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第2章 神様と死霊術師
第23話 憑依術(入門編)
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開拓村バルカン。
そこはギャレン村の北部にある少し開けた丘にある開拓村である。
林業畜産業が盛んであり、周囲の村のと関係はそこそこ。
何よりここには名馬を複数有しており、それらの種や子を販売することにより、このイラダ地方の開拓村の運送事情に、陰ながら大きく貢献している。
さらには、この村には幾人かの馬に乗れる冒険者と守衛がおり、それにより小さめの開拓村でありながら、安定した繁栄と防衛を行える。
そんな村であった、いや、あったのだ。
「いや、やめ……ああああぁぁぁぁ!」
村にある小屋の一室から、若い女性の悲鳴がこだまする。
ぎしぎしとした物音と、粘着音。
その後響き渡る殴打音と叫び声。
凡そ中で行われているのは、逢引ではなくろくでもないことであるのがよくわかる。
「いいかい?じいさん。
俺たちは決してお前らを全滅させたいわけじゃないんだ」
一人の男が剣を握り、老年の男を脅した。
「貴様ら、貴様らはこのバルカン村に何の用だ!
お前らに、お前らのような卑劣な賊に渡すものなどない!」
老年の男が力強くそう叫ぶ。
その言葉に苛立ったのか、その剣を握った男は舌打ちをしながら、その剣を振るう。
そして、その剣が振るわれるのは、当然その老人相手……ではなく、その男の横に倒れ伏していた傷だらけの男であった。
「ぐ、ぐあああぁあああ!!!」
「……っ!アンドレ!!!」
「爺さん、言葉には気をつけな。
でないと、この未来ある若者がただの屍になっちまうからな!」
その男は、その老人が押し黙ったのを見ると、満足してその剣を鞘に納める。
「分かればいい、分かれば。
なにせ、俺たちは、賊は族でも只の賊じゃねぇ!
正義の賊だからなぁ!」
「そうやって、濡れた犬のようにおとなしくしていれば、殺しまではしねぇよ」
「それと、ちょっとだけ飯や馬、それと女子供を差し出すだけで勘弁してやる。
ずいぶんと優しいだろう?
泣いて喜んでくれてもいいんだぜ!」
その言葉と共にその賊たちは大いに笑い、あるいはふんぞり返る。
老人を含め、村の人々が押し黙るのとは対照的に、賊は非常に上機嫌で宴すら始めている。
「ところで頭。
取るものは取ったし、さっさと帰らんのですか?」
「いや、まだだ。
どうやら、団長はしばらくはここで停泊して、追加の獲物を仕留めろとのことだ。
だから、その間はこの村でたっぷりおもてなしを受けねばならないなぁ」
「ひゃっはー!!流石団長様だぁ!
話が分かるぅ!」
「おうおう、お前らも死にたくなかったら、きっちりおとなしく、そして派手に俺様達を歓迎しろよなぁ!
それで勘弁してやる感謝しろよ?この王国民めが!」
多くの賊が嘲笑い、周囲が下種な声で充満する。
老人を含め、身動きをとれぬバルカン村の多くの村人がその光景を歯痒そうにそれを見守るしかなかった。
……だからであろう、彼らにとって、それは幻聴か何かだと思ったのは自然な流れであろう。
『おう、馬借のじいさん久しぶり!
この近くまで救援に来たっすから、もう安心するッスよ!』
まさか、ネズミの姿をしたなにかが、突然自分の知り合いを名乗り、それが助けに来た救援だなんて。
どうやったら、信じられるであろうか?
☆★☆★
「ふむふむ、人質に関しては一か所にまとめられているから基本問題ないと」
「あ、あの、攫われた娼婦たちは、暴行を受けながらも、生きてはいるそうです。
そ、そして、今も複数の男に抱かれ続けてるそうです。
これは、あまり遅すぎると手遅れになるかも知れません」
「見張りの時間は……おっけ、休憩時間にいい感じに誘惑してくれるのね。
それはありがたいね」
「夜襲?それに関しては、大丈夫だよ!
