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第14章 FOREVER FRIENDS

悪党

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 ウィアードテールのサインを貰いに異郷のスタジオへ赴いた舞奈たち。
 そこで金髪の放火魔に出くわし、無力化した。
 一行は、彼が引き起こそうとしてた惨事を未然に防いだのだ。
 そして無事にサインをもらって帰路についた。

 その帰りの電車の中で、

「やれやれ、余分な苦労させやがって」
「ぼやかないの。そのおかげで彼女に気持ちよくサインを書いてもらったんだから」
「まあな」
 隣の明日香と軽口を叩きあいつつ、手にした色紙を見やって笑う。

 ハリネズミが可愛らしく意匠されたウィアードテールのサインは、本人と似た感じにのびやかで元気いっぱいだ。
 お子様チャビーの部屋に飾ったら映えるだろうと舞奈は思う。

「……って、そういや昼飯をおごってもらうの忘れてたな」
 言いつつちらりとソォナムを見やる。

 陽子ちゃんにサインを貰い、事件のごたごたを済ませた後、やることは済んだからと早々に撤収してしまったのだ。

「貴女が向こうで目をつけてたラーメン屋さん、地区でチェーン展開してるところよ。探せば巣黒すぐろにも支店があるんじゃないかしら」
「そりゃいい、じゃあ帰りがてら探すか」
 そんな勝手な予定を立てて向かいの座席を見やる。だが、

「すいません……、巣黒市の大きな事件を調べる手段はありますか?」
 ソォナムはそんなことを言ってきた。
 少し様子がおかしい。

「あんたの預言以外でか?」
「事件になるほどのトラブルなら、ニュースサイトでしょうか……?」
 首を傾げつつ明日香が携帯を取り出し、

「……?」
 舞奈の携帯のバイブが鳴った。

『舞奈!? 今どこにいるの?』
「テックか? 今、須黒に帰る電車の中だが」
『ネットでニュース見れる? あずさのサイン会に――』
 電話の向こうの切羽詰まった声に、空気が張り詰める気配が重なる。
 思わず明日香の携帯を、3人の隙間を縫って覗きこみ、

「糞ったれ!」
 舞奈は思わず口元を歪めた。

 商店街で開催されていたサイン会場に、暴走乗用車がつっこんだ。
 ネットニュースのトピックには、そう記されていた。

 その後しばらく電車は走り、ようやく巣黒の駅に着いた。

 同時に舞奈は駆けだした。

 自動改札に切符を入れるのももどかしく玄関を飛び出す。
 そして走る。
 他の面子も続く。

(糞ったれ!)
 商店街めがけて全速力で駆けながら、内心で毒づく。

 舞奈たちが異郷に赴いている隙に、双葉あずさのサイン会を暴走自動車が襲った。
 犠牲者も出たという。
 サイン会にはチャビーや園香たちも赴いていたはずだ。

 疾走しながら舞奈は思う。

 スタジオでの事件をもっと手際よく片付けていたら?
 あるいはソォナムの提案を蹴っていたら?
 この事故の現場に居合わせ、誰かを救うことができただろうか?

 だが考えても答えは出ない。
 当然だ。そんなものはないのだから。

 側を走る明日香の表情にも焦り。

 さらに隣のソォナムの顔面は、もはや蒼白だ。
 この惨事を予見できなかったからだろう。
 異郷で辛くも防いだ、もうひとつの惨事に目をそらされて。
 ……まるで何者かに、預言というシステムの裏をかかれたように。

 駅からそれなりに距離のある商店街までを舞奈は驚異的な脚力で駆け抜ける。
 付き合いの長い明日香、術で身体を強化できるソォナムとハットリも続く。

 そしてサイン会が催されているはずの大通りにたどり着いた。
 そこで見たものは……

「……糞ったれ!」
 惨状だった。

 見慣れた商店街の、路地に散乱した何かの破片。
 不吉な色をした幾つもの痕。血の臭い。

 店舗の側でひしゃげた自転車。
 サドルや車輪、ヘルメットがバラバラに飛び散っている。

 悲鳴と怒号、すすり泣く声。
 サイレンの音。
 切羽詰まった指示の声。
 おそらく怪我人の手当、搬送をしているのだろう。
 だが人員が足りているようには到底、見えない。

 ハットリとソォナムは慣れた調子で救護を手伝う。
 何らかの資格か心得があるらしい。
 加えて回術士スーフィーのハットリは【慈悲の手ヤド・ラフマ】の妖術で治療できる。
 仏術士のソォナムも同等の術である【軍荼利明王法クンダリニナ・ダルマ】を使える。
 どちらも身体強化を応用した回復魔法ネクロロジーだ。
 触れた相手の自然治癒力を強化してそれとなく治療できる。

