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第1章 夢見る前のまどろみ、あるいは目覚めた後の夢の欠片
銃技
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執行人【グングニル】と合同での泥人間殲滅任務。
だが【グングニル】の【火霊武器】【氷霊武器】【装甲硬化】は爆破された。
続く【雷霊武器】【鷲翼気功】も異能を消されて倒された。
「畜生! おったまげの強さだよ!」
ヤケクソ気味に叫びつつ、舞奈は塀を跳び越えて走る。
前衛となるはずだった5人はあっさり全滅した。
残っているのは舞奈と明日香、【グングニル】のレインだけ。
誰かが前にでなければ、群なす怪異が明日香とレインめがけて押し寄せる。
舞奈は少年を屠った【火霊武器】と【氷霊武器】に狙いをさだめる。
拳銃が火を吹く。
2匹の怪異は脳天を貫かれて溶け落ちる。
そのまま動かない少年に走り寄る。
続けて襲い来る群めがけて拳銃を乱射する。
否、乱射にあらず。
如何な妙技によるものか、6発の弾丸は泥人間の頭をあやまたず撃ち砕く。
仰向けに倒れた少年を見やる。
舌打ちする。
顔面が焼きすぎたトーストみたいになってひしゃげた彼に息はない。
そんな舞奈の背後に、空気からにじみ出るように2匹の泥人間が『出現』した。
錆びたナイフを握りしめて犠牲者の背後に忍び寄る、姿なき暗殺者。だが、
「よっ、【偏光隠蔽】」
舞奈は振り向きざまに1匹を蹴り上げる。まるで見えていたかのように。
みぞおちを蹴られてくの字になった泥人間の眉間に銃口を突きつける。
撃つ。
怪異の頭が吹き飛ぶ。
その隙に、残る1匹が再び姿を消す。
舞奈は瓦礫の上に転がる少年のナイフを蹴り上げ、左手でつかんで真横に投げる。
もはや雷光をまとっていないナイフの先で、喉元を切り裂かれた怪異が溶ける。
先ほど姿を消したばかりの【偏光隠蔽】だ。
如何に姿を隠そうとも気配や臭い、瓦礫を踏みしめる音を消し去ることはできない。
舞奈は撃ち尽くした拳銃の弾倉を落とす。
コートの内側からスペアを取り出し素早く装填しつつ、背後を見やる。
明日香は周囲に放電するドーム状のバリアを張り巡らせ、3匹を足止めしていた。
放電する刀や鉄パイプは、いずれも倒れた少年と同じ【雷霊武器】。
加えて2匹の【偏光隠蔽】が出現し、ナイフを振りかざして仲間に加勢する。
その上、さらに別の泥人間が明日香に詰めより、その双眸が輝く。
少年の異能力を消し去ったのと同じ【魔力破壊】。
魔法消去の異能力によって、黒髪の魔術師を守る電磁バリアがゆらぐ。
「明日香!?」
思わず叫ぶ。
だが、それだけ。
それどころか明日香の一喝によって、逆に怪異の身体が砕け散る。
異能を消す異能力とは、要するに負の魔力を用いた羽交い絞めである。
相手の魔力が強ければ振りほどかれ、巧みであれば避けられる。
そして相手に容赦がなければ反撃によって引きちぎられる。
容赦なき魔術師は、さらに真言と魔術語を唱える。
突きつけた掌から放たれた稲妻は電磁バリアごしにに手近な1匹を穿ち、そこからさらに別の1匹めがけて突き進む。
誘導し貫通する雷の鎖を生み出す【鎖雷】の魔術。
雷の鎖は5匹の泥人間を貫き、焦げた汚泥へと変える。
明日香は舞奈の視線に気づき、不敵に笑う。
舞奈も笑みを返す。
その時、絹を裂くような悲鳴が夜風を切り裂いた。
「レイン!?」
驚き見やる。
瓦礫の山の側で、2匹の泥人間が刀を振り上げていた。
怪異どもが狙うは瓦礫の陰にへたりこんだレイン。
少女は小型拳銃の引鉄を引く。
だが、ふるえる腕で放たれた3発の弾丸は虚空を射抜く。
1発が泥人間の脇腹をかすめる。
だが小口径弾は泥の飛沫を飛ばすのみ。
さらに引鉄を引く。
カチ、と乾いた音がした。
少女の双眸が恐怖に見開かれる。
走りながら舞奈の拳銃が火を吹く。
明日香の掌から稲妻が放たれる。
だが間に合わない。
長く伸びる悲鳴に、肉が裂かれ骨が断たれる音が重なる。
直後に銃弾と雷撃が2匹の怪異を貫いた。
