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第二部 旅のはじまり~小さな娼婦編~
小さな娼婦編 第十六話
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3人の女性の熾烈な戦い(?)のとばっちりを何とか耐え抜き、雷砂はミカに連れられてガッシュの待っている店へと向かった。
ミカと2人で並んで歩き、しばらくしてたどり着いたのは食堂と言うよりは酒場という方が相応しいたたずまい。
それなりの広さを持つ店内では屈強な男達がたむろしており、楽しそうに酒を酌み交わしていた。
いかにもガッシュやミカが好みそうな店であった。
「雷砂、ここの煮込みは絶品なんだぜ。どうしても雷砂に食べさせてやりたくてさ」
言いながらミカは、雷砂の手を引いて上機嫌で店の中を歩いていく。
そんな彼女を、先客達の遠慮のない視線が追いかける。
まあ、それも仕方がない。
中身は少々ガサツで女らしいとは言い難い彼女ではあるが、見た目だけなら文句なしの美女なのだ。
しかも、スタイルは抜群。
男達が放って置くはずもない。
何人かの男が彼女に近づこうと席を立ったが、ミカはそれに気づいていないのか、はたまたあえて無視をしたのか、兎に角彼らにはなんの注意も払わずに店の一画を目指して歩く。
そうして、ちょっと奥まった場所の大きめなテーブルを確保する大柄な赤毛の男を見つけると、
「兄貴、いい場所確保出来たじゃん」
そう声をかけると、雷砂と共にそのテーブルについた。
座る場所はもちろん雷砂の隣だ。
そのまま甘えるように雷砂にしなだれかかる妹を半眼で見ながら、
「んだよ。雷砂は俺の隣に座らせろよ」
「やだよ。雷砂の隣はオレの場所だもん」
「ミカ、てめぇは一応生物学的には女なんだから、自分の事をオレって言うのはやめろって前からいってんだろ?」
「あん?今更どう変えろってんだよ。別にいーじゃん」
「ちったぁ女らしくしろって言ってんだよ。兄ちゃんは悲しいぞ?」
「はん。十分に女らしいだろ?こんな良い女に向かって失礼だぞ、クソ兄貴。なぁ?雷砂」
いきなり兄妹ゲンカを始めた2人を呆れたように見ていた雷砂は、いきなり話を降られて目をぱちくりする。
そんな雷砂に、ガッシュとミカ、2人の視線が集中した。
さて、どう答えようかと雷砂はしばし考える。
ガッシュの意見も分かるのだ。見た目はとにかく、ミカの中身はガサツ過ぎる・・・・・・かもしれないとは思う。
だが、雷砂はそんなミカが嫌いではなかった。
だから、そんな気持ちを素直に答えてみた。
「ん~。周りがどう思うかは別として、オレは今のままのミカが好きだけどな」
答えた瞬間、すごい勢いで頭が肉の塊に押し包まれる。
ああ、おっぱいだなと、妙に達観して冷静に雷砂はそう思う。
周囲の男達の、嫉妬の眼差しに焼かれそうだと、そんなことを考えながら。
だが、当のミカはそんなことを気にする様子もなく、感激したように雷砂の頭に頬をすり寄せた。
「雷砂はそう言ってくれると思ったぜ。ほーら、兄貴。雷砂はオレの味方だぜ!てなわけで、雷砂の隣はオレのモンだ」
そうミカが勝ち誇って宣言すれば、
「くそう。相変わらず女子供に甘い奴だぜ。ちくしょう、飲まなきゃやってられねぇ!おい、酒だ、酒!!」
打ちひしがれ、どしんとテーブルを叩いて酒の注文をするガッシュ。
相変わらずこの兄妹は訳が分からないなぁと思いつつ、雷砂はこそっと、ミカおすすめの煮込み料理を注文するのだった。
「そういや、聞いたか?鉱山の噂」
むぐむぐと一生懸命に食べている雷砂を微笑ましそうに見つめながら、ふと思いついたようにミカがそんな話題を振ってきた。
雷砂の食事する姿を酒の肴にジョッキを傾けていたガッシュは、彼女の言葉に首を傾げて見せた。
「うんにゃ、俺は知らん。鉱山がどうかしたのか?」
「今日1日買い物してて耳に入ってきた噂なんだけどよ、どうも最近鉱山の様子がおかしいみたいなんだ。あの鉱山は強い魔物こそいないものの、弱っちいのはそれなりにいただろ?ま、素人でも何とか出来る程度の奴らだったけど。それがここ数日全く姿を見せないらしい」
「魔物が出ないのは、良いことなんじゃない?危なくないし」
口の中一杯に頬張っていたものを飲み込んで、雷砂がミカの顔を見上げる。
ミカは胸元から引っ張り出した布で、雷砂の汚れた口元を優しくぬぐってやりながら、
