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卒業後
823 星暦557年 紫の月 20日 肩凝り対策(14)
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「ふうん、これが肩凝り用魔具?
なんかこう・・・もぞもぞする感じね」
休息日になったのでシェイラの所に遊びに来て、シェフィート商会の肩凝り持ちな被験者に色々と試させて取り敢えず効果がある・・・かもと言われた試作品を見せたら、シェイラが肩にぺたっと掛けて起動してみた。
まだフードの形で上手く全体的に刺激を流せるようにはなっていないので、現時点では小さな手拭きみたいなのを肩に掛けて実験する形になっている。
「筋肉や血流を刺激するから正常な状態だったらちょっともぞもぞとか擽ったくとか感じるんだが、肩を凝っているとあまりそこら辺を知覚しないようだな」
俺やシャルロ、アレクが使っても擽ったく感じて微妙なのだが、肩が凝っている人間に使わせると血流が増えて筋肉の凝りが多少は解消されるのが心眼《サイト》で確認出来ているし、被験者側も重かった肩が少し軽くなったという感想が多かった。
「知覚しないなじゃあまり効果があるって肩凝り持ちには感じられなくて、物足りないんじゃない?」
シェイラが指摘する。
「もう2段落刺激を強度を上げられるようにしてある。
一段落上げると俺達だったらちょっと痛い、肩凝りだったらちょっと気持ちいい、2段落上げると俺達だったらかなり痛い、肩凝り持ちだと痛いけど気持ちいいって感じだな。
2段落目まで上げた場合はあまり長時間使うとマジで痣みたいな症状が出るから8ミルで止まるようにする予定だ」
どう云う使い方が一番肩凝り解消に良いのかはまだ試行錯誤中だ。
酷い肩凝りに悩まされている人間はどうも強い刺激の方が効果が高いと感じるのか、この2段階目でやりたがる傾向が高いのだがやりすぎると痣に似た症状が出るので危険だろう。
多分、通常モードか1段目を長時間使う方がいいのではないかと思うのだが・・・長時間使いすぎてもこちらのモードなら大丈夫なのかもまだこれから確認する予定だ。
場合によっては弱いのを付けたまま寝るなんて言うのも良いかも?とシャルロなんかは提案しているのだが、流石に夜通し分の時間を被験者と過ごして悪影響が無いかを確認するのは時間的制約が多いし、テスト中は大丈夫でも終わったあとから内出血が出たり、もしくは肩や首付近の血管が脆くなって内出血が出やすくなったりしたら困る。
体、しかも首周りなんて言う急所の側なのだ。それなりに用心深く調べる必要があるから、徐々に試している。
「痣になるって凄いわね。
大体、これってちょっと痛すぎない??」
出力を変えるボタンを見せられて一気に2段落目まで出力を上げたシェイラが慌てて試作品を肩から外した。
「シェイラは肩が凝ってないからそう感じるんだよ。
意外と肩凝りな人間ってその刺激に鈍感みたいで、その2段落目でも痛いけど気持ちいいっていう奴が多かったんだよなぁ。
まあ、肩が凝っていない人間が変に使わない方がいいだろうってことで痛すぎるのも有りかと思って現時点ではそれで試行錯誤中なんだ」
というか、肩凝りな被験者の希望に沿って出力を上げていったらそこまで痛くなったのだ。
一人や二人では駄目だろうということで昨日はシェフィート商会に行って20人近くの肩凝り持ちにどのくらいの強さが気持ち良いかを確認して回った平均値でこれなのだ。痛みに対する感覚に想像以上の差があって驚きだ。
もっと痛い方がいいという人間もそれなりにいたんだぜ。
「なんかこう、肩を凝っていない人間相手にだったら拷問道具になりそう」
シェイラが肩を竦めながら手に持った試作品のスイッチを切った。
確かに、継続的に痛みを与える器具って拷問道具として使えるかも?
「まあ、そんな拷問やら肩が凝り過ぎた人間の行き過ぎた利用を防ぐためにも、何らかの安全装置を組み込まなくっちゃなって言うのは俺達も話しているところなんだ」
8ミルで自動的に止まっても利用者がまたスイッチを入れてしまったら気が付いたら肩が痣だらけなんてことになりかねない。
俺たちの魔具を使って肩が痣で文字通り紫やら青に染まったなんて悪評が立っては困る。
しかも、肩だけならば目立たないが、目の周りとかの凝りを解すのにも使うなんてことになって顔が痣だらけになったらヤバい。
それに目とか耳の付近でこんな刺激を流しても大丈夫なのか、調べる必要があるし。
あまり顔には使わせない方がいいかなぁ。
でも、目の疲れって肩凝りに直結しているっぽいから目の凝りを解さないと肩だけ解してもまた凝りが直ぐに戻ってくる可能性が高いんだよなぁ。
まあ、一番の解決策は働き過ぎないことなんだが。
それが出来たら肩凝り用魔具なんぞ売れなくなっちまうけど。
無理やり1刻ぐらい昼寝させる魔具とかも良いかな?
