引きこもり極めたら物と会話できるようになったんだが

中学生時代、発作性頻拍症という心臓の病で学校を休みがちだった少年、五十嵐和馬(いがらしかずま)は無事引きこもりになる。
ネットでの繋がりに一時心を潤すが、そのうちリアルな人との繋がりを求めるようになる。
中学卒業後、地元の高校に入学することが決まった和馬は引きこもりだったという過去を悟られないようにするため、誰もいない部屋で会話の練習を始める。
すると、いつも愛用しているiPhone 7プラスから声が聞こえた。

『私が会話の相手なってあげよう』と

大切に使われた物には魂が宿ると言われており、これを『宿魂(ヤドリダマ)』と呼び、
魂の宿った物を『魂物(タマモノ)』という。

そして魂物の存在を感知できる能力が和馬には、長い引きこもり生活で備わっていた。

これは物の声が聞こえるようになった引きこもり少年と魂物達の物語である。
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