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第二部 旅のはじまり~小さな娼婦編~
小さな娼婦編 第二十八話
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「えっと、今、なんて?」
かちんこちんに固まった笑顔のままで、ミヤビが聞き返す。
「ん?オレをAランクにしてくれないかなぁって」
無邪気な笑顔で返された雷砂の返事に、ミヤビの笑顔がひくっとひきつった。
「そっかぁ。Aランクかぁ。そぉきたかぁ」
アトリが感心したようにうんうんと頷き、
「で、雷砂は今朝、何ランクになったんだっけ?」
そんな質問を投げかける。
「えっと、Cランク?」
自分の腕にはまった冒険者のリングを律儀に確認し、雷砂は悪びれることなく答える。
「今日1日で随分ポイントは貯まったと思うんだけど」
ダメかな?と可愛らしく小首を傾げる雷砂に、アトリは何とも言えない顔でこめかみを揉んだ。
「ダメとかダメじゃないとかじゃなくて、う~」
アトリは小さく唸り、それから自分の上司でありこの場の最高責任者たる人物に視線を投げかけた。
雷砂はBランクを飛び越してAランクに飛び級させてほしいと言っているのだ。
そう簡単に許可できることではないし、自分の権限では何とも答えようがなかった。
アトリの目線を受け、ギルド長のマーサがおっとりと首を傾げながら、
「あらあら。そんなに2人を困らせちゃだめよ?でも、まあ、とりあえず雷砂の今日達成した依頼の確認だけはしちゃいましょうか。ミヤビ・・・・・・はダメそうね。アトリ、お願いできるかしら?」
許容量を越えて固まっているミヤビを見て困ったように微笑み、それからアトリに雷砂の依頼の確認を指示した。
「はぁい。了解。ってなわけで、雷砂、今日の依頼の成果をちゃっちゃと確認しちゃいましょうか。ちょっとこっち来て?」
「ん?ああ」
雷砂の手を取り、アトリが窓口の方へ歩いていくのを、マーサは興味深そうに見守る。
現状、今の手持ちの札で、今回の事態の収拾は難しい。
となれば、少々リスキーではあるが、新たな手札をきるのも一つの手段ではあると思う。
長年冒険者ギルドに勤め、一支部のギルド長にまで上り詰めた彼女の勘は雷砂というあの子供に賭けてみるべきだと告げていた。
しかし、事はそう簡単ではないだろう。
冒険者になりたての子供がたった1日でランクを上げただけでもかなりの物議を呼んだのだ。
昨日の夜の会議は、雷砂のランクアップ問題で紛糾した。
長年ギルドに勤めるミヤビとアトリの意見と、ギルド長のマーサの賛成意見でなんとか押し通したが、雷砂のランクアップはもう少し待たせるべきだという保守的な意見も多かった。
そんな中、今度はポイントも貯まってないのにランクアップを強行すれば、特別扱いだの何だのと、騒ぐ連中も多いだろう。
しかも、ただ1ランクアップするのではなく、2ランクアップの飛び級だ。
それ相応の理由と根拠がなければそう簡単には許可を与えることは出来なかった。
まあ、理由としては今回の立て看板の件を上げればいい。
凶悪な魔物が出て、冒険者が2人も捕らわれているのに、対応できる冒険者がいないのだ。
実力はあるがランクの足りない冒険者のランクを上げざるを得ない理由として、まあ、なんとか押し通せるだろう。
問題は根拠だ。
見た目だけで言えば、雷砂はまだ幼い子供でしかない。
なにも知らずに雷砂を見て、強いと思う人間などほぼいないだろう。
事実、マーサ自身も雷砂が強いという事実を信じ切れている訳ではない。
ただ、マーサは雷砂がこなした依頼のデータを把握しているから、雷砂が弱くないということは、まあ、何とか理解している。
しかし、それが「Aランク冒険者を戦闘不能にするくらいの化け物」と対峙できるレベルなのかと問われれば、首を傾げざるを得ないのだ。
雷砂をAランクに何とか格上げするにしても、それ相応の力を示してもらわない訳にはいかないだろう。
