54 / 68
第4章 師弟関係と死霊術師
第53話 もっと嫌がると思っていました
しおりを挟む
さて、自分の至らなさから、弟子であるアリスを死霊術師にしてしまい早数日。
さっそく私は弟子に、ゾンビやスケルトンの依り代の作成方法を教えていた。
「い、今までいろいろと教え渋っていた気がするのに、急に本格的ですね!」
「それはね、基本的に死霊術者、すぐ死ぬか諦めるか、人でなしのどれかになるからね。
せめて、死なない様にするのが師匠である私の役割だから」
「えぇ~……」
アリスちゃんがすごく何か言いたげな眼でこちらを見てくるが、これはスルー。
というのも、死霊術師というのは基本的に邪悪な職業である。
だからこそ、なり立てというのはそれこそ、失敗やら正義の味方に最も目を付けられやすい時期であり、そのせいで大半の人は挫折するのが常だ。
そして、もし一番大変なその時期を生き残っても死霊術師として大成するというのはあんまりよくないことであるのには違いなく、それこそ偉大な死霊術師とは=魂を操るやべぇ奴であるので、それだけで立派な世間の爪弾き者。
それこそ、今の自分のような司祭資格や師匠のような特権階級出身でもなければ、表世界で生きれないのが常なのだ。
「まぁ、本当ならアリスちゃんには死霊術より先に神聖魔術を会得してもらって、その後おまけで死霊術を学んでもらいたかったんだけど……。
アリスちゃん、神聖魔術の才能ないからなぁ」
「えっと、その、神に好かれるかどうかなんてそんなに簡単にわかるものなんですか?」
「まぁ、それに関してはね、死霊術で魂や魔力の感知が得意になると、自然と感じ取れるようになるから」
なお、これに関しては神に好かれるというよりも単純に神聖魔術の適性云々の話だ。
体からあふれる陽の魔力の量とか、放出しやすさとか純度とか、そういうのの総合評価。
だから、別にアリスちゃんが、不敬者だとか背徳者とか、そもそも聖職者としての適性が低いとかそう言う話では……。
――じゅぎぃぃぃぃ!!
「っと、ネズミの首絞めはこんな感じでいいですね。
あ、暴れないでください!綺麗に首を引っこ抜けないでしょ!」
「う~ん、力任せに呪詛を刻もうとすると、ネズミの体がボロボロになってしまうし、かといって呪詛を刻まずにゾンビ化させても、あんまり強い鼠ゾンビはできないし……」
「あぁ!相手が小さすぎたせいで、頭が潰れちゃいました!。
でも、お腹の子は無事ですし、これは師匠の言っていた血縁を混ぜたゾンビの作成もできそうですね!」
ないはず、なんだけどなぁ……。
「アリスちゃん、さすがに手慣れすぎでは?
もう少し、ネズミをゾンビに使う忌避感とかは……」
やだ、この娘、めちゃくちゃ容赦ない……!!
はじめは亜竜の卵の件もあり、ネズミのゾンビの依り代作成も絶対難航すると思ったのに、このありさまである。
いやまぁ、よく考えたら動物の皮なめしとか捕まえたウサギの解体とかやってるから血に対する忌避感とかはないんだろうけどさぁ。
「?何を言ってるんですか?ネズミは悪しき害獣ですよ?
食物を荒らし、病魔を蔓延させる、邪神の手先。
むしろ、積極的に殺していくべきものですよね!」
う、う~ん、この一点の曇無き眼よ。
アリスちゃんパパにそれとなく視線を向けると、むしろ彼は誇らしげにしていた。
亜竜の卵も、ネズミの子供も、同じ赤ちゃんには違いないだろうが!
……いや、ちがうか。
「ふふふ♪むしろ、犬猫や家畜、鳥の餌以外でもこの汚物共を有効に活用できるなんて!
やっぱり死霊術って思ったよりもちゃんとした魔術なんですね!」
「まぁ、でも呪術の中には陰の魔力と相性のいいネズミを操り、周囲一帯に疫病を分散させる呪術も存在するけどね」
「……どんな魔術も、使い様によっては悪の魔術になる。
そう言う話ですね!」
色々と都合のいい解釈をする我が弟子に少し、心強さすら感じる。
聞くところかつてのアリスちゃんのお母さんは、それはそれは病弱な人だそうで、ネズミの媒介する熱や病気、さらには齧られたせいで炎症を起こしたりもしたそうだ。
そりゃまぁ、殺意も出るか。
「あ!そうです、こういう時こそ呪詛と組み合わせるのがいいのでは!?
