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第一部 幼年期
第三十話 アズベルグの人々~ジュディスの場合~
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乗り合い馬車襲撃事件に弟が巻き込まれているかもと、カイゼルが出発した翌日も、領主の優秀な秘書たるジュディス嬢は領主の執務室に詰めていた。
領主不在なので全く仕事は進まないが、カイゼルが戻ってきたときに効率よく処理できるように整理しておくことなら出来る。
と、言うわけで、ジュディスは黙々と書類の整理をしていた。
そんな優秀な秘書っぷりを発揮しているジュディスだが、今日は少し集中力に欠けていた。
「ジョゼット様は、ご無事かしら」
ぽつりと呟く。
ジュディスはアズベルグの出身で、故に現領主・カイゼルの弟、ジョゼの事も見知っていた。
どちらかというとインドア派な子供時代を過ごしたカイゼルと違い、ジョゼは活発な……もとい、大人からは悪ガキと呼ばれる類の子供だった。
元気が良く、いたずら好きだが弱い者いじめは絶対にしない、以外と面倒見のいいジョゼ少年は、町の女の子達の人気者だった。
彼が、当時の領主である父親とぶつかって町を飛び出してしまった時に泣いた女の子の数は、両手をあわせてもおさまらないくらいには居たはずだ。
当時のジュディスは泣きこそしなかったものの、少し残念に思うくらいにはジョゼの事が好きだった。
恋心ではなく、人として好きという程度の思いだったとは思うが。
ずっと長い間、思い出すことも無かった名前ではあるが、無事でいて欲しいとは思う。
彼はどんな男に成長したのだろうか。
思えば、少年の頃のジョゼは天使のように可愛らしい男の子だった。
本人は自分の容姿を男らしくないと嫌っていたようだが、ジュディスは好きだった。ジュディスの好み、ど真ん中だったと言っても良い。
ジュディスは昔も今も、男を感じさせない未成熟な容姿に惹かれる。
昔はともかく、今はそんな事を正直に話せば不信感丸出しの視線を受けること間違いなしなので、よほど信用出来る人にしか明かさない秘密ではあるが。
昔は紅顔の美少年だったジョゼも、さすがに男らしく成長してしまった事だろう。それだけは何となく残念だった。
そんな事をつらつらと考えながら仕事をしていたら、あっという間に時間は過ぎて昼過ぎに。
はっとしたジュディスが余分な出費を押さえるために毎日作ってくるお弁当を開いて食べ始めようとした時、その連絡は突然舞い込んできた。
知らせを持ってきたのは1人の兵士だった。
彼は、息を切らせて執務室に駆け込んできてジュディスの前に膝を折ると、伝えるべき事実を彼女に向かって吐き出した。
それは、もしかしたらと彼女も薄々思っていたこと。だが、現実にならなければいいとも思っていた。しかし、事実は残酷だ。
兵士は語った。
領主の弟であるジョゼット・ルバーノが死亡したという事を。
「それは、事実なんですね?」
そう、問わずにはいられなかった。兵士が頷く。
「間違いありません。領主様ご自身が確認されています」
その言葉を聞いて、ジュディスはしばし瞠目した。
可愛がっていた弟の死を、自ら確認しなければならなかったカイゼルの胸の内を思うと、同情めいた思いが胸をふさいだ。
ここ数日、彼は弟の帰還を心待ちにして、みっともないくらいにはしゃいでいた。
それなのにその思いは報われず、向き合わなければならなくなった辛い現実に、彼はきっと打ちのめされていることだろう。
悄然と肩を落とす上司の姿が目に浮かぶようで、ジュディスは気の毒そうに首を振る。
「そうですか。お気の毒です。奥様には、もう?」
「いえ。これから向かいます。まずはジュディス様へ伝えて、準備を進めて貰うように、とのことでしたので」
「準備?」
兵士の言葉にジュディスは首を傾げる。
準備とは、なんの準備だろうか?落ち込んだカイゼルを励ますための準備をしろという事なのか?だが、うっとおしいほどに落ち込んだカイゼルを、どうやって励ませというのだろうか?
