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第一部 幼年期

第二十五話 恋愛状態?なにそれ??

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※2017/11/1 内容を一部変更しました。


 「カレンも、やってみる?」

 「は?」

 「はい、どーぞ?」


 戸惑うカレンに、有無を言わせずシュリを押しつけるミフィー。


 「えっと、ええ?」

 「ほらほら、早くおっぱい出して」


 カレンはシュリを落とさないように抱いたまま、目を白黒させている。
 ミフィーはそんなカレンを仕方ないなぁと微笑ましく見つめ、えいっとその服をまくり上げた。


 「ひゃあ!!」


 そんな悲鳴とともに、ぷるんっとミフィーより大きな、形のいいおっぱいがこぼれ落ちてシュリの目の前に突きつけられた。
 ミフィーの授乳シーンをみて少し興奮してしまったのか、なんというか、色々準備万端なようである。


 「さ、お母さんの練習だよ、カレン」

 「え、ええ~?」


 にっこり笑うミフィーと情けない声をあげるカレン。
 っていうか、さっきはもっと恥ずかしい事をしていたのに、今更恥じらうとか分からないと、シュリはちょっとあきれ顔。

 そんなシュリを、カレンは少し恥ずかしそうに見下ろして、それから自分の胸の位置をわずかに調整する。シュリが吸い付きやすいように。
 それからゴクリと唾を飲み込んで、


 「えっと、じゃあ……シュリ君、どうぞ?」


 頬を赤くしてそう言った。
 シュリは目の前のおっぱいをじーっと見た。
 それから唇の先端をちょんっと触れさせて、上目遣いでカレンを見上げる。
 彼女は期待に満ちた目をしていた。目をトロンと潤ませて。

 唇を触れさせているだけのシュリにじれているのか、彼女は少しずつ胸を突きだしてくる。早く舐めてと言わんばかりに。
 仕方ないなぁと、苦笑交じりにシュリは小さな口を開く。
 そして、母乳の甘い香りのするミフィーのおっぱいとはまるで違うふくらみへ、そっと唇を寄せた。

 途中、


 「うわぁ。シュリ、私の時より舐め方が上手なんじゃない?」


 実のお母様からそんなお褒めの言葉を頂きつつ、授乳ごっこは続く。
 まあ、なんの茶番だよ!?と思わないわけでもないが仕方がない。
 とりあえず、カレンもミフィーもそれぞれにこの状況を楽しんでるみたいだし。

 そんな余計な事を考えながらも真面目におっぱいを吸うシュリの様子を、ミフィーが興奮した様子でのぞき込んでいる。
 なんだか羨ましそうに、自分の指をくわえながら。


 (そりゃそうだよ。仮にもお母さんにあんまり性的な事は出来ないでしょうが)


 そんな母親の様子に、内心呆れたようにそんな事を思いながら、シュリはおっぱいを吸う。
 母乳が出ないのにおっぱいを吸うという非生産的な事を続けるのもそろそろ終わりにしたいなぁと思ったとき、カレンの体がぴくぴくっと震えた。
 そしてなんとも満足そうな吐息がシュリの頭頂部に落ちた。
 更に次の瞬間、 

 ・カレンの攻略度が50%を越え、恋愛状態となりました!


 久々に、脳裏にアレがやってきた。
 だが、新しいスキルを覚えたというわけではないらしい。


 (カレンの攻略度が50%を越えた?なんのこっちゃ??恋愛状態って、カレンはこんな赤ん坊に恋をしちゃったってことなのか???)


 はてなマークだらけである。
 瞳にハートマークを散らしているカレンを軽く無視して、ステータス画面を開いてみた。
 レベルが上がったわけでも、スキルが増えた訳でもないので、基本は何も変わってない。が、画面の一番下に新たな項目が増えていた。


 ・恋愛状態[カレン(56%)]


 とある。
 シュリは首を傾げる。
 今までも、シュリにめろめろな人は多かったが、そう言った人達の名前は無く、あるのはカレンの名前だけだ。

 カレンは、何か特別なのだろうか?
 56%というのは好感度のようなものなのかもしれない。
 さっき、50%を越えたから恋愛状態になったと表示されたから、ここに名前が乗るには好感度が50%を越える必要があるのかもしれない。

 しかし、カレンとは今日会ったばかりだというのに、好感度の上昇が早すぎないだろうか?
 おっぱいを吸った事も関係するのか、それとも元々ほれっぽい人なのか。
 判断基準がないからよく分からないから、なんともいえない。まあ、追々検証していく必要があるだろう。

 そんな事を思いながらカレンを見上げる。
 カレンはうっとりとシュリを見つめていた。愛しい恋人を見つめるような眼差しで。

 いや、そんな目で見つめられてもーと困ってミフィーを見ると、彼女はまだ指をくわえたまま、羨ましそうにシュリとカレンを見ていた。
 シュリと目が合うと、ほんのり頬を染めて、


 「えっと、もう一回母様のおっぱい、吸う?」


 そんな事を聞いてくる。期待に満ちた目をしながら。


 (いや、だからミフィーはお母さんでしょ?)


 内心そんなつっこみをいれながら、シュリは小さく溜息をついた。

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