「まあ、普通に考えりゃそうなんだけど、鉱夫達は生き物の気配をまるで感じないのはおかしい、何か大事が起こる前触れなんじゃないかって騒いでるらしい」
「大事?」
「ああ。天変地異か、あるいは大型の化け物の出現か」
言いながら、ミカはにやりと笑った。
それを受けたガッシュがなるほどと声を上げる。
「となると、近々高ランク・高報酬の依頼が舞い込むかもしれねぇなぁ」
「高報酬の依頼?」
「おうよ。雷砂もそれまでにランク上げとかねぇとな。Cには上がれそうか?」
「うん。ガッシュのおかげで何とかね。明日には、結果が出るんじゃないかな。高報酬の依頼かぁ。何とか受けたいけど」
うーんと考え込む雷砂の顔を見ながら、ガッシュも腕を組んで唸る。
「依頼は多分、BランクかAランクの依頼だろうな。未確認の大型生物の確認・探索・討伐になるだろうしな。Cランクのままじゃ逆立ちしても受けられないだろうから。もうちっとランク上げねぇとなぁ。雷砂、明日もギルドに行くか?」
「うん。アトリから呼ばれてるしね」
「んじゃ、俺も顔を出す。どの依頼受ければ効率良いか、一緒に考えてやるよ」
「ありがとう、ガッシュ」
「ま、いいってことよ」
兄と雷砂のそんなやり取りが微妙におもしろく無かったのだろう。
ミカが頬を膨らませて2人の間へ割って入る。
「オ、オレも手伝う!色々相談に乗ってやるからな、雷砂」
「んだよ。ミカは頭使うの苦手だろ?いいから、明日ものんびり買い物でもしてろよ」
「雷砂を独り占めする気だろ、兄貴。そうはさせねぇからな。雷砂、男はケダモノなんだからな?気をつけなきゃダメなんだぞ!!」
「でも、オレ、ガッシュより強いと思うよ?」
「強くても、だ!」
がしっと肩を掴まれて揺さぶられ、雷砂はがくがくと頷く。
「わ、分かった。ちゃんと気をつける」
興奮状態のミカを宥めるように、自分の肩を掴むミカの手をぽんぽんと叩いて素直に答えた。
「雷砂の貞操は、オレが守ってやるからな!!」
大きな声で、ものすごくいい笑顔でそんな宣言をされ、雷砂はちょっと困った顔でミカを見上げて、
「えっと、ありがと?」
微妙に疑問系で礼の言葉を口にする。
そんな2人の様子を、やってられねぇなぁとばかりにガッシュは眺め、それから再び、
「おーい、酒だ、酒!!」
おもむろに追加の酒の注文をするのだった。
そうやって少々騒がしく、再会の夜はゆっくりと更けていった。
ミカと2人で並んで歩き、しばらくしてたどり着いたのは食堂と言うよりは酒場という方が相応しいたたずまい。
それなりの広さを持つ店内では屈強な男達がたむろしており、楽しそうに酒を酌み交わしていた。
いかにもガッシュやミカが好みそうな店であった。
「雷砂、ここの煮込みは絶品なんだぜ。どうしても雷砂に食べさせてやりたくてさ」
言いながらミカは、雷砂の手を引いて上機嫌で店の中を歩いていく。
そんな彼女を、先客達の遠慮のない視線が追いかける。
まあ、それも仕方がない。
中身は少々ガサツで女らしいとは言い難い彼女ではあるが、見た目だけなら文句なしの美女なのだ。
しかも、スタイルは抜群。
男達が放って置くはずもない。
何人かの男が彼女に近づこうと席を立ったが、ミカはそれに気づいていないのか、はたまたあえて無視をしたのか、兎に角彼らにはなんの注意も払わずに店の一画を目指して歩く。
そうして、ちょっと奥まった場所の大きめなテーブルを確保する大柄な赤毛の男を見つけると、
「兄貴、いい場所確保出来たじゃん」
そう声をかけると、雷砂と共にそのテーブルについた。
座る場所はもちろん雷砂の隣だ。
そのまま甘えるように雷砂にしなだれかかる妹を半眼で見ながら、
「んだよ。雷砂は俺の隣に座らせろよ」
「やだよ。雷砂の隣はオレの場所だもん」
「ミカ、てめぇは一応生物学的には女なんだから、自分の事をオレって言うのはやめろって前からいってんだろ?」
「あん?今更どう変えろってんだよ。別にいーじゃん」
「ちったぁ女らしくしろって言ってんだよ。兄ちゃんは悲しいぞ?」
「はん。十分に女らしいだろ?こんな良い女に向かって失礼だぞ、クソ兄貴。なぁ?雷砂」
いきなり兄妹ゲンカを始めた2人を呆れたように見ていた雷砂は、いきなり話を降られて目をぱちくりする。
そんな雷砂に、ガッシュとミカ、2人の視線が集中した。
さて、どう答えようかと雷砂はしばし考える。