 だが舞奈は戦うことしかできない。
 それでも何かできることはないかと周囲を見渡す。

 少し離れた場所で横転したゴミ収集車と、前方がひしゃげた白い乗用車。

 その運転席から壮年の男があらわれた。
 身なりこそ良いものの、遠目にもわかるほどヤニで歪んだ表情。
 そんな男は杖をつきつつ凄惨な現場を見回し……笑った。

 その邪悪な笑みに、舞奈は思わず身構える。

 助手席からも誰か出てきたが、それより……

「小夜子さん! 小夜子さん!」
 聞きなれたチャビーの声に、思わず駆け寄る。

「あ! マイ! 小夜子さんが!!」
「……大丈夫よ」
 顔を上げるチャビーの側に小夜子がうつぶせに倒れている。
 大丈夫そうには見えない。

「何があった?」
「マイちゃん! 急に車が走ってきて、小夜子さんがかばってくれて……」
 意識して冷静に問う舞奈に、園香はおろおろと答える。
 その側には、呆然とする桜と委員長。

 よくよく見やると小夜子は身体強化の影響下にある。
 暴走自動車をいち早く察した小夜子が、術を併用して5人を守ったのだろう。

「病院に連絡は……しても無駄か」
 言いかけて口元を歪め、周囲を見やる。

 すでに道路脇には何台もの救急車が駐まっている。
 救命士たちも、ひっきりなしに駆け回っている。
 小夜子が負傷したまま横たわっているのは、単純に人手が足りないからだ。

「(【機関】に連絡したから、こっちにも救援が来るはずよ)」
 小声でサチが言った。
 その声が少し震えていた。
 大規模な惨事の中、自分たちに秘密の優遇手段があるのが後ろめたいからだろうか?

 否、本来ならば……作戦時における防御の要は彼女だからだ。
 それが常時における不意打ちに、成す術もなかった。

 加えて彼女の善良さ、順法意識も仇になった。

 かつて桂木紅葉は【地の一撃ヘディ・ター】の呪術で暴走トラックを止めた。
 それによってひとりの子供が救われたものの、後始末は至難を極めたらしい。
 なにせ公共の往来で何ら隠蔽の手段を講じず地面を裏返したのだ。
 ある意味、当時の紅葉が一介のテロリストだったからできたことだ。

 対してサチは【機関】の執行人エージェントだ。
 民間人に対して魔法を隠匿する使命を自覚している。
 だから呪術で暴走自動車を止められなかった、あるいは皆を守れなかった。
 もとより【護身神法ごしんしんぽう】は事前の準備が必要だ。

「大……丈夫……だってば」
 小夜子がサチを見上げ、苦しそうに笑う。

 投げ出された両脚が不自然に動いていない。
 身体強化を使ってなお、無事では済まなかったらしい。
 戦場では戦闘センスでカバーしてはいたものの、呪術師ウォーロック付与魔法エンチャントメントで強化された身体に、仏術士による二段構えの強化ほどの耐久力はない。それでも、

「今度は……救えたから……」
 言いつつ小夜子はサチを見やる。
 園香を、桜と委員長を見やり、チャビーを見やる。

 かつて彼女は、自身の手の及ばないところで幼馴染を失った。
 その妹であるチャビーも知らぬ間に誘拐され、間一髪で桂木姉妹に救われた。
 それを、ずっと彼女は気に病んでいたのだろう。

 だから突然の暴走自動車の襲撃に際し、とっさに動くことができた。
 自身の身を犠牲にして。
 そして笑っている。
 そんな小夜子に――

「――ヒヒヒ! こっちは女子高生が轢かれてるぞ! こいつは絵になる!」
 薄汚い身なりの団塊男が、携帯のカメラを向けていた。
 くわえ煙草のヤニで濁った双眸を、倒れ伏す小夜子にいやらしく向ける。

「こいつをアップすれば、SNSの俺の株もうなぎのぼり――」
「――それよりボッコボコにされた下衆面を載せる方が、ユニークで面白いぜきっと」
 男の前に舞奈が立ち塞がった。

「こんだけ酷い事故なんだ、怪我人がもうひとりくらい増えても変わらんだろう」
「……!? こ、この、このガキ! 覚えてろよ!」
 その気迫に恐れをなして、不快な男は逃げ去った。
 後には吐き気を催すような体臭とヤニの悪臭が遺された。
 舞奈は薄汚れた男の背中を睨みつけ、