(……仕事を山と積み上げておく?忙しく働けば落ち込む暇もないでしょうし。そうね、それがいいわ)
カイゼルが聞いていたら、泣いてやめてくれと頼みそうなことを平然と考えながら、じゃあ準備にとりかかろうかしらと、目の前の兵士のことも忘れて行動を開始しようとしたジュディスに、
「領主様より、伝言です。領主館の客室を整え、客人を迎え入れられるようにしておくように、と」
兵士がカイゼルからの伝言を伝える。それを聞いたジュディスは首を傾げた。
このアズベルグ領主館には、確かに客室がいくつか完備されている。
他領からの使節などの急な客人を泊める為のものだ。
だが、その客室を急ぎ準備して、そこを誰が使うというのか?まさか、カイゼル本人が使う訳ではあるまいし。
「領主館の客室を?客人って一体誰のことなの?」
「亡くなった弟君の奥方とご子息です」
「ジョゼット様の、奥様とお子様?」
「はい。お2人は奇跡的に救助され、今、領主様達と共にアズベルグへ向かっています」
ジュディスは驚きに軽く目を見開いて、だが返事を待つ兵士の視線にはっとしたように頷き、
「わかったわ。こちらの準備は私に任せてください。ここはもういいから、あなたは奥様のところへ向かってもらえますか?」
そう、兵士へ告げた。
彼は、きびきびと敬礼を返し、ばたばたと部屋を飛び出して行った。
これからカイゼルの家族が暮らす屋敷へと向かうのだろう。
その後ろ姿を見送って、ジュディスは小さく息をつく。
ジョゼ自身は亡くなったが、その妻と子供が生きている。
本当なら、ジョゼも助かっていればもっと良かったが、運命とは得てしてそう言うものだ。人の思うようには動いてくれない。
彼の奥さんと子供だけでも助かって良かったのだ。カイゼルも、きっと少しは心が救われたに違いない。
ジュディスは少しだけ口元を和らげ、それから執務室を出て行く。
ジョゼの奥さんも子供も、きっと辛くて大変な思いをしたに違いない。
少しでも2人が快適に過ごせるように準備してあげなくては、とジュディスは頭の中でリストを練り上げる。
(まずは必要なものを買い出しに行って、それから……)
めぐるましく色々な事を考えながら、ジュディスは足早に行動を開始した。
まだ見ぬジョゼの家族はどんな人達だろうかと、そんな事を考えながら。
領主不在なので全く仕事は進まないが、カイゼルが戻ってきたときに効率よく処理できるように整理しておくことなら出来る。
と、言うわけで、ジュディスは黙々と書類の整理をしていた。
そんな優秀な秘書っぷりを発揮しているジュディスだが、今日は少し集中力に欠けていた。
「ジョゼット様は、ご無事かしら」
ぽつりと呟く。
ジュディスはアズベルグの出身で、故に現領主・カイゼルの弟、ジョゼの事も見知っていた。
どちらかというとインドア派な子供時代を過ごしたカイゼルと違い、ジョゼは活発な……もとい、大人からは悪ガキと呼ばれる類の子供だった。
元気が良く、いたずら好きだが弱い者いじめは絶対にしない、以外と面倒見のいいジョゼ少年は、町の女の子達の人気者だった。
彼が、当時の領主である父親とぶつかって町を飛び出してしまった時に泣いた女の子の数は、両手をあわせてもおさまらないくらいには居たはずだ。
当時のジュディスは泣きこそしなかったものの、少し残念に思うくらいにはジョゼの事が好きだった。
恋心ではなく、人として好きという程度の思いだったとは思うが。
ずっと長い間、思い出すことも無かった名前ではあるが、無事でいて欲しいとは思う。
彼はどんな男に成長したのだろうか。
思えば、少年の頃のジョゼは天使のように可愛らしい男の子だった。
本人は自分の容姿を男らしくないと嫌っていたようだが、ジュディスは好きだった。ジュディスの好み、ど真ん中だったと言っても良い。
ジュディスは昔も今も、男を感じさせない未成熟な容姿に惹かれる。
昔はともかく、今はそんな事を正直に話せば不信感丸出しの視線を受けること間違いなしなので、よほど信用出来る人にしか明かさない秘密ではあるが。
昔は紅顔の美少年だったジョゼも、さすがに男らしく成長してしまった事だろう。それだけは何となく残念だった。