ガッシュの意見も分かるのだ。見た目はとにかく、ミカの中身はガサツ過ぎる・・・・・・かもしれないとは思う。
だが、雷砂はそんなミカが嫌いではなかった。
だから、そんな気持ちを素直に答えてみた。
「ん~。周りがどう思うかは別として、オレは今のままのミカが好きだけどな」
答えた瞬間、すごい勢いで頭が肉の塊に押し包まれる。
ああ、おっぱいだなと、妙に達観して冷静に雷砂はそう思う。
周囲の男達の、嫉妬の眼差しに焼かれそうだと、そんなことを考えながら。
だが、当のミカはそんなことを気にする様子もなく、感激したように雷砂の頭に頬をすり寄せた。
「雷砂はそう言ってくれると思ったぜ。ほーら、兄貴。雷砂はオレの味方だぜ!てなわけで、雷砂の隣はオレのモンだ」
そうミカが勝ち誇って宣言すれば、
「くそう。相変わらず女子供に甘い奴だぜ。ちくしょう、飲まなきゃやってられねぇ!おい、酒だ、酒!!」
打ちひしがれ、どしんとテーブルを叩いて酒の注文をするガッシュ。
相変わらずこの兄妹は訳が分からないなぁと思いつつ、雷砂はこそっと、ミカおすすめの煮込み料理を注文するのだった。
「そういや、聞いたか?鉱山の噂」
むぐむぐと一生懸命に食べている雷砂を微笑ましそうに見つめながら、ふと思いついたようにミカがそんな話題を振ってきた。
雷砂の食事する姿を酒の肴にジョッキを傾けていたガッシュは、彼女の言葉に首を傾げて見せた。
「うんにゃ、俺は知らん。鉱山がどうかしたのか?」
「今日1日買い物してて耳に入ってきた噂なんだけどよ、どうも最近鉱山の様子がおかしいみたいなんだ。あの鉱山は強い魔物こそいないものの、弱っちいのはそれなりにいただろ?ま、素人でも何とか出来る程度の奴らだったけど。それがここ数日全く姿を見せないらしい」
「魔物が出ないのは、良いことなんじゃない?危なくないし」
口の中一杯に頬張っていたものを飲み込んで、雷砂がミカの顔を見上げる。
ミカは胸元から引っ張り出した布で、雷砂の汚れた口元を優しくぬぐってやりながら、
「まあ、普通に考えりゃそうなんだけど、鉱夫達は生き物の気配をまるで感じないのはおかしい、何か大事が起こる前触れなんじゃないかって騒いでるらしい」
「大事?」
「ああ。天変地異か、あるいは大型の化け物の出現か」
言いながら、ミカはにやりと笑った。
それを受けたガッシュがなるほどと声を上げる。
「となると、近々高ランク・高報酬の依頼が舞い込むかもしれねぇなぁ」
「高報酬の依頼?」
「おうよ。雷砂もそれまでにランク上げとかねぇとな。Cには上がれそうか?」
「うん。ガッシュのおかげで何とかね。明日には、結果が出るんじゃないかな。高報酬の依頼かぁ。何とか受けたいけど」
うーんと考え込む雷砂の顔を見ながら、ガッシュも腕を組んで唸る。
「依頼は多分、BランクかAランクの依頼だろうな。未確認の大型生物の確認・探索・討伐になるだろうしな。Cランクのままじゃ逆立ちしても受けられないだろうから。もうちっとランク上げねぇとなぁ。雷砂、明日もギルドに行くか?」
「うん。アトリから呼ばれてるしね」
「んじゃ、俺も顔を出す。どの依頼受ければ効率良いか、一緒に考えてやるよ」
「ありがとう、ガッシュ」
「ま、いいってことよ」
兄と雷砂のそんなやり取りが微妙におもしろく無かったのだろう。
ミカが頬を膨らませて2人の間へ割って入る。
「オ、オレも手伝う!色々相談に乗ってやるからな、雷砂」
「んだよ。ミカは頭使うの苦手だろ?いいから、明日ものんびり買い物でもしてろよ」
「雷砂を独り占めする気だろ、兄貴。そうはさせねぇからな。雷砂、男はケダモノなんだからな?気をつけなきゃダメなんだぞ!!」
「でも、オレ、ガッシュより強いと思うよ?」
「強くても、だ!」
がしっと肩を掴まれて揺さぶられ、雷砂はがくがくと頷く。
「わ、分かった。ちゃんと気をつける」
興奮状態のミカを宥めるように、自分の肩を掴むミカの手をぽんぽんと叩いて素直に答えた。
「雷砂の貞操は、オレが守ってやるからな!!」
大きな声で、ものすごくいい笑顔でそんな宣言をされ、雷砂はちょっと困った顔でミカを見上げて、
「えっと、ありがと?」
微妙に疑問系で礼の言葉を口にする。
そんな2人の様子を、やってられねぇなぁとばかりにガッシュは眺め、それから再び、
「おーい、酒だ、酒!!」
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