僕の大好きな人、村山蒼空

主人公である宮下蓮は幼い頃白血病を患っていた。いつもと変わらない日々、今日も蓮は真っ白な病室の窓から散りゆく桜を眺めていた。

「今日は16枚散った。後残り52枚…」

『僕の命は桜が散ると共に消えるのかな」

蓮はいつ死ぬとも知れぬ、小さき命といつも闘っていた。

「ガラガラ」

扉が開く音がした。

『お母さんかな?』

「わぁ〜!!ここが病室なんだ〜!』

聞き覚えのない女の子の声だった。

「君は?だれ?」

「蒼空、村山蒼空だよ」

蒼空はとびきりの笑顔で僕に応えた。

これが蒼空との出会い。僕が恋した。世界で1番大好きな幼馴染。

蒼空はいつも蓮に元気をくれます。

『蒼空、僕はもう直ぐ死ぬんだ…』

この世に生を受けてから、まだ5年。現実を受け入れるにはあまりに過酷で、辛い。

しかしながら、どうしたことでしょう?

蓮の命は余命と言われていた冬を越えても元気に活動しています。

けれど同時に、蒼空が姿を見せなくなります。蓮はもう一度、蒼空に会うため辛い治療を何度も何度も乗り越えます。

春、夏、そして秋。蓮の病気は悪化するどころか徐々に徐々に良くなっていきます。

「奇跡です。このままいけば来年の春には退院ができるでしょう」

この言葉が蓮にはまさに青天の霹靂。

『蒼空に会いたい』

蓮が強く願った結果でした。

蓮の願いは思いもよらぬ形で叶えられることとなります。

死ぬと言われていた蓮。蓮の病気が回復するに比例して姿を見せなくなった蒼空。

一体何の因果が?

心と体に大きな病を抱えた少年が成長していく、青春ラブストーリーです。
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