ネズミに生存ぎりぎりの肉体を維持しながら、、魂を堕落させる!
とりあえず、適当に一匹やってみていいですか?」
そして、アリスちゃんは只言われたとおりにゾンビを作るのではなく、質問を交えながらもその先を目指そうとする。
動機や行動こそ邪悪だが、それでもそのハングリー精神と熱意はなかなかのものだ。
これなら、そう遠くない日には、アリスちゃんはそれなりの、ちゃんとしたネズミのゾンビを一人で完成させることができるだろう。
「でもまぁ、まだ合格には程遠いけどな!」
「ちゅ、ちゅーわんがぁぁああ!!!」
というわけで、さっそくアリスが提示してきた完成品第一号のネズミゾンビを握り潰すことにした。
するとそのゾンビネズミは、ただ潰れるのではなく、まるで焼け付くかのように炭化し、その魂も浄化。
あっさりとその機能を失ってしまった。
「初めてにしてはよくできているけど、それでも実践レベルからは程遠い。
もう少し、魔力と呪詛の込め方を頑張ろうか!」
実際アリスの作ったネズミのゾンビは、初心者の初めてにしてはよくできてはいた。
少なくともゾンビとしての再生力や超パワーなどは備えていた、
が、それでもこの程度の出来で満足されても困るため、容赦なくダメ出ししていく事にした。
「い、今師匠、死霊術や奇跡を使わず、触っただけでこのネズミゾンビを成仏させませんでしたか!?」
「おお!よく気が付いたね!アリスちゃんに勉学ポイント+2点!」
「わーい!って、ちがう!?
今の何をやったんですが!?」
何をやったんだって言われても、ただ少し聖痕の力を開放しながら触れただけだが?
という冗談はさておき、今回アリスが作ったゾンビの最大の欠点、それは体の物理的な頑丈さこそそこそこあるが、まだまだ制御も作りも未熟すぎて、ちょっとした魔力混じりの刺激で壊れてしまうと言うところだ。
それこそ、奇跡未満の純度の高い陽の魔力をぶつければ、このように一瞬で崩れてしまう程度には。
「だから、このゾンビだとよくある三流死霊術師程度の出来だね。
太陽光で成仏したり、教会には入れない、その適度のゾンビでしかないよ。
死霊術師を襲ってくる相手の半分は、奇跡なんかの陽の魔力で攻撃してくるはずだからね」
「う~ん、まだまだ問題ありということですか。
ところで、前提として、神聖魔術に強いゾンビを作るのは、色々と聖職者的にセーフなんですか?」
「アリスちゃんは闇落ちしないいい娘なので、問題ないと判断しました」
「わ~い!」
なお、これはある意味では悪堕ちしたら自分がぶっ殺しに行くという宣言でもあるのだが、それを気付いてないのか純粋に喜ぶアリスちゃん。
まぁ、でも彼女ならおそらく、そう簡単に悪の道に落ちることはないだろう。
「……っは!ネズミを殺す呪詛ネズミを作れば、効率的にネズミを減らせるのでは?」
『そこは普通に、猫のゾンビとかじゃダメなのか?』
「猫はネズミを食べてる、かわいくて頼もしい動物なのにそんなひどいことできません!
でも、ネズミの死骸をつぎはぎにして、猫の形にすれば、多少はかわいくなるかもしれませんね!
