄のない動きで、よろめく相手の足を払い、その体を踏みつけて、飛び上がった。
 大跳躍で民家の屋根を踏み、さらに跳躍。
「ヒエェ」
 情けない声が漏れた。
 僕の体はそのまま跳躍を繰り返し、そして僕が暮らすマンションの前に降り立った。
 手に持っていた青い剣が光を放ち、その光の中から少女が現れた。
「何が、どうなって……」
 僕が混乱していると、少女が僕にまたタックルするように抱きつき、今度は泣き始めた。
 本当に激しい、すべての力を振り絞るような、泣き方だった。
 僕はその背中を撫でてやりつつ、仕方なく、自分の部屋に連れて行った。
「睦月さま」
 出迎えたアンドロイドは不思議そうな顔で僕を見て、少女を見て、また僕を見た。
「自分の主人を告発するのも、申し訳ないのですが、警察を呼ぶか、一緒に出頭しましょうか? 大丈夫です、今なら少しは弁解できます」
「誘拐じゃない」
 僕が先に言うと、アンドロイドは頷いて、
「そういうことにしておきましょう、今のところは」
 と応じた。
 際どいジョークを口にするアンドロイドである。
 結局、少女は眠る寸前まで、涙をこぼしていた。











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