基本、僕らはみんな夜目が利くからね!」
「あの、も、問題は相手の盗賊が夜目が利くかどうかですが……。
え?気の察知は、性交中は無理と、な、なるほどです!」
「一応、保険としてリーダーには、ネズミを使って呪術をかけることにするか。
腹痛か下痢当たりで十分かな?」
「おっけい!作戦は決まったね!
それじゃぁ、いくよ!ベネちゃん!イオ!
さっそく、救出作戦開始だ!」
☆★☆★
なお、救出作戦は地味に失敗した模様。
原因は、野党の一人に、かなり夜襲に敏感なものがいたようで、そいつが酒を飲んでの睡眠中でなお、遠方の物音に気が付き起床。
周囲の賊を叩き起こし、最低限の防衛体制をとったからだ。
「ありがとうございます!
おかげで我らは救われました!」
「このお礼はなんと言ったらいいか……」
まぁ、それでも救出作戦自体は成功したわけで。
バルカン村にいつほとんどの人は、救い、開放することはできた。
この村や娼婦ギルドの追加娼婦を襲った不埒者たちをすべて捕まえることはできた。
「ああ、どうして、どうして、アンドレ……」
「マーチン、ワナー……おまえら、殺しても死なないようなやつだったくせに……
偉く静かじゃないか」
しかし、それでも人質であった、この村の守衛や娼婦の護衛をしていた冒険者たちのほとんどが襲撃に気が付くと同時に、素早く賊にとどめを刺されてしまった。
まぁ、でもそんな悠長なことをしているせいで、肝心のこちらの夜襲を防ぐことには失敗し、こうして一人残らず生きたまま、お縄についてしまったわけだが。
「死ね!!死ね!!!死ね!!!
今すぐ死ね、苦しんで死ね!!毒を喰って死ね!」
「おいおい、すぐに死ぬなよ?まだ指は残ってるんだ。
……おい、だれか、水……いや、肥溜めから糞尿すくってこい。
気絶したコイツにぶっかけるぞ」
訂正、そろそろ死にそう。
まぁ、この村の人々や娼婦含めた旅商の人からしたら、命の恩人を殺した憎しみの対象だからね。
こうなるのもさもあらんといった所か。
「とりあえず、お互いにわかることを話していこうか」
「は、はい!」
かくして、バルカン村の村長と自分たちの状況確認をする。
とはいっても、こちらの事情としては、実にシンプル。
ギャレン村に来るはずであった娼婦が、途中で盗賊に襲われたという情報を聞いたので、それを救いに来た。
するとその賊及び娼婦は、この村にいたのでネズミに使役霊を憑依させて、情報収集を行った後、救出したというだけの話である。
「ああ、となるとあなた様方が、ギャレン村に新しく来たという。
あの噂の凄腕の冒険者と旅司祭の方で……」
「いや、司祭はあくまでサブだよ?
本業は魔術師だからね?」
「えぇ!それでは、治療の奇跡や葬儀に関しては……」
「いや、それはするよ?
一応は司祭としての技能も奇跡も、神から授かっているし」
おい、村長、なんだやっぱり司祭じゃないかみたいな安堵の視線は。
いやさ、流石にこのままだと最後に一人のこった、この村の守衛も死んじゃうから治療もする。
死者を放置するとアンデッド化してより厄介なことになるから、葬儀もする。
でも、自分はあくまで司祭やら神職技能を持っているだけの、ただの死霊術師だからね?
まぁ、初見の信用度に関わるから、死霊術師とは自己紹介しないけど。
せめて、ネズミを使ったんだから魔術師扱いしてくれ。
「では、今度はわしらの方の事情を……っといってもほとんど見た通りですが」
「ああ、あなただったのね!
噂のすごいエロい女司祭様は!
