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卒業後
767 星暦557年 藤の月 17日 ちょっと方向が違う方が良い?(8)
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【前書き】
爆売れしそうな新商品にちょっとハイになっているアレクの母親視点です
【本文】
>>>サイド キラ・シェフィート
「これってドレスや礼服の洗浄や臭い落としにも使えるんじゃないかという提案もあるんですが、どの温度や追加物がより汚れを落とすのに効果的か、また色落ちしたり縮んだりするので避けた方が良い使い方があるかの試行錯誤もお願いできますか?」
先日、素晴らしい魔具の試作品を持ってきた息子《アレク》が今度は更なる利用方法を提案しに現れた。
「あら。
確かに、埃は確実に取れるし、ある程度の脂汚れも落ちるから服を仕舞う前に使うと良さそうね。
樟脳の臭い落としにも効きそうだし。
でも!
まずは美容効果の検証と、並行して製造に取り掛からないと!!
もう特許申請は終わっているんでしょうね?!」
ぐいっと顔を近づけて息子に問いただす。
昨晩寝る前に使い、今朝も寝汗を落とすという名目で寝起きにお茶を飲みながらぼーとしていただけでスッキリ肌が綺麗になった。
髪の毛も艶やかになっている。
これは画期的発明だわ!!!!
なんとしてもしっかり特許を確保してがっつり販売しないと!!
「大元の魔術回路は先日見つけた沈んでいた海神様の神殿にあった物なんですけどね。
多少は手を加えたので一応登録はしてあります。
そう言えば、シャルロの親戚の女性陣も早く販売を始めて欲しいと言っていましたが・・・どのくらいかかりそうですか?」
一歩下がりながらアレクが応える。
よし!!
特許は確保済み!
貴族層への周知も勝手に進みそう!
後は製造して販売するだけね!!
「貴族用に先行モデルを限定販売するわよ!!
冬の社交界の間にがっつり高値で貴族に売って、その間に服とかへの使用方法も確認して標準版も一般向けに売り出すわ。
先行モデルに関しては・・・10日後ぐらいから少しずつお茶会ででも提供できる形にしようかしら?」
通常ならシェフィート商会は貴族へ出向いての販売はあまりしないのだが、今回は需要に対して即座に製造できる数が限られている。
買いたがる貴族女性の熱意を鑑みても、そっと伝手経由で売る形にした方が今後の為にも良いだろう。
ちょっと人見知り気味で大人しい長男の嫁を考えるとシェフィート商会が高位貴族相手に個人的な伝手で売り込むスタイルに今後変わるとも思えないが、伝手と言うのはあっても損はない。
「標準版って・・・貴族以外に魔具がそんなに売れますかね?
現実的な話として、風呂に定期的に入る人ってそれ程多くはないですよね?
服に関してはもしかしたら洗濯屋にでも売りつけるのはありかもとは思いましたが」
ちょっと首を傾げながらアレクが尋ねる。
「何を言っているの!!
綺麗になる権利はどの階級の女性にもあるのよ!!
しかも礼服の手入れに使えるとなれば殿方の説得にも使えるし。
これは売れるわよ~~~!!!」
ふふふ、ふふふふふ~。
女性の美容の為だけとなると財布の紐が緩みにくい商家もあるが、礼服やドレスの手入れにも使えるという名目《言い訳》があればきっと女性陣が上手に男どもを誘導して購入させる筈。
考えてみたら、ちょっとここ数日でほうれい線も薄れた気がするし、今日は化粧ののりも良かった。
ついでに母と義母にも協力を求めて、皺への効果も確認してもらおう。
あと、使いすぎたら何か悪影響があるかも各年齢層で調べた方が良いわね。
ある意味働く必要がない貴族女性なんかだったら下手をしたら一日中使いかねないから、変な悪影響が出るようなとんでもない使い方は最初から注意事項として記しておかないと。
どの位の使用が一番肌に良いのか、確認しておくべきよね!
精油の他に香水や保湿クリームなんかを垂らして使ったらどうなるかも試してみようかしら?
クリームをあの水を蒸気に変える魔具に加えて使っても大丈夫よね?
直ぐに壊れたりしたら困るから、加えて使ったらダメな物があるかも美容に良さそうな素材を一通り試しておかないと、想定外なことをやらかす客って言うのは必ずいるし。
だけど本当に、礼服の手入れにも使えるなんて都合がいい。
これは標準型を売り出すまでにしっかり研究させて効果を高める方法を確認しておかないと!