「レイン! レイン! 糞ったれ!!」
舞奈は叫びつつ走る。
出会ったばかりの内気な少女めがけて、青ざめた顔で走る。
舞奈は美少女に目がない。
それと同じくらい、舞奈は目の前の少女を失うことを恐れる。
だから瓦礫の陰で汚泥にまみれて倒れ伏す少女を見つけ、抱き起こす。
「しっかりしろ、すぐ医者を呼ぶ!」
「……その必要はないみたいよ」
追いついた明日香の言葉に、舞奈はうなずく。
呆然と目を見開いたまま。
黒髪のパートナーの言葉に嘘はない。
なぜなら、2匹の泥人間に斬り裂かれた少女の身体は――
「――こっ来ないで! 来ないで……っ!」
「どういうことだ?」
傷ひとつなかった。
「それが彼女の大能力ってことかしら……?」
明日香が首をかしげる。
金髪の少女は恐怖に目を見開いたまま、カチ、カチと引鉄を引きつづけていた。
「安心しな。もう終わった」
舞奈は少女の華奢な手を小型拳銃ごと握りしめ、耳元にささやく。
「み……、みんなは……? ど、泥人間は……?」
「残ってる人間は、あたしたちとあんただけだ。泥人間は殲滅させた。……いや1匹だけ残ってるか。でも、そいつは【断罪発破】だ。ものの数じゃないよ」
安心させるように笑う。
3人の異能力者を爆殺した【断罪発破】。
そいつをまだ舞奈も明日香も倒していない。
だが体内にニコチンが蓄積していない相手には無力だ。
なので他の怪異の排除を優先したのだ。
非喫煙者にとっては無異能力者に等しい怪異など、舞奈や明日香の敵ではない。
――だが不意に真言と魔術語が響く。
「……?」
ふり返った舞奈の鼻先。
かざされた明日香の掌の先に大気中の水分が凝固して氷塊と化し、氷壁と化す。
明日香が【氷壁・弐式】と呼ぶ氷室の壁。
だが何故そんなものを……?
訝しんだ瞬間、魔術の氷壁が紅蓮の炎を受け止めた。
炎は榴弾のように爆発し、氷壁の向こう側をまばゆく照らした。
――――――――――――――――――――
予告
戦友の屍を乗り越えて怪異の群れを蹴散らした激戦の後。
あらわれ出でるは炎の魔人。
戦場を焼き尽くす怪異の炎が、迸る魔術師の稲妻と激突する。
次回『魔術』
ひとりではかなわない敵にも2人でなら勝てる。
その理は、平和と秩序の隙間から転がり落ちた子供たちの慰めだった。
だが【グングニル】の【火霊武器】【氷霊武器】【装甲硬化】は爆破された。
続く【雷霊武器】【鷲翼気功】も異能を消されて倒された。
「畜生! おったまげの強さだよ!」
ヤケクソ気味に叫びつつ、舞奈は塀を跳び越えて走る。
前衛となるはずだった5人はあっさり全滅した。
残っているのは舞奈と明日香、【グングニル】のレインだけ。
誰かが前にでなければ、群なす怪異が明日香とレインめがけて押し寄せる。
舞奈は少年を屠った【火霊武器】と【氷霊武器】に狙いをさだめる。
拳銃が火を吹く。
2匹の怪異は脳天を貫かれて溶け落ちる。
そのまま動かない少年に走り寄る。
続けて襲い来る群めがけて拳銃を乱射する。
否、乱射にあらず。
如何な妙技によるものか、6発の弾丸は泥人間の頭をあやまたず撃ち砕く。
仰向けに倒れた少年を見やる。
舌打ちする。
顔面が焼きすぎたトーストみたいになってひしゃげた彼に息はない。
そんな舞奈の背後に、空気からにじみ出るように2匹の泥人間が『出現』した。
錆びたナイフを握りしめて犠牲者の背後に忍び寄る、姿なき暗殺者。だが、
「よっ、【偏光隠蔽】」
舞奈は振り向きざまに1匹を蹴り上げる。まるで見えていたかのように。
みぞおちを蹴られてくの字になった泥人間の眉間に銃口を突きつける。
撃つ。
怪異の頭が吹き飛ぶ。
その隙に、残る1匹が再び姿を消す。
舞奈は瓦礫の上に転がる少年のナイフを蹴り上げ、左手でつかんで真横に投げる。
もはや雷光をまとっていないナイフの先で、喉元を切り裂かれた怪異が溶ける。
先ほど姿を消したばかりの【偏光隠蔽】だ。
如何に姿を隠そうとも気配や臭い、瓦礫を踏みしめる音を消し去ることはできない。
舞奈は撃ち尽くした拳銃の弾倉を落とす。
コートの内側からスペアを取り出し素早く装填しつつ、背後を見やる。