これなら納得……私からも説明するわ」
かくして、老年の男性であるバルカン村村長と救出した娼婦から、今回村で起きたことについて話を聞いた。
流れとしてはどうやらこの娼婦ギルドからの追加人員である娼婦は、他の旅商達との相乗りで、隊商の一員という形で、王都方面からこのイラダ地方へとやってきたらしい。
当然隊商クラスで移動になると、冒険者の護衛もついているし、おそらくは問題ない旅になる。
そして、近くにある大きめの地方都市を経由し、この村を経由した後、ギャレン村へとやってこようとしたのだが……。
「その時に、この盗賊団に襲われたというわけよ。
今ここにいる盗賊団は、10人前後だけど、私たちを襲った時はもっと数がいたわね」
「そして、この卑劣で残虐な盗賊どもは、商人たちを脅して、旅商のふりをして、わしらの村に接近。
油断をさそい、そのままこの村まで襲ったというわけですじゃ」
う~ん、普通に卑劣。
というか、隊商クラスを襲って、そのまま乗っ取れる実力をもっていること。
さらには、油断を誘った後の夜襲にあそこまで対応できるとか、こいつら只の盗賊にしてはもったいなさすぎるだろ。
「それに関しては、僕らが初めてギャレン村に着いた時の盗賊たちもそうだよね。
あいつら、装備こそ貧相だけど、動きも統率されていたし、どう見ても訓練している動きだったよ」
どうやら、こいつらは思った以上に厄介な裏がありそうだと嫌な予感がむんむんする。
しかしながら、この場でそれ以上探るわけにもいかず。
悶々とした不安を抱えながら、被害者の治療と、殺されてしまった勇敢な勇者たちの葬儀を行うのでしたとさ。
☆★☆★
かくして、バルカン村での後処理から数日後。
葬儀やら治療、さらにはバルカン村の圧倒的戦力不足などにより、ギャレン村への帰還に少しばかりてこずっている間。
とうとう自分たちが懸念していた事態が発生してしまったのであった。
「すまん!お前たちが遠征に出かけた数日後に、ギャレン村が盗賊団に襲われた!
できればすぐに戻ってきてくれ!」
かくして、私達はバルカン村からのお礼もそこそこに、急いで村へと戻ることになるのでしたとさ。
そこはギャレン村の北部にある少し開けた丘にある開拓村である。
林業畜産業が盛んであり、周囲の村のと関係はそこそこ。
何よりここには名馬を複数有しており、それらの種や子を販売することにより、このイラダ地方の開拓村の運送事情に、陰ながら大きく貢献している。
さらには、この村には幾人かの馬に乗れる冒険者と守衛がおり、それにより小さめの開拓村でありながら、安定した繁栄と防衛を行える。
そんな村であった、いや、あったのだ。
「いや、やめ……ああああぁぁぁぁ!」
村にある小屋の一室から、若い女性の悲鳴がこだまする。
ぎしぎしとした物音と、粘着音。
その後響き渡る殴打音と叫び声。
凡そ中で行われているのは、逢引ではなくろくでもないことであるのがよくわかる。
「いいかい?じいさん。
俺たちは決してお前らを全滅させたいわけじゃないんだ」
一人の男が剣を握り、老年の男を脅した。
「貴様ら、貴様らはこのバルカン村に何の用だ!
お前らに、お前らのような卑劣な賊に渡すものなどない!」
老年の男が力強くそう叫ぶ。
その言葉に苛立ったのか、その剣を握った男は舌打ちをしながら、その剣を振るう。
そして、その剣が振るわれるのは、当然その老人相手……ではなく、その男の横に倒れ伏していた傷だらけの男であった。
「ぐ、ぐあああぁあああ!!!」
「……っ!アンドレ!!!」
「爺さん、言葉には気をつけな。
でないと、この未来ある若者がただの屍になっちまうからな!」
その男は、その老人が押し黙ったのを見ると、満足してその剣を鞘に納める。
「分かればいい、分かれば。
なにせ、俺たちは、賊は族でも只の賊じゃねぇ!
正義の賊だからなぁ!」
「そうやって、濡れた犬のようにおとなしくしていれば、殺しまではしねぇよ」
「それと、ちょっとだけ飯や馬、それと女子供を差し出すだけで勘弁してやる。
ずいぶんと優しいだろう?