やってみましょう!」
無数のネズミの死体を笑顔で量産するアリスちゃんの鬼畜さには、少し頭がいたくなる。
かくして、そんなやばいアリスちゃんを尻目に、こちらも自分用の亜竜の卵と亜竜の骨を取り出し、さっそく加工へと移るのでしたとさ。
さっそく私は弟子に、ゾンビやスケルトンの依り代の作成方法を教えていた。
「い、今までいろいろと教え渋っていた気がするのに、急に本格的ですね!」
「それはね、基本的に死霊術者、すぐ死ぬか諦めるか、人でなしのどれかになるからね。
せめて、死なない様にするのが師匠である私の役割だから」
「えぇ~……」
アリスちゃんがすごく何か言いたげな眼でこちらを見てくるが、これはスルー。
というのも、死霊術師というのは基本的に邪悪な職業である。
だからこそ、なり立てというのはそれこそ、失敗やら正義の味方に最も目を付けられやすい時期であり、そのせいで大半の人は挫折するのが常だ。
そして、もし一番大変なその時期を生き残っても死霊術師として大成するというのはあんまりよくないことであるのには違いなく、それこそ偉大な死霊術師とは=魂を操るやべぇ奴であるので、それだけで立派な世間の爪弾き者。
それこそ、今の自分のような司祭資格や師匠のような特権階級出身でもなければ、表世界で生きれないのが常なのだ。
「まぁ、本当ならアリスちゃんには死霊術より先に神聖魔術を会得してもらって、その後おまけで死霊術を学んでもらいたかったんだけど……。
アリスちゃん、神聖魔術の才能ないからなぁ」
「えっと、その、神に好かれるかどうかなんてそんなに簡単にわかるものなんですか?」
「まぁ、それに関してはね、死霊術で魂や魔力の感知が得意になると、自然と感じ取れるようになるから」
なお、これに関しては神に好かれるというよりも単純に神聖魔術の適性云々の話だ。
体からあふれる陽の魔力の量とか、放出しやすさとか純度とか、そういうのの総合評価。
だから、別にアリスちゃんが、不敬者だとか背徳者とか、そもそも聖職者としての適性が低いとかそう言う話では……。
――じゅぎぃぃぃぃ!!
「っと、ネズミの首絞めはこんな感じでいいですね。
あ、暴れないでください!綺麗に首を引っこ抜けないでしょ!」
「う~ん、力任せに呪詛を刻もうとすると、ネズミの体がボロボロになってしまうし、かといって呪詛を刻まずにゾンビ化させても、あんまり強い鼠ゾンビはできないし……」
「あぁ!相手が小さすぎたせいで、頭が潰れちゃいました!。
でも、お腹の子は無事ですし、これは師匠の言っていた血縁を混ぜたゾンビの作成もできそうですね!」
ないはず、なんだけどなぁ……。
「アリスちゃん、さすがに手慣れすぎでは?
もう少し、ネズミをゾンビに使う忌避感とかは……」
やだ、この娘、めちゃくちゃ容赦ない……!!
はじめは亜竜の卵の件もあり、ネズミのゾンビの依り代作成も絶対難航すると思ったのに、このありさまである。
いやまぁ、よく考えたら動物の皮なめしとか捕まえたウサギの解体とかやってるから血に対する忌避感とかはないんだろうけどさぁ。
「?何を言ってるんですか?ネズミは悪しき害獣ですよ?
食物を荒らし、病魔を蔓延させる、邪神の手先。
むしろ、積極的に殺していくべきものですよね!」
う、う~ん、この一点の曇無き眼よ。
アリスちゃんパパにそれとなく視線を向けると、むしろ彼は誇らしげにしていた。
亜竜の卵も、ネズミの子供も、同じ赤ちゃんには違いないだろうが!
……いや、ちがうか。
「ふふふ♪むしろ、犬猫や家畜、鳥の餌以外でもこの汚物共を有効に活用できるなんて!
やっぱり死霊術って思ったよりもちゃんとした魔術なんですね!」
「まぁ、でも呪術の中には陰の魔力と相性のいいネズミを操り、周囲一帯に疫病を分散させる呪術も存在するけどね」
「……どんな魔術も、使い様によっては悪の魔術になる。
そう言う話ですね!」
色々と都合のいい解釈をする我が弟子に少し、心強さすら感じる。
聞くところかつてのアリスちゃんのお母さんは、それはそれは病弱な人だそうで、ネズミの媒介する熱や病気、さらには齧られたせいで炎症を起こしたりもしたそうだ。
そりゃまぁ、殺意も出るか。
「あ!そうです、こういう時こそ呪詛と組み合わせるのがいいのでは!?
ネズミに生存ぎりぎりの肉体を維持しながら、、魂を堕落させる!