「そういや明日香の奴、どこ行ったんだ……?」
 ひとりごちる。

 その頃、明日香は、

「エリコ! 無事!?」
 目ざとく知人を見つけて走り寄っていた。
 顔を上げたえり子は明日香を見やり、そしてうなずく。

 側にはエリコよりなお幼い女の子と、妙齢の女性が倒れている。
 幼女は3歳ほど、女性は三十路の前半ほどか。母娘だろう。

 幸い、どちらにも外傷はない。
 打撲の影響もみられない。
 完全に無傷だ。

 ……いっそ不自然なほどに。

「どうしよう。わたし……」
 ふるえるえり子の手には、小さなロザリオが握りしめられている。
 小夜子とは逆に、幼い彼女は使ったのだ。魔法を。

 おそらく【完徳者の盾ブクリエ・ドゥ・パルフェ】で乗用車の直撃を防いだのだろう。
 だが力及ばず障壁ごと吹き飛ばされた。
 その際に母娘は気を失ったか。

 幸いにも、そのせいで母娘の身は守られながらも不自然な挙動にはならなかった。
 だから、

「問題ないわ。貴女は的確な選択によって貴女自身と……」
 普段と同じ口調で言いつつ彼女の側の母親を見やり、

「彼女たちの命を守ることができた」
 笑った。
 えり子も釣られて、安堵の表情を浮かべる。

 少なくとも術や異能の加護のない普通の母娘は、自動車に轢かれれば命はない。
 だが、今回は運よく近くに幼い魔道士メイジがいた。

 えり子は母娘とは面識のない様子だ。
 それが何故、術を使ってまで彼女らを救ったのか正確な思惑はわからない。

 だが、彼女が術に目覚めたきっかけは【屍鬼の処刑エグゼキュシオン・デ・モール・ヴィヴァン】だと聞いた。
 母親を守るために行使した。
 だから自分と母親に似た母娘を、とっさに守ることができたのだろう。

「念のため、支部に連絡をお願い」
 明日香は歴戦の仕事人トラブルシューターの冷静さで指示を出す。
 非常事態は、いわば彼女の日常だ。
 えり子もその冷静さにすがるように、携帯電話を取り出す。

「あと、他の執行人エージェントを見かけた?」
「【デスメーカー】と【思兼】と諜報部の執行人エージェントたちと……あと【鹿】がいたわ」
「奈良坂さんが……」
 明日香は周囲を見回す。

 周囲では救命士に混じってハットリやソォナムも救護に勤しんでいる。

 そんな中、舞奈が駆けるのが見えた。
 行く先にはスモック姿の園児の集団がいた……。

「しもん! しもんだ!! たいへんだ! きてくれ!」
 走る舞奈の前で、リコが大きく手を振った。

「しもんがきた!」
「しもんだ!」
 側ではスモッグを着こんだ桜の妹たちも舞奈を呼ぶ。
 とりあえず知った顔が無事なのに心の中で安堵しつつ、

「事情はだいたい知ってる」
「メガネのおねえちゃんが、ひかれたんだ!」
「奈良坂さんが!?」
 焦った様子でしがみついてくるリコの視線を追う。
 おろおろと見守る保育士らしき女性の側、

「おねえちゃん! おねえちゃん!」
「おきて!」
「しんじゃやだよ!」
 倒れ伏した誰かを囲み、しがみついて園児たちが号泣していた。

「いきなりクルマがつっこんできて、リコがあぶないっていったら、メガネのおねえちゃんがとびだしたんだ!」
 リコも釣られて泣きながら、それでも舞奈に事情を説明する。
 裏の世界をたまに垣間見る幼女が、同年代よりしっかりしているというのもある。
 だが、それ以上に、難事は舞奈に話せばなんとかなると信頼していた。

 そんなリコは、いち早く暴走自動車に気づいたのだ。
 そして警告を発した。
 その結果、居合わせた奈良坂が園児たちをかばうべく跳び出したというところか。

「園児たちは全員、無事か?」
「は、はい……」
 保育士の女性に確認する。

「けど、マミちゃんとマコちゃんの御友人の方が……」
 呆然としながらも仕事はこなしていた様子の彼女の言葉に納得する。

 なるほど桜の2人の妹は保育園に通っているらしい。
 そして祭日だというのに仕事をしていた保育士たちは、園児たちを双葉あずさのイベントに連れて行くことにしたのだろう。
 そこに休みだから遊びに来た奈良坂と、連れてきてもらったリコが合流したのだ。

 それは良いことだと思う。
 日中ずっとスミスの家の近くで遊んでいるより、リコの教育には良い。

 ……暴走自動車がつっこんでこなければ。
 そんなことを考えて口元を歪める舞奈の視界の端で、

「あっ、舞奈さん……?」
「おねえちゃんがいきかえった!」
「おねえちゃん! おねえちゃん!」
 奈良坂がむっくり顔を上げた。

「なんで死んだふりなんかしてたんだよ」
 舞奈は奈良坂の前にしゃがみこんで、やれやれと苦笑する。

 空気の流れで、奈良坂が普通に呼吸してることはわかっていた。
 これといって外傷もない、というかかすり傷ひとつない。
 おそらく二段構えの身体強化で身を守ったのだろう。
 そもそも彼女は以前にもライトバンに轢かれたが、事故そのものでは無傷だった。