泣いて喜んでくれてもいいんだぜ!」
その言葉と共にその賊たちは大いに笑い、あるいはふんぞり返る。
老人を含め、村の人々が押し黙るのとは対照的に、賊は非常に上機嫌で宴すら始めている。
「ところで頭。
取るものは取ったし、さっさと帰らんのですか?」
「いや、まだだ。
どうやら、団長はしばらくはここで停泊して、追加の獲物を仕留めろとのことだ。
だから、その間はこの村でたっぷりおもてなしを受けねばならないなぁ」
「ひゃっはー!!流石団長様だぁ!
話が分かるぅ!」
「おうおう、お前らも死にたくなかったら、きっちりおとなしく、そして派手に俺様達を歓迎しろよなぁ!
それで勘弁してやる感謝しろよ?この王国民めが!」
多くの賊が嘲笑い、周囲が下種な声で充満する。
老人を含め、身動きをとれぬバルカン村の多くの村人がその光景を歯痒そうにそれを見守るしかなかった。
……だからであろう、彼らにとって、それは幻聴か何かだと思ったのは自然な流れであろう。
『おう、馬借のじいさん久しぶり!
この近くまで救援に来たっすから、もう安心するッスよ!』
まさか、ネズミの姿をしたなにかが、突然自分の知り合いを名乗り、それが助けに来た救援だなんて。
どうやったら、信じられるであろうか?
☆★☆★
「ふむふむ、人質に関しては一か所にまとめられているから基本問題ないと」
「あ、あの、攫われた娼婦たちは、暴行を受けながらも、生きてはいるそうです。
そ、そして、今も複数の男に抱かれ続けてるそうです。
これは、あまり遅すぎると手遅れになるかも知れません」
「見張りの時間は……おっけ、休憩時間にいい感じに誘惑してくれるのね。
それはありがたいね」
「夜襲?それに関しては、大丈夫だよ!
基本、僕らはみんな夜目が利くからね!」
「あの、も、問題は相手の盗賊が夜目が利くかどうかですが……。
え?気の察知は、性交中は無理と、な、なるほどです!」
「一応、保険としてリーダーには、ネズミを使って呪術をかけることにするか。
腹痛か下痢当たりで十分かな?」
「おっけい!作戦は決まったね!
それじゃぁ、いくよ!ベネちゃん!イオ!
さっそく、救出作戦開始だ!」
☆★☆★
なお、救出作戦は地味に失敗した模様。
原因は、野党の一人に、かなり夜襲に敏感なものがいたようで、そいつが酒を飲んでの睡眠中でなお、遠方の物音に気が付き起床。
周囲の賊を叩き起こし、最低限の防衛体制をとったからだ。
「ありがとうございます!
おかげで我らは救われました!」
「このお礼はなんと言ったらいいか……」
まぁ、それでも救出作戦自体は成功したわけで。
バルカン村にいつほとんどの人は、救い、開放することはできた。
この村や娼婦ギルドの追加娼婦を襲った不埒者たちをすべて捕まえることはできた。
「ああ、どうして、どうして、アンドレ……」
「マーチン、ワナー……おまえら、殺しても死なないようなやつだったくせに……
偉く静かじゃないか」
しかし、それでも人質であった、この村の守衛や娼婦の護衛をしていた冒険者たちのほとんどが襲撃に気が付くと同時に、素早く賊にとどめを刺されてしまった。
まぁ、でもそんな悠長なことをしているせいで、肝心のこちらの夜襲を防ぐことには失敗し、こうして一人残らず生きたまま、お縄についてしまったわけだが。
「死ね!!死ね!!!死ね!!!