【後書き】
アレクのお母さんはちょっと押しが強い人ですが、普段はもっと落ち着いた感じですw
爆売れしそうな新商品にちょっとハイになっているアレクの母親視点です
【本文】
>>>サイド キラ・シェフィート
「これってドレスや礼服の洗浄や臭い落としにも使えるんじゃないかという提案もあるんですが、どの温度や追加物がより汚れを落とすのに効果的か、また色落ちしたり縮んだりするので避けた方が良い使い方があるかの試行錯誤もお願いできますか?」
先日、素晴らしい魔具の試作品を持ってきた息子《アレク》が今度は更なる利用方法を提案しに現れた。
「あら。
確かに、埃は確実に取れるし、ある程度の脂汚れも落ちるから服を仕舞う前に使うと良さそうね。
樟脳の臭い落としにも効きそうだし。
でも!
まずは美容効果の検証と、並行して製造に取り掛からないと!!
もう特許申請は終わっているんでしょうね?!」
ぐいっと顔を近づけて息子に問いただす。
昨晩寝る前に使い、今朝も寝汗を落とすという名目で寝起きにお茶を飲みながらぼーとしていただけでスッキリ肌が綺麗になった。
髪の毛も艶やかになっている。
これは画期的発明だわ!!!!
なんとしてもしっかり特許を確保してがっつり販売しないと!!
「大元の魔術回路は先日見つけた沈んでいた海神様の神殿にあった物なんですけどね。
多少は手を加えたので一応登録はしてあります。
そう言えば、シャルロの親戚の女性陣も早く販売を始めて欲しいと言っていましたが・・・どのくらいかかりそうですか?」
一歩下がりながらアレクが応える。
よし!!
特許は確保済み!
貴族層への周知も勝手に進みそう!
後は製造して販売するだけね!!
「貴族用に先行モデルを限定販売するわよ!!
冬の社交界の間にがっつり高値で貴族に売って、その間に服とかへの使用方法も確認して標準版も一般向けに売り出すわ。
先行モデルに関しては・・・10日後ぐらいから少しずつお茶会ででも提供できる形にしようかしら?」
通常ならシェフィート商会は貴族へ出向いての販売はあまりしないのだが、今回は需要に対して即座に製造できる数が限られている。
買いたがる貴族女性の熱意を鑑みても、そっと伝手経由で売る形にした方が今後の為にも良いだろう。
ちょっと人見知り気味で大人しい長男の嫁を考えるとシェフィート商会が高位貴族相手に個人的な伝手で売り込むスタイルに今後変わるとも思えないが、伝手と言うのはあっても損はない。
「標準版って・・・貴族以外に魔具がそんなに売れますかね?
現実的な話として、風呂に定期的に入る人ってそれ程多くはないですよね?
服に関してはもしかしたら洗濯屋にでも売りつけるのはありかもとは思いましたが」
ちょっと首を傾げながらアレクが尋ねる。
「何を言っているの!!
綺麗になる権利はどの階級の女性にもあるのよ!!
しかも礼服の手入れに使えるとなれば殿方の説得にも使えるし。
これは売れるわよ~~~!!!」
ふふふ、ふふふふふ~。
女性の美容の為だけとなると財布の紐が緩みにくい商家もあるが、礼服やドレスの手入れにも使えるという名目《言い訳》があればきっと女性陣が上手に男どもを誘導して購入させる筈。
考えてみたら、ちょっとここ数日でほうれい線も薄れた気がするし、今日は化粧ののりも良かった。
ついでに母と義母にも協力を求めて、皺への効果も確認してもらおう。
あと、使いすぎたら何か悪影響があるかも各年齢層で調べた方が良いわね。
ある意味働く必要がない貴族女性なんかだったら下手をしたら一日中使いかねないから、変な悪影響が出るようなとんでもない使い方は最初から注意事項として記しておかないと。
どの位の使用が一番肌に良いのか、確認しておくべきよね!
精油の他に香水や保湿クリームなんかを垂らして使ったらどうなるかも試してみようかしら?
クリームをあの水を蒸気に変える魔具に加えて使っても大丈夫よね?
直ぐに壊れたりしたら困るから、加えて使ったらダメな物があるかも美容に良さそうな素材を一通り試しておかないと、想定外なことをやらかす客って言うのは必ずいるし。
だけど本当に、礼服の手入れにも使えるなんて都合がいい。
これは標準型を売り出すまでにしっかり研究させて効果を高める方法を確認しておかないと!
【後書き】
アレクのお母さんはちょっと押しが強い人ですが、普段はもっと落ち着いた感じですw
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