「いえ、さすがに車に引かれて平気なのは不自然かなあと」
「……ったく、余計な気を回しやがって」
 やれやれと苦笑する。

 ちらりとサイン会場の方向を見やる。
 あずさの姿は見えない。

 だが、ひとまず舞奈はほっとする。
 無人のサイン会場は散らかってはいるが、車がぶつかった形跡はない。
 それにメインのあずさに何かあったなら……周囲の空気がもっと違うはずだ。
 以前に数回、あずさの危機を救った舞奈だからわかる。

 あずさは無事か、悪くても軽傷で病院に向かっていると判断していいだろう。
 だから、ひとまず思考を火急のそれへと戻す。

「もうすぐ【機関】の迎えが来る。普通の救急車じゃなくて、そっちに乗ってくれ」
「はーい」
「それまでは、ガキンチョどもと遊んでてくれ」
 聞いているのが未就学児だけだからと機密情報を普通に伝え、

「……つっこんできたのは、あの車か?」
 鋭く一瞥しつつ一挙動で立ち上がる。

「そうだ。まちがいない」
 問いにリコが答える。
 その口調も険しいのは、子供なりに憤っているからだ。

 そんな2人が睨む先。
 ゴミ収集車につっこんで前方がひしゃげた白い乗用車。

 その側で、杖をついた先ほどの老人が邪悪な笑みを浮かべて煙草をふかしていた。
 まるで自身が生んだ惨劇を、楽しんでいるように。

 その隣には、肉でできた鬼瓦のような顔をした中年の醜女。
 助手席にいたのは彼女だろう。

 舞奈は園児たちを背にし、ゆっくり男女に近づいていく。

「よう、派手にやらかしてくれたじゃないか」
 声に2人は振り返る。
 女子小学生にそぐわぬ怒気に一瞬、怯む。だが、

「何か問題があるのかね?」
 男のほうが煙草をふかしながら、横柄な口調で言い放った。
 悪臭に舞奈が顔をしかめると、その表情を見てニヤニヤと笑う。
 奴も他の脂虫と同様に、他人を不快にして喜ぶ歪んだ性癖があるらしい。

「この後、フレンチを予約しているのでな。子供の相手をしている時間はないのだよ」
「……なんだと?」
「そもそも奴らは下賤で何も生み出すことのない下級市民だ。私のように立場ある高貴な人間とは違う。ひとりや2人、轢き殺したところで構わないだろう?」
「こんな破廉恥なアイドルのイベントに集まるオタクなんて、死んで当然ザマス」
「へえ、なるほどな……」
 2人の……否、2匹のその言葉に、舞奈は恐れも怒りも顔に出さずに見返す。
 大人と子供の身長差など関係ない。

「なら人様に迷惑かける脂虫を2匹ばかり、始末するのも構わんよな?」
 何食わぬ表情のまま、跳びかかろうと身構える。

 幸いにも奴らは脂虫だ。
 煮ようが焼こうが、首をへし折ってやろうが問題はない。
 死骸は【機関】が片づけるし、脂虫を殺すことに倫理的な問題はない。

「だが」
 男は舞奈を見下しながら、嘲笑うように告げる。

「我々を裁くのは貴様の仕事じゃない。警察の仕事だ」
「そうザマス! 子供は大人に黙って従っていればいいザマス!! そうやってアテクシたちの言うことを聞いていればあずさだって……!!」
 横柄に語る男と、激高する醜女。
 その周囲に複数の気配。
 見やると警官たちが包囲していた。

「死塚不幸三様と、疣豚潤子様ですね」
 警官たちは男女を囲む。

 暴走事件の犯人を捕らえに来たか。
 一見すると、そう思える。

 だが荒事に慣れた舞奈にはわかる。
 それは死塚、疣豚と呼ばれた男女を拘束するのではなく、舞奈から守る配置だ。

「ご同行願います」
「うむ」
 そうして老人と醜女は地元警察と共に、パトカーに乗り込んで去って行った。
 その後姿を舞奈は睨みつける。

 あの壮年の脂虫の、横柄な態度。
 醜女のヒステリックな言動。

 そんな2人に対する警官の慇懃な対応。
 それはまるで、警官が奴らに付き従っているように見えた。

 舞奈はその背を静かに睨みつける。
 この惨劇を引き起こした元凶を――悪を。

 今の舞奈に、警官隊に守られた諸悪の権化に鉄槌を下す手段はない。
 だが次に会ったときには別だ。
 そう宣戦布告をする如く、眼光炯々として2匹の脂虫を見送った。
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