今すぐ死ね、苦しんで死ね!!毒を喰って死ね!」
「おいおい、すぐに死ぬなよ?まだ指は残ってるんだ。
……おい、だれか、水……いや、肥溜めから糞尿すくってこい。
気絶したコイツにぶっかけるぞ」
訂正、そろそろ死にそう。
まぁ、この村の人々や娼婦含めた旅商の人からしたら、命の恩人を殺した憎しみの対象だからね。
こうなるのもさもあらんといった所か。
「とりあえず、お互いにわかることを話していこうか」
「は、はい!」
かくして、バルカン村の村長と自分たちの状況確認をする。
とはいっても、こちらの事情としては、実にシンプル。
ギャレン村に来るはずであった娼婦が、途中で盗賊に襲われたという情報を聞いたので、それを救いに来た。
するとその賊及び娼婦は、この村にいたのでネズミに使役霊を憑依させて、情報収集を行った後、救出したというだけの話である。
「ああ、となるとあなた様方が、ギャレン村に新しく来たという。
あの噂の凄腕の冒険者と旅司祭の方で……」
「いや、司祭はあくまでサブだよ?
本業は魔術師だからね?」
「えぇ!それでは、治療の奇跡や葬儀に関しては……」
「いや、それはするよ?
一応は司祭としての技能も奇跡も、神から授かっているし」
おい、村長、なんだやっぱり司祭じゃないかみたいな安堵の視線は。
いやさ、流石にこのままだと最後に一人のこった、この村の守衛も死んじゃうから治療もする。
死者を放置するとアンデッド化してより厄介なことになるから、葬儀もする。
でも、自分はあくまで司祭やら神職技能を持っているだけの、ただの死霊術師だからね?
まぁ、初見の信用度に関わるから、死霊術師とは自己紹介しないけど。
せめて、ネズミを使ったんだから魔術師扱いしてくれ。
「では、今度はわしらの方の事情を……っといってもほとんど見た通りですが」
「ああ、あなただったのね!
噂のすごいエロい女司祭様は!
これなら納得……私からも説明するわ」
かくして、老年の男性であるバルカン村村長と救出した娼婦から、今回村で起きたことについて話を聞いた。
流れとしてはどうやらこの娼婦ギルドからの追加人員である娼婦は、他の旅商達との相乗りで、隊商の一員という形で、王都方面からこのイラダ地方へとやってきたらしい。
当然隊商クラスで移動になると、冒険者の護衛もついているし、おそらくは問題ない旅になる。
そして、近くにある大きめの地方都市を経由し、この村を経由した後、ギャレン村へとやってこようとしたのだが……。
「その時に、この盗賊団に襲われたというわけよ。
今ここにいる盗賊団は、10人前後だけど、私たちを襲った時はもっと数がいたわね」
「そして、この卑劣で残虐な盗賊どもは、商人たちを脅して、旅商のふりをして、わしらの村に接近。
油断をさそい、そのままこの村まで襲ったというわけですじゃ」
う~ん、普通に卑劣。
というか、隊商クラスを襲って、そのまま乗っ取れる実力をもっていること。
さらには、油断を誘った後の夜襲にあそこまで対応できるとか、こいつら只の盗賊にしてはもったいなさすぎるだろ。
「それに関しては、僕らが初めてギャレン村に着いた時の盗賊たちもそうだよね。
あいつら、装備こそ貧相だけど、動きも統率されていたし、どう見ても訓練している動きだったよ」
どうやら、こいつらは思った以上に厄介な裏がありそうだと嫌な予感がむんむんする。
しかしながら、この場でそれ以上探るわけにもいかず。
悶々とした不安を抱えながら、被害者の治療と、殺されてしまった勇敢な勇者たちの葬儀を行うのでしたとさ。
☆★☆★
かくして、バルカン村での後処理から数日後。
葬儀やら治療、さらにはバルカン村の圧倒的戦力不足などにより、ギャレン村への帰還に少しばかりてこずっている間。
とうとう自分たちが懸念していた事態が発生してしまったのであった。
「すまん!お前たちが遠征に出かけた数日後に、ギャレン村が盗賊団に襲われた!
できればすぐに戻ってきてくれ!」
かくして、私達はバルカン村からのお礼もそこそこに、急いで村へと戻ることになるのでしたとさ。
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