でも、人を意識不明にさせる魔具も悪用されそうだし、変な姿勢で寝たら睡眠不足は解消できても肩の凝りは悪化しかねないな。
運動させるのが一番なんだか・・・これは魔具ではどうしようもないんだよなぁ。
【後書き】
腕や足を含む全身を動かす安楽椅子を作ったりw
ちょっと体格に個人差がありすぎで危険かな~
なんかこう・・・もぞもぞする感じね」
休息日になったのでシェイラの所に遊びに来て、シェフィート商会の肩凝り持ちな被験者に色々と試させて取り敢えず効果がある・・・かもと言われた試作品を見せたら、シェイラが肩にぺたっと掛けて起動してみた。
まだフードの形で上手く全体的に刺激を流せるようにはなっていないので、現時点では小さな手拭きみたいなのを肩に掛けて実験する形になっている。
「筋肉や血流を刺激するから正常な状態だったらちょっともぞもぞとか擽ったくとか感じるんだが、肩を凝っているとあまりそこら辺を知覚しないようだな」
俺やシャルロ、アレクが使っても擽ったく感じて微妙なのだが、肩が凝っている人間に使わせると血流が増えて筋肉の凝りが多少は解消されるのが心眼《サイト》で確認出来ているし、被験者側も重かった肩が少し軽くなったという感想が多かった。
「知覚しないなじゃあまり効果があるって肩凝り持ちには感じられなくて、物足りないんじゃない?」
シェイラが指摘する。
「もう2段落刺激を強度を上げられるようにしてある。
一段落上げると俺達だったらちょっと痛い、肩凝りだったらちょっと気持ちいい、2段落上げると俺達だったらかなり痛い、肩凝り持ちだと痛いけど気持ちいいって感じだな。
2段落目まで上げた場合はあまり長時間使うとマジで痣みたいな症状が出るから8ミルで止まるようにする予定だ」
どう云う使い方が一番肩凝り解消に良いのかはまだ試行錯誤中だ。
酷い肩凝りに悩まされている人間はどうも強い刺激の方が効果が高いと感じるのか、この2段階目でやりたがる傾向が高いのだがやりすぎると痣に似た症状が出るので危険だろう。
多分、通常モードか1段目を長時間使う方がいいのではないかと思うのだが・・・長時間使いすぎてもこちらのモードなら大丈夫なのかもまだこれから確認する予定だ。
場合によっては弱いのを付けたまま寝るなんて言うのも良いかも?とシャルロなんかは提案しているのだが、流石に夜通し分の時間を被験者と過ごして悪影響が無いかを確認するのは時間的制約が多いし、テスト中は大丈夫でも終わったあとから内出血が出たり、もしくは肩や首付近の血管が脆くなって内出血が出やすくなったりしたら困る。
体、しかも首周りなんて言う急所の側なのだ。それなりに用心深く調べる必要があるから、徐々に試している。
「痣になるって凄いわね。
大体、これってちょっと痛すぎない??」
出力を変えるボタンを見せられて一気に2段落目まで出力を上げたシェイラが慌てて試作品を肩から外した。
「シェイラは肩が凝ってないからそう感じるんだよ。
意外と肩凝りな人間ってその刺激に鈍感みたいで、その2段落目でも痛いけど気持ちいいっていう奴が多かったんだよなぁ。
まあ、肩が凝っていない人間が変に使わない方がいいだろうってことで痛すぎるのも有りかと思って現時点ではそれで試行錯誤中なんだ」
というか、肩凝りな被験者の希望に沿って出力を上げていったらそこまで痛くなったのだ。
一人や二人では駄目だろうということで昨日はシェフィート商会に行って20人近くの肩凝り持ちにどのくらいの強さが気持ち良いかを確認して回った平均値でこれなのだ。痛みに対する感覚に想像以上の差があって驚きだ。
もっと痛い方がいいという人間もそれなりにいたんだぜ。
「なんかこう、肩を凝っていない人間相手にだったら拷問道具になりそう」
シェイラが肩を竦めながら手に持った試作品のスイッチを切った。
確かに、継続的に痛みを与える器具って拷問道具として使えるかも?
「まあ、そんな拷問やら肩が凝り過ぎた人間の行き過ぎた利用を防ぐためにも、何らかの安全装置を組み込まなくっちゃなって言うのは俺達も話しているところなんだ」
8ミルで自動的に止まっても利用者がまたスイッチを入れてしまったら気が付いたら肩が痣だらけなんてことになりかねない。
俺たちの魔具を使って肩が痣で文字通り紫やら青に染まったなんて悪評が立っては困る。
しかも、肩だけならば目立たないが、目の周りとかの凝りを解すのにも使うなんてことになって顔が痣だらけになったらヤバい。
それに目とか耳の付近でこんな刺激を流しても大丈夫なのか、調べる必要があるし。
あまり顔には使わせない方がいいかなぁ。
でも、目の疲れって肩凝りに直結しているっぽいから目の凝りを解さないと肩だけ解してもまた凝りが直ぐに戻ってくる可能性が高いんだよなぁ。
まあ、一番の解決策は働き過ぎないことなんだが。
それが出来たら肩凝り用魔具なんぞ売れなくなっちまうけど。
無理やり1刻ぐらい昼寝させる魔具とかも良いかな?
でも、人を意識不明にさせる魔具も悪用されそうだし、変な姿勢で寝たら睡眠不足は解消できても肩の凝りは悪化しかねないな。
運動させるのが一番なんだか・・・これは魔具ではどうしようもないんだよなぁ。
【後書き】
腕や足を含む全身を動かす安楽椅子を作ったりw
ちょっと体格に個人差がありすぎで危険かな~
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