誰の目にも明らかな、たとえばみんなの目の前でAランクオーバーの冒険者と戦って快勝してみせるといったような。
問題は、試験管となってくれる冒険者がいるかどうか。
「雷砂・・・・・・あんた、ほんとにハンパないわね。朝依頼を受けてから、いったいどれだけの魔物を倒したのよ?」
アトリのそんな声に、思考の狭間から呼び戻されたマーサは、顔を上げてこちらに向かってくる2人の方を見た。
「そうだなぁ。数えるのがイヤになるくらい?」
「うわぁ・・・・・・そんな途方もない答え、聞きたくなかったわー・・・・・・」
アトリはほんのり顔をひきつらせ、困った子だね~と雷砂の頭をくしゃっと撫でた。
そしてマーサの前に立ち、雷砂が今日1日で稼いだポイントを書いた紙を彼女に渡す。
それを見たマーサは内心の驚きを隠しきれず、かすかに目を見開いた。
「これは・・・・・・」
「めちゃくちゃですよね~。今日だけで、Bランクまでに必要なポイント数の半分以上稼いじゃってます。通常ならどれだけ早くても1ヶ月以上かかるはずですよ、コレ」
「驚きましたね」
「Aランクアップ、やっちゃいます?ぶっちゃけ、雷砂ならあの立て看板の依頼、なんとか出来そうな気がして来ちゃったんですけど、アタシ」
「そうねぇ。私も、そんな気がしてきたわ・・・・・・でも、何もせずにAランクに飛び級させるわけにもねぇ」
「何かしたら、Aランクにしてもらえるの?」
「例えば、Aランク以上の冒険者と模擬戦闘をして勝ってもらうとか。そう言う試験をすれば、反対意見も少ないとは思うんだけど」
「オレは、やってもいいけど?」
「そう言ってもらえるのは助かるけれども、なにぶん試験官を勤められるような冒険者が・・・・・・」
「アタシでよければやるけど?その試験官ってヤツ」
突如割り込んだ声に、みんなが振り向くと、そこには背の高い1人の女性が立っていた。
短く刈りこんだ光沢のある白髪の中性的な顔のその人は、落ち着いた様子で顔を巡らせて、驚いたようにこちらを見つめる面々の顔を見回す。
そしてその中に自分が知っている頃より大分成長している雷砂の顔を見つけてちょっとだけ見開いた。
だがすぐに、その特徴的なアンバーの瞳を細めて悪戯っぽくニッと笑った。
かちんこちんに固まった笑顔のままで、ミヤビが聞き返す。
「ん?オレをAランクにしてくれないかなぁって」
無邪気な笑顔で返された雷砂の返事に、ミヤビの笑顔がひくっとひきつった。
「そっかぁ。Aランクかぁ。そぉきたかぁ」
アトリが感心したようにうんうんと頷き、
「で、雷砂は今朝、何ランクになったんだっけ?」
そんな質問を投げかける。
「えっと、Cランク?」
自分の腕にはまった冒険者のリングを律儀に確認し、雷砂は悪びれることなく答える。
「今日1日で随分ポイントは貯まったと思うんだけど」
ダメかな?と可愛らしく小首を傾げる雷砂に、アトリは何とも言えない顔でこめかみを揉んだ。
「ダメとかダメじゃないとかじゃなくて、う~」
アトリは小さく唸り、それから自分の上司でありこの場の最高責任者たる人物に視線を投げかけた。
雷砂はBランクを飛び越してAランクに飛び級させてほしいと言っているのだ。
そう簡単に許可できることではないし、自分の権限では何とも答えようがなかった。
アトリの目線を受け、ギルド長のマーサがおっとりと首を傾げながら、
「あらあら。そんなに2人を困らせちゃだめよ?でも、まあ、とりあえず雷砂の今日達成した依頼の確認だけはしちゃいましょうか。ミヤビ・・・・・・はダメそうね。アトリ、お願いできるかしら?」
許容量を越えて固まっているミヤビを見て困ったように微笑み、それからアトリに雷砂の依頼の確認を指示した。
「はぁい。了解。ってなわけで、雷砂、今日の依頼の成果をちゃっちゃと確認しちゃいましょうか。ちょっとこっち来て?」
「ん?ああ」
雷砂の手を取り、アトリが窓口の方へ歩いていくのを、マーサは興味深そうに見守る。
現状、今の手持ちの札で、今回の事態の収拾は難しい。