明日香は周囲に放電するドーム状のバリアを張り巡らせ、3匹を足止めしていた。
放電する刀や鉄パイプは、いずれも倒れた少年と同じ【雷霊武器】。
加えて2匹の【偏光隠蔽】が出現し、ナイフを振りかざして仲間に加勢する。
その上、さらに別の泥人間が明日香に詰めより、その双眸が輝く。
少年の異能力を消し去ったのと同じ【魔力破壊】。
魔法消去の異能力によって、黒髪の魔術師を守る電磁バリアがゆらぐ。
「明日香!?」
思わず叫ぶ。
だが、それだけ。
それどころか明日香の一喝によって、逆に怪異の身体が砕け散る。
異能を消す異能力とは、要するに負の魔力を用いた羽交い絞めである。
相手の魔力が強ければ振りほどかれ、巧みであれば避けられる。
そして相手に容赦がなければ反撃によって引きちぎられる。
容赦なき魔術師は、さらに真言と魔術語を唱える。
突きつけた掌から放たれた稲妻は電磁バリアごしにに手近な1匹を穿ち、そこからさらに別の1匹めがけて突き進む。
誘導し貫通する雷の鎖を生み出す【鎖雷】の魔術。
雷の鎖は5匹の泥人間を貫き、焦げた汚泥へと変える。
明日香は舞奈の視線に気づき、不敵に笑う。
舞奈も笑みを返す。
その時、絹を裂くような悲鳴が夜風を切り裂いた。
「レイン!?」
驚き見やる。
瓦礫の山の側で、2匹の泥人間が刀を振り上げていた。
怪異どもが狙うは瓦礫の陰にへたりこんだレイン。
少女は小型拳銃の引鉄を引く。
だが、ふるえる腕で放たれた3発の弾丸は虚空を射抜く。
1発が泥人間の脇腹をかすめる。
だが小口径弾は泥の飛沫を飛ばすのみ。
さらに引鉄を引く。
カチ、と乾いた音がした。
少女の双眸が恐怖に見開かれる。
走りながら舞奈の拳銃が火を吹く。
明日香の掌から稲妻が放たれる。
だが間に合わない。
長く伸びる悲鳴に、肉が裂かれ骨が断たれる音が重なる。
直後に銃弾と雷撃が2匹の怪異を貫いた。
「レイン! レイン! 糞ったれ!!」
舞奈は叫びつつ走る。
出会ったばかりの内気な少女めがけて、青ざめた顔で走る。
舞奈は美少女に目がない。
それと同じくらい、舞奈は目の前の少女を失うことを恐れる。
だから瓦礫の陰で汚泥にまみれて倒れ伏す少女を見つけ、抱き起こす。
「しっかりしろ、すぐ医者を呼ぶ!」
「……その必要はないみたいよ」
追いついた明日香の言葉に、舞奈はうなずく。
呆然と目を見開いたまま。
黒髪のパートナーの言葉に嘘はない。
なぜなら、2匹の泥人間に斬り裂かれた少女の身体は――
「――こっ来ないで! 来ないで……っ!」
「どういうことだ?」
傷ひとつなかった。
「それが彼女の大能力ってことかしら……?」
明日香が首をかしげる。
金髪の少女は恐怖に目を見開いたまま、カチ、カチと引鉄を引きつづけていた。
「安心しな。もう終わった」
舞奈は少女の華奢な手を小型拳銃ごと握りしめ、耳元にささやく。
「み……、みんなは……? ど、泥人間は……?」
「残ってる人間は、あたしたちとあんただけだ。泥人間は殲滅させた。……いや1匹だけ残ってるか。でも、そいつは【断罪発破】だ。ものの数じゃないよ」
安心させるように笑う。
3人の異能力者を爆殺した【断罪発破】。
そいつをまだ舞奈も明日香も倒していない。
だが体内にニコチンが蓄積していない相手には無力だ。
なので他の怪異の排除を優先したのだ。
非喫煙者にとっては無異能力者に等しい怪異など、舞奈や明日香の敵ではない。
――だが不意に真言と魔術語が響く。
「……?」
ふり返った舞奈の鼻先。
かざされた明日香の掌の先に大気中の水分が凝固して氷塊と化し、氷壁と化す。
明日香が【氷壁・弐式】と呼ぶ氷室の壁。
だが何故そんなものを……?
訝しんだ瞬間、魔術の氷壁が紅蓮の炎を受け止めた。
炎は榴弾のように爆発し、氷壁の向こう側をまばゆく照らした。
――――――――――――――――――――
予告
戦友の屍を乗り越えて怪異の群れを蹴散らした激戦の後。
あらわれ出でるは炎の魔人。
戦場を焼き尽くす怪異の炎が、迸る魔術師の稲妻と激突する。
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