そんな事をつらつらと考えながら仕事をしていたら、あっという間に時間は過ぎて昼過ぎに。
はっとしたジュディスが余分な出費を押さえるために毎日作ってくるお弁当を開いて食べ始めようとした時、その連絡は突然舞い込んできた。
知らせを持ってきたのは1人の兵士だった。
彼は、息を切らせて執務室に駆け込んできてジュディスの前に膝を折ると、伝えるべき事実を彼女に向かって吐き出した。
それは、もしかしたらと彼女も薄々思っていたこと。だが、現実にならなければいいとも思っていた。しかし、事実は残酷だ。
兵士は語った。
領主の弟であるジョゼット・ルバーノが死亡したという事を。
「それは、事実なんですね?」
そう、問わずにはいられなかった。兵士が頷く。
「間違いありません。領主様ご自身が確認されています」
その言葉を聞いて、ジュディスはしばし瞠目した。
可愛がっていた弟の死を、自ら確認しなければならなかったカイゼルの胸の内を思うと、同情めいた思いが胸をふさいだ。
ここ数日、彼は弟の帰還を心待ちにして、みっともないくらいにはしゃいでいた。
それなのにその思いは報われず、向き合わなければならなくなった辛い現実に、彼はきっと打ちのめされていることだろう。
悄然と肩を落とす上司の姿が目に浮かぶようで、ジュディスは気の毒そうに首を振る。
「そうですか。お気の毒です。奥様には、もう?」
「いえ。これから向かいます。まずはジュディス様へ伝えて、準備を進めて貰うように、とのことでしたので」
「準備?」
兵士の言葉にジュディスは首を傾げる。
準備とは、なんの準備だろうか?落ち込んだカイゼルを励ますための準備をしろという事なのか?だが、うっとおしいほどに落ち込んだカイゼルを、どうやって励ませというのだろうか?
(……仕事を山と積み上げておく?忙しく働けば落ち込む暇もないでしょうし。そうね、それがいいわ)
カイゼルが聞いていたら、泣いてやめてくれと頼みそうなことを平然と考えながら、じゃあ準備にとりかかろうかしらと、目の前の兵士のことも忘れて行動を開始しようとしたジュディスに、
「領主様より、伝言です。領主館の客室を整え、客人を迎え入れられるようにしておくように、と」
兵士がカイゼルからの伝言を伝える。それを聞いたジュディスは首を傾げた。
このアズベルグ領主館には、確かに客室がいくつか完備されている。
他領からの使節などの急な客人を泊める為のものだ。
だが、その客室を急ぎ準備して、そこを誰が使うというのか?まさか、カイゼル本人が使う訳ではあるまいし。
「領主館の客室を?客人って一体誰のことなの?」
「亡くなった弟君の奥方とご子息です」
「ジョゼット様の、奥様とお子様?」
「はい。お2人は奇跡的に救助され、今、領主様達と共にアズベルグへ向かっています」
ジュディスは驚きに軽く目を見開いて、だが返事を待つ兵士の視線にはっとしたように頷き、
「わかったわ。こちらの準備は私に任せてください。ここはもういいから、あなたは奥様のところへ向かってもらえますか?」
そう、兵士へ告げた。
彼は、きびきびと敬礼を返し、ばたばたと部屋を飛び出して行った。
これからカイゼルの家族が暮らす屋敷へと向かうのだろう。
その後ろ姿を見送って、ジュディスは小さく息をつく。
ジョゼ自身は亡くなったが、その妻と子供が生きている。
本当なら、ジョゼも助かっていればもっと良かったが、運命とは得てしてそう言うものだ。人の思うようには動いてくれない。
彼の奥さんと子供だけでも助かって良かったのだ。カイゼルも、きっと少しは心が救われたに違いない。
ジュディスは少しだけ口元を和らげ、それから執務室を出て行く。
ジョゼの奥さんも子供も、きっと辛くて大変な思いをしたに違いない。
少しでも2人が快適に過ごせるように準備してあげなくては、とジュディスは頭の中でリストを練り上げる。
(まずは必要なものを買い出しに行って、それから……)
めぐるましく色々な事を考えながら、ジュディスは足早に行動を開始した。
まだ見ぬジョゼの家族はどんな人達だろうかと、そんな事を考えながら。
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