となれば、少々リスキーではあるが、新たな手札をきるのも一つの手段ではあると思う。
長年冒険者ギルドに勤め、一支部のギルド長にまで上り詰めた彼女の勘は雷砂というあの子供に賭けてみるべきだと告げていた。
しかし、事はそう簡単ではないだろう。
冒険者になりたての子供がたった1日でランクを上げただけでもかなりの物議を呼んだのだ。
昨日の夜の会議は、雷砂のランクアップ問題で紛糾した。
長年ギルドに勤めるミヤビとアトリの意見と、ギルド長のマーサの賛成意見でなんとか押し通したが、雷砂のランクアップはもう少し待たせるべきだという保守的な意見も多かった。
そんな中、今度はポイントも貯まってないのにランクアップを強行すれば、特別扱いだの何だのと、騒ぐ連中も多いだろう。
しかも、ただ1ランクアップするのではなく、2ランクアップの飛び級だ。
それ相応の理由と根拠がなければそう簡単には許可を与えることは出来なかった。
まあ、理由としては今回の立て看板の件を上げればいい。
凶悪な魔物が出て、冒険者が2人も捕らわれているのに、対応できる冒険者がいないのだ。
実力はあるがランクの足りない冒険者のランクを上げざるを得ない理由として、まあ、なんとか押し通せるだろう。
問題は根拠だ。
見た目だけで言えば、雷砂はまだ幼い子供でしかない。
なにも知らずに雷砂を見て、強いと思う人間などほぼいないだろう。
事実、マーサ自身も雷砂が強いという事実を信じ切れている訳ではない。
ただ、マーサは雷砂がこなした依頼のデータを把握しているから、雷砂が弱くないということは、まあ、何とか理解している。
しかし、それが「Aランク冒険者を戦闘不能にするくらいの化け物」と対峙できるレベルなのかと問われれば、首を傾げざるを得ないのだ。
雷砂をAランクに何とか格上げするにしても、それ相応の力を示してもらわない訳にはいかないだろう。
誰の目にも明らかな、たとえばみんなの目の前でAランクオーバーの冒険者と戦って快勝してみせるといったような。
問題は、試験管となってくれる冒険者がいるかどうか。
「雷砂・・・・・・あんた、ほんとにハンパないわね。朝依頼を受けてから、いったいどれだけの魔物を倒したのよ?」
アトリのそんな声に、思考の狭間から呼び戻されたマーサは、顔を上げてこちらに向かってくる2人の方を見た。
「そうだなぁ。数えるのがイヤになるくらい?」
「うわぁ・・・・・・そんな途方もない答え、聞きたくなかったわー・・・・・・」
アトリはほんのり顔をひきつらせ、困った子だね~と雷砂の頭をくしゃっと撫でた。
そしてマーサの前に立ち、雷砂が今日1日で稼いだポイントを書いた紙を彼女に渡す。
それを見たマーサは内心の驚きを隠しきれず、かすかに目を見開いた。
「これは・・・・・・」
「めちゃくちゃですよね~。今日だけで、Bランクまでに必要なポイント数の半分以上稼いじゃってます。通常ならどれだけ早くても1ヶ月以上かかるはずですよ、コレ」
「驚きましたね」
「Aランクアップ、やっちゃいます?ぶっちゃけ、雷砂ならあの立て看板の依頼、なんとか出来そうな気がして来ちゃったんですけど、アタシ」
「そうねぇ。私も、そんな気がしてきたわ・・・・・・でも、何もせずにAランクに飛び級させるわけにもねぇ」
「何かしたら、Aランクにしてもらえるの?」
「例えば、Aランク以上の冒険者と模擬戦闘をして勝ってもらうとか。そう言う試験をすれば、反対意見も少ないとは思うんだけど」
「オレは、やってもいいけど?」
「そう言ってもらえるのは助かるけれども、なにぶん試験官を勤められるような冒険者が・・・・・・」
「アタシでよければやるけど?その試験官ってヤツ」
突如割り込んだ声に、みんなが振り向くと、そこには背の高い1人の女性が立っていた。
短く刈りこんだ光沢のある白髪の中性的な顔のその人は、落ち着いた様子で顔を巡らせて、驚いたようにこちらを見つめる面々の顔を見回す。
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