とりあえず、適当に一匹やってみていいですか?」
そして、アリスちゃんは只言われたとおりにゾンビを作るのではなく、質問を交えながらもその先を目指そうとする。
動機や行動こそ邪悪だが、それでもそのハングリー精神と熱意はなかなかのものだ。
これなら、そう遠くない日には、アリスちゃんはそれなりの、ちゃんとしたネズミのゾンビを一人で完成させることができるだろう。
「でもまぁ、まだ合格には程遠いけどな!」
「ちゅ、ちゅーわんがぁぁああ!!!」
というわけで、さっそくアリスが提示してきた完成品第一号のネズミゾンビを握り潰すことにした。
するとそのゾンビネズミは、ただ潰れるのではなく、まるで焼け付くかのように炭化し、その魂も浄化。
あっさりとその機能を失ってしまった。
「初めてにしてはよくできているけど、それでも実践レベルからは程遠い。
もう少し、魔力と呪詛の込め方を頑張ろうか!」
実際アリスの作ったネズミのゾンビは、初心者の初めてにしてはよくできてはいた。
少なくともゾンビとしての再生力や超パワーなどは備えていた、
が、それでもこの程度の出来で満足されても困るため、容赦なくダメ出ししていく事にした。
「い、今師匠、死霊術や奇跡を使わず、触っただけでこのネズミゾンビを成仏させませんでしたか!?」
「おお!よく気が付いたね!アリスちゃんに勉学ポイント+2点!」
「わーい!って、ちがう!?
今の何をやったんですが!?」
何をやったんだって言われても、ただ少し聖痕の力を開放しながら触れただけだが?
という冗談はさておき、今回アリスが作ったゾンビの最大の欠点、それは体の物理的な頑丈さこそそこそこあるが、まだまだ制御も作りも未熟すぎて、ちょっとした魔力混じりの刺激で壊れてしまうと言うところだ。
それこそ、奇跡未満の純度の高い陽の魔力をぶつければ、このように一瞬で崩れてしまう程度には。
「だから、このゾンビだとよくある三流死霊術師程度の出来だね。
太陽光で成仏したり、教会には入れない、その適度のゾンビでしかないよ。
死霊術師を襲ってくる相手の半分は、奇跡なんかの陽の魔力で攻撃してくるはずだからね」
「う~ん、まだまだ問題ありということですか。
ところで、前提として、神聖魔術に強いゾンビを作るのは、色々と聖職者的にセーフなんですか?」
「アリスちゃんは闇落ちしないいい娘なので、問題ないと判断しました」
「わ~い!」
なお、これはある意味では悪堕ちしたら自分がぶっ殺しに行くという宣言でもあるのだが、それを気付いてないのか純粋に喜ぶアリスちゃん。
まぁ、でも彼女ならおそらく、そう簡単に悪の道に落ちることはないだろう。
「……っは!ネズミを殺す呪詛ネズミを作れば、効率的にネズミを減らせるのでは?」
『そこは普通に、猫のゾンビとかじゃダメなのか?』
「猫はネズミを食べてる、かわいくて頼もしい動物なのにそんなひどいことできません!
でも、ネズミの死骸をつぎはぎにして、猫の形にすれば、多少はかわいくなるかもしれませんね!
やってみましょう!」
無数のネズミの死体を笑顔で量産するアリスちゃんの鬼畜さには、少し頭がいたくなる。
かくして、そんなやばいアリスちゃんを尻目に、こちらも自分用の亜竜の卵と亜竜の骨を取り出し、さっそく加工へと移るのでしたとさ。
0
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
転生幼女の異世界冒険記〜自重?なにそれおいしいの?〜
MINAMI
ファンタジー
神の喧嘩に巻き込まれて死んでしまった
お詫びということで沢山の
チートをつけてもらってチートの塊になってしまう。
自重を知らない幼女は持ち前のハイスペックさで二度目の人生を謳歌する。
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
黒髪の聖女は薬師を装う
暇野無学
ファンタジー
天下無敵の聖女様(多分)でも治癒魔法は極力使いません。知られたら面倒なので隠して薬師になったのに、ポーションの効き目が有りすぎていきなり大騒ぎになっちまった。予定外の事ばかりで異世界転移は波瀾万丈の予感。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる